[2021.1.29] -[門真民報]
通常国会代表質問
検査、医療、補償―コロナ対策三つの緊急提案
日本共産党の志位和夫委員長は21日、小池晃書記局長は22日、衆参両院本会議の代表質問で菅義偉首相に対し、新型コロナウイルスの爆発的感染を招いた責任をただし、感染抑止の三つの緊急提案の実行を迫りました。
今夏の東京五輪は中止しコロナ収束に全力を
提案の一つ目は、無症状感染者を把握・保護する積極的検査戦略を持ち、実行することです。
無症状感染者が感染を広げるコロナの特徴を指摘し、感染集中地域での大規模検査や医療機関と高齢者施設等へ全額国費で社会的検査、宿泊療養施設と医療スタッフを確保し陽性者保護に全力を挙げることを求めました。
二つ目は、医療機関と医療従事者、保健所への支援を抜本的に拡充することです。
全ての医療機関への減収補填、保健所の抜本的な定員増、公立・公的病院の統廃合計画を撤回し、維持・拡充する政策への転換を求めました。
三つ目は、自粛要請と一体に十分な補償、雇用と営業を守る大規模な支援を実行することです。
感染抑止を実効あるものにするために、十分な補償とセットで行うこと、消費税5%への減税を求めました。
また志位和夫委員長は、ワクチン問題、「フェアな大会」問題、医療体制問題を挙げ、今夏の東京五輪を中止し、「日本と世界のあらゆる力をコロナ収束に集中すべきだ」と主張し、「開催国の政府として、『五輪開催ありき』ではなく、ゼロベースから開催の是非を検討し、東京都、組織委員会、IOC(国際オリンピック委員会)などとの協議を開始すべき」と求めました。
医療機関全体の支援を
災害復興策打ち切るな
小池晃書記局長は、新型コロナウイルス対策、東日本大震災からの復興、沖縄米軍基地問題や大軍拡の動きなど、菅義偉首相の姿勢をただしました。
新型コロナについては、「深刻な医療崩壊を食い止め、国民の命と健康を守る政治の責任が求められていると指摘し、コロナ患者受け入れ病院以外への支援が乏しい政府の対策を批判。コロナ患者の受入れが少ないと指摘されている民間病院について、コロナ対応病院と役割分担し「面で地域医療を支えている」との日本医師会・中川俊男会長の発言を紹介。「医療機関や介護・福祉事業所は役割分担し、懸命に努力している。その全体を対象に減収を迅速かつ簡便な方法で補填すべき」と求めましたが菅氏は、民間病院が地域を支えていると認めながら、「緊急包括支援交付金の多くはコロナ患者受け入れ病院に支払われるべき」と強弁しました。
東日本大震災から10年を迎えるもので、被災地の基幹産業である漁業や水産加工業は、グループ補助金の返済、コロナ、主要魚種の大不漁の三重苦にあえいでいるとして、「期限を区切った被災者支援・復興策の打ち切りは許されない」と支援強化を求めました。
核兵器禁止条約については、「日本が署名・批准すれば、前向きな変化をもたらす」と迫りました。
感染抑止を実効性のあるものに事業規模に応じた補償こそ必要
緊急事態宣言受け、大阪府営業時間短縮協力金
緊急事態宣言が発令されたことを受け、令和3年1月14日から2月7日の25日間、営業時間短縮の要請に全面的に協力した府内の飲食店等に対し、新型コロナウイルス感染症の再拡大防止及び事業継続を目的に「大阪府営業時間短縮協力金」が支給されます。感染拡大予防ガイドラインを遵守するとともに「感染防止宣言ステッカー」を登録及び掲示することが必要です。
一日当たり6万円という一律の給付金で、日割りの計算はありません。支給の申請については2月8日の受付開始が予定されています。(詳しくは、大阪府営業時間短縮協力金に関するコールセンター06・6210・9525 平日・土曜日9時から19時、日曜日及び祝日を除く)。
この給付金では、多くの事業者は到底たちゆくものではありません。ヨーロッパで行われているように、事業規模に応じて事業が続けられる補償が必要で、納入業者、生産者など、直接・間接に影響を受けるすべての事業者を対象に、十分な補償を行うことが、感染抑止を実効あるものにするうえでも不可欠です。
政府も大阪府も制度の抜本的な拡充が強く求められます。
地域の活性化、市民が憩えるまちづくりを住民合意で!
古川橋駅北側のまちづくり用地活用事業を公募
京阪古川橋駅北側の旧第一中学校跡地を含む門真市幸福東土地区画整理事業区域内で、「まちづくり用地」と位置づけられている用地活用事業の募集要項が18日公表されました。
当該事業は、「まちの核」として位置づけられている生涯学習複合施設と交流広場に隣接する市有地(8527・02㎡)を「事業者の技術やアイデアを活用し、事業区域におけるエリア価値を高めるとともに、本市の魅力アップを先導するまちづくりをすすめる」ために事業者に売却しようとするものです。
機能として、「共同住宅」「民間提案施設」「屋外広場」「歩行者空間」を必須提案として事業者に求め、地区計画の策定により、容積率300%にとらわれない提案も可能としています。
事業者の選定は、選定委員会が審査を行い、加点審査(提案書類、プレゼンテーション)、価格審査の合計点で行われます(審査項目、配点は別表参照)。
合計点は935点ですが、「地域貢献に関する提案」は175点で、2割にも満たないものとなっており、事業者に対し地域団体への参画、長期間に渡りエリアマネジメント活動の中心となって協力・支援・連携等を行うことを期待していますが、どのように担保されるのかは明らかではありません。
コロナ後の社会や経済の動向が見通せないなかで、官民が連携しつつ、市がまちづくりの考えを明確に示し、地域の活性化、市民が憩えるまちづくりを住民合意で進めていくことが強く求められています。