[2009.2.6] -[門真民報]
1月31日大阪市内で、京橋共同法律事務所が「新春のつどい」を開催し、裁判員制度について戸谷茂樹弁護士氏の講演がありました。
大阪6区衆議院国政対策委員長矢野博之氏と党議員団4人全員参加しました。
裁判員制度は今年5月開始。大阪では3万人、300人から500人に一人の割合で候補者名簿登載の通知が送付され、実際には3500人に一人が裁判員として選任、国民の義務となっており辞退には「正当な理由」が必要です。
候補者名簿は「衆院議員選挙人名簿」をもとに、市町村選挙管理委員会が作成した名簿から各地方裁判所が1年分の「裁判員候補者」名簿を作成し、12月ごろ「候補者名簿」登載の通知と「調査票」(就職禁止事項、辞退が認められる理由がある場合の辞退希望有無について等が記載)が送付されます。
戸谷弁護士は「裁判員制度はこのままだったら失敗するのではないか」、国民の意向が反映されていないと、見解を述べました。 同制度は04年の通常国会で全会一致で制定。しかし、日本共産党は国民の理解が得られていないので延期すべきと表明。もっと議論を尽くし手直しが必要との声が広がっている。民主的法律家自由法曹団は、当初推進派が8割だったが、推進しないが6割を増えてきたとの認識を持っている。と戸谷氏は述べました。
一方、裁判員制度の推進派の日弁連(日本弁護士連合会)では、国民の司法参加の実現となり国民意識の反映に繋がり、米国の陪審員制度に近づくもの、被疑者段階(捜査の段階)での国選弁護士の活用ができることになり画期的制度などを推進理由に挙げているとの説明。
戸谷氏はアンケート調査によると制度に対しての賛成が多数者になりませんが、実施は、いやだけど選ばれたら仕方が無いが6割、でも選ばれたくないとの方が多く、①法律を知らないのに②自信がない③死刑判決などしたくない④人を裁きたくな無いなどのアンケート調査結果を示しました。そして、この裁判員制度の問題点は、単なる事実認定だけではなく量刑まで裁判員が加わることになり、裁判官3人、裁判員6人による多数決で決定することが問題と力説。刑事裁判の理想は無実の人を処罰しないことが原則。多数決では決めてはいけない「全員一致の場合での有罪」を強調しました。(米国の陪審員制度は全員一致により有罪を決定する)
戸谷氏は、日本の有罪率99・9%の異常さの実態を明らかにし、今後、①取り調べ過程の全面的な可視化(ビデオ録音)導入②弁護人立会権の保障③早期保釈制度等を実現し、「完全陪審員制度の実現を」と弁護士としての経験から捜査のあり方を根本的に変えることが必要と訴えました。
2日、ルミエールホールで門真市教育委員会・学校支援地域本部事業実行委員会主催の「第3回教育フォーラム」が開催されました。
門真市長の開会挨拶の後、教育委員会から市の教育の取り組みについての報告、府教育委員会特別顧問の藤原和博氏講師で「学校支援地域本部事業」などの取り組みについて講演がありました。
【教育委員会の主な報告内容】学力向上にむけ「豊かな学び」ステップ・アップ・プランを掲げている。 行動計画として、学校教育力の向上、教職員の指導力の向上、家庭・地域との連携、小中一貫教育の推進を図るとしています。
教育委員会は、小中一貫教育において1中学校校区単位に2小学校での教育の連携が効果があると説明。説明から中学校6校、小学校12校となることから、第一中・第六中学校統合後に小学校3校が廃止となることが示されました。
放課後等の学習支援活動として、「放課後子ども教室」の実施。モデルケースとして3学期から四ノ宮小学校で土曜日の午前中「かどま自学自習室サタスタ事業」を開設。
21年度より地域ボランティア支援を活用し「門真市学校支援地域本部事業」を実施。
効果として①教員が教育向上活動に専念できる。②市民の生涯学習の実現。③地域の教育力の更なる向上、地域の絆づくりになるとしています。
学校内での学習支援活動・部活動支援活動・環境整備活動・登下校安全確保・学校行事支援活動・広報啓発活動の取り組みを市民ボランティアにお願いするとしています。
藤原和博氏の講演では、民間人校長として杉並区和田中学校での「地域本部」「夜スペ」等の実践経験に基づき学校の活性化には、「地域本部」のメンバーに子どもの年齢に近い学生ボランティアを引き込み、定期的な授業実践が必要と力説されました。また、団塊の世代の知識と経験を活用し、ネットワーク型の学校づくりの構築が子どもたちにいい影響を与えると話されました 。
1月30日から、みなさんが要望されていた京阪電鉄大和田駅舎のエレベーターが稼動しました。それに伴って新たにスロープや階段に手すりが設置されました。
駅舎のエレベーターについては党議員団は、交通バリアフリー法に基づく基本構想を策定し、門真市内の各駅に設置するよう繰り返し議会で取り上げてきました。
また住民のみなさんと署名活動にも取り組み、04年12月には2483の署名を添え、門真市長、京阪電鉄に対し要望を行ってきました。
こうした経過の中で、市は06年3月に「門真市交通バリアフリー基本構想(古川橋駅・大和田駅)」を策定し順次設置していく方向が明らかにされました。
07年12月に古川橋駅、今回大和田駅設置となったものです。
西三荘駅についても新年度実施に向け調整がなされています。
くすのき広域連合議会の行政視察が1月28、29日に行われ、党議員団から福田英彦議員が参加しました。
沖縄県介護保険広域連合は、2市8町18村、約37万人で構成されています。高齢化率は17・9%(くすのきの21・07%)と低い一方で、75歳以上の高齢者が8・82%(くすのき7・37%)と比率が高くなっています。
保険料の独自減免を一人当たり4円を原資として実施しており、第2段階で該当する方について基準額の0・65を0・50に軽減するものです。
那覇市においても低所得や破産などを対象とした独自減免が実施されています。
那覇市は住宅密集地等もあり、世帯の状況も門真市とも似ており、介護施設をはじめとした充実が切実となっていました。
今回の視察においても両団体が独自の保険料減免を実施しており、くすのきにおいても独自保険料減免制度の制定が求められます。