[2008.9.29] -[議会活動]
22番の吉松正憲でございます。日本共産党を代表して市税条例の一部改正について、反対の立場から討論を行います。
今回の条例改正では、金融、証券税制に係る改正については、投機マネーの弊害が社会問題となり、国民的な富裕層優遇税制ではないかとの国民的批判もあって、上場株式等の配当、譲渡益に対する優遇税制を今年末で廃止するとともに、その一方で経過措置として来年から2年間に限り500万円以下の上場株式等の譲渡益、100万円以下の配当についても10%の特例を適用するものです。同時に、上場株式等の譲渡損失と配当等の損益通算の仕組み等を設けたものです。
金融所得に対する分離課税20%は、所得税の累進課税に比べて税率が有利になるものであり、今回の改正でも損益通算の上限は設けられていません。金融資産を持つ富裕層に対する優遇を広げることになります。
また、市民税を年金から天引きする特別徴収が導入されます。年金所得に課税される4801人が年金から市民税を天引きされることになります。これまで所得税、介護保険料に始まり、4月からは後期高齢者医療保険料が年金から天引きされ、10月15日には4回目が実施されます。65歳から74歳までの市民の国保料も10月から天引きされることになります。まるで打ち出の小づちのように年金から次々と天引きされる。
これに加えて今回の市民税まで天引きされれば、手元に年金は幾ら残るのでしょうか。今回、特別徴収の対象となる方の個人市民税の徴収率は97.26%です。年金天引きにより幾らの増収になるのか。約230万円とのこと。ところが、もし門真市でも特別徴収を実施しようとすれば、システム開発費用は5500万円かかるというのであります。この点でももともと道理があるものとは思えません。さらに、納税者の意思は全く関係なく、問答無用で強制徴収しようとする点でも納得を得られるものではありません。
これらの理由から市税条例の一部改正に反対の立場を明らかにして討論とします。