[2021.9.17] -[門真民報]
子育て・教育後退の条例提案に問題提起
第3回定例会(9月市議会)はじまる
子育て層の流入を増やすために
浜町保育園は廃園でなく再整備を
本会議が8日開かれ、22日までの会期で第3回定例会(9月議会)が開会しました。
福田英彦議員は、浜町保育園の廃園を来年4月に前倒しする「門真市立保育所条例の一部改正」に対し①これまでの経緯②浜町保育園は廃止ではなく再整備することについて質疑しました。
浜町保育園再整備が必要な根拠として、市北西部については、定員を超える受け入れをしている園が少なくなく、新たなまちづくりによって、保育需要が高まり、地域的に多くの待機児童となる可能性が大であること、子育て層の流入を促進させるには、待機児童がなければそれでいいという問題ではないことを挙げました。
また、国道163号以北の公立園の再編計画も未策定であることを指摘しました。
答弁では、①全ての保護者が転園を希望した。②未就学児の増加数などが不明確な中、年間通じ待機児がなく、市内全域で利用者の減少が見込まれることから、浜町保育園を再整備することは困難だとしました。
奨学条例(奨学金支給制度)
要望のあることには触れず
亀井あつし議員は、教育の充実に逆行する「門真市奨学条例の廃止」について、本会議質問を行いました。
亀井議員は、同条例について2017年9月市議会で就学援助金制度の拡充を求める質疑の答弁で「門真市魅力ある教育づくり審議会において議論」とあったがどのような審議がされたか質問しました。
教育委員会は、「『制度の検証も必要』との答弁があった」と答えました。しかし、同審議会では「奨学金の応募を考えたが、共働きなので収入が制限を超えるので諦めた」と制度の充実を求める声があったことについて触れませんでした。
奨学金制度について、「不安定な経済状況が続く中、負担の軽減のため、奨学金の必要性」とするなら、コロナ禍でまさに不安定な現状を踏まえるなら廃止でなく充実すべき施策と主張しました。
教育委員会は、「市独自施策の役割は終えたと判断している」 と冷たい答弁をしました。
くすのき広域連合は解散へ
24年度より介護保険は市単独で
宮本市長は、本会議で、介護保険事業について、くすのき広域連合を解散し、2024年度より守口市、門真市、四条畷市が個別に運営することで3市長が合意したと報告しました。
報告では、門真市議会が、介護保険事業を広域で運営することについての「2025年問題に関する決議」や、「2025年問題調査研究特別委員会」での今後の在り方についての問題提起などを重く受け止めたものです。
また、本年3月に策定した第8期くすのき広域連合介護保険事業計画の介護保険料基準額は、基金の大半を占める14億円取り崩し、第9期には大幅な上昇が見込まれる。介護保険料基準額を概算にて算出した場合、構成市間で差異が生じることが明らかになったと述べました。
くすのき広域連合と厚労省老健局職員との意見交換では、「介護予防がなお一層必要であり、介護分野は広域対応にそぐわず、(国民健康保険のような)都道府県化の考えは(近未来)ない」また、大阪府の担当部との意見交換では「介護単体での運営から年齢や分野を超えた取り組み(障がい者施策など)に移行すべき過渡期である」「府内において広域化の動きはない」と国・府との話し合いの内容について説明しました。
その上で、今後の方向性を協議した結果、広域連合解散の方向で合意に至ったとしています。
今後、財産処分や事務継承など協議を進めると述べました。
税収減の影響、業務のデジタル化駅周辺のまちづくりについて質す
総務建設常任委員会 福田英彦議員
総務建設常任委員会が9日開かれ、福田英彦議員が出席しました。
委員会に審査が付託された案件は6件で、いずれも全会一致で可決すべきものと決定しました。
一般会計補正予算で福田議員は、普通交付税の追加(約4億5千万円)の要因と、一般財源(市が自由に使えるお金)への影響について質しました。
答弁では、当初の予算よりも市税収入が減少することが主な要因で、普通交付税が増額されても一般財源は7千万円減少することが明らかとなりました。
また、大和田駅前広場整備事業については、大和田駅南地区のまちづくりの今後の方針について質し、任意買収となる旧銀行用地の取得については、適正価格で買収することを求めました。
自治体DX推進で市民サービス向上するのか?
所管事項に関する質問では、まず自治体DX(トランスフォーメーション)について問題点など質しました。
自治体DXとは、「デジタル化の推進によって、オンライン続きの拡充など、市民の利便性向上と業務の効率化・省力化によって、人的資源を行政サービスの更なる向上に繋がる」と説明します。
しかし、国の「自治体DX推進計画」では、情報システムの標準化・共通化、マイナンバーカードの普及促進などが重点と取り組み事項として挙げられ、自治体独自のサービス維持が難しくなります。
また、「推進手順書」では、「外部人材の活用を積極的に検討する」とされており、福田議員は問題点を指摘しつつ考えを質しました。
マイナンバーカードの普及・促進とともに、市独自サービスの後退、個人情報保護などチェックが必要です。
古川橋駅北側の「幸福町・垣内町地区まちづくり用地活用事業」については、旧第一中学校跡地の一部約8500㎡の売却の優先交渉者が6月に選定されていますが、以降の経過、まちづくり協議会及び土地区画整理組合から出された質問、今後の進め方について質しました。
答弁では、マンション建設に伴う周辺環境の影響や事業者の役割などの質問が出され、今後については、真摯に協議し、合意形成を図りながら事業を推進したいとしました。今後も注視していきます。
新型コロナウイルス対策など質疑
民生水道常任委員会 亀井あつし議員
10日、民生水道常任委員会が開かれ亀井あつし議員が出席しました。
委員会に審査が付託された案件は5件。令和3年度一般会計補正予算のマイナンバーカード申請サポート事業以外の議案については全員一致で可決されました。
所管質問では、①市独自でのPCR検査の実施 ②国保窓口待機時間短縮 ③ごみ焼却施設運転管理業務を全部民間委託した場合の危惧することをただしました。
ワクチン接種の現状
ワクチン確保求める
令和3年度一般会計補正予算の質疑で、新型コロナウイルスワクチン接種事業について、世代別の1回目のワクチン接種率、今後の見通しなどについて質問しました。
市より、「9月1日時点の年代別接種率は、65歳以上は85・5%、60歳以上64歳以下は64・0%、50歳代は55%、40歳代は33・2%、30歳代は23・6%、20歳代は21・5%、12歳以上19歳以下は8・9%」「10月中旬の供給を最後とし、以降大幅に供給が少なくなる予定。今後、当該ワクチンの供給量に応じ、柔軟に対応したい」と答弁しました。
補正予算のマイナンバーカード申請サポート事業は、個人情報を国家に集中・管理をすることが目的の施策のため反対しました。
PCR検査市独自で実施を
四條畷市が実施している、在住・在勤・在学・団体等を対象に、自己負担額500円で検査をしている事例を示し、門真市でも市独自で取り組むことを求めました。
市は、府が必要な検査体制を整備している、本市が検査を実施する予定はない。 今後、必要に応じて府へ要望するとの答弁をしました。
亀井議員は、しんぶん赤旗9月13日号の「検査充実補正予算盛らず大阪府知事 要求に背 他都道府県の対応と対照的」という記事の内容を紹介しながら、いまの維新府知事任せにしないで、市民の命と健康を守る立場から市独自のPCR検査の実施を求めました。
国保減免申請
長時間待たせないで
国民健康保険の減免申請者が増える6月の窓口対応の改善を求めました。
市は、待ち時間が長くなっていることは認識している。今後、待ち時間の短縮、申請者の負担の軽減が図れるように努めたいと答弁しました。