[2019.12.27] -[門真民報]
35人学級廃止 傍聴者見守る中共産党除く賛成多数で議決!
12月議会閉会 問題ありの議案に党議員団が反対討論
門真市議会 12月議会本会議が 17・ 18日開かれ、全ての日程を終了し、閉会しました。
17日の本会議では、各常任委員長の審査結果報告の後、採決に先立って福田英彦議員、亀井あつし議員が討論に立ちました。
こども医療助成の後退は子育て支援充実に逆行しマイナスのメッセージ!
新年度の機構改革に伴う事務分掌条例の全部改正では、重要課題に対応できない環境行政と上下水道局の統合、中立性を損なうことが危惧される社会教育行政の市長部局への移管の問題点、国保料等の収納を徴収事務に特化し総務部に置くことについても滞納者への支援こそするべきと指摘しました。また、入院時食事療養費を対象から除外する「子ども医療費助成制度」の後退は、「市内外にマイナスメッセージを発信し、子育て世帯の流入促進と流出抑制に逆行する」とし反対しました。
市独自の35人学級は廃止でなく拡充を!
給食の委託拡大も問題
小学校5・6年生、中学校1年生で市独自に実施している 35人学級を事実上廃止する条例改正については、「市長の思いを実現するためにも少人数学級は必要」と指摘、府下の実施自治体では廃止ではなく学年を拡大していることを示し、20人を割るケースは「多くの仲間たちと豊かな人間関係、切磋琢磨」と弊害があるとの認識についても、「学習指導要領の『対話的な学び』にも十分対応でき」と現場の先生の声も紹介し、35人学級を継続したうえで柔軟加配すべきと述べ反対しました。
また、学校給食調理業務委託校拡大の補正予算については、災害時の被災者への食事提供時、市の機敏な対応は直営が重要と反対しました。
多くの傍聴者が見守る中採決が行われましたが、共産党除く賛成で議決されました。
続いて、市政に対する一般質問が行われ、議長以外の議員全員が 18日にかけて質問に立ちました。
福田英彦議員、亀井あつし議員は、17日に登壇し、市政の問題点を質し、施策充実を提案しました。(質問と答弁の概要は2面)
その後、議員提出議案「北朝鮮による日本人拉致問題の早期解決を求める意見書」が全会一致で議決され、市長あいさつの後閉会しました。
来年の定例会は、2月 25日開会されます。
「子育てのまち」めざし施策充実公文書の適正な管理を求める!
福田議員が一般質問で提案と問題提起
5年間で5歳までが千人減少‐施策充実と積極的アピールを
「子育てのまち門真」をめざしたまちづくりについては、宮本市長が当選直後に、子育て世帯の流入促進と流出抑制のために子育て・教育に重点的な対策が必要だとして、幼児教育・保育の無償化や 18歳までの子ども医療費助成の拡大を進めてきたことに対し、子育て世帯の流入促進と流出抑制の現状と評価についてただしました。
答弁では、「0歳から5歳において平成 26年度から5年間で約千人減少しており、平成29年度においても、0~9歳の子どもと 20~ 44歳の親世代の転出が依然として多い状況」であるとしました。
また、市の先進施策である「こどもの未来応援ネットワーク事業」や「中学校給食」があまり知られておらず、市内外に積極的にアピールすべきと認識をただしました。
答弁では、「平成 30年度実施の市外在住者へのアンケート結果では、これら子育て施策への関心は高いものの、いまだ十分に知られていない」との現状を示し、「議員ご指摘の中学校給食なども含めて本市の魅力をあらためて確認し、どのように市内外へ伝えていくか検討を進めている」と述べました。
サウンディング調査で不十分な公文書管理
公文書管理条例制定を
京阪古川橋駅北側のまちづくりで実施されている、「門真市旧第一中学校跡地整備活用に関するサウンディング型市場調査」において、事業者からの「提案書」を知的財産とする取扱方針が定められ、11月22日に受付が締め切られた提案書が、わずか2ヶ月後の1月に破棄できるよう規定されている問題について、法令や条例・文書管理規定の趣旨に反するとその根拠をただしました。
答弁では、「実施要領の作成時には、、提案内容及び対話内容について、公文書として開示請求に関する取扱いを明示し、提案書については一時的に預かる文書のため、申込者へ返却する取扱いとし知的財産の保護を図ることとしていたが、後に提案書についても公文書として取り扱うべきものであるとの認識に至った」「少なくとも1年間保管しなければならないことから、申込者に対して市が保管することへの協力を求める」と答弁しました。
福田議員は、問題点改善のためにも「公文書管理条例」制定を求めました。
図書館の運営は直営堅持を
亀井あつし議員の一般質問
亀井あつし議員は、図書館行政と都市農業振興基本計画策定や北島西地区の今後のまちづくりについて一般質問をしました。
他市の図書館
民間から直営に戻る
建設を予定している「生涯学習複合施設」の図書館運営は、市直営を堅持する立場から、民間委託(指定管理者制度の導入)の問題点を指摘しました。
他市で図書館を民間委託した結果、軽費が以前より増大、窓口・事務・資料調査などの専門性が低下し利用者の苦情もあり、運営を再び直営に戻した事例を紹介しました。
市は、直営に戻されたことについて、「図書館運営において重要な事例と認識」と答弁しました。
誰もが気軽に読書できる環境を
視覚に障害があったり手が震えるなど、本が読みにくい方を対象に、カセットテープに代わる CD型で音声を聞きながらテキストや画像を見ることの出来るデージー図書など読書サービスの充実を要望しました。
市は、「今後、視覚障がい者等の読書環境の整備の推進に関する基本的な計画を踏まえ、あわせて検討を考えている」と答弁しました。
都市農業振興基本計画策定
「門真の原風景を残して」
はじめに、国が全国の自治体にこれまで開発の対象としてきた農地の位置づけを、環境共生型都市に転換する方向に切り替えたことを紹介。その上で、「門真市みどりの基本計画」のアンケートに、農家が農業の継続が難しい中、農地を市民農園など市民交流の場や、防災協力農地としても良いという意向があることを示し、「都市農業振興基本計画」の策定を提案しました。
市は、「実情に応じた農業振興施策に取組む、計画策定の必要性について調査研究」と答弁しました。