[2020.6.26] -[門真民報]
コロナ禍での下水道利用料の大幅な引き上げ
マイナンバーの更なる推進は認められない!
第2回定例会がすべての日程を終了し閉会
第2回定例会(6月議会)定例会が18・19日開かれ、全ての日程を終了し閉会しました。
18日の本会議では、各常任委員会に審査が付託されていた議案について委員長報告の後採決が行われました。
亀井議員は、採決に先立ち日本共産党議員団を代表し討論に立ちました。
討論では、マイナンバーカード普及のための通知カード廃止に伴う手数料条例の一部改正とそれに伴う補正予算については、問題点を指摘し反対しました。
また、公共下水道使用料を来年一月から36%引き上げる条例改正については、コロナ禍のもと「こんな時」に下水道使用料の大幅引き上げでなく、せめて来年4月からとするよう求め、補正予算と合わせて反対しました。
水道料金の基本料金を4か月減免する補正予算の提案もありましたが、コロナ禍で市民の暮らし応援の施策をさらに進めていくことが強く求められます。
その後は追加議案として、国の第2次補正予算に伴う「ひとり親世帯臨時特別給付金」の給付に関する補正予算案が上程され、委員会への審査付託を省略し、採決が行われ、全会一致で可決しました。
その後は、市政に対する一般質問が19日にわたり行われました。
質問に立ったのは、議員20人のうち18人で、新型コロウイルス感染症対策に関する質問が多くを占めました。
党議員団は、福田英彦議員、亀井あつし議員の両議員が質問に立ち、福田議員が公立保育園の廃止問題、旧第一中学校跡地活用の問題。亀井あつし議員は、新型コロナ対策の充実、35人学級の復活、図書館への指定管理者制度導入の問題点について質しました。
結論ありきの公立園の廃園は大問題!
旧第一中学校跡地活用の検討結果検証を
福田英彦議員の一般質問
浜町保育園は廃園でなく存続を!
一般質問で福田議員は浜町保育園廃園方針(門真市公立園最適化基本方針)について、①検討委員会で検討しているさなかに国道163号南北に一園の公立園に再編結論ありきで押し付けた基本方針策定に至る経過と問題点、②基本方針決定後の保護者への説明と保育所としてふさわしくない公共施設活用での対応の問題点、③基本方針を見直し浜町保育園存続の考えについて質しました。
答弁では、①各委員からは市の考え方に縛られない様々なご意見をいただき答申されたもので、「答申に悪影響を与えた」という認識はない。同様の事例は(教育・保育提供区域に公立園1園)は寝屋川市や守口市でもある。②十分に満足いく保育施設ではないと認識しているが、意向調査で6割の保護者が新たな案としての浜町保育園を希望している。今後追加募集で園児を増やすことも検討している。③国道163号北部で300人、南部で500人分の定員に空きが生じると見込んでおり浜町保育園を存続させることは困難と考えるとしました。
門真市の「教育・保育提供区域」は、面積と園児数で寝屋川市の1・5倍もあり、公立園の比重が3分の2になります。改善案も検討委員会が「心痛める」内容であり、廃園方針は見直すことが求められます。
事業者希望だから売却では大問題!
旧第一中学校跡地活用については、①市保有地の一部を売却するか否かは慎重に検討する必要がある。しかし、検討材料の「サウンディング型市場調査」の提案書や対話の議事録を開示請求したが全て黒塗りの「のり弁」で検証のしようがない。どのように検証するのか。②「売却」の決定は、「事業者が希望しているから」だけでは事業者言いなりのまちづくりといわざるを得ない。検討の具体的内容は。③「門真市幸福町・中町まちづくり基本方針」における中町地区との関係について質しました。
答弁では、①提案書や議事録は、情報公開条例に基づく不開示情報に該当し、全て開示することはできないため、「サウンディング型市場調査の実施結果概要」としてとりまとめ、その内容を踏まえた「門真市旧第一中学校跡地整備活用方法の決定について」を公表しており、検証は可能。②土地の事業方式を借地方式とすれば、事業実現の可能性が低いというデメリットが確認できたため、土地の事業方式を売却方式とした、としました。 今後、事業者言いなりのまちづくりが危惧されます。
新型コロナウイルス対策、35人学級の復活
図書館への指定管理者制度導入についてただす
亀井あつし議員の一般質問
市民に寄り添う姿勢でリーダーシップを
亀井あつし議員は市政に対する一般質問で新型コロナウイルス感染症対策について、①市独自施策の実施状況、②市長のリーダーシップについて質しました。
答弁では、①市議会から要望のあった事業、各部署で緊急対応が必要となったものについて、市民の状況や財政面など総合的に庁内で調整し、検討してきた。②市長のリーダーシップについては、国・府の対策に基づき感染症拡大の防止に適正かつ迅速に行ってきた。今後も万全の姿勢で対策に努めていくとしました。
再質問で亀井議員は、「こんな時だからこそ」市民に寄り添う市政運営が必要だが、議会での発言を聞いていると感じられないとして、施策の実施に向けた意思形成過程について質しました。
これに対し、宮本市長が答弁に立ち、給付事業や料金減免については、市長選挙を控える中、バラマキとの懸念もあり、市議会と足並みをそろえ実施することが望ましいと判断した。PCR検査も関係機関と協議したことについて述べました。
亀井議員は、議会においても姿勢を示すことがリーダーシップだと強調しました。
35人学級の復活で、どの子も豊かな学力を
市独自の35人学級を今今年度廃止したことについて、府下で縮小や廃止した自治体はないと厳しく指摘。6月10日の衆院予算委員会の志位氏の質疑で、新型コロナの事態を踏まえ安倍首相が少人数学級について「どう対応していくのか検討していきたい」と答弁したことを挙げ、どのような取り組みをしているかについて質しました。
答弁では、一メートルを目安に学級内で最大限の間隔をとるように指示、対応マニュアルに基づいた対応を徹底していきたいとしました。
亀井議員は、40人を超えるクラスの実態を挙げ、35人学級を復活させるべきだと強調しました。
図書館への指定管理者制度導入の問題点質す
生涯学複合施設に指定管理者制度を導入しようとしている点で危惧される7点について質しました。
答弁では、図書館の司書配置は司書の資格保有者の割合を要求水準書に盛り込む。蓄積性・継続性・公平性が求められる基幹業務については市が主体となり業務を実施する。変動単価性については実施する考えはないとしました。
引き続き注視していくことが必要です。
市の35人学級廃止は
コロナ後の教育環境に逆行
新型コロナウイルスによる長期休校によって、かつてない学習の遅れと格差が生まれているもとで、日本共産党の志位和夫委員長は、10日の衆院予算委員会で、小中高で10万人の教員を増やし、1クラス20人程度にすることを提案しました。
志位委員長は、「一人ひとりの子どもに丁寧に寄り添い、心のケアにしっかり取り組む手厚い教育が必要だ。」と強調。
例年通りの授業をしようと詰め込みを行うと子どもたちに新たなストレスを与えてしまうとして、子どもの実態から出発する柔軟な教育を求めました。
安倍首相は、「子どもたちに寄り添いながらしっかりサポートしていく」「学習活動の重点化など教育課程編成の考えをしっかり示し、最終学年以外の子どもたちは2、3年間を見通して無理なく、学習を取り戻せるよう特例を設ける」と答えました。
志位氏は日本教育学会の提言をもとに小中校で10万人の教員増を提案。学校での感染拡大防止として政府が求めている2㍍の間隔をとるためには1クラス20人程度にしなければならないことを示し、「教員10万人増を実現し、それを全国の多人数のクラスに配置すれば、全国的にほぼ20人程度の授業が可能になる」と強調しました。
安倍首相は、「少人数学級に向けて努力を重ねてきた。コロナ後を見据え、検討していきたい」と答えました。
志位氏は、「現在の困難を乗り越えた後には、子どもたちに少人数学級をプレゼントすることになる希望ある政策だ」と指摘。コロナ後の社会について言及し、保健所、医療を削減し、教育のゆとりをなくしてきたことがコロナ禍でさまざまな矛盾を引き起こしているとして、「その反省と転換を強く求める」と訴えました。
35人学級の復活で子どもたちに寄り添いサポートを!
このように、少人数学級については、政府も検討を言わざるをえません。
門真市は、今年度独自の少人数学級(35人学級)を廃止しました。
残念ながらこうした動きに逆行していると言わざるを得ません。
コロナ後も見据え、少人数学級の復活で、子どもたちに寄り添いサポートしていくことのできる体制整備が求められます。