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  • こんにちは。門真市会議員団です。

    2009年6月議会 亀井あつし議員の一般質問・答弁

    [2009.6.9] -[議会活動]

    1.農業振興について

    (1)農業振興条例や農業振興ビジョンの策定について

    (2)門真市は、門真の農業をどのように位置づけ、評価しているのかについて

    (3)生産緑地の現状をどのように認識しているのかについて

    (4)「農業振興促進奨励金制度」や「市民農園促進奨励金制度」の創設について

    (5)伝統野菜「門真レンコン」の掘り手育成の援農ボランティア活動について

    (6)「防災協力農地登録制度」の創設について

    (7)大阪府の「都市農業の推進及び農空間の保全と活用に関する条例」制度の活用について

    農業振興についてお尋ねします。
     高度経済成長以降、急速に都市化が進み、大阪府下でも緑地面積の極めて少ない門真市は、潤いや安らぎよりも、どちらかというと利便性が強調され、発展してきました。生産緑地法の施行以降、ますます市内の農地が減少し、追い打ちをかけるように第2京阪道路建設に伴い、北島市街化調整区域の貴重な農地の多くが消えようとしています。門真の農業はこのままでいいんでしょうか。門真市の農業が衰退することは仕方がないことなのでしょうか。
     2007年3月に作成された門真市都市ビジョンの中で、門真の歴史の紹介部分での記述以外に農業に関して記述されているのは、44ページの冊子の中で17ページの南部地域の拠点まちづくりのイメージ図の中の「農住共存ゾーン」という表現のみで、何と農業の「農」の字1文字しかありませんでした。ここに、園部門真市長の門真における農業についての位置づけ、認識がとてもわかりやすい形で端的に示されています。こんなことでいいんでしょうか。
     今、国土交通省で都市計画法の抜本改正の作業が進められつつあり、都市農業にとって歴史的大転換とも言える局面を迎える可能性が出てきていること、このことが我が党の雑誌「前衛」6月号で紹介されていました。
     少し紹介させていただきます。国土交通省は、2005年6月、社会資本整備審議会に新しい時代の都市計画はいかにあるべきかとの諮問をし、2008年5月に社会資本整備審議会都市計画部のもとに都市政策の基本的な課題と方向検討小委員会を設置しました。
     この小委員会では、都市計画法は右肩上がりの経済社会を前提につくった制度である、今随所でミスマッチが起きている、経済合理性の観点から容易に転用され、その結果、無秩序な市街化、営農条件の悪化など双方にとって望ましくない状況を起こしている、都市住民は農業体験の場や緑地としての機能を積極的に評価する、都市政策としても農地に対する土地利用のコントロールや都市の機能としての農地の位置づけについて検討する必要がある、としています。
     また、今後の都市政策の方向では、人口減少などにより市街地の縮退は避けられない、特に大都市近郊で大きな問題となる可能性として、縮退地区については農業政策と連携した農地への転換、再自然化を積極的に推進、とこれまでと180度方向を変える検討がされています。
     2010年の通常国会での都市計画法改正に向けて、昨年9月25日に開かれた社会資本整備審議会第4回都市計画・歴史的風土分科会、第11回都市計画部会及び第13回歴史的風土部会合同会議で、国土交通省は同問題について、冬柴元大臣が平成22年の春に法案を提出するという考えを既に表明いたしております、と考えが述べられました。
     以上の点を踏まえて質問をさせていただきます。
     まず、農業振興条例や今後の農業振興ビジョンを策定することについてお尋ねします。
     次に、門真市の農業の現状についてお尋ねします。
     農地面積の推移はどうでしょうか。生産緑地法が施行されてからの市街化区域内の農地面積はどのようになっているでしょうか。平成3年当時の市民農園の区画数は539区画ありましたが、その後どのように推移しているのか、市民農園の開設数が減っている理由は何か、答弁を求めます。
     本年4月1日から、市内に新たに工場を立地する製造業者に対して、対象物件の固定資産税、都市計画税の2分の1を交付するものづくり企業立地促進奨励金を交付していますが、農業施策として農業振興促進奨励金制度や市民農園促進奨励金制度を創設してはどうでしょうか。伝統野菜門真レンコンの掘り手育成の援農ボランティア活動を門真市としてリードしてはどうでしょうか。他市では、防災的観点から防災協力農地登録制度を創設し、一時避難場所としてだけでなく、仮設空間、復旧用の資材置き場として活用、延焼防止帯として位置づけている自治体もあります。門真市でも防災的位置づけを明確にしてはどうでしょうか、答弁を求めます。
     最後に、議会への説明資料として配られた大阪府住宅まちづくり部市街地整備課が作成した第2京阪道路沿道における計画的なまちづくりを促進するための取り組み中間報告の中の資料に、大阪府が昨年4月に施行した都市農業の推進及び農空間の保全と活用に関する条例、いわゆる農空間保全地域制度について紹介され、第2京阪道路沿道の対象区域の中で寝屋川市、枚方市、交野市の6地区については指定されていると記述されていましたが、なぜ門真市は指定されていなかったのか、同制度を活用する考えはないのか、答弁を求めます。
     以上で質問を終わります。

    【答弁】

    市民生活部長

    亀井議員の農業振興について、私より御答弁を申し上げます。
     まず、農業振興条例や農業振興ビジョンの策定についてでありますが、農業者の意向を尊重し、今後の農業施策の方向性について調査研究してまいりたいと考えております。
     次に、農地面積の推移についてでありますが、生産緑地面積においては、平成5年、19.57ヘクタールであったものが、平成21年は17.99ヘクタールと1割程度減少いたしております。また、市街化区域内の農地面積におきましては、平成5年、70.67ヘクタールであったものが、平成21年は24.27ヘクタールと3分の1程度に減少いたしております。
     次に、農業振興の促進についてでありますが、現在国が実施しております米の生産調整制度に係る産地確立交付金及び新需給調整システム定着交付金等の制度も活用するなど、農業振興を図ってまいります。
     また、市民農園につきましては、市民農園補助金を交付し、土地所有者の協力により市内に3カ所の市民農園を開設し、市民が農業に触れる貴重な場所として活用いただいております。
     しかしながら、土地所有者の相続の関係などにより、市民農園の開設区画数は、平成5年、5カ所297区画から、平成21年には3カ所163区画と減少しているのが現状でございます。
     次に、門真レンコンの掘り手育成のボランティアについてでありますが、門真市の特産品であるレンコンは、粘土質の土壌で栽培されているのが特徴でありまして、掘り出しは大変困難な作業となっております。また、掘っている途中で節が折れたりしますと商品価値が大きく下がってしまうなど、慎重な作業が必要であると伺っております。
     一方、生産者の高齢化に伴い後継者の育成が求められている現状から、生産者の意向を尊重しながら、その一助としてボランティア等を活用することについては、今後の課題と考えております。
     次に、防災協力農地登録制度についてでありますが、本市の地域防災計画では、応急仮設住宅候補地として市立運動広場、東打越防災用資材置き場があり、避難所として広域避難地1カ所、また一時避難地として32カ所の公園等を指定いたしております。したがいまして、十分な避難所等を確保しているものと認識をいたしております。
     次に、大阪府都市農業の推進及び農空間の保全と活用に関する条例における農空間保全地域制度の指定についてでありますが、この制度は遊休農地の解消を円滑に進めるための手続を定めたものであり、北島地区においては平成17年から農地所有者によるまちづくりに向けた取り組みが進められていること、平成22年度の都市計画の線引き見直しが想定されていることなど、農地所有者が将来の土地利用についていろいろ検討されている段階であることから、平成20年度での指定を見送ったものであります。
     今後、北島地区まちづくりの進捗状況によっては、農地所有者の意向を踏まえ、制度の追加指定について対応してまいりたいと考えております。
     なお、市街化区域内の生産緑地につきましては、農空間保全地域制度に指定されております。
     以上でございます。何とぞよろしく御理解賜りますようお願い申し上げます。