[2009.5.8] -[門真民報]
門真市は「門真市幸福町・中町まちづくり基本計画」を策定しました。
この基本計画は、「08年度に策定した『門真市幸福町・中町まちづくり基本構想』を基本に、まちづくり基本構想で位置づけられた統合中学校の計画や地元の『門真市幸福町・垣内町・中町まちづくり協議会』での検討等を踏まえ、具体的な事業化に向けた地域全体のまちづくりを進めていくため、策定した」としています。
基本計画策定にあたっては、学識経験者や商業を代表する者、住民団体を代表する者、まちづくり事業者等からなる「策定会議」が4回開かれています。 しかし、この会議では地権者アンケートで基本構想の内容について8割の方が「知らない」と答えていることについて問題視されていたにもかかわらず、当初予定していた市民参加の「ワークショップ」は実施されず、土地利用計画検討図では「民間活力用地」では、市有地の売却も視野に入れていますが、パブリックコメントをはじめとして広く市民意見を聴取することなく策定されことは問題です。
また、事業手法では「まちなか居住再生ファンド」の活用が設定され、リスクなどないのかが危惧されます。
さらに、幸福町地区では平成30年度の事業完了をめざしており、性急な事業推進が危惧されます。
公共施設については「公共施設導入の基本的な考え方」で市役所庁舎をはじめ市立体育館や文化会館、シルバー人材センターなどの施設配置(建替えなど)についても設定されており、中・長期的には「箱物」を相次いで建設することが想定されています。
「今後の事業展開に向けて」では、社会情勢の変化が予想され、それに対応した事業計画の検討が必要となり、「基本計画の見直しも含めた計画全体の進行管理を行っていくための仕組みが必要」としていますが、性急な事業推進ではなく、市民の声をよく聞き、慎重な対応が求められます。
門真市第2期障がい福祉計画(計画期間09年度~11年度)が策定されました。
06年に施行された「障害者自立支援法」に基づき、すべての都道府県及び市町村において「障がい福祉計画」を策定することが義務付けられたもので、07年3月に策定された「第1期計画の実績の把握や地域における課題、障がいのある人のニーズ等を踏まえ、目標値を適切に補正するもの」としています。
策定にあたっては、サービス提供事業者に対するアンケート調査、障がい者団体等懇談会、パブリックコメントなどの実施を経ています。
計画策定の根拠となっている「障害者自立支援法」は①応益負担②報酬単価引き下げと日払い方式③事業者の減収や人材確保の困難をはじめとしてさまざまな問題が指摘されていることについても計画では紹介されています。
このことによる影響は、事業所アンケートでの運営やサービス提供上の課題として「職員やスタッフの確保が難しい」(24・6%)、「事務作業が煩雑化している」(24・6%)、「サービス利用者の減少や利用者の確保が難しい」(13・0%)、「利益の確保が難しい」(13・0%)が挙げられていることからも明らかとなっています。
パブリックコメントにも「障がい者本人の声を聞いて今本人が直面している問題と将来の不安を解消する方が本当の障がい福祉施策なのでは」「法律がころころ変わってついていけない(施設の)新体系移行するために施設側と保護者に大きくのしかかっている」をはじめ様々な意見が寄せられています。
日本共産党は、「障害者自立支援法を廃止し、人間らしく生きるための新たな法制度を」を昨年12月1日に発表し、障がい者福祉・医療の抜本的充実を進めることをめざしていますが、現在の法の枠内でも門真市が施策を充実させるよう、強く求めていきます。