[2021.12.16] -[議会活動]
門真団地建替えに伴う余剰地活用検討に伴う委託事業者の自治会へのヒアリング調査などについて
]1点目に、庁内での検討状況についてです。
門真千石西町住宅第4期建替え終了に伴い生まれる、余剰地の活用を検討することを目的とした業務委託事業者選定委員会が開催されました。8月5日に開かれた第2回目の選定委員会議事録を見ると、メンバーは庁内の課長級で構成されています。なによりも門真南東部地域の今後のまちづくりにとって極めて大切な余剰地活用にもかかわらずどうして、学識経験者等で構成する選定委員会としなかったのか。だいたい余剰地活用検討委員会についてもなぜ庁内だけで検討しているのか。業務委託の仕様書にある「各種会議の支援」の公共施設等マネジメント会議、検討部会、庁内ワーキングはどんな会議なのか(構成メンバーや協議内容など)。これまでどんな検討や議論をしてきたのか。今後、業者から示された活用モデル案等に関する検討過程や市の活用方針等の案を近隣校区や近隣自治会に対し説明し、意見聴取する中で最終決定するのか答弁を求めます。
2点目に、ヒアリング調査や方法についてです。6月議会総務建設常任委員会に令和3年度門真市一般会計補正予算の審査の中で、わが党の福田議員が、門真住宅建替えに伴う余剰地活用の検討について周辺住民の方や事業者なども含めた意向調査についての質問に、「都市計画マスタープラン改定に係る市民意識調査において、市民意見を適切に把握できている」と答弁。そして同議会一般質問で、私は、門真団地余剰地活用について地域住民の声を聞くことを求め、答弁に納得できず9月議会で再度質問したところ、「近隣校区や近隣自治会などから計画説明や要望を聞く場を求められた場合、当該業務の委託事業者からの独自提案として周辺住民への配慮の観点から、自治会長へのヒアリング調査が提案されており、それを踏まえ適切に対応」「ヒアリング調査の時期や方法については現在のところ未定」と答弁がありました。
6月議会では、まったく近隣自治会、近隣校区への説明や住民の声を聞く考えはないという答弁から、9月議会では「住民への配慮の観点から説明する、住民の声を聞く」となりました。これは、近隣自治会長や住民の傍聴をはじめとするさまざまな地域の声が行政を動かした結果です。大きな変化であることは間違いありません。
しかしながら、「近隣校区や近隣自治会などから計画説明や要望を聞く場を求められた場合、周辺住民への配慮の観点から自治会長へのヒアリング調査」というのは、業者から提案される前に、まず市が直接ヒアリングを行い、その内容を資料として提供するのが当然です。提案に沿って事業者が単独でヒアリングするのでしょうか、その場合、市の姿勢について問われたときに回答はどうするのか。市の担当者がともにヒアリングをするのでは、偽装請負になりませんか。どちらにしても問題と言わざるを得ません。やっぱり市が直接ヒアリングする以外にないと考えますが、答弁を求めます。
答弁
亀井議員のご質問につきまして私よりご答弁申し上げます。
「門真住宅建替えに伴う余剰地活用検討」に伴う委託業者の自治会長へのヒアリング調査などについてであります。
まず、庁内での検討状況についてであります。
委託業者選定にあたって学識経験者等で構成する選定委員会としなかったことにつきましては、庁内での余剰地活用の検討作業の支援業務であるため、学識経験者等の専門的知識は必要なしと判断したためであります。
次に各種会議につきましては、まず門真市公共施設等マネジメント戦略会議は、市有施設の活用方法や方向性について全庁的な検討を行う会議体として、副市長をリーダーとし副教育長及び施設所管部長をメンバーとして組織しております。
また、下部組織としての検討部会は、企画課長、財政課長、管財統計課長、都市政策課長、公共建築課長、教育企画課長をメンバーとし、議題に応じて実務者によるワーキンググループを設置することができることとしており、今回のワーキンググループについては余剰地活用意向がある担当課等の職員で構成しております。
次にこれまでどんな検討や議論をしてきたかでありますが、ワーキンググループにおいて、3回にわたり、各課の活用意向や事業性の確認など様々な観点から議論を重ねているところであります。
次に近隣校区や近隣自治会に対し説明し、意見聴取する中で最終決定するのかでありますが、今後、自治会長へのヒアリングを実施した上で、引き続き各種会議で議論を重ね、年度内には、土地利用の方向性等を取りまとめる予定でございます。
最後にヒアリング調査や方法につきましては、自治会長へのヒアリングは、委託業者単独での実施は考えておらず、市と委託業者の役割分担を明確に決めた上で実施することを予定しており、議員ご指摘の偽装請負にはあたらないと認識しておりますので、よろしくご理解賜りますようお願い申し上げます。
再質問
「門真住宅に伴う余剰地活用検討」というのは、今後の門真南東部地域のまちづくりにとってとても重要なことで、マスタープランをより具体化するうえで活用方法について学識経験者などの意見を十分に聞き、市としての方針を決め、そのうえで、事業者を選定すべきであったものです。議事録を読むと、選定後、何ら当該委員から質問も意見も出されていません。普通プランに対して、意見があってしかるべきではないかと読んで思いました。
再質問ですが、答弁で「ヒアリング調査や方法については、自治会長へのヒアリングは、委託業者での単独の実施は考えておらず、市と委託業者の役割分担を明確に決めて実施する」「年度内には、土地利用の方向性などを取りまとめる」とありましたが、いつ決め、いつからヒアリングに入るのか、市と事業者との具体的役割分担の内容は、ヒアリングの対象自治会長は、どの範囲の自治会長か、自治会長個人に対してかそれとも役員までを対象にするのか、門真千石西町住宅余剰地活用事業説明についてはどうするのか、ヒアリング調査の記録はどのように残すのか
再答弁
亀井議員の再質問につきまして、私よりご答弁申し上げます。
ヒアリング調査の方法等につきましては、現在、検討中であり、年内には決定する予定となっておりますのでよろしくご理解賜りますようお願い申し上げます。
再質問に対してのコメント
とてもシンプルな答弁でした。ヒアリング調査は、十分に地元の声を受け止め事業に反映させることを重ねて求めておきます。
余剰地活用にあたっては、計画されている防災公園に、現千石西町住宅の今後取り壊和される区域内にある樹木の一部を移植して欲しい。防災公園としての活用に止まらず子どもさんから高齢者までが利用できる地域のコミュニティ施設や南部市民センターの市民サービス業務を移して支所のすること。近隣の三ツ島4丁目6丁目は買い物に不便な地域です。ぜひ、利便性を高める商業施設誘導を検討して欲しい。隣接する北島東地区に建つ物流倉庫との間の水路沿いに、高木を植栽し倉庫の圧迫感を緩和させる工夫をして欲しい。砂子水路沿いの桜並木の延長線上の親水公園になるように、北島東町と千石西町の境界上の水路を整備して欲しい。市営千石西町住宅南側に隣接する地域住民の生活環境に配慮することを求めておきます。
門真千石西住宅第4期建替え工事についての進捗状況に関しての要望などについて
第4期工事の基本設計はすでに終わっていますが、公園や緑地、集会所の面積、駐車台数はどうなるのか、実施設計の段階と考えるが現段階でどこまで進んでいるのか、詳細設計はいつごろか、現時点からの場合、どの程度の要望を反映してもらえるのか、例えば、緑化の問題です。門真みどりの基本計画を踏まえた対応を求めます。第1期から3期までの植栽の状況を見ると、建て替え前に比べるとかなり緑が減少している。もちろん建替え以前の緑化状況と単純に比べることは出来ません。建替え住宅は、特に、高木が見当たりません。地域住民から管理に困るから低い樹木にして欲しいという声があることは承知していまし、当然の声とも思います。高木の管理は市が行うことになっていると思いますがどうでしょうか。
答弁
亀井議員ご質問の、千石西町住宅4期建替え工事について私よりご答弁申し上げます。
まず、各施設の規模でございますが、公園は、約2,500㎡、緑地は、約2,800㎡、集会所は、約200㎡を2カ所、駐車場は、112区画整備予定となっており、いずれも、関係法令に基づき協議を行った上で、各種申請手続きを完了しております。
次に、実施設計の進捗状況等でございますが、令和2年8月20日より着手し、関係各課や地元自治会との協議・調整を重ね、本年度内の委託業務完了に向けて、図面の最終確認及び積算内訳書の作成を進めており、現時点からの設計内容の変更は困難であります。
なお、緑化につきましても、高木の剪定は、市において行うことを地元自治会と確認した上で意見交換を行い計画しておりますのでよろしくご理解賜りますようお願い申し上げます。
答弁に対して
高木について、積極的に自治会の説得なども含めてしてもらうことを要望しておきます。
「第4中学校区の新しい学校づくり」について。
1点目は、小中一貫校・義務教育学校の課題などについてです。2007年、全国で先駆けて広島県呉市で公立小中一貫校が開校されて以来、全国各地で広がっています。その中で、小中一貫校の矛盾が広がっています。大阪教育文化センターの学校統廃合・小中一貫教育研究会が作成したQ&Aを参考に質問をさせていただきます。
「門真市のめざす教育とこれからの学校づくり実施方針」では、「中一ギャップ」という考え方ではなく「小学校から中学校へのスムーズな接続」という子どもたちの発達段階に応じた考え方が示されています。全国の小中一貫校では、教科担任制・部活動・制服による服装・定期テストなど中学校の生活様式が小学校5年生から多くのところで緩やかに持ち込まれています。この緩やかな形が、いよいよ中学生になるときアダになっています。中途半端なギャップになっています。今度は「高1ギャップ」が乗り越えられず、高校中退率の高さに、小中一貫校が悩んでいるという報告もあります。市は、子どもたちの発達段階に応じた教育を小中一貫校でどのように進めていくのか答弁を求めます。
小中一貫校では、「9年間を見通した」カリキュラムに取り組んでいます。導入した学校でマンネリ化して学びが受け身になっている。対策として、カリキュラムを見直す、今度は一貫性を持たせるのに苦労するとの報告があります。市は、マンネリ化を防ぐためにどのような対応をするのか答弁を求めます。
小中一貫校にすると、授業以外の仕事が多すぎて、教員がしっかり教材研究が出来ないなどの問題が生まれています。小学校で教科担任制を導入した結果、中学校と同じような「進度重視」の授業になって、個々に授業の上手い先生はいても、学校全体としての底上げが難しくなる例が生まれています。市としてはどのように対応してくのですか。
マンネリ化するのは、授業だけでありません。9年間も同じ学校に通う子どもには学校行事もマンネリ化が指摘されています。どう飽きのこない工夫をしていくのか答弁を求めます。
「開校して数年たつと必ず荒れてくる」という問題が報告されています。施設一体型小中一貫校では、施設設備や時間的制約から、遊びが制限されて、遊ぶとうるさがられる小学校時代を過ごす、小学校が中学校化することで「小さすぎる自分」ばかりが内在化され自己肯定感が育ちにくくなります。一方、しんどくても常にお手本としての役割を求められるのが小中一貫校の中学生です。他校の経験をどう生かして、もし危惧するような「荒れ」が出てきた場合どのように対応していくのか答弁を求めます。
答弁
第四中学校区の新しい学校づくりについてであります。
まず小中一貫校・義務教育学校の課題などについてであります。
発達段階に応じた教育を進めることにつきましては、門真の子どもたちの課題を見据え、「将来の自立をめざして自分の生き方を見つけることができる子ども」の育成をめざした教育方針をしっかりと打ち出してまいります。その際には今後実施する新しい学校設立準備会やワークショップ等で出された意見を参考にしながら、より良い教育内容となるよう検討してまいります。
カリキュラムのマンネリ化の防止につきましては、子どもたちが成長していくための9年間を見通したカリキュラムを確立した上で、短期的なPDCAサイクルも取り入れながら、適宜見直しを図ってまいります。
学校全体の教育力の底上げにつきましては、学習指導要領に則り、進度を意識した授業展開を行っていく中で、教員一人一人の授業力を高めるとともに、管理職の学校マネジメント能力を高め、学校全体の教育力の向上につなげてまいります。
学校行事のマンネリ化につきましては、前期課程と後期課程の節目の行事や小中一貫校の特色を生かした行事等を多く取り入れ、行事内容を工夫していくとともに、適宜行事の見直しを図ってまいります。
「荒れ」の防止につきましては、本市におきましては、9年間をとおした門真市開発的生徒指導を実施してきており、一定の成果をあげてきたと考えております。引き続き、施設の形態如何に関わらず、子どもたち自身の自己成長力や自己肯定感を高める取組を推進してまいります。
いずれにいたしましても、学校運営における諸課題につきましては、科学的根拠に基づき、その対応や解決方策等をしっかりと検討する必要があると考えており、門真の子どもたちのために、理想的な小中一貫校となるよう、引き続き取り組んでまいります。
2点目は、第四中学校校舎を残し、小学校再編することについてです。
先に述べましたが、大阪教育文化センターのQ&Aには、小学校と中学校の施設を一体にすると様々な弊害が指摘されています。授業時間が小学校と中学校では異なる問題は、どこの小中一貫校でも苦労しています。中学校は中間・期末テストがあります。それだけでなく学力テストが頻繁に行われています。同じ敷地・施設内の場合、テストの度に「小学生は静かにしていないといけない」と気を遣うことになります。中学生と小学生が同じ特別教室としたら、体格差をどのように調整するのでしょうか、体育館、運動場の使用についても、小学校は特に発表会や卒業式など大きな行事が中学校よりも練習回数が多くなっています。中学校の授業や放課後の部活との調整も大変です。保健室など本来子どもたちの居場所となる所が、小中合同で避難場所として機能しなくなる問題も報告されています。今回の第四中学校区の新しい学校づくりでは、第四中学校に7年生から9年生について現在の四中を使い、砂子・脇田小学校の6年生までは脇田小学校の新たな校舎で学ぶように出来ないでしょうか。和泉市では、体育施設や特別教室といった設備面を別々に整備して、教育課程も6・3制を堅持しています。寝屋川市も、校舎を中学生と小学生で分けるそうです。もちろん第四中学校は、大規模改修が実施されたものの経年劣化している箇所があります。開校に向けて改修の必要はあります。もちろん改修の場合、市費100%になるかもしれません。ですから、当面は必要最小限の改修止めるという選択もあります。今一度、全国の経験を生かした、将来に禍根を残さない「第四中学校区の新しい学校づくり」に取り組むべきと考えます。市の考え方について答弁を求めます。
答弁
次に、第四中学校校舎を残し、小学校再編することについてであります。
教育内容や学びの形態が大きく変化している中、学校施設のあり方も変化が求められております。変化に対応し、9年間の一貫性や系統性、多様なつながりを大切にした教育をめざすためには、立地条件等校区の現状に鑑み、効果的な手段として9学年が共に過ごし、一体的な運営が行える施設一体型の小中一貫校が望ましいと考えております。
一体の施設とすることにより、教室配置や子どもたちの動線など、従来の学校とは違った検討や工夫も必要になると考えており、児童生徒の体格の違いや授業カリキュラム、学校生活に配慮した整備内容となるよう検討してまいりたいと考えております。
それを踏まえて、今後予定しておりますワークショップの中で、学校のコンセプトや必要機能、施設形状等について具体に検討してまいります。
3点目は、通学路などの安全対策について
1つは、新しい学校を開校するために当面、砂子小学校へ脇田小学校の児童が通学すると説明がありました。砂子小学校から一番遠い四宮6丁目の保護者から、登下校の距離、安全対策など不安の声が寄せられています。どう対処するのか答弁願います。もう一点は、脇田小学校に砂子小学校区から児童が登下校の際の問題です。三ツ島6丁目の府道深野寺方線以南の通学はとても危険です。私は、これまでから歩道の確保されていない通行に危険な市道三ツ島東西線の問題を取り上げてきましたが、小学1年生の子どもたちが毎日、登下校しなければなりません。そして将来、府道寝屋川大東線が拡幅された場合のことも視野に入れなければなりません。市は、児童生徒の登下校の通学路の安全確保についてどのように考えている答弁を求めます。
答弁
次に通学路の安全対策についてであります。
学校統合を含む小中一貫校の設置は、通学距離や通学路の変更を伴うことから、通学に係る安全対策は重要な課題であると考えており、地域や保護者の皆様からも通学路の安全確保の対策の必要性についての声をいただいております。今後、新しい学校の建設期間中も含め、準備会における議論も踏まえつつ、対応策等を検討してまいりたいと考えております。
4点目は、砂子小学校の今後についてです。
地域のコミュニティと避難所としての役割をどう考えるのかです。砂子小学校区というのは、門真の小学校で初めて統廃合されて出来た学校です。府営門真団地にあった、南小学校が水島小学校に統合され校名を砂子小学校として再出発しました。元南小学校区の方に、砂子小学校が脇田小学校に統合されますという話をしたとき、開口一番「苦労して砂子小学校区内の自治会まとまって行くのにどんだけ苦労した思てるんや!」と言われまし。ホンマその通りやと思いました。
小学校区というのは、地域にとって、①防災の拠点です。②日常生活の単位であり、行政の最小単位と言われています。③そしてコミュニティの拠点です。
砂子小学校、脇田小学校、第四中学校が統合された後、砂子小学校跡地はどのようにしていく考えか答弁を求めます。
答弁
次に砂子小学校の今後についてであります。
統合後の跡地活用につきましては、まちづくり全体の中で検討することとなりますが、砂子小学校区からは、地域の活動の場や災害時の避難場所として確保してほしいという意見もいただいております。
今後、市全体の関連計画との整合性も図りながら、地域の皆様のご意見を踏まえつつ、検討してまいりたいと考えております。
答弁に対しての意見
答弁で、「学校運営における諸課題については、科学的根拠に基づき」とありました。科学的根拠とは、事実に基づき、これまでの事象を踏まえ対応することと理解しました。そうであるならば、近隣市の事例だけでなく全国の小中一貫校・義務教育学校で起こっている、先に述べた様々な課題について、将来に禍根の残さない学校になることを求め質問を終わります。