[2009.6.9] -[議会活動]
1.学校適正配置(学校統廃合)実施方針について
(1)四宮小学校の廃校決定等の問題点について
学校適正配置(学校統廃合)実施方針について、特に四宮小学校の廃校決定等の問題点について伺います。
1中学校区に2小学校ですべての校区を再編し、三つの小学校、北小、大和田小、四宮小をなくしてしまうことを初めとした小・中学校校区の再編を進める門真市学校適正配置事業実施方針が、十分な市民への説明や意見聴取がないまま、1月14日に開かれた教育委員会第1回臨時会において決定されました。これは、昨年12月8日に門真市学校適正配置審議会の答申が行われ、これに基づき教育委員会が策定した門真市適正配置事業実施方針(案)を市民には直接説明や意見聴取することなく、昨年12月19日からことし1月9日までのパブリックコメントを実施しただけで決定したものであります。
そもそもこの審議会答申は、一昨年8月から12回にわたって開かれていますが、第4回からは市民には全く非公開で行われ、会議録さえ公開されず、全部決めてしまってからようやく公開されたものであります。また、第3回審議会で市教育委員会の策定した門真市小・中一貫教育推進プランを審議会に持ち込み1中学校校区2小学校への校区再編、小学校の統廃合へと誘導したものであります。初めに1中学校校区に2小学校ありきで進められた結果、3小学校の廃校が決定されてしまったのであります。
2月の「広報かどま」に学校統廃合が掲載されて、多くの保護者や地域の皆さんから、地域や保護者、学校関係者の声も聞かずに100年もの歴史のある小学校を簡単に廃校に決めてしまっていいのか、交通量の激しい時間帯に小学校低学年の児童を30分以上もかかるような通学をさせていいのか、一体いつ説明会を開くつもりなのか、どこまで保護者や市民の声を聞くつもりがあるのか、などの声が寄せられています。これらの市民の疑問にどのように答えるのか、答弁を求めるものであります。
とりわけ、四宮小学校の廃校決定には、児童の安全・安心な通学という点から重大な問題があります。実施方針では、四宮小学校に通学している児童について、下島町、宮前町、巣本町、北岸和田1丁目の児童は北巣本小学校へ通学するとされています。問題は、巣本町、北岸和田1丁目の児童が、朝夕の交通量が激しい時間帯に府道八尾枚方線及び国道163号を渡らなければならないということであります。事前にどんな検討が行われたのか、交通量の調査は行ったのか、どんな理由で安全対策に問題は生じないという結論になったのか、伺うものであります。
さらに、下島町、宮前町、巣本町、北岸和田1丁目以外の四宮小学校に通学していた児童は東小学校に通学するとなっていることも大問題であります。例えば、上・下島頭自治会館付近から東小学校へ通学するのに、小学校低学年がどのくらいの時間がかかるのか、事前に調査はしたのでしょうか。何分かかるのでしょうか。結果を明らかにしていただきたい。その上で、統廃合の結論を出したのか、どういう理由で安全対策に問題は生じないという結論になったのか、伺うものであります。
あわせて、現在、中学校の生徒が通学するに当たって、電車や自転車による通学が認められているケースがあると聞き及んでいますが、このようなケースはあるのか、あるとしたらどんな場合に認められているのか、答弁を求めるものであります。
こうした問題を冷静に見るならば、今回の実施方針は余りにも問題が多いものであり、1中学校2小学校というくくり方を含め、抜本的な見直しを行うべきだと認識するものですが、明確な答弁を求めるものであります。
【答弁】
教育委員会事務局学校教育部長
吉松議員の学校適正配置(学校統廃合)実施方針につきまして、私より御答弁申し上げます。
四宮小学校の廃校決定等の問題点についてであります。
議員各位、新聞記事等で御存じのとおり、昨年の全国学力・学習状況調査における大阪の学力は、悲惨な結果となりました。門真市の結果も御存じのとおりであり、教育委員会は今、門真の子供たちの学力をいかにして向上させるかが喫緊の重要課題であると考えております。
さきの第3次学校適正配置審議会におきましては、子供たちのよりより教育環境整備を図る上で、小・中学校9カ年にわたる連続性のある教育活動の中で学力をつける小・中一貫教育を1つの柱として、学識経験者、PTA、地元代表者、学校管理職等委員の方々に客観的に御審議いただき、答申をいただいたものでございます。
その答申を受け、教育委員会としての方針決定を行い、門真市学校適正配置審議会実施方針として3月の広報紙に掲載いたしました。この教育委員会の考え方を地元の方々に御理解を得ながら実現に向けて話し合いを進めたいと考えております。
議員御指摘の四宮小学校に関する第五中学校校区内の小学校再編につきましては、その実施時期を平成24年4月以降としております。また、議員が地元の方々からお聞きされている内容につきましては、私どもも真剣に受けとめております。
教育委員会といたしましては、今後の各小学校の児童数の変化、第2京阪道路完成後の状況等につきまして、継続して情報を集めるとともに、通学路の距離・安全性を検討した上で平成24年4月以降に一定の考え方をお示しし、PTA、地域の皆様方に十分説明してまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解を賜りますようお願い申し上げます。
【再質問】
納得できる答弁ではありませんので、再質問を行います。
第8回審議会の議事録によると、通学上の課題についての説明の中で、主要地点からの距離の例示として、徒歩で日新自治会館から東小学校正門までは1928mで、大人の足で約25分です、としています。答弁では、市民から出されている声は真剣に受けとめると述べておられますが、同じく第7回審議会の議事録の中では、東小学校は南校区――この南校区とは、東小学校校区と四宮小学校校区の第2京阪道路、そして市道岸和田15号線――旧市営住宅跡地の南側道路ですが、これより南を一つの校区としたもので、この南端に位置しているため、通学距離に課題のある地区が出てきます。しかし、法律に規定する4㎞以内の通学距離であるため問題はないと考えます、と説明を行っています。この考え方は変わらないのですか。この考え方に立つ限り、再検討することにならないのではないでしょうか。明確な答弁を求めるものであります。
【答弁】
ただいまの吉松議員の再質問につきまして、私より御答弁申し上げます。
さきに御答弁申し上げましたとおり、教育委員会といたしましては、通学路の距離・安全性を検討した上で、平成24年4月以降に一定の考え方をお示しし、PTA・地域の皆様方に十分説明してまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解賜りますようお願い申し上げます。