• HOME
  • 門真民報
  • 議会活動
  • 政策・提言
  • 新着情報
  • お知らせ
  • こんにちは。門真市会議員団です。

    2022年3月議会 市長の施政方針に対する代表質問

    [2022.3.9] -[議会活動]

      福田  英彦 議員

     

     施政方針で宮本市長は、「国際情勢も現在不穏な動きが見られ、今後注視が必要です」と述べました。

     議会が開会された2月24、ロシアは一方的に「独立」承認したウクライナの東部地域にロシア軍を侵入させるとともに、ウクライナ各地の軍事施設、キエフ、オデッサなどへの攻撃をはじめました。これはウクライナの主権と領土を侵し、国連憲章、国際法を踏みにじる、まぎれもない侵略行為であり、日本共産党の志位和夫委員長は、同日国会内で記者会見し、「ウクライナ侵略を断固糾弾する、ロシアは軍事作戦を直ちに中止せよ」と題する声明を緊急に発表しました。

     代表質問において、日本共産党議員団として、先ず抗議の意思を表明したいと思います。

     この問題については、地方6団体も25日、直ちに抗議声明文を発表しました。宮本市長も、2月28日付で「ロシアによるウクライナ侵攻について」と題するコメントを発表しました。①市民の犠牲も多数発生し被害が広がっていること。②核兵器の使用も示唆する発言を行っていることを挙げ、非核平和都市宣言をしている門真市として、ロシア軍による攻撃やウクライナの主権侵害に抗議するとともに、一日も早い平和的解決に向け、国際法に基づく誠意を持った対応を強く求めるものとなっています。

     市長がいち早く抗議の意思を表明したことについては評価するものです。

     一方で、日本維新の会が政党として、「核共有による防衛力強化等に関する議論を開始する」ことを提言したことについては、日本共産党議員団として断固抗議するとともに、門真市の考えとも全く相いれないものであることを断言したいと思います。 

     

    1.市長の政治姿勢について

    (1)後手後手の新型コロナ対策、改憲と大軍拡、社会保障削減の岸田政権に対する認識について

     さて、昨年10月に誕生した岸田政権が初めて編成する新年度予算は、一般会計で107.6兆円と過去最大、昨年12月20日成立した21年度補正予算と一体で、「16カ月予算」と位置付けられ、あわせた歳出規模は143.6兆円に上ります。

     莫大な税金を投入しながら、新型コロナウイルスの感染拡大に対応する医療機関や暮らしへの支援は不十分で、社会保障予算は75歳以上の後期高齢者医療負担の2倍化、診療報酬の削減、病床削減のさらなる推進、軍事費は過去最高を更新する5.4兆円を計上するなど、岸田政権の新しい危険性が浮き彫りとなっています。

     ワクチン接種をはじめとして後手後手のコロナ対策が国会の審議でも問題となっています。

     「憲法改正」にも前のめりで、「敵基地攻撃」能力に言及し、首相の指示で自民党の「憲法改正推進本部」を「実現本部」に改組しています。

     その標的は憲法第9条で、自衛隊を明記しアメリカといっしょになって戦争する国づくりをすすめようというもので、憲法第9条を発案した第44代内閣総理大臣幣原喜重郎生誕の地門真しとして絶対に容認できない動きと言わざるを得ません。

     このような、後手後手の新型コロナ対策、改憲と大軍拡、社会保障削減の岸田政権に対する認識について答弁を求めます。

     

    岸田政権に対する認識についてであります。

    新型コロナウイルス対策につきましては、先の衆議院選挙後、速やかに経済対策を含めた3年度補正予算成立に取り組むなど必要な対策を講じていると認識しております。3回目のワクチン接種につきましては、国の対応の遅れがあったことは否めないものの、現在、1日100万回を目標に設定するなど、着実に進めているものと認識しており、引き続き必要な対応に努めていただきたいと考えております。

    憲法、防衛、社会保障につきましては、世界情勢や社会環境が変わる中において、必要に応じ、国民の声を踏まえて、国において議論されるべきものと考えております。

     

    (2)人の不幸を土台にしたカジノ推進、国の病床削減を容認する大阪府政に対する認識について

     大阪府政については、2月9日に「府政運営の基本方針2022」が公表されています。

     「基本的考え」では、新年度を「新型コロナウイルス感染症から府民の命と暮らしを守り、社会経済活動を回復させることに加え、2025年大阪・関西万博に向けて再び大阪を成長軌道に乗せる重要な年」と位置付けています。

     全国的にオミクロン株による感染急拡大で、医療や病床のひっ迫、高齢者への感染拡大による死者の増大が続いていますが、大阪は、亡くなった方の累計が昨日時点で4,114人となり、東京都の3,809人を大きく上回り、人口比では1.7倍と異常に高くなっています。

     しかしながら、コロナ対策では知事重点事業においても従来の延長だと言わざるを得ません。

     病床確保と言いながら、昨年度コロナ患者治療の中心となる急性期病床を、国の「地域医療構想」における過剰病床だとして229床も削減したことについては、何の反省もありません。

     一方で、ポストコロナを見据え、成長のけん引役となる万博とIRをインパクトに「世界の中で躍動し、成長し続ける大阪」の実現に向けた取組を加速するとしています。

     とりわけ問題なのは、IRの推進です。

     IRとはいうものの、収支計画では年間売り上げ5,200億円のうち8割がカジノ収益で、カジノそのものと言わなければなりません。しかも、収益の大部分が日本人客を見込んでいます。

     人の不幸を土台にして成長など絶対にありえません。

     門真市民にとっても決して無関係ではありません。

     このように、国の地域医療構想に沿った病床削減、人の不幸を土台にしたカジノを推進する吉村大阪府政に対する認識について答弁を求めます。

     

    大阪府政に対する認識についてであります。

    大阪府における地域医療構想の取組につきましては、今後予想される疾病構造の変化を踏まえ、持続可能な医療提供体制の構築を図るため、専門家も含めた会議体において必要な議論がなされているものと認識しております。

    カジノも含めたIRの推進につきましては、更なる成長への取組とともに懸念事項を最小化する取組も進めておりますので、人の不幸を土台にしたカジノ推進が行われているとは認識しておりません。

     

    (3)自治体の自主性損なう自治体DX、市民サービス向上より民間への情報開放のマイナンバー制度に対する認識について

     自治体DXの推進について施政方針では、情報システムの標準化・共通化をはじめ、AI・RPA等の先端技術の積極的な活用、行政手続きのオンライン化等を積極的に進めるために、「門真市DX推進計画」を策定するとしました。

    行政のデジタル化について全面的に否定するものではありませんが、今後進められようとしている情報システムの標準化・共通化は、地方自治体の独自サービスを大きく後退させ、自主性を損なうことが危惧されます。

     また、2021年度補正予算に1兆8,134億円をマイナポイント事業に計上するなど、多額の税金を使ったマイナンバーカード普及を通じたマイナンバー制度の推進は、わずかの手続き等の利便性向上と引き換えに、民間への情報の開放であり、プロファイリングと監視社会につながるもので、自治体が前のめりに進めるものではないと考えます。

    このような危惧される点について、どのように認識し、行政のデジタル化を進めようとしているのか答弁を求めます。

     

     自治体DX及びマイナンバー制度に対する認識についてであります。

     情報システムの標準化・共通化の対象となるシステムについては、処理する事務のほとんどが法令で定められており、自治体の裁量の範囲は限定的でありますが、AIやRPA等の活用を前提とした業務プロセスの見直し等を併せて実施することにより、独自サービスの維持、自主性の確保は可能であると考えております。

     また、制度改正等に伴う個別のシステム対応や維持管理に係る職員の負担軽減等も期待できます。

     次に、マイナンバー制度についてであります。

    マイナンバー制度においては、いわゆるマイナンバー法の規定によるものを除き、特定個人情報の収集、保管、特定個人情報ファイルの作成が禁止されており、また、個人情報はそれぞれの保有機関において分散管理される等、制度面及びシステム面において、プロファイリングや監視社会といった懸念に対する措置が国においてなされております。

     国においては、マイナンバーカードの健康保険証利用が本格運用開始され、今後においても運転免許証との一体化が予定されるなど、市民の利便性向上及び行政の業務効率化に資する、マイナンバーカードを基盤とした様々な施策の実施が見込まれることから、国等の動向を注視しつつ、本市における対象サービス拡充等の検討とともに、普及促進等の取組に努めてまいります。

     

    (4)気候危機、ジェンダー平等に関する施策の推進について

     気候危機ともいえる気候変動への取組みについては、自治体においても待ったなしの課題であり、昨年の第2回定例会でもただしてきたところです。

     施政方針では、地球環境保全について触れ、「門真市地球温暖化対策実行計画」を改定し、令和5年度から5年間の計画期間で温室効果ガス削減をさらに推進するとしていますが、国の削減目標を考慮することが前提となっています。

     日本共産党は、昨年9月に「気候危機を打開する日本共産党の2030戦略」を発表しました。そこでも「政府が昨年4月に発表した2030年度の削減目標は「2013年度比で46%削減」です。これは2010年比にすると42%減であり、国連が示した「2030年までに2010年比45%減」という全世界平均よりも低い、恥ずかしいものです」「先進国には、産業革命以来、CO₂ を長期に排出してきた大きな責任があります。また、高い技術力と経済力も持っています。日本には世界平均以上の目標でCO₂ 削減をすすめる責任があります」として目標の引き上げを求めています。

     計画の改定にあたっては、政府の目標に合わせるのではなく、積極的な目標を持つことが重要だと考えますが、答弁を求めます。

     合わせて現計画の最終年度である新年度の取組みについても答弁を求めます。

     また、多くの自治体に広がっている「気候非常事態宣言」や「ゼロカーボンシティ宣言」を気候変動、地球温暖化対策の取り組みの出発点とすべきと考えますが、答弁を求めます。

     次にジェンダー平等に関する取組についてです。

     ジェンダー平等の取組みについては、SDGsに位置付けられた重要な取組です。

     しかし、施政方針では残念ながら「ジェンダー平等」については直接触れられませんでした。本市においてそのジェンダー平等の推進計画の一つは、「男女共同参画プラン」ですが、新年度末に第3次かどま男女共同参画プラン」を策定するとしています。

     策定にあたっては、第2次プランの進捗や課題を検証したうえで、新たな情勢のもとで検討を進めるべきと考えますが、新年度策定に向けた考えについて答弁を求めます。

     合わせて昨年の一般質問でもただしましたが、性自認と性的指向を理由とする差別等の解消、全国140以上の自治体で導入されているパートナーシップ制度の導入、生理の貧困に対する新年度の施策について答弁を求めます。

     

     気候危機、ジェンダー平等に関する施策の推進についてであります。

     「門真市地球温暖化対策実行計画」の改定にあたっては、政府の目標に合わせるのではなく積極的な目標を持つことが重要だと考えるがについてでありますが、計画の改定にあたりましては、国の温室効果ガス削減目標を踏まえつつ、国や他の自治体における取組の先進事例等を参考にしながら、本市域の自然的社会的条件に応じた取組を検討のうえ、本市の温室効果ガス排出量削減目標を設定してまいります。

     現計画の最終年度である新年度の取組についてでありますが、クールビズ及びウォームビズ並びにエコドライブの実施、照度基準に基づく蛍光灯の間引き、グリーンカーテンの設置のほか、公共施設におけるLED照明の導入並びに設備機器更新時における省エネルギー機器の採用など、引き続き、現計画における温室効果ガス削減の取組を進めてまいります。

     「気候非常事態宣言」や「ゼロカーボンシティ宣言」を気候変動、地球温暖化対策の取組の出発点とすべきと考えるがについてでありますが、「気候非常事態宣言」につきましては、引き続き国や他の自治体の動向を注視しつつ調査研究してまいります。また、2050年二酸化炭素実質排出量ゼロに取り組むことを表明する「ゼロカーボンシティ宣言」につきましては、令和4年度に「門真市地球温暖化対策実行計画」を改定し、温室効果ガス削減の取組をさらに推進するとともに、同宣言の実施に向けても取り組んでまいります。

     「(仮称)第3次かどま男女共同参画プラン」の策定についてであります。

     3年5月より、副市長を本部長とする男女共同参画社会推進本部会議及び幹事会を開催するとともに、具体の検討を行うため、関係各課担当者で構成するワーキンググループを設置いたしました。

     ワーキンググループでは、第2次プランの推進状況の確認のため、2年10月に実施した「人権問題に関する市民意識調査」の結果に加え、例年、男女共同参画推進条例に基づき、同審議会より答申をいただいている、男女共同参画施策の実施状況の過去10年間分をとりまとめたものを参考に、各施策の事業の達成状況等を確認・評価し、新たな課題を抽出しているところであります。

     引き続き、ジェンダー格差の是正・解消を図るため、各種施策の基本目標、体系案の検討を進め、4年度のプラン策定に取り組んで参ります。

     次に、性自認と性的指向を理由とする差別等の解消、パートナーシップ制度の導入及び、生理の貧困に対する4年度の施策についてであります。

     令和3年第4回定例会においてもご答弁申し上げましたとおり、性自認と性的指向を理由とする差別等の解消を図るため、引き続き、様々な人権課題の一つとして職員研修や市民及び市内企業に対する人権講座等を実施してまいります。

     また、国・府が作成する啓発用ポスター等の掲示や市広報・HPへの記事掲載による周知啓発に努め、今後も性的マイノリティの方々が直面する問題を正しく理解し、多様性を認め偏見や差別意識を解消するための啓発活動を推進してまいります。

     次に、「パートナーシップ宣誓証明制度」の導入につきましては、府において実施されており、本市民も利用できることから市独自の制度や条例制定については、現時点では想定しておりませんが、府内市町村の動向や先進市を参考に調査研究してまいります。

     次に、生理の貧困についてであります。

     現在、女性サポートステーションWESSで実施しております生理用品の無料配布に関しましては、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う、一時的な困窮対策として行っているものでありますが、4年度におきましても、コロナ収束までの当面の間、無料配布を継続しつつ、今後も女性が抱えるさまざまな悩みや問題を解決するためのサポートを続けてまいりたいと考えております。

     

    2.新型コロナ対策について

    (1)感染拡大防止策(PCR検査、ワクチン接種)について

     オミクロン株による新型コロナウイルスの感染の急拡大は、本市においても深刻な状況となっています。本市で感染が初めて確認された一昨年3月以降昨年12月までの感染確認者の累計は2,874人でしたが、今年に入り、1月は1,742人、2月は3,568人で、2月だけでも昨年までの累計を大きく上回っています。

     オミクロン株については、ピークアウトしたとの分析もありますが、感染力も病原性も高いとされるオミクロン株の亜種BA.2が確認され、早晩置き換わることが指摘されています。

     ワクチン接種の促進は、最重要課題となっています。現時点の接種状況、今月から始まっている5歳から11歳までの接種も合わせて今後の推進方向について答弁を求めます。

     感染拡大防止策については、PCR検査をはじめとして無症状の感染者の把握と保護が引き続き重要となっていますが、この点についても現状と本市独自の推進の考えについて答弁を求めます。

     

     新型コロナウイルス対策についてであります。

     まず、現時点での新型コロナワクチンの接種状況についてでありますが、接種の体制は個別接種及び集団接種で3回目接種を中心として実施しており、接種率は、3月1日現在15.6%です。

     また、5歳から11歳までの小児のワクチン接種については、3月7日から接種券を一斉発送し、3月14日以降、市内の小児の医療機関等で個別接種を開始する予定でございます。

     次に、市独自のPCR検査等につきましては、大阪府において、無料検査事業が実施されており、市独自のPCR検査等は実施する予定はございません。

     無料検査については、3月1日現在、市内6か所で実施しており、無症状の感染者を広く把握している状況であり、新型コロナウイルス感染症が判明した場合のフローチャートについても、府ホームページ等で示され、市ホームページでも周知しております。

     なお、重症化リスクがある感染者には保健所から連絡が入ることとなっており、本市において支援が必要な方に関する情報については、本人等からの連絡により個別に把握し必要に応じて対応しております。

     

    (2)自宅療養者(感染者、濃厚接触者)、市内事業者等への支援について

     新型コロナウイルスの感染急拡大で、大阪府下の自宅療養者は、昨日時点で49,440人、入院・療養調整中24,768人と合わせて7万4千人を超えています。本市の感染確認者の大阪府全体に占める割合を考えると、こうした方々が、約1,000人はおられると考えて間違いありません。濃厚接触者としての自宅待機者を含めると自宅生活を余儀なくされている方はさらに広がり、物資の提供や健康観察など自宅療養者への支援の拡充が欠かせません。

     現在実施している自宅療養者への「支援セット」の配送事業の対象拡充、医師会と連携した自宅療養者の健康観察等をさらに推進すべきと考えますが、答弁を求めます。

     また、コロナで厳しい状況の事業者への市独自の支援施策も欠かせません。実態を把握するとともに、府の協力金の対象とならない事業者への独自支援を国の交付金も活用し実施すべきと考えますが、答弁を求めます。

     

     自宅療養者(感染者、濃厚接触者)、市内事業者等への支援についてであります。

     自宅療養者(感染者、濃厚接触者)等への支援についてであります。

     自宅療養者「支援セット」につきましては、新型コロナウイルス感染症の陽性者で、自宅で療養をされている方からの申請を受け配送しております。

     4年1月以降の感染拡大により、保健所業務が65歳以上の方に重点化されたことに伴い、陽性者への対応も変更されたことから、本市といたしましても、自宅療養者等の治療や健康観察を担っている医師会の協力のもと市内医療機関を通じて、事業の周知を図り、必要とされる皆様への支援に努めております。

     支援対象者の拡充につきましては、予定しておりませんが、お申し込み時にお話をお伺いし、陽性確認はご本人の申告に基づき受け付けるなど、柔軟に対応しているところであり、引き続き、感染動向を踏まえ適切に対応してまいります。

     本市では、国の交付金を活用した市独自の支援策として、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、事業活動に支障が生じているものの、国の月次支援金や大阪府営業時間短縮協力金の対象とならない市内中小企業者を対象に、「中小企業者事業継続支援金支給事業」を実施いたしました。

     今後も、市内事業者の業況を注視しつつ、国の交付金等を積極的に活用し、効果的な事業者支援策が実施できるよう検討してまいります。

     

    3.市民の暮らし守る施策について

    (1)国民健康保険事業の市独自施策について

     2018年(平成30年)度から国民健康保険事業の都道府県単位化が実施され、2024年度の国保料統一まで2年となりました。

     国保の都道府県単位化以降、本市の国保料は毎年引き上げられ、大阪府では、すでに新年度の標準保険料率が公表されていますが、新年度もほとんどの世帯や収入区分で国保料が引き上げられることとなります。

     本市の新年度の保険料についてどのようになるのか答弁を求めます。

     2024年度の国保料統一後は、現在の運営方針では市独自の減免はできないとなっています。国保事業が統一されたとしても、地域の実情に沿った独自の減免措置は残すべきです。

     大阪府に対し、市独自の減免を残すよう求めるべきと考えますが、答弁を求めます。

     新型コロナウイルスの影響が引き続き深刻です。新年度の国保料のコロナ減免等についても答弁を求めます。

     

     国民健康保険事業の市独自施策についてであります。

     まず、本市の4年度の保険料についてでありますが、国民健康保険事業の健全な運営の確保に係る経過措置額が4年2月府議会定例会にて決定する予定となっており、保険料算出に必要な額が決定されていないことから、現時点において4年度の保険料を算出することはできません。

     4年4月以降に門真市国民健康保険運営協議会において保険料率等を決定することとしており、保険料率等の急激な上昇とならないよう適切に設定してまいります。

     次に、大阪府に対し、市独自の減免を残すよう求めることについてでありますが、大阪府においては「府内で同じ所得・同じ世帯構成」であれば、「同じ保険料額」となるよう、被保険者の負担の公平化を図る観点から統一するとしたものであり、市独自の減免制度を残すことについては考えておりません。

     しかしながら、保険料及び減免基準につきましては、保険料率を統一したことによる被保険者の負担増に対して十分な財政措置を講じるとともに、減免に係る府内共通基準については、市町村が独自の基準で実施してきた経緯等に十分に配慮したうえで、必要な措置を講じるよう引き続き、府に要望してまいります。

     次に、4年度の保険料のコロナ減免等についてでありますが、

     新型コロナウイルス感染症の影響により収入が減少した被保険者等に係る保険料の減免については、2年2月から4年3月までに納期限が到来する保険料を対象に実施しておりますが、それ以降の保険料のコロナ減免については、国からの通知が発出された場合は適切に対応してまいります。

     

    (2)くすのき広域連合解散への準備、高齢者施策の充実について

     今議会には、「くすのき広域連合の解散及び財産処分並びに事務の承継に関する協議について」が提案され、議決されれば、2024年(令和6年)度からの市独自の介護保険事業運営に向け本格的な準備が始まります。

     わずか2年の間に準備を進めなければなりません。

     昨年も指摘しましたが、解散すればハッピーということではなく、解散によって、何も変わらないどころか、サービスの後退や保険料の大幅引き上げという可能性もゼロではありません。

     本市の実情に沿った介護保険事業、本市の強みを生かし、課題を解決し推進することで、高齢者施策等の新たな展望が開けるものと考えますが、現時点での検討状況について答弁を求めます。

     2024年度から市単独で介護保険事業の運営開始を見据えるならば、残された期間はぎりぎりと言わざるを得ません。今後、財産処分や事務承継、解散に伴う具体的な諸課題への対応策、共同事務の検討等について、着実に進めていくことはもちろん、高齢者計画とセットとなる新たな介護保険事業計画を策定していかなければなりません。

     2024年度からの市単独での介護保険事業運営を見据え新年度のどのような体制を構築するのか2024年度までの具体的なスケジュールについても合わせて答弁を求めます。

     高齢者施策の推進は、「住み続けたい」まちづくりをすすめるために大変重要だと考えます。しかし、施政方針では「門真市第8期高齢者保健福祉計画」に基づき進めていくというだけで、具体的な新たな施策や拡充する施策などが全く見えてきません。2024年度からの市独自の介護保険事業運営を見据え、本市の実情に沿った高齢者施策を充実すべきと考えますが答弁を求めます。

     介護保険事業の運営と高齢者施策の推進における新たな施策として、障害者総合支援法の補装具費支給制度に基づく国の助成制度の対象とならない軽度、中等度の加齢に伴う難聴者に対する市独自の助成制度を創設することが挙げられます。昨年もわが党の亀井あつし議員が制度創設を求めましたが、加齢に伴う難聴が人との会話や人と会う機会が減り、高齢者の社会参加を阻害する要因となるほか、厚生労働省の新オレンジプランでも難聴が認知症の危険因子の一つとして挙げられていることから調査研究中との答弁でした。現在50の自治体で導入され、そのうち昨年だけで15の自治体が実施に踏み切っていています。本市でも実施に向け検討すべきと考えますが、答弁を求めます。

     

     くすのき広域連合解散への準備、高齢者施策の充実についてであります。

     まず、解散後の高齢者施策等の新たな展望、及び本市の実情に沿った高齢者施策の充実でありますが、今後の介護給付費の増加に伴う、次期介護保険料基準額の高額化が想定される中、介護予防等の効果的な展開が急務となっており、本市独自の取組である、高齢者の見守りや健康づくりに関する協定先企業等による重層的な見守り及び介護予防等、独自の社会資源を活かしながら、介護保険事業と高齢者施策を一体的に、より地域に根差した取組を進めてまいりたいと考えております。

     一例といたしまして、現在、健康づくりに関する協定先企業である、東和薬品株式会社との共創による、「健康寿命延伸を目的とした認知症予防プロジェクト」にて、具体的な取組内容を協議しているところであります。

     次に、2024年度からの市単独での介護保険事業運営を見据えた、4年度の体制の構築についてでありますが、現在、くすのき広域連合本部と関係市の担当者で、移管についての具体的な課題や対応策の検討を行っているところであり、4年度の体制につきましては、高齢福祉課に新たにグループを設置し、特別会計予算の設置、新システム構築、並びに介護保険事業計画の策定に向けたアンケート調査等に着手する予定であります。

     次に、2024年度までの主なスケジュールといたしましては、介護保険事業に係る条例規則の制定、各種介護保険システムの構築、高齢者保健福祉計画と一体的な介護保険事業計画の策定等があり、引き続き、業務量に応じた人材配置等の執行体制の整備を行い、2024年度からの市単独での介護保険事業の円滑な運営に向け、万全な準備を進めてまいります。

     次に、軽度、中等度の加齢に伴う難聴高齢者に対する市独自の助成制度の創設についてでありますが、本市独自の補聴器購入助成につきましては、財源確保が見通せない中、現時点では、実施する予定はございませんが、高齢者の難聴は、認知症発症のリスクとなる可能性がさまざまな研究において、報告されており、介護予防や生活の質を維持する上でも適切な対応を図っていくことが重要であると考えております。

     このことから、引き続き、先進自治体の事例を調査・研究していくとともに、市長会等を通じて、国に対し、加齢性高齢難聴者等を対象とした補聴器等の購入に対する助成制度創設について、施策並びに予算要望をしてまいりたいと考えております。

     

    (3)コロナ禍の影響含めた実態調査の実施、中小商工業施策の充実について

     中小商工業に対する施策の充実については、施政方針では地域産業の強化と就労支援・雇用促進策について触れられていますが、コロナ禍で大変な状況となっている市内中小商工業者への支援策が全く見えてきません。

     コロナによる影響について、把握できているものがあればその支援施策を市独自に検討すべきですし、市内の中小商工業者に対する調査を実施し、課題を明確にする中で、国・府に積極的に要望すると同時に市独自施策を行うべきだと考えます。

     現時点における取組状況と今後の考えについて答弁を求めます。

     

     コロナ禍の影響を含めた実態調査の実施、中小工業施策の充実についてであります。

     新型コロナウイルス感染症拡大以降の中小商工業者を含む支援策としまして、「かどま商業店舗応援ステッカー交付事業」、「新しい事業活動のためのIT導入促進事業」、「中小企業者事業継続支援金支給事業」などを実施してまいりました。

     また、中小企業サポートセンターでは、各種支援策の周知及び業況を把握するため、中小企業等への訪問によるヒアリングを行っており、事業活動に支障が生じている中小企業は多いものの、コロナ禍の影響を受けていない事業者も見受けられ、その影響は大小を問わず、長期化することが予想されます。

     今後におきましても中小商工業者を含む市内事業者の実態把握に努め、国の事業復活支援金をはじめとした、国や府の支援策の活用を促進するとともに、市独自の支援策についても検討してまいります。

     

    (4)ごみ焼却施設(DBOでの基幹的設備改良、施設組合)の今後の考えについて

     本市のごみ焼却施設については、昨年3月に「門真市ごみ処理広域化に関する確認書」が締結され、大阪広域環境施設組合への加入を前提に、令和5年度からの1炉体制への移行、それに伴う5号炉の基幹的設備改良工事及び包括的管理運営事業として令和12年度までを期間として限度額80億6696万3千円の債務負担行為が設定されることとなっています。DBO方式とは、設計、施工、管理を一括で発注しようというもので、「業者丸投げ」とも言えるものでが、先ず1点目に、将来施設組合に加入することで、令和13年度には廃炉となる施設に対しどこまで改良工事を行うのかということです。30億円を超える工事だと聞いていますが、その内容と必要性について答弁を求めます。

     DBO方式は、設計、施工、管理運営を一括して一事業者が請け負うことから、契約の手間がかからず、設計段階から管理運営を想定できること等がメリットともいえますが、まさに業者丸投げで、各過程での行政のチェックが不十分となり、結果として十分な機能が発揮できないことや高くつくということが危惧されます。この点について答弁を求めます。

     大阪広域環境施設組合への加入を前提に施設組合においても費用縮減効果等について試算されています。

     その試算の前提として、廃炉となった4、5号炉に代わり一日当たり300トンの処理能力を持つ施設を建設することが想定されています。

     本市の必要処理量120tの2.5倍となります。

     市域面積12.3㎢の本市に、このような規模の新たな施設建設については、疑問を持たざるを得ません。

     本市を含めた施設組合全体のごみ処理量の今後の推移をみるならば、施設を建設することなく運営は可能であり、そうすることによって、施設組合全体の費用も縮減となり、本市にとってもごみ処理施設に替わって、気候危機をはじめ様々な問題に対応する環境行政の拠点とするという展望も開かれるものと考えます。

     施設組合加入にあたり、こうした点も展望して協議を進めるべきと考えますが、答弁を求めます。

     

     ごみ焼却施設(DBOでの基幹的設備改良、施設組合)の今後の考えについてであります。

     まず、ごみ焼却施設等基幹的設備改良工事の必要性と内容についてでありますが、本工事は、工事完成後、5号炉のみの稼働による効率的な事業運営を行うことを目的として、5号炉を中心とした施設の機能を回復させるとともに、省エネルギーや二酸化炭素排出量の削減に資する機能向上を図りながら延命化することで、12年度末までの安定的かつ効率的なごみ処理を行うものであります。

     また、本工事の実施にあたっては、国の循環型社会形成推進交付金を活用してまいります。

     主な工事内容につきましては、12年度末までの稼働に必要な工事項目のみとしており、ごみ焼却施設では、ごみクレーンの更新、燃焼装置の整備、自動燃焼制御装置の更新、受配電設備の更新などを、粗大ごみ処理施設では、粗大ごみクレーンの更新、コンベヤの更新、ITV装置の更新などを、また、建築設備では、照明設備のLED化や空調機器の更新などを計画しております。

     次に、DBO方式は、行政のチェックが不十分となり、十分な機能が発揮できないことや費用が高くつくことが危惧されることについてでありますが、DBO方式とは、デザイン・ビルド・オペレートの略であり、民間事業者に設計・施工から運営・維持管理までを一括して発注することで、工事の計画段階から民間事業者が有している維持管理のノウハウや技術を反映することができるため、結果として財政負担の縮減、施設の持続的かつ安定的な管理運営に資するものと考えております。

     また、本市において、事業者による運営業務の実施状況が契約書や要求水準書等に定める要件を満たしていることを確認するため、運営業務のモニタリングを継続的に実施することで、ごみ焼却施設等の運営状態を良好に保ち、適正かつ安定的なごみ処理体制の確保に努めてまいります。

     次に、本市及び大阪広域環境施設組合全体のごみ処理量の今後の推移など、同組合への加入にあたり、こうした点も展望して協議を進めるべきとのことについてでありますが、令和3年3月24日付けで締結いたしました「門真市のごみ処理広域化に関する確認書」では、「門真市の共同処理開始は令和13年度以降とし、構成団体及び門真市は、門真市の事務の共同処理開始に向けてごみ減量に努める。」としており、双方のメリットの拡大のため、引き続き協議してまいります。

     

    (5)安全安心の水供給を基本とした「水道基盤強化」について

     水道事業について施政方針では、計画的な水道施設の更新、耐震化を進めるとともに、広域化について本年3月に改定する「門真市水道事業ビジョン」に基づき、必要に応じた検討、協議に取り組むとしています。

     安全安心な水を低廉で安定的に供給することを基本に様々な検討が求められます。

     水道事業をめぐっては、「基盤強化」がキーワードとなり、2019年10月施行の改正水道法第5条の3に「都道府県は、水道の基盤の強化のため必要があると認めるときは、水道の基盤の強化に関する計画を定めることができる。」として、都道府県が「水道基盤強化計画」を策定することができるとしています。

     大阪府は、大阪府域を計画区域とする「水道基盤強化計画」を2022年度中に策定するとしています。計画策定にあたっては、「あらかじめ計画区域内の市町村、水道事業者、水道用水供給事業者の同意を得なければならない。」と規定されており、恐らく水道法第5条の4に規定されている「広域的連携等推進協議会」を組織し、協議のうえで策定されることになります。

     「水道基盤強化計画」は、大阪広域水道企業団へ事業統合するか否かに関わらず、本市も計画区域となり、無関係ではありません。

     新年度大阪府が策定予定の「水道基盤強化計画」に対し、安全安心な水を低廉で安定的に供給することを基本に、本市としてどのような姿勢で臨もうとしているのか、計画策定の会議体の設置状況も合わせて答弁を求めます。

     

     安全・安心の水供給を基本とした「水道基盤強化」についてであります。

     まず、大阪府が策定予定の「水道基盤強化計画」に対する本市の姿勢についてであります。

     「水道基盤強化計画」の策定に関しましては、令和4年度末の策定に向け、大阪府が示す「水道基盤強化計画」骨子のイメージを土台に、「府域一水道に向けた水道のあり方協議会」における府域の4ブロック会議や各専門部会の場で議論が進められております。

     本市は東部ブロック会議に参画し、令和3年度では、4回開催された会議の場において、大阪府をはじめ大阪広域水道企業団及び関係水道事業者と議論しているところでございます。

     引き続き、大阪府が推進役となり、各会議の場において議論が進められることから、本市といたしましても、関係水道事業者等と連携し議論を重ね、必要に応じて意見等を挙げてまいりたいと考えております。

     次に、計画策定の会議体の設置状況についてであります。

     計画策定の会議体に関し、水道法に規定する「広域的連携等推進協議会」の設置につきましては、大阪府におきまして、関係水道事業者等の意見も踏まえながら、検討がなされている状況にあり、引き続き、府域一水道に向けた広域連携に係る、水道事業者間の協議状況等を踏まえ、検討がなされるものと聞き及んでおります。

     

     

    4.まちづくりについて

    (1)古川橋駅北側のまちづくり活用地活用事業について

     古川橋駅北側のまちづくりについては、昨年6月22日に事業者選定、10月19日に基本協定が締結されています。

     事業者から提案された建物は、地上41階、567戸、建築面積3,874㎡、延べ床面積62,960㎡のタワーマンションと低層の商業施設で構成する建築物で、分譲住宅部分の販売価格は提案時点で約3,500万円から7,000万円までを想定しているとのことでした。

     自治会への説明でも日影や商店街との共存、駐車場の確保など多くの課題があります。

     タワーマンションの周辺への影響は様々指摘されていますが、課題解決について事業者と本市、地域とどのような協議がされているのか答弁を求めます。

     また、今後容積率を現在の300%から500%とする都市計画の変更を検討しているとのことでしたが、その内容とスケジュールについて答弁を求めます。

     

     まず、古川橋駅北側のまちづくり用地活用事業につきましては、土地区画整理組合をはじめ地域から様々な意見や要望等をいただきました。

     その主な内容といたしましては、地域が主体となって策定したまちづくりコンセプトとの調和、タワーマンション建設における環境変化への対応、子どもを中心としたエリアマネジメントへの協力・支援等でございます。

     これらいただきました要望等を踏まえ、事業者と協議を行い、その内容が本年1月に開催された土地区画整理組合総会において、承認されたところでございます。

     今後につきましては、早期のまちびらきに向け、速やかに都市計画手続きを関係機関等と進めるとともに、必要に応じて、周辺住民の方々に事業の内容を説明するなど、丁寧に取組みを進めてまいりたいと考えております。

     次に、都市計画の変更につきましては、まちづくり用地、生涯学習複合施設用地及び大規模地権者用地の3画地において、都市計画制度における高度利用地区を設定するものであり、壁面後退や建築面積の最低限度等の一定の制限を設けた上で、容積率の最高限度を緩和するものでございます。

     また、スケジュールにつきましては、4年5月から6月にかけて地元説明会や公聴会を開催し、10月頃に都市計画法第17条に基づき、都市計画変更案の縦覧を経て、11月の都市計画審議会に付議する予定でございます。

     

    (2)市民合意で進める庁舎、防災機能を有する公園整備を含めた中町地区のまちづくりについて

     中町地区のまちづくりについては、昨年9月に設置された中町地区整備プロジェクトチームを中心に、庁舎の在り方や防災機能を有する公園の調査研究がすすめられ、施政方針では、新年度基本構想を策定するとされています。

     庁舎エリア整備課も新設され、具体的な作業がすすめられていくと考えますが、中町地区の庁舎エリアをどのようにしていくのかというのは、エリアが市民の貴重な財産であり、災害時の拠点でもあり、門真市の顔の一つとなることから、庁内議論はもちろん、市民の意向も反映させ、学識経験者など外部の意見も取り入れ、基本構想を策定することが重要だと考えます。

     現時点での検討状況と、今後の考えについて答弁を求めます。

     

     中町地区のまちづくりの検討状況につきましては、中町地区整備プロジェクトチームにおいて、理想の働き方や公民連携を核とした中町地区のあり方等についての議論を経て、庁舎のあり方を含めたゾーニング及び施設配置についての原案を取りまとめているところでございます。

     また、今後の考えにつきましては、庁舎エリア整備課の設置による新たな体制のもと、引き続き、プロジェクトチームを中心に様々な検討を深めてまいりますとともに、市民や学識経験者等からの意見を反映しながら、基本構想を策定してまいりたいと考えております。

     

    (3)門真住宅建て替えに伴う余剰地活用、南部市民センターの再整備について

     門真住宅建て替えに伴う約6.6haの余剰地活用については、庁内検討を経て、その考え方がまとめられ、2月20日から周辺の自治会に説明し、意見交換が行われています。市が国道163号以南、市南東部のまちづくりのグランドデザインをしっかり描き約6.6haの余剰地活用を住民合意で進めることが強く求められています。

     これまで地域からは、様々な要望が出され、庁内検討を経て示される市の考えが注目されていました。

     しかし、示された市の余剰地活用の考えは、約6.6haのうち3分の2の約4.4haが「産業系」で、約1haが住宅系、残りの約1.1haを「ヒアリングによりニーズ等を確認」、合わせて砂子小学校の敷地約1.9haを「将来、市民利用施設として検討」するというものです。

     ここでまず指摘しなければならないのは、砂子みなみこども園の南側の4.4haを「産業系」としていることです。

     しかも、「周辺への配慮」として、「騒音、振動等により環境の悪化をもたらすおそれのある建物として利用する場合は、開発区域境界に緩衝帯(緑地帯)を整備」すると明記されていて、環境悪化をもたらす建物もOKとしていることです。

     この考え方のベースにあるのは、市民にとっての有効活用や将来のまちづくりよりも、目先の「売却益」を優先するというもので、本末転倒と言わなければなりません。

     今年度改定の「門真市都市計画マスタープラン」の南東地域の地域づくりの方針では、「門真住宅の建替えに伴う余剰地では、まちづくり基本構想に基づき、市域全体の地域力の向上につながる活用に向けた取組を推進」するとされており、今回示された余剰地活用の考えは都市計画マスタープランの考えとも相容れるものではなく、定住意向が強い南東部地域が「住み続けたい」地域でなくなることは明らかです。

     少なくとも、4.4haを売却益目当てに「産業系」として売り払う考えは撤回すべきと考えますが、答弁を求めます。

     約6.6haの余剰地活用については、先ほども述べたように、国道163号以南、市南東部のまちづくりのグランドデザインをしっかり描くことが重要です。その観点から、南部市民センターの今後について、この機会に合わせて検討すべきと考えます。南部市民センターは、南部地域の拠点として整備され築28年が経過し、機能的にも徐々にではありますが、充実されてきました。

    施設の位置づけも、自治法に基づく「支所」とし、支所機能だけではなく、地域の拠点にふさわしい機能を持ち合わせた複合施設として再整備することを提案するものですが、答弁を求めます。

     

     門真住宅建て替えに伴う余剰地活用、南部市民センターの再整備についてであります。

     余剰地活用について約4.4haを産業系としていることについては、市内産業の市外流出抑制、維持・強化に繋がる活用とすることで、職住近接のまちづくりが推進され、働きながら子育てがしやすい生活利便性の高いまちが実現できるなど、市域全体の地域力の向上につながるものと考えているためであり、売却益のみを目的として検討したものではございません。

     また、活用方法等について現在のところ撤回する考えはございませんが、引き続き自治会等のヒアリングでの意見などを踏まえつつ周辺環境等に配慮し、本市のまちづくりにおいて最適に活用できるよう検討を進めてまいります。

     南部市民センターの再整備についてであります。

     まず、改定予定の都市計画マスタープランにおける、南東地域のまちづくり目標につきましては「工場等が多く立地する中で、操業環境と居住環境の良好な関係を維持する」、「小中一貫校の整備や市有地の有効活用等により、まちの魅力を向上させる」、「路線バス等の再編により自家用車に頼らなくても移動が可能な地域を目指す」などと設定しております。

     次に、南部市民センターに支所機能を持たせることや施設のさらなる複合化につきましては、業務を行うための職員の配置や端末機の増設に伴う設備整備などのさまざまな課題があることから、現時点では考えておらず、自治体DXを進めることなどにより市民ニーズに対応してまいりたいと考えております。

     また、南部市民センターの今後につきましては、現在、公共施設等総合管理計画を改訂しているところであり、老朽化の状況も勘案しながら、そのあり方について、長寿命化、建替え、複合化、廃止など、幅広く検討してまいりたいと考えております。

     

    (4)松生町の大規模商業施設計画に伴う諸課題への対応について

     松生町商業施設計画については、昨年10月15日に三井不動産株式会社及び三井不動産レジデンシャル株式会社が起工式を行い、その計画概要がプレスリリースされて以降、急ピッチで工事が進められています。

     昨年の第4回定例会でもただしましたが、来年春の大規模商業施設開業の影響と課題は少なくありません。

     門真中央線の国道163号以北については、北行きの一方通行に改良することで新年度対策が取られますが、そのことによる影響についてはどうなのか。

     国道163号以南については、左折レーンは設けられるようですが、渋滞が懸念されるとともに、商業施設東からの車の出入りはないとの認識を持たれている周辺の方がいらっしゃいますが、地域への説明はどうなっているのか。

     中央環状線を北から南進し、国道163号をまたいで側道から商業施設に入る車と、国道163号を左折し、側道を南進する車が重なり、中央環状線と国道163号の渋滞や事故の原因となるのではないかとの危惧の声が寄せられています。

     この点についても現時点でどのように対応しようとしているのか答弁を求めます。

     

     松生町の大規模商業施設計画に伴う諸課題への対応についてであります。

     まず、市道門真中央線の国道163号以北の北向き一方通行化に伴う周辺道路への影響につきましては、門真警察署前の市道浜町桑才線への影響が考えられ、また、アンケートの意見においても同様の意見をいただいている事から、北向き一方通行化が実現した際には、交通状況を注視し、必要に応じて門真警察署と協議を進め対応してまいりたいと考えております。

     次に、大規模商業施設東からの車の出入りにつきましては、東側に出入口を設置する計画となっておりますが、事業者において、交通状況に応じて出入りを制限し調整することを、近隣住民に対し説明していると報告を受けております。

     次に、議員ご指摘の渋滞対策につきましては、事業者、道路管理者、警察の3者で車線の増設などの協議が進められていると聞き及んでおります。

     

    (5)後年度負担の増大が危惧される住宅市街地総合整備事業、大和田駅南側銀行跡地含めた整備について

     本市のまちづくりについては、住宅市街地総合整備事業を重点に進められています。

    新年度予算は前年度比で7億6,660万円増の44億8780万円が計上されていますが、財源の内訳では一般財源はわずか188万7千円、目的基金の繰入2億543万円を含めても全体事業費のわずか4.6%で、国府支出金を除く約15億円が後年度負担の地方債で賄われています。

     密集市街地の解消をはじめ本市のまちづくりの重要な事業ではありますが、地方債の後年度負担の増大は、将来の財政負担として重くのしかかることを考慮し、慎重に進めていかなければなりません。この点での考えについて答弁を求めます。

     また、大和田駅周辺整備における用地購入費や補償補填についても住宅市街地総合整備事業費として道路橋りょう費に含まれています。

     これは、大和田駅南側の府道守口門真線の南側に面する銀行跡地約2,200㎡余の購入と、建物補償を行おうとするもので予算総額16億円を超える大きな事業であるにもかかわらず、本市の密集市街地整備アクションプログラムの大和田駅南地区の事業にも位置付けられていません。

     施政方針では、「都市計画道路大和田駅三ツ島線にかかる銀行跡地も含め、早期に駅前広場を整備できるよう取り組む」としていますが、京阪バスや京阪電車との協議も含めたこれまでの経過、用地購入や補償補填の考え方について答弁を求めます。

     

     後年度負担の増大が危惧される住宅市街地総合整備事業、大和田駅南側銀行跡地を含めた整備についてであります。

     まず、地方債の後年度負担についてであります。本市のまちづくり事業につきましては、後年度の公債費負担も含めて収支見通しを立て、「門真市健全な財政に関する条例」に規定する健全化の条件に抵触しないよう、計画的に実施することで、将来的にも過度な財政負担が生じないように進めてまいりたいと考えております。

     次に、これまでの経過についてでありますが、当該地区は密集市街地整備アクションプログラムにおけるまちの将来像として「安心・安全でさらなる防災性の向上と公共交通の結節点にふさわしい便利で賑わいのあるまち」と定めております。

     このようななか、銀行跡地については令和3年4月1日付けの「公有地の拡大の推進に関する法律」に基づく届出を契機として都市計画道路大和田駅三ツ島線にかかる当該用地を加え、駅前広場の事業区域としたものであります。

     なお、当該用地については地権者と交渉中であり、用地取得に至っていないことから、各交通事業者との協議は現時点で行っておりません。

     次に、用地購入や補償補填の考え方についてでありますが、用地購入費につきましては、従来どおり2者による土地鑑定評価に基づくものとし、建物補償額につきましては、近畿地区用地対策連絡協議会の運用基準に基づき算定しております。

     

    5.子育て・教育について

    (1)第4中学校校区再編に伴う小中一貫校整備について

     学適正配置については、3つの具体的提言を含む2020年(令和2年)2月の第4次門真市学校適正配置審議会の答申を受け、第4中学校校区及び第5中学校校区の再編とその他の中学校校区の学校づくりの3つの実施方針を示した「門真のめざす教育とこれからの学校づくり実施方針が、2021年(令和3年)3月に策定されました。

     実施方針では、第四中学校校区の再編について「施設一体型の小中一貫校(義務教育学校)」を設置するという表現でしたが、施政方針では、「義務教育学校」という表現となっています。「義務教育学校」は、2016年4月に施行された学校教育法の一部改正によって創設された制度ですが、「義務教育学校」を設置するとの方針決定に至る経過、小中一貫校との違いについて答弁を求めます。

     実施方針策定後第4中学校校区と第5中学校校区内の小学校において、昨年6月から11月まで説明会が行われています。その後も「第4中学校校区の新しい学校」設立準備会、学校づくりワークショップが開かれていますが、様々な質問や意見が出されています。そこで出された課題や問題点、それを踏まえた現在の検討内容について答弁を求めます。

     新年度は、第4中学校区の施設一体型の小中一貫校整備に向けた基本設計業務委託費が計上されていますが、業者任せでなく、地域や学校現場の意見も踏まえ進めていかなければなりません。基本設計に向けた考えについて答弁を求めます。

     小中一貫校の整備には多額の費用がかかります。しかし、文部科学省の補助金はほとんどありません。現時点で想定している整備費用の総額、財源について答弁を求めるとともに、大規模改修を終えている第4中学校校舎等を活用しての小中一貫校に対する考えについても併せて答弁を求めます。

     

     第四中学校校区再編に伴う小中一貫校整備についてであります。

     第四中学校区に新しく整備する学校を義務教育学校とすることにつきましては、本年2月22日の教育委員会定例会で議論され、決定したところでございます。

     最も大きな違いとなる複数の校長及び教職員組織を置く小中一貫型小学校・中学校と、一人の校長及び一つの教職員組織を置く義務教育学校とを比較して議論がなされました。

     その中で、一体的な学校運営を行うことにより、全9年間の義務教育課程期間を通じたより効果的な小中一貫教育の推進、また小学校から中学校へのスムーズな接続等を期待する意見が出され、結果、総意として義務教育学校の設置が選択されたところでございます。

     また、学校設立準備会やワークショップにおきましては、通学路の変更による安全確保に対するご意見、地域連携や防犯の観点からのご意見などが出されたところでございます。これらのことも踏まえながら、通学路に関する安全対策や新校舎の配置などをテーマとし、積極的に情報共有しながら検討を進めているところです。

     基本設計業務につきましては、皆さまの学校づくりへの思いを具体化できる場であると認識しており、並行して行う学校づくりに向けたワークショップを通じて、保護者や地域の皆さま、教職員、子どもたちなどの意見をお聞きしながら進めてまいります。

     整備費用の総額につきましては、3年度策定の中期的な財政収支見通しにおいて、今後第四中学校区及び第五中学校区の学校づくりに係る費用として、合計で約125億円を見込んでおりますが、現在新しい学校の構造や規模も含めて検討を行っているところであるため、第四中学校区のみの費用は現時点では算出しておりません。また、財源につきましては、一般財源に加え、国の公立学校施設整備費国庫負担金及び社会資本整備総合交付金、市債等の活用を想定しております。

     第四中学校の活用についてでありますが、整備する小中一貫校は、学校設立準備会での議論を踏まえ、脇田小学校の敷地を活用して新設する予定としており、今後全体の新校舎等の配置を検討する中で、第四中学校の一部既存建物の有効活用も視野に入れ、整備内容を検討してまいります。

     

    (2)学校給食費無償化の計画的実施について

     学校給食費の無償化については、本定例会の開会日において、「学校給食費無償化」の実施を求める請願が不採択となりました。

     しかし、不採択の理由は、請願の趣旨には賛同するが、多額の一般財源が必要なため現時点では難しい、或いは「計画的」ではなく、即実施に向け検討すべきとの内容でした。

     いずれも、学校給食費の無償化については重要で、何らかの形で実施すべきとの議会の意思で、それは宮本市長の公約したものにノーを突き付けるものではありません。

     現時点で様々な検討がなされていることは請願の質疑に対する答弁でありましたが、「教育部内で削減できる事業や予算が無いか」との検討内容には疑問があります。

     子育て世帯の流出を抑制し、流入を促進する施策の推進は市全体の方針で、無駄の削減や歳入の増加策などについて全体的にみる必要があります。

     また、門真市の学校給食は、自校調理で府下的にも誇れる内容であるにもかかわらず、とりわけ中学校給食を実施していることについては、ほとんど「魅力発信」がされず、門真市民は「当たり前」と感じ、市外に住む方にはほとんど知られていません。

     計画的な学校給食費の無償化に踏み出すことをきっかけに、門真の学校給食を市内外に強くアピールすることが、子育て世帯の流出抑制と流入促進につながり、財政的にも好転することは確実です。

     そして、質疑に対する答弁でもありましたが、歳入の確保とアピールの手法としてふるさと納税寄付の活用を改めて提案するものです。

     以上の点を踏まえ、学校給食無償化の計画的実施に対する今後の考えについて答弁を求めます。

     

     学校給食費無償化の計画的実施についてであります。

     学校給食費の無償化につきましては、今後におきましても実施に向けた検討を進め、まずは、実現への道筋をお示しする必要があるものと認識しております。

     しかしながら、無償化実施にあたってふるさと納税を活用し、歳入の確保を図ることにつきましては、当該制度が実質的には有志者の寄付であることから安定的な財源とはなり得ず、寄付額の多寡によって恒久的な施策となる無償化の実施を判断するものではないと考えております。

    *まして、福田議員自ら議会においてふるさと納税寄付制度に関しては、制度設計に問題がある、欠陥がある、間違っているというような発言をされていることから、そこに財源を頼るというのは、ちんぷんかんぷんだと思います。

     ご指摘の本市学校給食の魅力を広くアピールすることにつきましては、広報紙、ホームページはもとよりSNSなどを活用し、発信の機会を増やすことを検討してまいります。

     

    (3)直営を堅持したこども発達支援センターの運営について

     こども発達支援センターの運営については、党議員団として専門職の配置をはじめとして体制の充実を求めてきましたが、不十分な中で保護者のみなさんからの要望に対応するとして、指定管理者制度の導入を可能とした条例の全部改正を行いました。

     指定管理者制度の導入で、現在の運営費を維持しながら専門職の配置をはじめとして充実できるとの説明ですが、財政を口実にした指定管理者制度導入は本末転倒と言わざるを得ません。

     指定管理者制度が導入されたこども発達支援センターでは、身分保障が不安定で離職者が多く職員が定着せず、専門性以前に人材確保が深刻になっているところもあり、保護者のみなさんの望む専門性、継続性などは直営を堅持してこそ充実できると考えます。

     指定管理者制度導入に向けた検討状況と合わせて答弁を求めます。

     

     直営を堅持したこども発達支援センターの運営についてであります。

     こども発達支援センターの今後の運営につきましては、門真市立こども発達支援センターの在り方検討委員会において、保護者が望む専門性・継続性の確保に加え、現状のセンターの予算内で療育時間の延長などのサービスの向上を図り、かつ新規事業の実施が可能となるなどの議論を経て、指定管理者制度の導入が最も有効な手段であるという報告書が策定されたことから、令和3年第4回定例会において、指定管理者制度導入を可能とした条例改正案を提出し、議決をいただいたところであります。

     指定管理者制度導入に向けた検討状況につきましては、令和6年4月から指定管理者によるセンターの運営を予定していることから、事業者選定に向けた事務を進めており、4年5月頃から年内に複数回の選定委員会を開催する予定となっております。

     

    (4)公立園再編の基本計画の見直し、浜町保育園の再整備について

     浜町保育園については、門真市公立園最適化検討委員会の国道163号を境に南北に公立園をそれぞれ1園に再編するとの2019(令和元)年12月の答申を踏まえ、浜町保育園の廃止を明記した門真市公立園最適化基本方針が2020年3月に策定され、国道163号以北の公立園の再編計画さえ策定することなく、本年4月1日付で廃園するとされたところです。

     公立園の再編計画すら策定することなく、廃園とすることは大問題です。

     しかし、松生町大規模商業施設計画に伴うまちづくりの進展、古川橋駅北側の567戸のタワーマンション、生涯学習複合施設の整備、門真プラザの再整備やエリアリノベーション推進事業などの推進とともに、子どもを真ん中においた施策の推進によって子育て層の流入促進と流出抑制を図ることで、特に市北西部については、保育需要が現時点よりも高まることが確実です。

     こうしたまちづくりの進展は、基本方針策定時には加味されなかった要素であり、再編計画策定では、改めてまちづくりの進展を踏まえた推計等を行い、国道163号を境に南北に公立園を1園ずつとの考えに縛られることなく、国道163号以北については、今後他市からの子育て層の流入が見込まれることから、少なくとも公立園を2園とする計画を策定し、公立園の再整備が必要だと考えますが、答弁を求めます。

     

     公立園再編の基本計画の見直し、浜町保育園の再整備についてであります。

     これまでも議会においてご答弁申し上げましたとおり、松生町の大規模商業施設計画をはじめとしたまちづくりの進展等により、一定数の子育て世帯の流入や流出抑制の可能性があることについては認識しているものの、具体的な未就学児童の増加数や時期の見通しが不透明であること、また、現在は市北西部を含む全市域において待機児童が発生しておらず、今後においても未就学児童の減少が見込まれており、近隣の民間保育所等での受け入れが可能であるなど、門真市民に対する保育の提供に支障は生じないものと考えております。

     こうしたことから、基本計画策定において、これからのまちづくりにおける保育需要を踏まえた施設規模や設置場所等の検討は必要であるものの、北部地域については令和2年3月に策定した「門真市公立園最適化基本方針」のとおり、1園のままとします。

     

    【再質問】

    (IRカジノ)

    「カジノも含めたIRの推進につきましては、更なる成長への取組みとともに懸念事項を最小化する取組も進めておりますので、人の不幸を土台にしたカジノ推進を行われているとは認識しておりません」との答弁にはびっくりです。

    先ほども指摘しましたが、IRの年間売り上げ5,200億円のうち8割、4,000億円以上をカジノ収益で見込んでいるわけです。

    カジノの収益とは、賭博の儲けです。賭博の儲けは「人の不幸」そのものではないのか、改めて答弁を求めるとともに、「懸念事項を最小化する取組」とはいったいどのような取組か、具体的に答弁を求めます。

     

     カジノ収益の認識につきましては、カジノを利用する方それぞれの感じ方によるものであるため、「人の不幸」そのものであるとは認識しておりません。

     次に「懸念事項を最小化する取組」につきましては、大阪府において、ギャンブル等依存症の抑制と治療、善良な治安・地域風俗環境の保持のため必要な対策を講じることとしており、国等とも緊密な連携を図りながら、万全の対策を実行されるものと認識しておりますので、よろしくご理解賜りますようお願い申し上げます。

     

    (余剰地活用)

     余剰地活用方法については「現在のところ撤回する考えはない」との答弁でした。

     しかし、まちづくりの観点からも問題であるとともに、市民の貴重な財産を「たたき売る」にも等しいものです。

     議会に示された「事業性の確認」との資料では、余剰地の売却について建物付かつ産業用途で売却した場合に60.2億円余の売却益を見込んでいます。

     これは、土地の売却額101.6億円から建物の撤去費41.4億円を差し引いた額です。

     しかし、売却前に門真市が解体すれば、2分の1国の補助金があり、建物の撤去費は20.7億円、残りの20.7億円も地方債の対象となり、解体撤去時に一般財源の負担を伴うことなく更地で売却することが可能で、80.9億円の売却益が見込めます。

     建物付で売却することは、市民の貴重な財産をまさに「たたき売る」ということになるとともに、旧公営住宅の撤去を民間に丸投げすることになり、二重三重に大問題だと言わなければなりません。

     いったいどのような検討がされ、建物付きで「たたき売る」ことになったのか、答弁を求めるとともに、余剰地の活用については、将来のまちづくりを見据えゼロベースで慎重に検討するべきと考えますが、答弁を求めます。

     

     建物付きで売却とすることにつきましては、当初売却方法を検討する際には、建替を伴わない除却に係る市の負担額に地方債の充当ができなかったことなどから、建物付き売却を前提としておりました。

     しかしながら、3年度の地方債同意等基準運用要綱の改正により、地方債の充当が可能となったことが議会への検討状況報告以降に判明したため、今後これを踏まえ売却方法について検討を進めてまいります。

     なお、土地利用につきましては、現在の方向性をベースに、継続して自治会等と意見交換などを実施するとともに頂いた意見も踏まえつつ周辺環境等へ配慮し、本市のまちづくりにおいて最適に活用できるよう進めてまいります。

     

    (大和田駅南側銀行跡地を含めた駅前広場整備)

      「当該地区は密集市街地整備アクションプログラムにおける将来像として『安全・安心でさらなる防災性の向上と交通の結節点にふさわしい便利で賑わいのあるまち』と定められている」との答弁でしたが、令和3年3月策定のアクションプログラムでは、大和田駅南地区の「駅前広場」については、「地権者との合意形成を図っているところである」として府道守口門真線北側のエリアについては面整備がすすめられていますが、南側の銀行跡地については、市道大和田駅三ツ島線しか位置付けられていません。

     駅前広場整備として、府道南側の整備も含めるという考え方は否定するものではありませんが、そもそもアクションプログラムに青写真すらない、京阪バスや京阪電車など各交通事業者との協議も行っていない、計画も何もないものに総額16億円もの予算計上など、これまでの門真市の財政運営では全く考えられません。

     いったいどのような経過と根拠をもってこの予算が計上されたのか、具体的に答弁を求めます。

     

     どのような経過と根拠をもって予算が計上されたのかについてでありますが、先ほど答弁いたしましたとおり、大和田駅前地区におきましては、密集市街地整備アクションプログラムにおけるまちの将来像の実現に向け事業を実施しております。

     このようななか、「公有地の拡大の推進に関する法律」に基づく届出を契機として、当該用地を事業用地に加えることにより、公共交通の結節点として更なる利便性の向上や賑わい創出の可能性が広がることなど、その必要性を十分に議論したうえで、3年第3回定例会において建物調査業務等の補正予算の議決をいただいたものであり、これらの業務に基づく建物補償費等について4年度予算として計上したものでございます。

     4年度当初予算編成方針におきましても、「財政の健全化」との両立が前提となりますが、将来を見据えた「まちの成長」への投資、特に防災・減災の取組の加速化を示しており、これらを実現するための予算としたところでございます。

     

    *宮本市長の「ちんぷんかんぷん」発言に関する福田議員の意見表明

     質問の最後に、宮本市長の答弁で給食費無償化について、私がふるさと納税寄付を歳入確保の一つとして提案したことについて、これまで福田は、ふるさと納税寄付を批判してきたではないか、それをこのふるさと納税の提案というのはちんぷんかんぷんだというふうな答弁、指摘でありました。

     しかしながら、よく質問等を聞いていただきたかったわけですけれども、給食費無償化の財源について、「教育部内で削減できる事業や予算がないか検討している」ということをとらえて、「この事業は子育て世帯の流出を抑制し、流入を促進する施策の推進は市全体の方針で無駄の削減や歳入の増加策などについて全体的に見る必要があります」と指摘したうえで、あまりにも府下的にも全国的にも優れた施策である門真市の学校給食、とりわけ中学校給食が全く市民にアピールされていない、市内外にアピールされていない、こういうことを指摘したうえで、そのアピールの一つのきっかけとして、ふるさと納税寄付をすることを提案したわけで、これを恒久的な財源としてとらえたわけでもなんでもありません。これは、質問をちゃんと聞いていれば容易に分かることであります。

     この後答弁もあると思いますが、計画もない、交通事業者との協議もない、こんな事業に16億円も予算計上する、市民の貴重な財産を「たたき売り」して、みすみす20億円も損をする、まさにこのようなちんぷんかんぷんな財政運営や事業推進、これについては、明日の総務建設常任委員会でも、しっかりと議論をしていく、このことを最後に申し上げ質問とします。