[2009.10.30] -[門真民報]
決算特別委員会が19日開かれ、2008年度決算のうち、建設・文教関係の審査が行われ、日本共産党から吉松正憲議員が出席しました。
①放置自転車対策について、街頭指導の人の配置についてただした上で、市内各駅の自転車の放置状況を調査した上の話として、古川橋駅周辺での自転車の放置がひどいこと、特に、高架下スーパーの前・2つの銀行前、大型スーパーの前の自転車の放置が異常であることを指摘し、この間「関係各市の担当者会議で情報収集するとともに、どのように官民協働が図れるか、実施に向け検討する」との答弁を示し、その後の進展をただしました。
②違反建築物の取り締まり・建築確認申請の手続きに関して、良好な住環境を追求している門真市が、建築基準法のきまりではないが、民法で敷地境界から50センチ以上空けなければならないとの規定を順守させるための方策を考えるべきだと求めました。
残された萱島駅へのエレベーター設置を
③京阪電車等駅舎のバリアフリーで、唯一積み残しの課題となっている萱島駅へのエレベーター設置についての市の取り組みと大和田駅西側の交差点の通行がきわめて危険だとして、信号の設置を強く求めました。
④住宅市街地総合整備事業(密集事業)の進め方について、石原東・大倉西地区で、「これは市の事業です、いついつまでに出てくれ、出なければ契約解除になる」との業者の説明を例にあげ、文句を言えない人が泣き寝入りをしていないか、市がチャンと把握しているのかただすとともに、どのような説明・交渉が行われているのかを把握するシステムをつくるよう求めました。
【答弁】
①「放置自転車対策協議会を開催し駐輪ラックの設置を含む改善策を協議する」とのこと、同議員が、対策協議会には、高架下スーパー・銀行・大型スーパーを含めて協議するよう求めたのに対し、「そのようにしたい」と述べました。
③駅舎のバリアフリー化及び信号設置について、萱島駅については「『地域活性化・経済対策交付金』を活用しエレベータを設置するよう鉄道事業者に協議を行ったが、今回はダメだった、しかし、今後も引き続き設置を求めていきたい。」
④「ご指摘の具体的な事例について報告は受けていなかった、今後、指摘の具体的な説明や交渉等を把握するシステムについては必要性は認識している。」との答弁でした。
文教関係では、①門真市の児童生徒にとって重要な役割をはたしている就学援助制度の扶助費の額がこの4年間で減少していることをあげ、府下各市よりもハードルが高くなっている中でも、逆に件数は増大しており、あらためて府下各市の状況も調査し、就学援助制度の拡充を求めました。
2011年度中に全ての小中学校の耐震補強を予算化
次に、②児童生徒の安心・安全確保と地域住民の避難場所として、小中学校の耐震診断・耐震補強の到達点を確認した上で、2011年度までにすべての小中学校について完了させる方針に変わりはないか認識をただしました。
次に、③小中学校での教育用コンピューター機器借り上げ料が、毎年約1憶3千万円使われていることを示し、一定の時期に教育効果・活用方法・維持管理費用などについて、あらゆる角度から検証すべきだと指摘しました。そして、箕面市などの例をあげ、より少ない費用で効果的な工夫を求めました。
教育用コンピューター機器借上げ料
年度 |
小学校 |
中学校 |
2004 | 45,008,446円 | 31,589,054円 |
2005 | 73,374,168円 | 39,980,052円 |
2006 | 91,553,868円 | 39,980,052円 |
2007 | 91,553,868円 | 39,980,052円 |
2008 | 84,466,168円 | 38,707,102円 |
小学校への学校給食民間委託、導入前に検証するのがスジではないか
次に、④学校給食の民間委託について、小学校ではじめて大和田小学校で導入されたが、この間、問題ありと指摘してきた、委託業者の社員・パートの異動状況、アレルギーの児童生徒への除去食の対応、使い捨て手袋の支給、4者懇についてただし、小学校にはじめて民間委託を導入するのなら、まずその前に中学校給食の民間委託について、真摯に総括した上で導入の可否を判断すべきだと見解を求めました。
少人数学級化に委員会あげて全力を
次に、⑤少人数学級が学力向上をはじめとした教育の最大の課題だとして、教育委員会の認識をただすとともに、いわゆる「ボーダー学級」(1クラスの児童・生徒数が40人及び39人のクラス)が小学校・3年生以上で40人3学級、39人13学級、中学校・40人7学級、39人2学級であることを明らかにさせました。、教育委員会あげて少人数学級に取り組むよう求めました。
すでに実施方針は一部変更されており、見直しは可能
さらに、⑥歴史をもつ3つの小学校(北・大和田・四宮)を廃校にしようとする「学校適正配置審議会答申及び実施方針について、審議会が非公開であったこと、したがって審議委員も誰にも意見を聞いたり相談もできなかったことを厳しく指摘しました。
そして、小中連携・小中一貫教育のためには“1中学校2小学校”が最もふさわしいという考え方が突然持ち込まれたことが、間違いのもとだったと指摘。加えて、通学区域の通学時間がこれまで以上にかかることも理由に、見直されたことを例にあげ、すでに、実施方針が一部変更されていることを含め、小学校統廃合の方針の撤回及び抜本的な見直しを強く要求しました。
【 答弁 】
答弁では、①就学援助制度の意義は認識しているが、きびしい財政事情があり認定基準の見直し(制度の拡充)はむつかしいとの見解に終わりました。
②すべての小中学校の耐震診断と耐震補強は指摘の20011年度中に予算化するとの明確な答弁がありました。
④学校給食の民間委託では、2008年度1~7中で社員7名、パート12名の異動があったことが明らかになり、しかも、はじめての大和田小学校では社員3名もの異動があったことが判明しましたが、真摯な総括の上で可否を判断すべきとに指摘を否定しました。
⑤少人数学級については、あらためて国に導入を求める見解は示されたものの、市の独自施策は示されませんでした。
⑥学校適正配置の今後の見直しについては、通学時間の問題も判断の基準となることを認める答弁がありました。
10月24・25日の両日、門真国保実態調査(長友薫輝三重短期大学准教授実行委員長)がおこなわれました。
2日間で、504人の調査員が参加し、775通のアンケートを集約しました。郵送分を含むと回収数はさらに増えることが予想されます。
両日を通して、テレビ・新聞など10社からの取材がありました。毎日放送は25日夕方の「テレビ夕刊」で報道しました。
(1)声なき声を代弁 する調査の役割
感想のなかで、「こんな調査をやってほしかった」「調査にくるのを待っていた」という方が多数いたと報告されました。
声なき声をかたちにする、小さな声を大きくするということを誰かがやらなければなりません。
(2)生活の場にこち らから足を運んで実 態をしることが大切
訪問調査は、ドアの向こうにどんな人がいるのかが不安だし、恐いのはあたりまえです。
しかし、恐くてなにもしないのであれば、何も生み出さないどころか、より現状がわるくなる可能性が高くなります。
(3)国保制度・仕組 みが知らされてない
(制度・仕組みについて、市から)知らされていない側面があり、制度がうまく利用できていない実態を生みだしている。
国保料が高いのは当たり前だと考えている、考えさせられている現実があります。
(4)今後の予定
①調査結果は国保再生に向けた政策づくりに活用します。
「国保料は高いものだ」とあきらめ仕方がないとおもっている市民とともに国保再生にとりくむことが必要です。
②門真から、大阪から、全国に発信を年明けには門真市内、できれば調査のセンターとなったここ南部市民センターで報告集会を、
そしてその後、府的には大阪市内で報告集会をおこない、門真から大阪から、国保再生へ向けた発信を全国におこないたいと考えます。
引き続き、調査結果をもとに国保再生にむけた次の段階へご協力ください。