[2019.10.11] -[門真民報]
決算特別委員会
税金の無駄遣い、サービス後退無いか市民の立場でチェック!
福田英彦議員が、総務・民生関係について質疑
平成 30年(2018年)度の予算の使い方や施策の推進状況等について審査する決算特別委員会が3日開かれ、福田英彦議員が出席しました。
一人当たりの所得が20年で50万円も減少
総務関係では、個人市民税の状況について、市民(納税義務者)一人当たりの所得の推移について質問しました。
答弁では、この 10年間の推移で最も高かった、平成 21年(2009年)度の294万3千円に次いで2番目に高い293万3千円であったとしましたが、福田議員は、バブル崩壊後5年後の平成9年(1997年)度の348万円から 50万円以上も引き下がっていること、差押での徴収強化の問題点についても指摘しました。
ふるさと納税制度で9千万円超える赤字
「ふるさと納税」制度では、平成 30年(2018年)度は4125万円の寄附に対し、返礼品代金等が1794万円で、他市へのふるさと納税による市民税減が1億1706万円で、単純計算で9375万円もの赤字であることが明らかとなり、制度の問題点を指摘しました。
中学校給食アピールし、定住と流入の促進を!
市の魅力を積極的に発信する取り組み「シティプロモーション」では、市外在住者で 20歳から 39歳を対象にインターネットを活用したアンケートで、「イメージがない」が 57%、「家賃相場が安い」「交通の利便性がいい」が続き、施策で関心が高かったのは、「18歳までの医療費助成」「幼児教育・保育等の無償化」との答弁がありました。
福田議員は、関心のある施策の設問で、「中学校給食」が選択肢になかったことを挙げ、府下で最も進んでいる自校調理の中学校給食をアピールすべきと提案し、「中学校給食なども含め本市の魅力や強みについて議論する」と答弁しました。
不十分だった停電対策
台風第21号後関西電力との災害対応連携強化
風水害対策事業では、昨年の大阪北部地震及び台風第 21号の被害状況や対策事業費について質疑答弁が行われ、福田議員は、停電への対応が不十分だったと質疑、「台風第 21号以降、関西電力との協議・調整をを行い、災害対応連携の強化に努めた」と答弁しました。
この他、第6次総合計画、マイナンバー制度運用における安全管理措置の実施状況についてただしました。
国保や後期高齢医療の差押問題
障がい者施策の推進について質疑
マイナンバーカード利用のコンビニ諸証明発行経費は1631円で手数料200円に対し何と8倍!
民生関係では、マイナンバーカードを利用した「住民票写し」「印鑑登録証明書」のコンビニ交付の経費についてただし、手数料1枚 200円に対し、発行にかかる経費が8倍以上の1631円であることが明らかになりました。
市役所の窓口交付の手数料は、発行経費とほぼ同じで 300円、「門真市使用料及び手数料の見直しに関する指針」に反するもので、マイナンバーカードを普及させるための「格安」措置で大問題です。
クリーンセンター維持管理、地球温暖化対策等環境部門の役割は重要
ごみ焼却施設(クリーンセンター)の運転、維持管理、チェック体制についてただし、委託等に対してチェックする技術職員(機械・電気)が全くいないことが明らかに。
老朽化した焼却施設の延命工事や更新など課題が山積しています。
また、地球温暖化対策についても、「地球温暖化対策実行計画」については、事業所内の計画のみで、市全体の対策計画については、「他市での策定状況を注視し調査・研究」との答弁に止まりました。
一般ごみ収集運搬事業も4分の3が委託となり、災害対応など公的責任が問われます。
このように、市の環境部門の役割は重要で、福田議員は、今後行おうとしている機構改革について問題提起を行いました。
「生活保護のしおり」の改善とホームページ掲載を
生活保護制度については、国の基準引き下げの内容、保護率の推移等についてただし、現在相談者への説明用に作成している「生活保護のしおり」の改善と制度周知のためのホームページへの掲載を求めました。
答弁では、「広く制度を理解いただく観点から掲載も含め、周知方法について検討」としました。
国民健康保険事業特別会計については、府下統一の問題点、保険料滞納者に対する差押え問題については後期高齢者医療事業特別会計も合わせて質疑を行いました。
この他、障がい者施策、ものづくり企業立地促進制度奨励金、南部市民センター運営の諸課題について質疑を行いました。
日米FTA(自由貿易協定)は
違法なトランプ「つまみ食い」協定
5日、日本の食料と健康を守る大阪府民会議と大阪食糧農業問題研究会共同主催で「日米FIA交渉について」の学習会が大阪市内で開かれ、亀井あつし議員が参加しました。
東京大学の鈴木宜弘教授が「畳み掛ける貿易自由化と食と命の危機」と題して講演をおこないました。
同教授は、「日米FTA(自由貿易協定)について、米国は約束をしても実際に守ることはない。自動車の関税撤廃の先送り、米国へ輸出する牛肉の関税撤廃も反故にされ、トランプ大統領の選挙対策のためのだけの『つまみ食い』協定」と述べました。
米国の日本に対しての対応は、国際法上の違反行為であり、事実をひた隠す安倍首相の姿勢は絶対に許せないと厳しく問題点を指摘しました。
また、「安倍政権は、経産省政権。自動車の追加関税や輸出数量制限は絶対に阻止したい。代わりに農業を犠牲にする」「各省のパワーバランスが完全に崩れて、一省が官邸を『完全掌握』している。自動車を『人質』に取られ、国民の命を守るための食料が『生贄』にされようとしている」「効果がないのに譲歩だけが永続、全てを失いかねない『失うだけの交渉』になってしまう」と述べました。
他に、輸入品の食の安全基準、外資系保険・薬品企業の暗躍問題、共同した力での解決の方向性など多岐にわたる、時折笑いに包まれる講演でした。
自由化がのしかかる深刻な自給率(趨勢)
コメ | 2015年 | 98% |
2035年 | 127% | |
野菜 | 2015年 | 80% |
2035年 | 44% | |
果物 | 2015年 | 40% |
2035年 | 33% | |
酪農 | 2015年 | 62% |
2035年 | 30% | |
牛肉 | 2015年 | 40% |
2035年 | 21% | |
豚肉 | 2015年 | 51% |
2035年 | 15% | |
鶏肉 | 2015年 | 66% |
2035年 | 24% |