[2022.9.30] -[門真民報]
市政運営、まちづくりで問題点浮き彫り
日本共産党議員団が改善強く求める
第3回定例会が全ての日程を終了し閉会
9月6日から17日間の会期で開かれた第3回定例会(9月議会)が全ての日程を終了し、22日閉会しました。
21日の本会議では、各委員会に審査が付託された議案について、各常任委員長の報告の後、採決が行われ、手数料条例の一部改正と一般会計補正予算(第6号)については亀井あつし議員が討論に立ち、問題点を指摘し反対しましたが賛成多数、他の議案については全会一致で可決しました。
亀井議員の討論では、課税証明等について、窓口交付よりもコンビニ交付手数料を百円引き下げる条例改正、補正予算ではマイナンバーカード普及のためなら何でもありの個人番号カード申請サポート事業、緊急措置で敢えて反対しないとしつつ、四宮小学校の水泳授業民間活力検討事業の問題点を指摘しました。
議会改革でも身を切る改革でもない
維新の議員定数削減条例案を否決!
次に、大阪維新の会から提出された「議員定数条例の一部改正」が議題となりました。
これは、6月議会で否決された現在20人の議員定数から3人削減する案から2人削減する案としたものの、削減の趣旨は変わらず、会期中に突如出されたもので、今回は議会運営委員会に審査が付託されました。
審査には福田英彦議員が出席し、提出者(維新)に対し、「議員定数削減でどのような議会改革ができるのか」と質問しましたが、「具体的に言われればなかなか難しい」とまったく答えることができませんでした。
また、「7カ月先の改選後しか効果の出ない定数削減より来月から効果の出る報酬削減では」との質問には、「災害等他府県に寄付し削減している」との筋違いの答弁に終始し、採決では、「否決すべきもの」と決定、翌日の本会議でも維新のみの賛成少数で否決されました。採決の際は福田英彦議員が討論に立ちました。
一般質問は18人の議員が質問に立ちました。
軍事対軍事では何も解決しない!
幣原喜重郎発案の憲法9条で確認
管弦楽団と演劇のコラボで幣原生誕150周年記念事業
門真出身の第44代内閣総理大臣、幣原喜重郎生誕150周年記念事業「平和への願い」がルミエールホール大ホールで開かれ全国各地からの参加で会場は一杯となりました。
実行委員会は、2018年に発足し、これまでDVD映画「しではら~かどま市が生んだ日本の総理~」の制作、堀尾輝久、笠原十九司、伊藤千尋氏の講演会の開催、絵本「戦前・戦後平和に人生をかけた幣原喜重郎」を制作してきました。
今回は、門真市をホームタウンとする関西フィルハーモニー管弦楽団の演奏と劇団往来とのコラボで、幣原の生涯と9条を発案するに至る経過を描きました。
ロシアのウクライナ侵略をめぐり起こっている議論に対し、「軍事対軍事では何も解決しない」ということを改めて確認することができるものでした。
この事業は、門真市、門真市教育委員会も後援し、パンフレットでのあいさつで宮本市長は、「本市を代表する人物の一人」「幣原喜重郎が草案をまとめた日本国憲法」と紹介しています。
地方自治体の長として憲法を遵守する姿勢が強く求められます。
岸田政権「国葬」強行
門真市庁舎に半旗掲揚で弔意強制
岸田政権は9月27日、法的根拠も無く、一片の閣議決定で安倍元首相の「国葬」を強行しました。
国民多数の反対の世論の中での強行に、前日・当日も全国各地で反対の集会やパレードなどが行われました。
党議員団は9月2日に市長に対し、①「国葬」に反対すること②公共施設等で半旗や弔旗を掲げないこと③黙祷など市民や職員に弔意を求めないことを申し入れていましたが、22日に「各校に対応を促す通知は行う予定はない」としたものの、「国葬」に反対せず、本庁舎に半旗を掲げる旨議員団に回答し、当日は半旗を掲げました。
統一協会問題、大型商業施設宣伝の広報かどま、特別支援教育についてただす
福田英彦議員が市政に対する一般質問
元市議会議員の関与が明らかに!
統一協会問題は、毅然とした対応を
9月21日の本会議の一般質問で福田議員は、まず統一協会(世界平和統一家庭連合)問題についてただしました。
安倍元首相を銃撃し殺害した容疑者の母親が熱心な統一協会の信者であったことからクローズアップされ様々な問題が日々明らかになっているもとで、日本共産党の取組みについて紹介したうえで、この問題が国政だけでなく、地方政治や地方議員にも影響を及ぼしているとして実例を示したうえで、統一協会についての認識、市長はじめ市の事業など関与の有無、今後の対応についてただしました。
答弁では、「必要な対応が求められていると認識している」とし、関与については、「元市議会議員からWESSへマスクの寄贈を希望する団体を紹介された」「同じく紹介によりピースロードへの表敬訪問を依頼された」事例の2件。今後の対応については、十分な注意を払い、調査、情報共有、相談窓口も的確な対応に努めると答弁しました。
門真市議会へも影響を与えていることが明らかとなった統一協会問題は、今後も日本共産党議員団としてしっかり調査・解明に力をつくします。
反省なし!大型商業施設への期待を煽り
商業チラシと見間違う広報かどま9月号
福田議員は、門真市が発行する「広報かどま」は、知りたい情報がコンパクトで分かりやすくまとめられていると評価するが、9月号1・2面はあまりにも市広報の役割から大きく逸脱し、商業チラシと見間違う内容に唖然としたと述べました。
その内容は、来春から開業する松生町の大型商業施設のロゴを散りばめ、イメージ図をふんだんに使い、一面には「進化していく門真」、「活気あふれるまちへ」と門真市がこの事業にお墨付きを与え、期待を「煽る」内容になっていたことから、掲載に至る経過、税金を支出し全体の6分の1の紙面を割き掲載することの是非の認識についてただしました。
答弁では、担当課からの要望を受け、調整等を行い特集を内定、企業からの掲載の働きかけはなく、まちの将来への期待感を高められるよう企業と調整を複数回行い、伝わりやすいようイメージ図やロゴマーク、人物を使用した、見出しは賑わいが生まれることへの期待等を表現したとのことでした。
また、広報発行規定に基づき、問題提起があったとの認識はない、
企業からの掲載依頼によるものでないので広告ではない、市議会での一般質問等で関心が高いことから掲載したもので何ら違法性はないと答弁しました。
影響受ける市民や事業者に心寄せない内容
これに対し福田議員は、撤退事例は全国で枚挙にいとまがない大型商業施設の進出について、まさに市民を煽ることが記事の狙いだとも受け取れるあけすけな答弁は、市民を愚弄するものだと指摘し、今回の広報記事の最大の問題点は、大型商業施設の進出によって、様々な点で危惧されている市民や事業者のみなさんの思いを全く無視していること、市民や事業者のみなさんに心を寄せていれば、絶対に今回のような記事は書けないはずと指摘し考えをただしましたが、いずれも違法性や問題がないとの答弁は大問題です。今後も追及していきます。
特別支援教育と通級指導は、国通知押付でなく、子どもの発達に応じて
小中学校での特別支援学級と通級指導について、通常の学級と特別支援学級で学ぶ時数の目安を示した文部科学省通知にもとづき具体化をすすめようとしたことで、保護者をはじめ混乱や不安の声が寄せられた自治体が少なくないことから、特別支援学級及び通級指導の現状、今後の考えについてただしました。
答弁では、個々の教育ニーズに応じているものの、「交流及び共同学習」の時数が多くなっている現状がある、保護者に通知文を配布し、個人懇談等の場を活用し、教育課程の内容や時数について見直しを行い、必要に応じて学びの場の変更を検討するよう各学校に指導しているとしました。
そして、今後もインクルーシブ教育を充実する方向性を大切にするとともに保護者の思いに寄り添い、学校と密に連携し充実に努めていくと答弁しました。