[2023.11.29] -[議会活動]
福田 英彦 議員
認定第1号 令和4年度(2022年度)歳入歳出決算認定について日本共産党議員団を代表し、反対の立場で討論を行います。
2022年度は、新型コロナウイルス感染症による感染拡大の第7波、第8波を経験した1年で、何よりも市民の命と暮らしを守るための施策の推進が強く求められていました。
しかし、残念ながら、まちづくりでのムダづかいやずさんな財政運営をはじめ、以下に述べる問題点を指摘せざるを得ません。
大和田駅南側の銀行跡地買収については、計画等の位置づけがなかったにもかかわらず、16億円も支出し買収したことが明らかとなりました。都市計画道路部分を除いても、12億円の無駄遣いと言われても仕方のない事業です。
しかも駅前広場と言いながら、公共交通事業者との事前の協議も行っていなかったこと、予算が決定した翌月の4月4日には売買契約を締結というまさに「買収ありき」だと言わなければなりません。
門真住宅建て替えに伴う余剰地活用については、当初6.6haの余剰地について、既存建物の撤去費が40億円余で、国の補助金を差引いても地方債制度もなく20億円余も門真市が支出しなければいけないとの誤った認識のもとで、国の補助金20億円余を受けることなく、建物付きで民間事業者に叩き売り、しかも認定こども園の南側に隣接する4.4haは「産業系」として売却する方針が2022年2月に公表されました。
その後議会や地元自治会にも説明しましたが、3月議会での日本共産党議員団の指摘によって地方債制度を活用できることが明らかとなり、その後売却方法の見直しが検討され、ようやく12月の議会において、既存建物は門真市が撤去するとの方針が示されたことから、余剰地活用の可能性が大きく広がり、今検討が進められている北島西・北地区の区画整理事業と一体的な区画整理事業で市南東部の新たなまちづくりにつながりました。
以上のまちづくりの無駄遣いやずさんな財政運営は大問題であるとともに、厳しい財政状況の下で、市民サービス向上の施策実現のために必死で特定財源等を確保するために頑張っている多くの職員のモチベーションを著しく低下させるものだと厳しく指摘するものです。
マイナンバーカードの取得促進施策については、国がマイナポイントの付与などに莫大な税金を投入し、本市でも1年間で25%も取得率を向上させましたが、健康保険証情報の紐づけ誤りや公金受取口座の誤登録等が全国で相次いで発覚し、総点検する事態となっています。決して前のめりになることのないよう求めておきます。
自衛官及び自衛官候補生募集のための自衛隊への対象者情報の提供については、安保法制の強行以降、若者の自衛隊離れに歯止めがかからない中で起こっている問題であり、「除外申請」の周知も行うことなく、個人情報保護の上に自衛官募集を置くものであり認められません。
昨年の広報かどま9月号については、松生町の大規模商業施設の広告記事を1・2面に掲載するという問題が、庁内で不適切だとの議論もなく進められたことは大問題です。改めて門真市広報発行規程第2条の遵守を強く求めます。
市税、国民健康保険料、後期高齢者医療保険料滞納者に対する差押えについては、滞納がコロナ禍や物価の高騰はじめ、暮らしが大変になっている市民のSOSだと捉え、差押でなく、親身で粘り強い相談を通じて解決していくことを強く求めます。
生活保護行政における面接相談では、相談者を委縮させる面談室のポスターや張り紙等は、早急な改善が求められています。専門性と応対スキルを持った職員の増員でこそ、不当要求等に対する対応が可能となることを改めて強調しておきます。
就学援助事業における入学準備金ついては、府下で門真市のみが入学前でなく、しかも9月末の支給であることは大問題です。システム変更に多額の経費が掛かることを口実にしていますが、市の姿勢の端的な現れです。システムの標準化を待つことなく、遅くとも新年度予算には、関連するシステム変更を実施する経費を計上することを強く求めます。
以上、2022年度(令和4年度)決算についても、問題点が少なくありませんでした。
改めて早期に改善することを強く求め討論とします。