[2023.6.30] -[議会活動]
福田 英彦 議員
1.「門真市公立園最適化基本計画」を見直し、市北西部に公立園を整備することについて
昨年9月に策定された「門真市公立園最適化基本計画」は、公立園を国道163号を境にそれぞれ1園を配置するとした2020年(令和2年)3月策定の「門真市公立園最適化基本方針」に基づき、市北部にある大和田幼稚園と上野口保育園を統合し、大和田幼稚園の園舎を活用し、幼保連携型認定こども園「大和田こども園」を令和8年度に運用を開始するとしています。
しかし、市北西部は、京阪電鉄の各駅周辺を中心にまちづくりの計画がすすめられており、今後のまちづくりの進展によって、子育て層の増加が予想されます。
とりわけ市北西部については、大規模商業施設の開業、モノレール新駅建設、門真市駅前の再開発、古川橋駅北側のまちづくりに伴う新たな住宅等の建設によって子育て層の増加は確実で、民間園も他地域と比べ多いものの、公立園の整備がどうしても必要だと考えます。
「基本計画」は、今後のまちづくりの影響も含めたものとなっていますが、以下の点について質問します。
まず、市北部の就学前児童推計の根拠についてです。
推計では、令和4年の前年からの減少率をもとに、松生町の開発や幸福町・垣内町の開発による影響を加算したうえで一時的な増加はあるものの、減少傾向にあるとしていますが、その算定根拠について具体的に答弁を求めます。
次に基本計画策定後の状況についてです。
市北部の園の入所状況を見ると、特に0~2歳児で充足率が100%や100%を超える園も見られ、必ずしも十分ではない状況が見て取れます。
保護者の職場との関係など要因は様々だと考えますが、市北部から南部への入所の状況も含め、基本計画策定後の市北部地域の入所状況について答弁を求めます。
次に市北西部の就学前児童の推計と現状についてです。
基本計画では、市北部を一体として就学前児童の推計等を行っていますが、まちづくりの進展による影響が大きい市北西部の就学前児童の推計も踏まえ考える必要があると考えます。推計しているのであれば具体的に答弁を求めます。
次に市北西部の公立園整備の考えについてです。
先ほども述べましたが、市北部の入所状況をみると園の定員は必ずしも十分ではありません。そして何よりも「待機児童がなければいい」というものではありません。
小中学校の給食費無償化が今後すすめられれば、自校調理の美味しい給食ということと合わせて門真市の魅力が高まり、さらに子育て支援施策を進めれば進めるほど、子育て層の定住と他市からの流入が予想され、余裕を持って子どもを受け入れることのできる保育所等の整備が欠かせません。しかし、それは運営面を考えると私立園に求めることはできません。
このことからも、「基本計画」を見直し、市北西部に公立園を整備するべきと考えますが答弁を求めます。
(答弁)
はじめに、令和4年9月に策定した本計画の市北部における就学前児童の施設利用者数推計の根拠についてであります。
まず、北部地域就学前児童人口については直近5ヶ年における最小の減少率1.8%を用いることとし、北部地域の施設利用率を68.9%としました。
そして、現在のまちづくりの影響を勘案するに当たり、平成29年の中町でのマンション建設を参考にマンション戸数に対する就学前児童の割合を31.9%といたしました。
これらをベースに、「松生町商業施設計画」155戸の北部地域への影響としては、同地域から北部地域の施設利用率が60%となっていることから、155戸に前述の施設利用率等を乗じた結果、6年から12年までの6年間で21人が増えると推計しております。
同様に「門真市幸福町・垣内町地区まちづくり用地活用事業」567戸の北部地域への影響としては、同地域の施設利用率が81.5%となっていることから、567戸に施設利用率等を乗じた結果、6年間で102人が増えると推計し、そのうち9年から計画期間である12年までの4年間では90人といたしました。
次に、基本計画策定後の状況についてであります。
5年4月1日現在、北部地域の就学前児童が南部地域の施設を利用している方が165人、南部地域から北部地域は140人となっており、北部地域の入所状況は1,126人で、認可定員でみると153人分が空枠となっております。
次に、市北西部の就学前児童の施設利用者数推計と現状についてであります。
直近5ヶ年の北西部地域就学前児童人口の最小の減少率2.0%を用い、北部地域の推計と同様にまちづくりによる影響を試算して推計を行ったところ、一時的に減少傾向は鈍化するものの施設利用者数は減少傾向にあるものと推計しております。
次に市北西部の公立園整備の考え方についてであります。
5年の北西部地域の認可定員に対する空枠が109人分となっていることや、他の地域においても空枠があること、さらに民間園においてはその時々で保育士の確保等柔軟な対応に努めていただいており、市としても様々な方向から支援しているところであり、門真市民に対する保育の提供に支障は生じないと考えております。中長期的には就学前児童人口の減少が見込まれる中で、これまでもご答弁申し上げましたとおり、市北西部を含む北部地域については、基本方針のとおり1園としますが、今後、まちづくりの進展による子育て世帯の流入が想定を超える状況となった場合については、公立・民間を問わず市全体で受入れを確保してまいりたいと考えておりますので、よろしくご理解賜りますようお願い申し上げます。
(再質問)
答弁では、「今後まちづくりの進展による子育て世帯の流入が想定を超える状況となった場合については、公立・民間を問わず自然体で受け入れを確保」するとしていますが、そもそも公立園と民間園とは役割は同じではありません。
令和元年策定の門真市立公立園最適化検討委員会の答申「門真市公立園の最適化について」では、「公立園の担うべき役割」として①門真市就学前教育・保育共通カリキュラムに基づく教育・保育実践の先導的な役割、②地域子育て支援を実施する拠点の一つとしての役割、③適切な対応や配慮を必要とする障害児保育などを充実させるための先導的な役割を果たすことが求められています。
こうした役割を90人定員の認定こども園が北部地域に位置する公立園としてその役割を担えるとは到底考えられません。
市北部に定員90人の認定こども園で、どのように答申で求められている公立園としての役割を果たそうとしているのか、具体的に答弁を求めます。
また答弁では、基本計画において今後の就学前児童は毎年1.8%減少すると見込み、「松生町商業施設計画」や「門真市幸福町・垣内町地区まちづくり用地活用事業」の増要因を加味しても空きがあるので、受け入れが可能だということですが、計画策定後毎年1.8%就学前児童が減少するという見込みについては極めて甘いと言わざるを得ません。
基本計画では、市北部における令和3年4月時点と令和4年4月時点の0~5歳の就学前児童の減少率1.8%減で、直近の最小値だということで、今後もこの減少率が継続すると推計しています。
しかし、門真市が公表している毎月1日時点の人口の推移を見ると、計画策定時の令和4年4月時点から令和5年4月時点の市北部における0歳から4歳までの区分では、市北西部で1,080人から1,080人、市北東部で678人から680人、市北部全体で1,758人から1,760人と2人の増加で、1.8%の減少どころか横ばい、若しくは今後増加していくことを示しています。
しかも基本計画では、まちづくりに伴うこどもの増加要因を2カ所のマンション建設のみで推計していて、商業施設周辺や各京阪の駅周辺のまちづくりの影響は加味されておらず、市北部の公立園は1園のみという結論ありきの基本計画と言わざるを得ません。
現在、浜町幼稚園跡地を公園として整備する計画がすすめられています。
まちづくりの進展により、市北部の就学前児童数が増加し、新たに公立園等の整備が迫られたときには、新たに用地購入するのでしょうか。
計画策定直後でも就学前児童の増加傾向が容易に見て取れる状況のもとで、市北部の公立園を1園とする「基本計画」を見直し、市北西部に公立園を整備すべきと考えますが、答弁を求めます。
(再質問に対する答弁)
再質問について、私より御答弁申し上げます。
議員ご質問の答申書で求められている公立園としての役割をどのように果たそうとしているかについてであります。
答申書で求められている公立園としての役割については「門真市公立園最適化基本方針」において「就学前教育・保育等の充実・発展のために公立園が果たしていく役割」として定めており、一つ目として「市全体の教育・保育の質の向上を図るため、職員の専門的資質等を育成」、二つ目として「子育て世帯の負担軽減を図る地域子育て支援を実施」、三つ目として「市全体で障がいのある子ども等をより受け入れやすい体制を構築」を掲げております。
一つ目については「門真市就学前教育・保育共通カリキュラム」をすべての就学前教育・保育施設に共有するために、公立園の職員一人ひとりが教育・保育の推進にかかる専門的資質や能力の向上に取り組むことでコーディネーターとなる資質を持ち、中心となって市内各園の教育・保育の公開、研究会、研修会を実施し、カリキュラムのさらなる浸透を図っております。
二つ目については、教育・保育提供区域に1箇所ずつ地域子育て支援拠点を設置しており、(仮称)大和田認定こども園ができることで、砂子みなみ認定こども園とあわせ各提供区域に2箇所ずつとなることにより充実が図られ、各地域において民間園等と更なる連携を図ってまいります。
三つ目については、障がいのある子どもの受入れは、公立園がセーフティネットの役割を果たしておりますが、その役割は継続しつつ民間園においても障がいのある子どもをより受け入れやすい体制が構築されるよう、財政的支援の実施をはじめ、公立園が主体となった研究会・研修会に取り組むほか、様々な関係機関との連携を進めることで総合的な支援を行う体制を築いてまいります。
これらの取り組みを民間園と連携し、更に深化・推進を図ることで、再編前と変わることなく公立園としての役割は果たせるものと考えております。
次に、市北部の公立園を1園とする「基本計画」を見直し、市北西部に公立園を整備するべきについてであります。
ご指摘のとおり、4年4月1日と5年4月1日の0歳から4歳までの北部地域の児童人口を比較すると2人増加しておりますが、0歳から5歳までについては70人減っており、3.3%の減少率となっております。
また、出生数についても5年4月から6月までの直近3カ月を前年同月比で11人減少しております。
このような状況の中で、北西部地域につきましては109人分の空枠があり、加えて、本市から他市への広域利用児童数12人に対し、他市から本市へは27人で、15人分は利用可能であることから、保育の受け皿として十分に可能であるものと考えており、先程のご答弁のとおり、市北西部を含む北部地域については、基本方針のとおり1園としますので、よろしくご理解賜りますようお願い申し上げます。
2.高い国保料誘導の大阪府の国保料統一化について
国民健康保険制度の都道府県単位化については、「持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律」が2015年(平成27年)5月に成立し、2018年(平成30年)4月から国民健康保険事業は、財政運営の責任主体は都道府県が、つまり国保の財布は大阪府が握り、市町村は、資格管理、保険給付、保険料率の決定、賦課徴収、保健事業等を行うこととしていますが、保険料率については、大阪府国民健康保険運営方針に基づき、2024年(令和6年)4月からは、保険料の区分、賦課方式、賦課割合、賦課限度額、保険料率、保険料の減免基準、保険料の仮算定の有無、本算定時期、納期数のほか、一部負担金減免基準まで「府内完全統一」することとしています。
しかし、国保法第82条の2には、保険料について「当該都道府県内の市町村における保険料の標準的な算定方法に関する事項」を定めるとしていて、「統一」するとは書かれていません。
国保料の決定は、市町村であり、「運営方針」によって、統一保険料とすることは市町村自治の否定であり断じて認められません。
大阪府下の国保料は、この「運営方針」に基づき毎年保険料が上昇し、2022年度の年収400万円の40歳未満の夫婦で、小学生以上のこども2人の世帯の国保料が、全国ワースト50の自治体のうち、18自治体が占め、門真市は24番目に高い47万7千円となっています。
このように、国保料の統一化に向けて高い保険料に誘導されているわけですが、国保統一化後の保険料の推移についてまず答弁を求めます。
また、今年度の本市の保険料は、30歳代夫婦と就学児2人の4人世帯で年収300万円の場合、371,136円で、統一保険料の370,406円よりも高く、大阪府下で最も高い保険料となっています。
なぜこのようなことになっているのか、具体的に答弁を求めます。
次に、国保統一化後の会計の特徴についてです。
国保統一化後は、財政運営の責任主体は大阪府に移り、事業費納付金を大阪府におさめることが大きな変化となっていますが、国保統一化によって、国保特会計がどのように変化したのか、大阪府の国保特会についても併せて答弁を求めます。
次に、国保に対する大阪府の支出の状況と増額を求める考えについて
このように、財政運営の責任主体が大阪府となっているわけですが、それならば大阪府が責任をもって、高い国保料を引き下げる措置を行うように国に求めること、措置されるまでは市町村と折半してでも大阪府が具体的に保険料引き下げの措置をとるべきです。大阪府の支出の状況について答弁を求めると当時に、大阪府に対しどのような要望を行っているのか、具体的に答弁を求めます。
次に自治体独自の国保料決定を府に求めることについて
冒頭にも述べましたが、このまま「運営方針」通りに推移すれば、来年の2024年(令和6年)4月からは、保険料の区分、賦課方式、賦課割合、賦課限度額、保険料率、保険料の減免基準、保険料の仮算定の有無、本算定時期、納期数のほか、一部負担金減免基準まで「府内完全統一」となります。
これでは、市町村の自治が損なわれ、「払いたくても払えない」高い保険料に物価の高騰がさらに追い打ちをかけることは間違いありません。
「運営方針」はあくまでも「技術的助言」であり、保険料賦課の権限は市町村にあります。
市町村の実情によって、保険料を決定することを大阪府に求めることをはじめとして「運営方針」の見直しを大阪府に求めるべきと考えますが答弁を求めます。
(答弁)
まず、国保統一化後の保険料の推移についてであります。
平成30年度以降の大阪府が示す統一保険料率につきましては、「大阪府国民健康保険運営方針」の改訂に伴う激変緩和措置の見直しがなされた令和3年度を除き、一人当たりの保険給付費の増加等を背景に上昇傾向となっております。
また、本市の保険料が家族や収入区分によって府の標準保険料よりも高くなっているケースがあることにつきましては、本市では統一化に向けた賦課割合を段階的に変更しており、これに伴い府と市との間における応益割及び応能割の割合に違いが生じていることから、比較的所得の高い世帯は府の標準保険料よりも高く、一方で所得の低い世帯については、低くなっているケースがあります。
次に、統一化前後の会計の特徴についてであります。
統一化前である29年度以前につきましては、国民健康保険事業特別会計を市町村が個別に運営しており、保険給付費を保険料及び国庫支出金などの歳入により賄っていたことから、予期せぬ医療費増等の財政リスクがありました。
一方、統一化後の30年度以降につきましては、府も市町村と共に共同保険者として運営に参画することとなり、市町村ごとに定められた事業費納付金を府の国民健康保険特別会計に納めることで、必要となる保険給付費を全額府の特別会計より保険給付費等交付金として支払われる仕組みとなったことから、市町村における財政リスクは一定軽減され、財政運営の安定化が図られることとなりました。
次に、大阪府の補助の状況と増額要求についてであります。
まず府からの補助の状況でありますが、保険給付費等交付金として、主に被保険者に係る医療費分である普通交付金をはじめ、保険者努力支援分及び都道府県2号繰入金などが交付されております。
また、大阪府に対する要望につきましては、引き続き国に対して更なる国費の拡充を求めるとともに、府からの補助につきましても6年度以降の統一保険料率の抑制財源への活用を検討するよう要望しております。
次に、独自の国保料決定を府に求めることについてであります。
確かに都道府県における運営方針は国からの技術的助言に基づき策定されるものであり、保険料率決定等の権限は市町村にあります。
しかしながら、国民健康保険法第82条の2第8項において、市町村には運営方針を踏まえた事務の実施に努めることが求められていることから、本市といたしましては、法の趣旨を踏まえ、市町村の実情に応じた保険料率設定について府に求めることは考えておりません。
なお、5年度は「大阪府国民健康保険運営方針」の改訂時期であり、6年度の統一保険料率が被保険者の急激な負担増にならないよう府に見直しを要望してまいりますので、よろしくご理解賜りますようお願い申し上げます。
3.大阪広域水道企業団がすすめる事業統合について
大阪広域水道企業団は、「府域一水道」を目指し、2011年(平成23年)4月に大阪府水道部を引き継ぐ団体として、水道用水供給事業、工業用水道事業を行い、府内の42市町村で設立した一部事務組合としてスタートしました。
その後、2017年(平成29年)4月には、四條畷市、太子町、千早赤阪村の3市町村の事業を統合し水道事業を開始。
その後2019年(平成27年)4月には、泉南市、阪南市、豊能町、忠岡町、田尻町、岬町の6市町の事業を統合し、2021年(令和3年)4月には、藤井寺市、大阪狭山市、熊取町、河南町の4市町の事業を統合、2024年(令和6年)4月に事業統合が決定している能勢町を含めると、現在まで14の市町村が事業統合しています。
そして、2024年(令和6年)4月の事業統合に向け、10団体で協議が進められてきましたが、羽曳野市と河内長野市の2団体が覚書締結まで至らず、大東市は覚書締結後の協議の中で離脱、そして残る岸和田市・八尾市・富田林市・和泉市・柏原市・高石市・東大阪市の7団体が事業統合を行うために、先ずは当該各団体の議会において規約変更の議案が本年3月の定例会で提案されましたが、3月24日開かれた和泉市議会本会議において否決されたことから、7市の事業統合が振り出しに戻るという状況となっています。
企業団に水道事業の事業統合が行われると、各団体の議会で水道事業について予算や条例等を決定することができず、企業団議会に委ねられ、その企業団議会も現行33人の議員定数では全ての構成団体の議会から議員を選出することができない状況があり、議員定数の協議も行われていますが堺市議会のみが全ての団体から議員を選出することに反対していることから、現時点で事業統合を選択肢としていない団体も少なくありません。
こうしたなかで、本市の水道事業の企業団への事業統合についてどのように考えているのか以下の点について質問します。
まず、現在の本市水道事業の経営状況についてです。
水道事業は、低廉な安全で安心な水を安定的に提供することが求められています。そのためには、経営状況も見ておかなくてはなりません。
門真市水道事業ビジョンに基づく経営状況報告書が公表されていますが、その内容について答弁を求めます。
次に、本市の水道事業における課題についてです。
これは、経営状況ともかかわる問題ですが、経営状況から明らかとなっている本市の課題とそれをどのように解決しようとしているのか、答弁を求めます。
最後に事業統合に対する判断基準についてです。
事業統合は、本市から水道事業を手放し、その方針を自ら決定することができず、地域の実情がしっかりと反映されるのかどうか、議会としてチェック機能が働くのかどうか危惧され、2019年10月施行の改正水道法により、「官民連携」の名のもとに、コンセッションなど、一路民営化に突き進むことが危惧されます。
こうした中で、大阪広域水道企業団は、令和9年度の事業統合に向け4団体と協議を行っているとのことです。
この4団体の中に本市は入っているのか。入っているとすればどのような認識で協議を行っているのか。事業統合を判断する基準について具体的に答弁を求めます。
(答弁)
まず、現在の経営状況についてであります。
本市水道事業の経営状況としましては、令和3年度決算時点で主要な経営指標である経常収支比率は110.10%、料金回収率は105.56%と、ともに100%を上回り、単年度損益は黒字となっております。
また、建設改良積立金等の資金残高が約28億円となっている等、経営の健全性が確保できている状況にあります。
次に、現状の課題についてであります。
経営状況から見た本市の課題につきましては、給水人口の減少等による収入減が見込まれ、また、施設の老朽化に対応する多額の費用が今後、必要となることであります。
これらの課題につきましては、料金収入の算定に関する考え方を整理するとともに、今後の施設更新需要に対応できるよう、水道事業ビジョンが終了する9年度以降の料金体系について検討を進めていくこととしているところであります。
次に、事業統合に対する判断基準についてであります。
本市の企業団との事業統合に向けた協議につきましては、9年度を想定した次期統合への参画を検討するための最適配置案等の策定を希望しているところであります。
また、協議に対する認識及び事業統合を判断する基準につきましては、持続可能な水道事業を確保するうえで「府域一水道の実現」に向けた事業統合は重要な施策であるとの考えから、最適配置案等に示されるメリット等を十分に検証した上で、統合への方向性を見極めてまいりたいと考えており、引き続き、企業団や他の水道事業体とも連携し、検討、協議してまいります。