[2020.8.28] -[門真民報]
門真市一般廃棄物処理基本計画
1人1日当たりのごみ排出量
類似都市や府平均に比べ
事業系ごみ多く 生活系ごみ少ない
門真市議会に先日配布された、門真市一般廃棄物処理基本計画(2020年3月)について紹介します。
同計画は、門真市廃棄物減量等推進審議会の意見を踏まえ作成されました。同計画は、策定の趣旨や計画目標年度などを掲げ、①ごみ処理基本計画(ごみ処理システムや処理費の現状、排出量の見込み、課題解決に向けた方策など)、②生活排水処理基本計画(生活排水の現状・課題・計画、処理方式別人口及び排出量の見込み、収集・運搬・処理・処分計画など)、③災害廃棄物処理基本計画(趣旨、位置づけ、基本方針など)について示されています。
ごみ総排出量10年間で約12%減少
同計画によると門真市のごみ総排出量は、2018年度4万5千629t、2009年度と比べ、この10年間で約6千400t(約12%)減少しています。
全国類似都市や大阪府のごみ排出状況との比較では、1人1日当たり、「事業系ごみ」は事業所が他市に比べ多いこともあり、全国類似都市および大阪府平均より多くなっています。「生活系ごみ」は、全国類似都市や大阪府と比較して少なくなっています。
ごみ減量化の現状では、ごみ排出量は家庭系ごみは目標値より603t少なくなり目標を達成していますが、事業系ごみは目標値より31t多くなり目標を達成できていません。
最終目標年次(2029年度)の最終年度ごみの総排出量3万3705t(マイナ▲1万1924t)としています。
家庭系も事業系も厨芥類の減量が課題
焼却対象ごみ質の内訳は、可燃物が最も多く約46~53%、次いで水分(約40~46%)、灰分(約8~10%)の順となっています
このような事から、同計画では、厨芥類(炊事場から出る、食べ物のくず)の減量が重要であることが強調されています。、
家庭系ごみの内容から、厨芥類が34・0%を占め、内訳は手つかず厨芥が5・9%、食べ残し6・0%、調理くず・その他22・1%となっています。
厨芥類の中で最も比率の多い調理くず・その他については「野菜類の過剰除去」が多く、これらの削減に向けた対策の必要性を指摘しています。
事業系ごみでの減量が最も可能なものとして、厨芥類55・1%となっています。内訳は手つかず厨芥が14・3%、食べ残し27・1%、調理くず・その他13・7%となっています。
家庭系ごみ減量に計画的な食品購入調理くず
家庭系では、厨芥類の減量対策として、食品の計画的な購入をして手を付けずに廃棄しない。野菜類など調理くずに水分が多く含まれることから、家庭での水切りの有効性などの記述がありました。また、外国人向けのごみ分別講座やごみ減量分別の徹底などの啓発活動についても記述がありました。
事業系ごみ減量では展開検査や指導強化
家庭系同様の厨芥類の排出抑制の必要性や食品ロス対策、可燃ごみの水切り実施の推進を強調しています。
また、門真市クリーンセンターへ搬入された事業系ごみについて、展開検査(持ち込まれたゴミをベルトコンベヤーに載せて、どのようなごみが持ち込まれたかチェックする)の実施回数を増やす。展開検査において不適切なごみの搬入が確認された事業者に対して、適切なごみ排出ルールの徹底や減量化への協力についての指導するとなっています。
家庭ごみ有料化は許さない
ごみ処理費用については、2016年度のごみ1t当たりの処理費用は約6万4千円、北河内7市平均(約5万3千円)、大阪府内平均(約5万7千円)と比べ高くなっています。これは中間処理費用(門真市には、リサイクルプラザがある関係)の関係と考えられます。
ごみ処理費用の適正化として、中間処理費用の見直しと同時に、家庭系ごみの有料化や事業所系ごみの処理手続き料の見直しと、受益者負担増を示しています。
党市会議員団は、ごみの減量化を推進し、家庭系ごみ有料化は許さない立場で頑張るものです。
ごみ処理広域化は充分な見極めを
同計画を審議した門真市廃棄物減量等推進審議会では、ごみ処理体制の在り方に関する方策の中で重要な指摘がありました。
大阪市や守口市などの一部事務組合に加入するゴミ処理の広域化については、南海トラフ地震が発生した時、大阪市内の処理場を使用すれば水没の心配があるなどの発言がありました。
ごみ処理の広域化は、メリット・デメリットを含めしっかり見極める必要があります。