[2008.7.4] -[門真民報]
吉松正憲議員は、門真市の市政運営と市民生活に重大な影響を与える、橋下知事による「大阪府維新プログラム」について、市長の姿勢をただしました。
236団体からの知事への要望、PTA協議会など200万筆を超える署名に込められた府民世論を反映し、一部見直しされ継続されることになったものの、私学助成の大幅削減、府立学校の教務事務補助員削減、障害者のガイドヘルパー廃止、住宅改造廃止をはじめ、府民施策の大幅な後退、府職員の人件費の大幅カット、府立国際児童文学館・森之宮青少年会館などの施設を廃止。
一方、「聖域のない削減」といいながら、政府の押し付けを受け入れた安威川ダムや新名神高速道の建設、彩都・箕面森町の大規模住宅建設などムダな大規模開発は引き続き推進し、利権がらみの同和行政も継続するなど、府民犠牲の本質は基本的に変わっていないことを指摘。とりわけ、橋下知事の再建案は、大阪府の財政破綻の原因にメスを入れないで、住民福祉の増進という地方自治体の理念さえ投げ捨て、住民サービス削減をすすめるものであり、抜本的な見直しが不可欠であること。
加えて、知事は、今後の地方自治のあり方について、市町村に権限と金を移し、福祉や教育など身近なサービスは市町村に担ってもらう。大阪府は広域自治体としての仕事に限定し、発展的に解消して将来は関西州へと、財界が待ち望んでいた道州制への先鞭をつけることを表明している。こうした、「大阪維新プログラム案」を市長はどう評価しているのか認識をただしました。さらに、知事の維新プログラム案は、2008年度から2016年度まで続けられることを指摘し、市長が抜本的な見直しを知事に求めるべきと見解をただしました。
答弁では、「道州制について、広域的対応が必要な課題もあり、地方分権の推進は重要と認識しているが、地方自治、市民生活を守る立場で対処」「抜本的な見直しを求めることについては、大阪府に対し、市町村への補助金の廃止・縮小について、抜本的な見直しがされるよう、促していく」「2009年度以降についても、府との協議の場など様々な機会を活用し、市民生活が守られるよう努力する」
4月に導入が強行された「後期高齢者医療制度」について①制度導入後の状況②問題点と対応③制度廃止に対する考え方についてただしました。
答弁では①門真では8478人の保険者で75歳以上の方は、7891人、一定の障害を持つ65歳以上75歳未満の方は587人、5682人が年金から天引き。保険料に対する問い合わせが多くあった。②来年1月から3月に75歳に到達される方に広域連合から受診券が送られず、健診が受けられない問題については、国保会計により対象者約330人に受診して頂くようにする。今後は広域連合に要望。国保以外の健康保険から後期高齢者医療保険への移行時における加入もれの問題等については、現在のところ支障なく事務を執行。③保険料等の軽減措置などの見直しが図られているところであり、国の動向を見据え、適切に執行したい。
保育行政について①4園の民営化で残る3園の公立保育園についてどのように施策を充実していくのか②門真市次世代育成支援行動計画の進捗と見直し等についてただしました。
答弁では、①存置する公立3園については現状では施設面での制約で子育て支援センター事業への位置付けは困難だが、専属保育士の配置により、センター事業と同等の施策展開が図られるものと考えている。産休明け保育についても実施に向けた検討をしたい。耐震診断、改修については年次的な計画の策定を含め検討したい。②05年3月に門真市次世代育成支援行動計画策定以降、通常保育事業における定員数、特定保育事業、施設型病後児保育事業、一時保育事業が未達成であるが、延長保育事業及びつどいの広場の設置については既に目標を達成。施設型病後児保育については必要性は十分に認識、国においても事業の再編がされている中、病後児対応型や体調不良児対応型など事業施設面への対応、さらには医療機関との連携も含め引き続き検討したい。地域子育て支援センターの目標事業量の見直しについては存置3園の地域子育て支援センターへの位置付けは困難であると考え現時点では考えていない。
08年度から10年間の「 門真市第2次障害者計画」が策定され、実行ある計画となるように「障害者(児)施策について」質問しました。
身体障害者の状態が重度化していることを指摘し、ガイドヘルパーでの「移動支援について」利用できない場合があり、その理由、今後の拡充について質問をしました。
答弁、通学等の通年にわたる利用はできない等があり、通学等で介護者の疾病等で付き添いができないときは、期限を定めての利用ではあるが、本人、介護者の状況を把握し利用の促進を図る。
市のアンケートによると障害児の保護者が望むことで「放課後や長期休暇のときの活動の場の確保」54.9%と答えていることから、昼間一時的に障害者・児が通える「日中一時支援事業」について、市内2箇所しかなく事業所の拡充と、また、他市の事業所利用が実費負担となった事例を示し、他市での利用が十分にできるよう求めました。
【答弁】守口、寝屋川はそれぞれ4か所、今後も市内での実施を働きかける。市外の事業所とも連携を図る。
井上議員は、精神に障害がある人が近年非常に増加していることを示し、旧門真保健所が廃止された、わが党も存続を求め、現在「精神障害者の社会復帰」の観点から、市の単独事業として実施している「グループワーク事業の役割と重要性等について質問しました。
【答弁】今後とも、更なる支援の強化が図られるよう努める。
市が実施したアンケートでは、いずれの障害においても、「専門的な相談」「ちょっとしたことでも相談に応じてくれる」など、の要望があり、さまざまな施策とともに、気軽に相談できる体制が求めらる事から、 相談窓口の周知、相談体制の拡充について質問しました。
【答弁】周知は広報・ホームページへの掲載やチラシ等を作成する。相談支援事業所及び関係機関との更なる連携を深める。
保健福祉センター1階フロアーの多様な有効活用を図ることについて質問しました。
【答弁】保健福祉センターがその目的にあった活用がなされますよう周知に努める。
橋下改革案では、学校警備員の廃止などが含まれており、教育に及ぼす影響と見解、また「少人数学級について」を質問しました。
【答弁】「橋下府政」については、具体的施策が示された段階で個々内容を検討。学級定数の引き下げについては、国、府にこれまで同様引き続き強く要望。
亀井あつし議員は、「軽自動車税の証明は市役所でないとだめと言われた」「買い物に出るのがやっとで、市役所に用事があっても遠すぎる」、「昼休みに役所の用事が済ませたらどんなに助かるか」など地域のみなさんから寄せられる声に応えて、南部市民センターでの市民サービス業務の更なる拡大について一般質問をおこないました。
亀井議員は、第二京阪道路が平成22年春に開通すると生活圏が大きく変化することや、市の「門真市都市ビジョン」の、南部地域の拠点まちづくりの中で、門真団地の建替計画に合せて公共施設の整備、定住促進の拠点整備などと記述されていることなどを指摘しました。そして、市民サービスセンターというあいまいな位置付けではなく、自治法155条にある、住民の便宜のために市役所まで出向かなくともすむ程度の簡単な事務を処理する出張所に昇格させることを提案しました。また、同施設は、開設以来15年を経過し地盤沈下による段差や壁面のひび割れ、備品の痛みも見受けられるを指摘し改善を求めました。
いろいろな納税証明などの発行は、現在のところ困難であるが、市民要望が強いことも踏まえ、今後も調査・研究をすすめたい。
出張所としての機能を持たせることについては、現在、考えていないが、第二京阪道路開通後のおいては、新たな問題が生ずることも考えられる。今後、充分議論を重ねていかなければならない課題。
適正な施設の維持管理をはかっていきたい。