[2009.5.1] -[門真民報]
4月19日、明るい大阪府政をつくる会が、シンポジュウムを大阪市内で開き、380人を超える参加者で、超満員となりました。
コーディネータの中山徹氏(奈良女子大準教授)は、PT案では福祉・医療・教育・文化など大幅削減の一方で、大型公共事業はほとんどそのまま継続。 知事の府政には「大阪府解体・関西州実現であることが明瞭に語られるようになった」と強調。知事が府民サービスは市町村から民間に移し、府の仕事は大型公共事業や広域経済対策などに限定する方向を強めていることについて、中山氏は「『道州制』になった時、府の仕事と、それ以外はこの際切り捨ててしまおうという考えの下進められている」と述べました。
中山氏は、知事の「将来ビジョン大阪」では「大阪を国際金融拠点にする戦略」という将来像も、バブル期に失敗したりんくうタウンなどと同じだと指摘。
02年6月 | 08年3月 | |
国保滞納世帯 | 38万3414 | 44万2952(加入世帯の24%) |
国保資格証明書 | 1万1863 | 2万8382 |
生活保護世帯 | 9万6348(2000年度) | 16万2467(保護率は全国平均の2倍) |
就学援助認定率 | 24.9%(生徒比) |
大口幸吉郎氏(全大阪生活と健康を守る会連合会事務局長)が、深刻な大阪の貧困の実態(表参照)を示して、暮らしや福祉を守る地方自治体の役割を強調しました。
星徹氏(ルポライター)が、 知事には府教育委員会の推薦や、教育予算の提出権限はあっても、具体的な教育政策への介入は認められていないのに、「教育非常事態」を宣言し、ルールを無視して主導権を握り続けていると指摘。こうしたことをなぜマスコミは問題にしないのか。民主主義の形式への無自覚は、独裁システムを完成してしまう」と警告しました。
橋下知事の教育改革で、全国学力テストの成績・順位を上げることだけが、自己目的化すれば、義務教育全体がゆがんでしまう危険があると強調。低学力問題を真に解決するためには「市町村が独自の教育施策をやりやすく条件整備、貧困の広がりの中で学ぶ環境を整備することこそが、大阪府に必要」と訴えました。
出野徹之氏(前大阪文化振興財団常任理事)が大阪センチュリー交響楽団への補助金大幅カット、ワッハ上方の移転・縮小、府立図書館への大阪国際児童文学館の移転・統合などの橋下府政による文化行政切捨ての特徴について、「はじめに結論ありき」と強調。「客観的な判断基準ではなく、知事個人の趣味、趣向で文化行政が破壊される」と訴え、メディアにはこうした問題を真剣に考える義務かあると力説しました。
日本共産党の宮原威府議団長が、知事への支持率は高いが「福祉・医療」「産業振興」などの具体的施策では支持率はうんと低いと指摘。「知事のパフォーマンスが虚像を生んでいる。背景には全国的にも深刻な暮らしと政治の生き詰まりの打開を求める大阪の現状がある」と語りました。
2月府議会での府庁のWTC移転案否決、福祉医療助成制度の現行維持など府民運動の成果だとした上で、「知事が国にものを言っているように見えるが、大型開発(阪神高速道路淀川左岸線延伸、箕面森町、彩都など)にもっと金を出せといっているにすぎない」と述べました。
各分野から現状と運動が報告され、、中山氏は「大阪をおれが変えるというのが知事の考え方。それが民主主義軽視につながている。虚像でつくられた支持率を実像を伝えていくことで変えていけるのではないか」とまとめました。
4月26日シティプラザ大阪で、日本共産党大阪府委員会が小池晃参議院議員を招いて、医師や医療関係者の参加の中「医療・日本の進路」と題して講演・懇談会を開催。300人を超える参加がありました。
日本共産党はこの間、広範な住民・医療関係者と共同し、地域医療をまもる運動に各地で取り組んできました。 参加したやの博之氏は「医師や医療関係者から『医療崩壊』や訴えの意見に、あらためて『社会保障費を毎年2200億円削減』などに原因がであると怒りを感じる」と述べ、小池さんの講演の感想について「『小泉構造改革』で医療・社会保障など自民公明で何でも切りすて強行してきた。ここ1・2年、政府は改悪を出せなくなっている。国民のもとに戻す戦いの広がり生まれている。15兆円のばら撒き、財源は赤字国債といっていますが、景気が回復したら、大企業や資本家に負担を求めるのではなく、消費税増税をねらっています。これでは景気がさらに冷え込むのではないかと思います」とあつく語っています。
4月26日、淀川大間公園で、大阪労連北河内地区協議会主催で「第27回ジョイント・フェスティバル」が開催され、5250人もの参加がありました。
やの博之6区国政対策委員長が「労働者の暮らしと権利を守る」先頭に立って奮闘する決意を述べました。党議員団から4人全員の議員が参加しました。
主催者を代表して田中耕三議長の挨拶。また、争議団の訴えなどがあり、参加者の熱い激励を受けました。
会場内には、北河内各市の労働組合、争議団、障害者作業所、農民連、民主商工会などが、趣向を凝らした模擬店を出店するなど盛大に開かれました。
21・23日にかけて北島市街化調整区域内でJA北河内営農研究会のみなさんが掘られた「種レンコン」は、下島町の試験田で栽培され、秋のJA主催の「農業まつり」で販売されます。