[2020.10.30] -[門真民報]
市政全般の問題点を指摘
19年度決算特別委員会総括質疑 亀井あつし議員
20日、19年度決算特別委員会が開かれ部局のまたがる総括審査が行われました。
市民の相談対応、プライバシーへの配慮求める
市民文化部での質問に引き続き、市民からの相談の受入体制について質問しました。
今回は、市役所本館・別館での市民からの相談にどのように対応しているか、プライバシーに配慮したスペースはどれだけ確保されているのか、庁内の空きスペースの活用など求めました。
市は、「個別の相談室がない部署においては会議室などで対応している。今後は必要に応じて柔軟に対応する」と答弁しました。
コロナ禍のもと、福祉避難所受け入れ大丈夫?
高齢者や障害者を受け入れる「福祉避難所」について、どのように取り組んでいるか。新型コロナウイルスの感染拡大で全国的に受け入れ体制が困難になっている。避難者用スペース、看護・介護にあたるマンパワーについて本市ではどうかただしました。
市は「新型コロナウイルス禍において、現状の施設では不十分な状況が予想される。常にあらゆる想定の中で対応したい」など答弁しました。
決算認定で問題点を指摘
決算認定の採決で亀井議員は、次の問題点を指摘し反対しました。
①「門真市公立園最適化検討委員会」の最中に、「国道163号南北に公立園を一園に再編」との市の考えを押し付けた。
②旧第一中学校跡地の活用事業で「市保有地売却」に至る過程について市民も議会も全く検証することができないサウンディング型市場調査は見直し。
③違法で、教育の中立性、公平性を侵害している教育再生首長会議への負担金支出はすべきでない。
④マイナンバーカードについて、情報漏えいなどへの不安にこたえずに、コロナ禍を口実に事業拡大すべきでない。
⑤大阪府下統一国保は、国も認める市町村の独自減免を廃止する異常な制度である。
⑥市民税、国民健康保険、後期高齢者医療の滞納者に対して制裁的な差押えは止めるべき。
市内保育士等、小児科医からコロナと保育について学ぶ
日本共産党 門真保育・学童後援会
10月16日、日本共産党門真保育・学童後援会主催の「みんなで学ぼうコロナと保育」がルミエール会議室で行われました。
講師は大阪健康福祉短期大学学長で耳原総合病院の小児科医の眞鍋穣氏で、市内の保育士等約20名が参加しました。
心配しすぎ「特別に恐れなくていい」
眞鍋氏は、まず子どもたちがかかる一般的な感染症の種類や症状、感染経路などについて厚労省の感染症ガイドラインも紹介しながら詳しく説明した後、新型コロナについては、人々は心配しすぎ、テレビなどでの情報を「現場を知らない人の発言だ」と指摘しました。
また眞鍋氏は、年間通して死亡率の高い病名にも触れ、コロナを特別に恐れなくてもいい。ご飯を食べる前に手を洗うこと等、風邪やインフルエンザ並みに注意していればいい。しかし、家族に高齢者がいる場合は、家庭内でもマスクをする等対策を取らなければいけないと話しました。
保育・学童の現場は消毒に追われている
参加者から、保育現場でとられている対策や課題について報告されました。
【保育現場】〇手洗いは一つ飛ばして端と端〇布団は間隔を空けて〇食べる時は透明のシート〇散歩の時子ども同士手をつなぐ際の消毒〇参観は分散で〇散歩に行った公園の消毒はした方がいいのか。
【学童保育の現場】〇朝から学童保育がある時だけ検温〇人数が多いので密にならないというのが難しい〇小学生が手洗いした際もきちんと清潔にできているか気になるがたくさんの子どもたち全員を見れていない〇マスクをしていると熱中症も怖い等「保育」も「学童保育」も消毒に追われている状況が報告されました。
学習会に参加した豊北ゆう子前議員は、日本共産党の「ケアに手厚い優しい社会」への7つの提案について説明し、そんな社会を実現するために全力で頑張ることを訴えました。
自己責任の押し付けでなく、人々が支え合う社会、
連帯を大切にする社会をー新型コロナを踏まえた「7つの提案」
ケアに手厚い社会をつくる
新型コロナを経験し、日本では医療、介護、障害福祉、保育など、ケア労働があまリにも粗末にされていることがはっきり見えてきました。
日本の医師はOECD(経済協力開発機構)-先進33ヵ国の平均水準に比べ14万人も不足し、長時間労働を強いられています。
介護、保育、社会福祉などの仕事を担っている労働者の賃金は、労働者平均の賃金より10万円も少なく、深刻な人手不足となっています。
こういう現実こそ直ちに正し、ケアに手厚い社会をつくるべきです。
人間らしく働ける労働のルールをつくる
新型コロナ危機のもとで、派遣やパートで働く労働者の雇い止めが続き、7月の「労働力調査」では、前年比で131万にも減少しています。
新自由主義を雇用の分野まで持ち込んで労働法制の規制緩和で「使い捨て」の労働を広げてきた政府の責任が問われています。
この30年間に非正規で働く人の割合は20%から38%に増えました。
正社員が当たり前の社会、8時間働けば普通に暮らせる社会をつくることが求められます。
一人ひとりの学びを保障する社会をつくる
新型コロナのもと「40人学級」の矛盾が噴出しました。
子どもたちに学び、心のケア、安全を保障するためには、20人程度の少人数学級がどうしても必要です。
日本の対GDP比での教育への公的支出は、OECD加盟国38ヵ国で比較して下から2番目で、せめて平均に引き上げれば10万人の教員を増やし、大学の学費を半額にし、段階的な無償化をはかることは十分に可能です。
文部科学省は2021年度の概算要求に公立小中学校での少人数学級の実現を「事項要求」として盛り込みました。
学びを保障する社会づくりが求められます。
危機にゆとりをもって対応できる強い経済をつくる
4~6月期のGDPは、年率換算で28.1%も落ち込み、3四半期連続マイナスとなりました。消費税10%でダメージを受けているところに、新型コロナが襲った結果です。
内需と家計を犠牲にして外需とインバウンド頼みから、GDPの6割を占める内需と家計、中小企業に経済の軸足を移し、本当の意味で強い経済をつくること、いまこそ消費税減税が求められます。
科学を尊重し、国民に信頼される政治をつくる
新型コロナは、科学にもとづいた対策が大事です。世界で人口当たり150位のPCR検査数を増やし、その力で感染を抑え込む。政府は、自治体や医師会に全面的な財政措置を行うことが求められています。全国一律休校要請、「アベノマスク」など、科学的知見を無視した思いつきの対応が、混乱と不信を招きました。 科学を尊重し、国民に信頼される政治をつくることが痛切な教訓です。
文化・芸術を大切にする国をつくる
日本の予算に占める文化予算の割合は、フランスの9分の1、韓国の10分の1と予算も思想も貧困です。
文化・芸術が、どんなに大切なものかは、新型コロナ危機で自粛が強いられるもとで、多くの国民のみなさんが実感しています。
文化・芸術を、人間が生きるうえでなくてはならない糧として、守り、育てる国づくりが求められます。
ジェンダー平等社会をつくる
医療・介護・保育など、ケア労働を中心になって担っているのは女性で、非正規で厳しい働き方をされている女性も多く、新型コロナ危機のもとで女性にしわ寄せがいき、ジェンダー平等の社会をつくることが求められています。
一律10万円給付の受取人を「世帯主」としたことが問題となりました。戦前の「家制度」の「戸主」を引き継ぎ、法律の裏付けもなく、憲法の理念にも反する「世帯主」規定の廃止を求めます。