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  • こんにちは。門真市会議員団です。

    2019年12月議会 議案に対する亀井あつし議員の討論

    [2019.12.17] -[議会活動]

      亀井あつし議員

    議案第63号「門真市少人数学級編成の実施その他のきめ細かな指導ができる教育環境づくりの実施に係る任期付市費負担教員の任用、勤務条件などに関する条例の一部改正」と議案第64号一般会計補正予算中、中校給食調理業務委託の債務負担行為について、反対の討論をおこないます。

    議案第63号は、これまで続けられて来た、35人学級を来年度から廃止する条例の一部改正です。

    市長は、2016年の第一回総合教育会議で、「学力だけではなく、子どもたちが大人になって、しっかり仕事をしたりとか、家庭を持ったりと生きていく上で、まず芯の強さを持てるような、そんな教育のあり方というのを考えていかなければならないというように私自身は思っております」と述べられました。市長の思いを実現するためにも、子どもと向き合う時間の確保の前提となる少人数学級が必要ではないでしょうか。

    また、「門真だから育っていけるような力強い男の子でも女の子でもですね、生きていく力をシッカリ備えている子どもを育てていけるような門真の教育のあり方を考えていきたい」それが少人数学級の廃止ですか?違うでしょ!門真の子ども達に必要ことは、力強く育ってもらうためにも必要な事は、少人数学級で基礎的な学力を身に付けさせ、学び成長できる喜び、自らの頭で考え、行動できる子どもを育てることこそが、市長の述べた道ではないでしょうか。やってることが逆さまです。近視眼的に数値に現れる効果の検証は、教育とは相いれんもんです。

    12月議会本会議質疑の中で、「少人数学級の効果検証が短期間で出来るのか」とその根拠について質問したところ、答弁で「6年間にわたり、継続的に効果・検証をしてきた」と言うのみで、何ら具体的問題点を示すことが出来ませんでした。少人数学級を実施した当時は、府下で3・4自治体でした。それが現在12自治体まで広がっています。そして、実施している自治体の多くが実施学年の拡大をしています。実施後、現場の先生に「35人学級が実施されてどうですか」お聞きすると「1学級当たりの子どもの数が減って、きめ細かな指導がしやすい」と答えが返ってきました。これは多くの先生の思いではないでしょうか。

    また、市長が「20人を割るような少人数のケースが出てきます。これは35人学級のある意味の弊害」と述べたことについて、「何が弊害か」と尋ねても、総合教育会議議事録の発言を示すだけでした。再質問で「教育委員会は何が弊害と考えているのか」と再答弁を求めても、20人を割る弊害になる根拠を示すことは出来ませんでした。少人数学級に対しての効果検証を求めるが、自らは数値に対する根拠を示さない。少人数学級廃止先にありきと言わざるを得ません。また、先の「20人を割ると弊害」の答弁が納得できなかったので「世界的には少人数での教育で成果を上げている例が多数ある、教育委員会の見解は」と再質問をすると「多くの仲間たちと豊かな人間関係、切磋琢磨」と答弁をしました。

    長年、門真の小学校の教員をされてきた先生に「多くの仲間たちと豊かな人間関係、切磋琢磨」についてお尋ねしたところ、「1クラス20人程度の小規模のクラスでも、4人のグループが4~5グループできます。グループ学習やグループ討論もできます。(学習指導要領の「対話的な学び」にも十分対応できる)20人程度ならわざわざグループに分割せずにみんなで話し合うことも可能です。『人間関係、対話的な学び』は学級内の対話だけでなく、地域の人に聞き取りに出かけて学習に生かすなど、学校外に広げて学習に取り組むことも学習指導要領は例示しています。地域に出かけて学習する時に少人数だと一人ひとりが役割を受け持って主体的に地域の人と聞き取り活動が行えます。大規模なクラスだとお客さんになってしまう子どもや、子どもの安全上、他の教師が付き添わなければならない場面も出てきて身動きがとりにくいのです」とのことでした。

    質疑の中で、教職員不足現状、困難さについては一定理解は出来ました。しかし、だからと言って少人数学級をしないこととは別問題です。35人学級の復活を求めたことに対して、「検証を重ね、門真市の教育課題解決に向けて最も有効な活用を行ってまいりたい」とありました。「柔軟加配」とは、35人学級を前提に、その上での柔軟な加配こそが本筋であることを指摘し適しておきます。

    次に、議案第64号一般会計補正予算中、学校給食調理業務委託5億5800万6千円の債務負担行為についてであります。

    初日の本会議質疑で、今回の民間委託で20校中5校しか直営が残らないことがわかりました。これまでも一般ごみ回収の民間委託についての討論でも述べてきましたが、災害発生時の対応です。災害時、被災者への食事の提供をする時、市の判断で機敏な対応をするにはやはり直営であることが重要となります。これ以上の学校給食の民間委託はすべきではありません。