[2021.4.9] -[門真民報]
PCR検査、医療体制、市民への支援施策
大阪府は真剣にコロナ対策を!
コロナ感染の急拡大で「まん延防止等重点措置」適用
緊急事態宣言解除後わずか一ヶ月で適用
緊急事態宣言が解除されてわずか一ヶ月後の4月5日、大阪府に改正特措法に基づく「まん延防止等重点措置」が適用されました。
大阪では、感染の急拡大で、4月3日には過去最多の666人、翌日の4日には日曜日で過去最多の594人の感染が確認されていました。
検査数は4月3日の8505件、4日は6097件と少ないにもかかわらず、多くの感染が確認されています。
重症者数も135人(4日時点)となり、今後の医療体制のひっ迫が危惧されます。
罰則や自己責任押し付けの強化でない対策が求められています。
コロナ対策より制度いじりを優先し宣言解除は時期尚早
大阪における新型コロナウイルス対策は、昨年の大阪市廃止の住民投票強行や、市民の判断を踏みにじる「広域行政一元化条例」の提案・可決など、「制度いじり」を優先し、緊急事態宣言の解除要請についても「次期尚早では」と医療関係者などから反対の意見が相次いでいました。
カジノなど開発推進予算の維新府政
大阪府議会が閉会しましたが、「コロナ感染再拡大の兆しが強まる中、中小企業や子どもへの独自支援を講じず、高齢者施設への検査対象は入所系施設だけで、コロナ受け入れの国の交付金は4割も医療機関に届かず、昨年比8割以上も減収となった中小企業でも4軒に一軒は行政の支援金が届いていない。一方でカジノ誘致、鉄道新線『なにわ筋線』や淀川左岸線延伸部など不要不急の開発は推進」(石川たえ党府議団幹事長談話)と、吉村維新府政の問題点が明らかとなっています。
自己責任と負担増押付けの菅政権
菅政権においても、対策は後手後手で、PCR検査の抜本拡充、医療体制の整備、暮らし応援の施策を進めることなく、高齢者医療費負担の二倍加など「自己責任」「負担増」を強いるものとなっています。
併せて厚労省職員の多人数での宴会問題など、政府の責任が厳しく問われなければなりません。
門真市も市民の暮し営業守る独自施策を
門真市においても、感染の拡大は例外ではありません。
3月の感染確認者は2月と比べて1・5倍で、4月はその1・5倍のペースとなっています。
コロナの影響で深刻となっている市民の暮らしと営業を守る施策、検査の拡充についても独自施策をすすめることが強く求められています。
40年ぶりに40人から35人学級へ
大阪府・門真市も制度拡充を!
学級人数引下げの法律が全会一致で可決
小学校全学年の学級人数上限を現行の40人から35人に引き下げる改正義務教育標準法が3月31日、参院本会議で全会一致で可決、成立しました。
小学校全体で学級規模を縮小するのは40年ぶり。保護者、教職員の長年の運動と幅広い世論が勝ち取った大きな前進です。
日本共産党の吉良よし子議員が賛成討論に立ち、「30人学級」「ゆきとどいた教育」を求める全国署名が継続的に取り組まれ、32年間で累計4億6千万人分が集まったと指摘。新型コロナウイルスの感染リスク低減に向けた分散登校を通じ、少人数の良さを実感した多くの声が動かしたと強調しました。
その上で、段階的な実施のために新3年生以上は卒業まで40人学級のままとなる点や中学校が対象とされていない点などを指摘。35人学級の早急な実現や、中学校での具体化を求めました。
また、少人数学級の実現に欠かせない教員の確保のために、非正規教員を正規化し、国が定数改善計画を策定して、教員確保の見通しを示す必要性を指摘。教員の長時間労働是正や過大規模校の解消、国主導で行われてきた学校統廃合の中断、再検討を求めました。
大阪府は全国最低レベルで拡充なし
国の動きに対し、2021年度から15道県が少人数学級の独自施策拡充の動きがあります。群馬県は小中学校全学年に対象を拡大。小中全学年で条件なしで少人数学級を実施するのは11県目(岩手、秋田、山形、福島、栃木、長野、鳥取、島根、山口、徳島)です。
一方、大阪府の独自施策は小学校2年のみで全国最低レベルであるにもかかわらず、2021年度の独自施策拡充はありません。
教育基本条例で教職員を縛り、子どもをテスト漬けにしている維新府政の問題点が浮き彫りとなっています。
少人数学級に消極姿勢の門真市
門真市の独自施策は、2014年度から小学校5・6年生、中学校1年生で35人学級が導入されましたが、維新市政になり加配教員の弾力運用、事実上廃止されました。 消極姿勢を改め、独自施策の復活が求められます。
小中一貫校と学校統廃合について学習会開催
門真子どもを守る市民の会
すすめられる施設一体型小中一貫校
門真子どもを守る市民の会は、去る3月 28日、市内で「小中一貫校と学校統廃合」について学ぼうと、学習会を開きました。
学習会には、豊北ゆう子前市議も参加しました。
中一ギャップ(小学校から中学校への段差)の解消や児童・生徒数の減少等と学校施設の老朽化による施設整備が必要なことから、義務教育9年間を一貫した教育を行なうとして、施設一体型小中一貫校が国と地方自治体の間ですすめられています。これは現在子どもたちが通っている学校を統廃合することにつながっています。
子どもの気持ちを置き去りにしてはいけない
池田市の施設一体型小中一貫校に勤務していたA氏から、現場の状況が報告されました。
まず、小学校中学校が同じ施設であることでの問題点として、
〇場所(保健室・図書室・体育館・運動場・プール)
〇時間(授業時間差によるチャイムの音、テスト中の双方の我慢)
〇行事(運動会・体育祭)
〇生活指導(中学生は、いつも小学生のお手本・思いやりが求められ、小学6年生は最高学年として活躍する機会がない)
この4点について説明しました。
また、この学校ができるまで、子どもたちや保護者の動揺が様々な形で起こっていたこと。学校がスタートしてからも出てきた問題などを小学校区ごとに懇談会を開き学校への思いを語り合ったり、市教委の説明会で徹底的に議論し合ったことが力になり、池田市では計画中の3つの施設一体型一貫校のうち、後の2校は凍結されているとのこと。
子どもの気持ちを置き去りに議論をすすめるべきでないと思うと話されました。
次に、交野市が計画している「小中一貫校の是非を問う住民投票」実現に向けがんばっている「交野の学校統廃合・小中一貫校を考える会」のB氏から活動報告がありました。
現在、交野市では二つの小学校と一つの中学校を統廃合し、施設一体型小中一貫校の建設計画がすすめられています。
通学は、最も遠いところから、2㎞もあり、夏は熱中症の心配。敷地が狭いためプールを設置せず市民プールを使用するとしていて、行き帰りの安全問題や市民利用が制限される問題や総事業費 83億円など財政問題も。
門真市でも、第四中校区と第五5中校区の再編計画がありますが、小中一貫校統廃合ありきですすめられないよう、市民全体で議論されるべきです。