[2019.12.13] -[門真民報]
35人学級廃止、こども医療助成の後退
給食調理委託の拡大は問題あり!
12月議会はじまる 本会議で亀井、福田議員が質疑
門真市議会本会議が5日開かれ、18日までの会期で 12月議会が始まりました。
最初に閉会中に開催された決算特別委員会に審査が附託された案件の結果報告、採決が行われました。
平成 30年度歳入歳出決算認定については、福田英彦議員が反対の立場で討論に立ち問題点を指摘しました。
討論では、マイナンバーカード、こどもの未来応援ネットワーク事業に対する大阪府の不当な補助金削減、国保料や介護保険料、税の滞納者に対する差押えなど、問題点を挙げ改善を求めました。
また、「入院時食事療養費」を支給対象から除外する「こどもの医療費助成に関する条例の一部改正」については、要する費用が 940万円、対象から除外している自治体は僅か7自治体で府下全体の2割にも満たない実態を質疑で明らかにしました。
そのうえで、10月からの幼児教育・保育の無償化で、門真市は昨年比で2億8千万円の一般財源の支出が軽減されることを示し、施策の後退は子育て世代の流入促進と流出抑制の逆となり、しかも財政的にも大きな影響を与えるとして改めて答弁を求めましたが、条例改正の考えを改めませんでした。文教こども常任委員会での審査が注目されます。
少人数学級実施自治体は廃止でなく対象学年拡大
「20人割る弊害」も無い
これまで市独自で小学校5・6年生、中学校1年生で実施していた「少人数( 35人)学級」のための「任期付市費負担教員の任用、勤務条件に関する条例」の主旨から、「少人数学級編成」を削除し、35人学級制度を廃止しようとする条例改正の提案に対し亀井あつし議員は、①少人数学級導入の経緯、②府下での実施状況、③保護者や学校現場の声について質疑しました。
答弁では、35人学級導入当時3・4自治体だったものが、現在は12自治体まで広がっていることが明らかとなりました。
また、学校現場からは学校課題に応じた柔軟な活用等の声が出されていると答弁がありました。
亀井議員は、実施自治体が、対象学年を拡大している実態を示し、柔軟な活用も 35人学級にしたうえで実施すべきことを求め、少人数学級の優位性が示された教育心理学研究での結果等も示し、一クラスの人数が「 20人を割ると弊害」との考えに対する市教委の認識について質しました。
答弁は、「多様な意見、考え方に触れるためにある程度の人数が必要」との認識を示しましが、この議案についても文教こども常任委員会での審査が注目されます。
安倍暴走政治の悪政から
市民の暮らしを守る予算に
党議員団が市長に対し2020年度予算要望
日本共産党門真市会議員団は、3日、2020年度予算について市長宛てに要望書を提出し、下治正和副市長が対応しました。
最初に亀井あつし議員が、今回の要望書の要点について説明。
10月に強行された 10%への消費税増税を5%に引き下げるよう国に求めることや、認知症対策の充実、35人学級の廃止を止めること、北島東地区のまちづくりなど、新たに盛り込んだ内容を中心に予算への反映や施策の改善を求めました。
要望書は、次の5つの柱で構成され、全 171項目にわたります。
①「市民の営業とくらしを守り、地域経済の発展を」
②「高齢者・障がい者・医療施策と福祉の充実を」
③「だれもが安心できる子育てと教育の充実のために」
④「まちづくり」
⑤「憲法を暮らしに生かし、情報の公開、公正で民主的な行財政運営の確立を」
下治副市長との懇談では、12月議会で提案される機構改革はじめ市政の様々な問題について意見交換。引続き施策の充実について議会で取上げます。
問題ありの機構改革認められない
第一中学校跡地活用についてただす
総務建設常任委員会 福田英彦議員
総務建設常任員会が6日開かれ、福田英彦議員が出席しました。
審査が附託された案件は 20件で、いずれも可決すべきものと決定しましたが、機構改革を実施するための「事務分掌条例の全部改正」について福田議員は、問題点を指摘し反対しました。
社会教育行政の市長部局への移管、環境行政の上下水道への統合は問題
「少数精鋭でスリムな組織」を目指し、環境行政を上下水道局と統合し、環境水道部とすることについて福田議員は、老朽した焼却炉の更新・共同処理、環境問題への対応など、本市で重要課題となる環境行政を独立した部としてすすめることについて求めました。
また福田議員は、社会教育行政を市長部局に移管することについて、首長の政治性に左右されない中立性の確保について質疑が行われましたが、具体的な答弁がされない中、市長に見解を質しました。
答弁では、教育委員会と連携を図りながら中立性を確保していきたい、教育委員会を学校教育に特化し、学力の向上等に取組んでいくようにすべきとの考えを示し、社会教育については地域会議等との連携を図りたいという自らの考えを示しました。
質疑の後、討論で福田議員は、重要課題に対応するための環境行政の単独部の必要性、社会教育行政の市長部局への移管については、中立性の確保の問題点、国保料等の徴収を特化し総務部に置くことについても問題点を指摘し反対しました。
この他、「門真市総合計画基本構想の策定」、工事契約の一部変更、一般会計補正予算、などの議案については質疑・採決の後、全会一致で可決すべきものと決定しました。
サウンディング調査結果等の公表、住民合意の事業推進を
所管事項質問で福田議員は、旧第一中学校跡地活用事業に関する「サウンディング型市場調査」について、目的や、事業手法の決定過程等についてただし、提案書が来年1月に破棄される問題が明らかとなり、対応の改善を求めました。
答弁では、庁内関係課と調整・検討すると答弁しましたが、今後とも注視が必要です。
「住みよい門真」に向けスタート
国政、都構想、市政問題について学ぶ
「住みよい門真をつくる会」が中山徹教授迎え学習交流会
「住みよい門真をつくる会」(略称「つくる会」)主催の学習交流会が6日開かれ、亀井あつし議員、福田英彦議員が参加しました。
学習交流会では、奈良女子大学の中山 徹 教授が基調講演。
国政の動きでは、政治の劣化、消費税増税や介護保険制度の改悪、憲法改正問題について問題点を指摘。
自治体の動きでは、国の施策への追随で、学校や保育所など、公共施設の統合や国保の広域化が進められている問題を挙げました。 そして大阪の動きでは、来年秋に予想される「都構想」めぐる住民投票、万博を口実にカジノと大型公共事業推進の問題点を批判し、門真市への影響についても言及しました。
そして、国政や地方政治における新たな共闘の動きについて触れ、地域の活性化と医療・福祉・教育の拡充が地域における課題となること、自治体変革の条件について述べました。
続いて、つくる会の事務局として福田英彦議員が、この間の市政の動きや問題点、12月議会の特徴など報告しました。
参加者からは、夢とロマンを政策に活かすこと、門真での都市農業の可能性、学校統廃合問題や子どもの貧困問題、介護をめぐる問題など、様々な意見が出されました。
現門真市長の任期は来年7月、「住みよい門真」に向けた新たなスタートが切られました。
「つくる会」は、今後も様々な団体と意見交換し、政策づくりをすすめていきます。