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  • こんにちは。門真市会議員団です。

    2008年6月議会 井上まり子議員の一般質問・答弁

    [2008.6.25] -[議会活動]

    1.障害者(児)施策について

    (1)移動支援について

    (2)日中一時支援について

    (3)精神障害者グループワークについて

    (4)相談体制について

    (5)保健福祉センターの有効活用について

    2.教育行政について

    (1)橋下府政について

    (2)少人数学級について

    1番目に、障害者・障害児施策について質問いたします。

    2008年度から10年間を計画期間とする「 門真市第2次障害者計画」が策定されました。「計画の基本理念」では「障害のある人が障害を理由として差別されない、権利を侵害されない社会、また、社会を構成する一員としてあらゆる分野の活動に参加する機会が保障される社会、すなわち障害のある人の『完全参加と平等』の実現をめざす」とし、将来像を「『ともに生きるまち門真 一人ひとりが主役となって』とします」としています。この計画の理念・将来像実現のために市としての支援体制の充実に力を尽くすことが強く求められています。

    「門真市第2次障害者計画」によると、身体、知的、精神の手帳所持者が約5800人。その内訳は、20074月現在で、身体障害者手帳4503人、知的障害の方が所持している療育手帳851人、精神障害者保健福祉手帳2007年9月末で463人となっています。

    はじめに、障害のある人が「社会参加」に必要なガイドヘルパーでの移動支援についてです。

    「門真市第2次障害者計画」には、身体に障害のある人の状況は、重度の方の割合が多く、1級、2級の手帳所持者は身体障害者手帳所持者全体の47%と半数近い数となっています。さらに知的障害のある人の状況についても、重度の人が393人で療育手帳所持者全体の46.2%となっています。市が実施したアンケートには、「外出すること」や「食事」「入浴」「トイレ」「着替え」などの基本的な介助や援助、移動支援が求められていることが示されています。

    特に、障害の重い方にとっては、社会と交流する手立てがより必要です。その手立ての一つとして「移動支援」があります。

    質問ですが、門真市での「移動支援」の利用状況と、利用できない場合もあると聞いていますが、その理由、今後の拡充についても伺うものです。

    次に、日中一時支援についてです。

    「門真市第2次障害者計画」によると障害のある子供については、6歳から11歳の小学生が40.6%、その内「知的障害」が61.7%と最も多く、次に「発達障害」が40.6%、「肢体不自由」が21.8%4種類以上の障害のある子どもが7.5% 「知的障害」、「発達障害」と障害が重なっている子どもが24,8%となっており、保護者にとって日常的に肉体的にも精神的にも大変な負担となっています。障害児の保護者が望むことで「放課後や長期休暇のときの活動の場の確保」54.9%、「地域などでの交流の機会の確保」51.1%と答えています。

    門真市は、障害者・障害児に対する日中一時支援事業を実施しています。障害児の保護者にとって、放課後や長期休暇に利用できる日中一時支援事業の実施は期待されています。

    そこで質問ですが。門真市三ツ島の障害のある子どもさんが大阪市鶴見区の日中一時支援事業所を必要に応じて利用されています。ところがこの方の場合、鶴見区のこの事業所での利用料は10割の負担で1回の利用料が2000円、日中一時支援事業の対象者とはなっていません。しかし、同じ事業所に東大阪市や大東市からの利用者がいますが、11割負担の200円、月額上限額2000円までとなっています。このように他市での利用が実費負担になるのは、この方だけではないと聞き及んでいます。

    質問ですが、門真市は、現在のところ委託事業所が2箇所しかなく、利用者のニーズや利便性に十分応えているか疑問です。市内での可能な限りの事業所の拡充と他市での利用が十分にできるように努めるべきですが答弁を求めるものです。また日中一時支援事業の利用状況、近隣市での設置状況について、伺います。

    次に、精神障害者の地域支援としてのグループワーク事業について伺います。

    「門真市第2次障害者計画」では、精神障害者保健福祉手帳所持者は、20023月末の244人に比べて20083月末463人と6年間で2倍近い増加となっています。自立支援医療費受給者から精神障害のある人の状況をみると800人にもなり、個々の「心のケアー」が求められる状況となっています。

    「心のケアー」の場として保健福祉センター内に、精神障害者に関する手帳の取得に関係なく、心に悩みのある方が「集う場」があります。市の単独事業としてのグループワーク事業、「テトラ・クラブ」という名称で実施されています。この事業は旧門真保健所で実施されていましたが、保健所廃止に伴って大阪府は廃止とした事業です。わが党も市の単独事業を求めて参りました。門真市は「精神障害者の社会復帰」の観点から新たな実施に踏み切られ現在に至っており、大変評価するものです。

    質問ですが、現在のこの事業の内容・利用状況についてと、精神障害者の増加で個々の対応が求められる中、この事業の役割は重要と考えられますが見解を伺います。

    次に、相談体制についてです。

    「門真市第2次障害者計画」に示されているように、身体、知的とも障害の重い方が1級、2級の手帳所持者は身体障害者手帳所持者全体の47%半数近く、精神に障害のある方も6年間で2倍近くに増加しています。障害児についても学齢期が40,6%と、保護者にとって障害児の子育ての悩みなど課題も多いかと思われます。アンケートでは、いずれの障害においても、専門的な相談に応じてくれる。あるいは紹介してくれる。ちょっとしたことでも相談に応じてくれる。など、の要望の声があり、さまざまな施策ともに、気軽に相談できる体制が求められています。

    質問ですが、門真市での相談体制はどうなっているのでしょうか、利用状況、相談窓口の周知について、合わせて、実効ある「門真市第2次障害者計画」にむけて今後の相談体制の拡充について答弁を求めます。

    次に、保健福祉センターの有効活用について質問いたします。

    「門真市第2次障害者計画」には、障害のある方が地域でいきいきと生活できるよう、生涯学習や文化芸術活動の促進、スポーツやレクリエーション活動の充実を図り、学校をはじめ公共施設の有効活用を図ります。となっています。

    公共施設の有効活用についてですが、以前、議員視察で、沖縄の糸満市に行ったおり、視察の目的ではなかったのですが、市役所1階のフロアーで市民音楽会のようなミニコンサートが開催され、空きスペースを有効に活用されていました。

    障害のある人が有効活用できる「空きスペース」については、門真市保健福祉センターの1階フロアーが十分に場所もあります。現在でも障害のある方の絵画展などの催しをされていると聞き及んでいますが、市が小規模通所作業所施設や支援学校等に実施したアンケートには、障害のある人の「余暇活動の場の整備」が課題となっており、学校をはじめ公共施設の有効活用を進めてっていただきますよう要望いたします。とともに、門真市保健福祉センター1階フロアーの多様な有効活用を図ることについて、お伺いをいたします。

     

     

    【答弁】

    福祉推進部長

     はじめに、移動支援についてであります。

    本事業は障害者自立支援法の施行により、市町村が実施する地域生活支援事業の必須事業であります。

     利用状況につきましては、平成18年度の利用者は年間2,127人、1ヶ月平均178人、19年度は年間2,571人、1ヶ月平均215人の利用があり、市内の事業所では19事業者、市外ではグループホーム等の入居者の利用もあり、40事業所の利用となっています。

     利用できない内容とその理由につきましては、通学等の通年に亘る利用、通勤等の営業活動に係る利用であります。

     しかし特に通学等で介護者の疾病等により付き添いができないときは、期限を定めての利用としており、今後とも本人、介護者の状況を把握し利用の促進を図って参りたいと考えております。

     

    次に、日中一時支援事業についてであります。

    本事業も同法による地域生活支援事業のうちの任意事業であり、平成1810月から事業を実施しております。

    利用状況につきましては、平成1810月から3月は1,146人、1ヶ月平均191人、19年度は年間2,621人、1ヶ月平均219人となっています。

    実施している事業者は市内で2か所、近隣市の守口、寝屋川はそれぞれ4か所あり、身近に利用できる事業所として今後も門真市内の他の事業所に事業の実施を働きかけるとともに、市外の事業所とも連携を図って参りたいと考えております。

    精神障害者グループワーク事業でありますが、

    本市におきましては、平成17年度から、月1回のペースで事業を開始したところであります。更に、平成18年度からは、心理職、作業療法士等のスタッフを加え、週1回の事業として充実を図ったところであります。

    グループワークは、身近で参加しやすい集団プログラムにより、引きこもりがちな精神障害者が生活リズムをつくり、社会性や集団力、持続性、そして、病状の安定性を評価して、今後の社会復帰支援の方策を見極める場として大切な役割を果たしています。

    そのような中、グループワークを経て地域移行ができた方が、平成18年度には、4人。平成19年度には3人おられます。

    障害の特性もあり、流動的ではありますが、5人から10人程度の方が常に参加されておられます。

    今後とも、更なる支援の強化が図られるよう努めて参りたいと考えております。

    次に、障害者の相談体制についてであります。

    障害者自立支援法の地域生活支援事業での必須事業として実施しているところであります。

    地域の中でより身近に相談できる場として、相談支援事業所の2か所に委託しております。

    利用状況につきましては、平成194月は48人、相談件数112件、204月は92人、相談件数225件と大きく実績を伸ばしています。

    次に、周知につきましては、広報・ホームページへの掲載やチラシ等を作成するなど情報の提供に努めているところであります。

    今後の相談体制の拡充につきましては、障害のある人やその家族等の専門的な相談に対応できるよう、相談支援事業所及び関係機関との更なる連携を深めて参りたいと考えております。

    保健福祉センターの有効活用についてでありますが、

    保健福祉センターの1階のアトリウムについきましては、センター開設時より保健・福祉・医療を目的とするイベント等に貸し出しを行なっているところであります。

    現在までの実績として歯科健康展、障害者の就労支援に係る啓発、世界平和ポスターの展示等であります。各イベント等のPRにつきましては、主催される団体等においてなされているものと考えております。

    いずれにいたしましても、保健福祉センターがその目的にあった活用がなされますよう周知に努めて参ります。

    何卒よろしくご理解賜りますようお願い申し上げます。

     

     

    2番目に、教育行政ついて質問いたします。

    まず、「橋下府政について」です。

    橋下知事の公約の一つに「子育て支援日本一」、子どもが笑える大阪があります。しかし「PT試案」では35人学級廃止など「こどもの笑顔」を奪おうとしました。これに市町村や府民の怒りの声が上がり、65日の「大阪維新プログラム」(案)では、35人学級廃止を撤回しました。しかし、09年度以降、府の35人数学級における単独加配が371人削減されようとしており、35人学級の継続が危惧されます。さらに、小学校3年生以上中学校3年生まで、習熟度別授業導入や大学進学に特色をおいた通学区域の定めのない高校をつくるなどと競争教育の激化を中心としたもので、府民や教育関係者の思いと正反対のものです。また、学校安全支援事業・警備員の配置は来年度から廃止で、交付金化となり、市の財政状況によって実施できない市町村が生じるのではないか危惧されます。門真市は、橋下知事に追随するのではなく、このような府民や教育関係者の思いを踏みにじるような内容の「大阪維新プログラム」(案)には反対をするべきですが、見解を伺います。

    次に、少人数学級についてです。 

    家庭や、子ども達の育ちに様々な困難が生じている今日、「40人近いクラスでは本当に限界だ」というのが教育現場の一致した声であり、少人数学級は国民の強い願いとなっています。35人学級については46自治体で実施されています。国際的にもサミット参加国の学級編制は25人前後であり、このことを考えても基礎となる学級を30人学級にすることが必要ではないでしょうか。

    子どもたちは、勉強の理解が速い子もいれば遅い子もおり、性格・家庭環境なども様々です。また、特別支援学級に通級しているLD(学習障害)、ADHD(注意欠陥・多動性障害)などの子どもたちも、多くの時間通常学級で過ごします。そうした子どもたち一人ひとりと教員が丁寧に接する条件が広がる少人数学級が、優れていると言えます。文部科学省が、少人数授業のために、加配している教員を、学級規模そのものを小さくする、少人数学級に転用しても良いと認めています。加配教員を削減させない働きがけと、市として少人数学級を目指すべきですが見解を伺うものです。

     

    【答弁】

    学校教育部長

    橋下府政についてでございます。

    議員ご指摘のように、当初大阪府のPT案で廃止とされていた小学校1,2年生での35人学級は、今般公表された「大阪維新プログラム」では、継続事業とされました。また、本市予算にかかる補助事業の内、学校安全総合支援事業と進路選択支援事業についきましては交付金化して継続、看護師派遣事業については継続との方向が出されております。

    同プログラムの重点施策の中には、児童生徒に学力向上をめざす施策も盛り込まれており、現時点では、大阪府教育委員会からの具体の説明はございませんが、本市教育委員会と致しましても、具体的施策が示された段階で、個々内容を検討してまいります。

    少人数学級についてであります。

    小学校低学年における少人数学級は、集団生活の中で学習するという小学校生活の基礎を築かせ、その生活をスムーズにスタートさせることに効果があると認識しております。

    現在は、小学校低学年においては、府の単独加配による35人学級を行い、知的好奇心が目覚めてくる小学校中学年においては、国基準の40人学級のもとで少人数指導加配教員を活用し、個に応じたきめ細かな指導により児童の学力の向上に努めております。

    また、本市が単独で少人数学級を実施するには、人的配置の問題、教室数など施設面での問題等があるほか、解決すべき多くの課題があります。

    教育委員会といたしましては、学級定数の引き下げについては、国、府に対して、これまで同様引き続き強く要望してまいりますので、よろしくご理解賜りますようお願いいたします。