[2022.12.15] -[議会活動]
1.松生町商業施設建設に伴う市道門真中央線の一部一方通行化について
(1) 警察協議の概要について
松生町商業施設建設に伴う市道門真中央線の一部一方通行化については、令和2年8月に地元自治会、令和3年4月に周辺マンション管理組合から、国道163号の柳町交差点から門真小学校南西の交差点までの区間の安全対策と渋滞対策を求める要望書が提出されました。
その後、令和2年度の交通量調査や令和3年度の周辺住民等へのアンケート、周辺交通影響検証、そして門真警察署との協議等を経て今年度は開業までの北向きの一方通行化工事の予算が計上されていました。
しかし、門真警察署から規制の許可の判断材料としてさらに周辺道路への影響調査の指示があり、実証実験を実施する関係予算と一方通行化に係る工事費削減の補正予算が先ほど議決されたところです。
先の総務建設常任委員会の質疑の対する答弁では、市道浜町桑才線から国道163号柳町東交差点での右折待ちの滞留等を懸念してとのことで、著しく影響があった場合には規制そのものが困難になる可能性があるとのことでしたが、その判断基準は現時点において示されていません。
昨年度から門真警察署との協議を行っているにもかかわらず、なぜ開業直前の実証実験なのかと思わざるを得ません。
そこで、これまでの協議の内容について、時系列で答弁を求めます。
(2) この間の経過と市の一方通行化と周辺地域への影響の考えについて
次に、道路管理者としての一方通行化と周辺地域への影響の考えについてです。
これまで、交通量調査や地元にお住いの市民の方等に対するアンケート、周辺交通影響検証等を行い、一定の判断のもとで北向きの一方通行化の方針を決定し、今年度に整備工事の予算計上がされたと考えます。
市として北向きの一方通行化を判断した根拠について、交通量調査や地元アンケート、周辺交通影響調査の結果も含め具体的に答弁を求めます。
(3) 今後の警察との協議と工事遅延に関する周辺の住民の方への説明について
次に、今後の門真警察署との協議と工事遅延に関する周辺住民の方等への説明についてです。
今年度中の整備工事によって、商業施設開業までの一方通行化と歩道等の整備が実施されるものと思っている周辺住民の方等への丁寧な説明は欠かせません。
実証実験実施の案内とともに、今回の経過等についてどのように説明しようとしているのか答弁を求めます。
(答弁)
まず、警察協議の概要についてであります。
令和3年度に、一方通行化に伴う周辺への交通影響の検討を行うとともに、門真警察署と本格的に協議を開始しており、その検討結果を基に4年3月30日に大阪府警察本部との協議を行っております。
その後、8月下旬に門真警察署から一方通行化の可否についての判断材料として、更に実証実験を行った上で周辺道路への影響を調査するよう指示があったため、現在、準備を進めているところであります。
次に、この間の経過と市の一方通行化と周辺地域への影響の考えについてであります。
本市におきましては、4年度中の一方通行化に向け、2年度に市道門真中央線を含む周辺道路の交通量調査を実施し、3年度には、データを基に一方通行化に伴う周辺への交通影響の検討、地元住民へのアンケートを実施致しました。
交通影響の検討につきましては、対象の交差点において、1時間に通行できる最大交通量と実際の交通量の割合である交差点需要率等を検討致しております。
この交差点需要率は、一般的に0.9以下が許容値とされており、推計値を基にした検討結果では、最大値が0.58であったため、問題はないと考えております。
また、北向き一方通行とすることで、歩道整備や渋滞対策に有効であることが確認され、地元住民へのアンケートにおいても概ね賛成の意見が多くを占めておりました。
最後に、今後の警察との協議と工事遅延に関する周辺住民の方への説明についてであります。
先程、答弁申し上げました様なことから、4年度内の本整備は見送らざるを得なくなりましたが、引き続き暫定整備に向けた協議を進めるとともに、周辺住民の方々に対しましても地元自治会を通じて説明を行ってまいりますのでよろしくご理解賜ります様お願い申し上げます。
(再質問)
この問題については、宮本市長に答弁を求めたいと思います。
来年春に開業予定の松生町の商業施設建設に伴い、安全安心な道路整備の観点から、地元の意見も丁寧に聞きながら、交通量調査に基づく検証も行い、早くから門真警察署とも協議を行い、昨年度末には大阪府警本部とも協議を行う中で、今年度に予算化もされ整備が予定されていた門真中央線の一部一方通行化について、年度半ばになって、今年度中の整備が困難となるタイミングで、突然門真警察署から規制の許可の判断材料としてさらに周辺道路への影響調査の指示が行われたことについては、宮本市長も困惑されているのではないでしょうか。
当然のことながら、門真警察署も安全安心の道路整備の観点から判断材料が足らないとの認識だとは思いますが、ならばこの時点の影響調査の指示については、判断基準も含め説明されなければなりません。
でなければ、道路管理者として門真市が地元に対し説明することはできません。
この問題については、宮本市長自らが大阪府警本部に説明を求めてはどうでしょうか。この間の経過に関する認識とあわせて答弁を求めます。
(再質問・答弁)
この間の経過に関する認識につきましては、適宜、担当部署より報告を受けており、暫定整備に向けた協議を進めるよう、指示をしております。
また、一方通行化の可否につきましては、これまでの協議を基に、門真警察署において適切に判断されるものと考えております。
今後につきましても、門真中央線の一部一方通行化に向け担当部署を通じて、引き続き門真警察署と協議を進め、必要に応じて対応してまいりたいと考えておりますので、よろしくご理解賜ります様お願い申し上げます。
2.高齢者施策の推進について
(1) くすのき広域連合解散に伴う事務等の推進状況と体制整備の考えについて
昨年8月27日開催のくすのき広域連合正副連合長臨時会議での「くすのき広域連合解散」の合意以降、規約の一部変更を経て令和5年度からの独自の介護保険事業の運営に向け様々な準備が進められています。
これまでも繰り返し述べていますが、くすのき解散イコールハッピーではなく、今後の市独自運営によって、地域の実情に合わせた介護保険サービスを市民に提供できるのかどうかが重要となり、その具体化である高齢者保健福祉計画と介護保険事業計画を合わせた新たな計画策定とそれにふさわしい体制の構築が求められています。
まず、新たな計画策定についてです。
高齢者保健福祉計画と介護保険事業計画を合わせた計画とすることと思いますが、現在の進捗状況、策定委員会の構成と今後のスケジュール、市独自のサービスの考え方にについて答弁を求めます。
また、令和5年度からの介護保険事業推進するにあたりどのような体制で臨もうとしているのか、体制の考えについて答弁を求めます。
(2) 高齢者医療費2倍化の影響等と独自の支援施策について
令和3年の法律改正に伴い、本年10月から75歳以上の方等で一定の所得がある方に対する医療費負担を2割とする「2倍化」が強行されました。
外来の負担増を3年間は月3,000円に抑えるとしていますが、入院は対象外です。
年金の引下げに加え物価の高騰、そして医療費の引上げは耐え難い痛みを高齢者に押し付けるものに他なりません。
「今回の見直しは、現役世代の負担増を抑え、国民皆保険を未来につないでいくもの」などとしていますが、現役世代1人当たり年間350円、1月あたり30円の保険料軽減にしかなりませんし、後期高齢者医療制度の国庫負担率を引き下げ続けてきたものを元に戻すだけでこの負担増は全く不要となります。
このような高齢者医療費2倍化については、地方自治体として国に中止を求めるべきと考えますが、答弁を求めます。
また、本市において今回の2倍化でどれくらいの方に影響を与えるのか、すでに3割となっている方についても合わせて答弁を求めます。
後期高齢者医療制度については、現役世代並み所得の方はすでに3割負担、そして今回の一定の所得の方については2割負担など、年金が引下げられ物価高騰のもとで市として独自の支援施策が求められると考えますが答弁を求めます。
(3) 加齢性難聴者への補聴器補助について
身体障害者手帳の対象とならない軽中度の加齢性難聴者への補聴器の助成については、これまでわが党の亀井あつし議員が繰り返し求めてきましたが、自治体での助成が広がってきています。
補聴器を促進することの効果に対する認識について改めて答弁を求めるとともに、新年度に向けた取り組みについて答弁を求めます。
(答弁)
くすのき広域連合解散に伴う事務等の推進状況と体制整備の考え方についてであります。
まず、高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画の進捗状況につきましては、次期計画策定の第1回審議会を令和5年1月に開催予定であり、審議会の委員構成につきましては、社会福祉等を研究されている大学教授、3師会の各代表者、守口保健所、地域包括支援センター、社会福祉協議会、民生委員児童委員協議会、シルバー人材センター、老人クラブ連合会等の各代表者、及び第1号並びに第2号被保険者の公募市民委員、計18名としております。
今後のスケジュールにつきましては、計画策定の基礎資料とするための市民アンケート調査を審議会に諮り、5年3月末までに実施する予定といたしております。
また、5年度におきましては、審議会の開催を4回予定し、市民アンケート調査結果、当該審議会での意見、及びパブリックコメント結果等を反映し、地域の実情を踏まえた事業計画を作成してまいりたいと考えております。
また、体制整備につきましては、5年度に高齢者保健福祉計画と一体的な介護保険事業計画の策定、各種介護保険システムの調達から本稼働までの業務、各種事業の在り方・実施方法等の決定、要綱を含めた例規の整備等、多岐に渡る業務を行う必要があり、現人員体制では過重と想定しております。
このことから、介護保険準備グループの基本定数の増員や事務経験者の配置等、万全な準備に向けた体制の確保に向け、庁内関係部局と調整を進めているところであり、6年度からの市単独での介護保険の円滑な運営に向け、鋭意取り組んでまいります。
次に高齢者医療費2倍化について国に中止を求めることについてであります。
国の全世代型社会保障検討会議において全世代型社会保障改革の方針について議論が行われ、本市といたしましては、さきの民生水道常任委員会でご答弁いたしましたとおり、現役世代の保険料負担の上昇を少しでも減らすことで、国民皆保険制度を維持していくために必要な改正であると考えております。
次に、どれくらい影響を与えるかにつきましては、令和4年10月31日現在で2割負担の対象者数は2,331人で被保険者総数の約12.8%、3割負担の対象者数は1,158人で被保険者総数の約6.3%であります。
次に、市独自の支援施策につきましては、後期高齢者医療制度の実施主体は大阪府後期高齢者医療広域連合であり、独自の減免措置などができないため、まずは、被保険者の皆様にご理解をいただけるよう丁寧に説明してまいりますとともに、後期高齢者の方が地域でさらに安心して生活できるよう調査研究してまいります。
次に、加齢性難聴者への補聴器補助につきましては、先の4年第3回定例会にて、ご答弁いたしましたとおり、先ずは、難聴高齢者の早期発見のための仕組みづくりが必要であると考えております。
加齢性難聴の方々への支援のあり方等につきましては、次期高齢者保健福祉計画等の策定に向けた市民アンケート調査に、難聴等への支援に関する項目を加えることを審議会に諮り、引き続き、先進事例等も参考にしながら、検討し、計画作成を行ってまいりますのでよろしく御理解賜りますようお願い申し上げます。