[2008.11.7] -[門真民報]
大阪府の「全国学力・学習状況調査」結果が2年連続低位だったことに対して、橋下知事が「非公開の市町村教委には、府独自施策の35人学級の費用を出す必要はない。来年度予算はつけない」と強引に予算をたてに、市町村教委の結果公表を主張。知事の一連の暴言に対し抗議や批判の声が広がる中、9月10日、府教委は、府内の市町村教委に自主公開を要請しました。
43市町村のうち32市町村が平均正答率公表を決定しました。
非公表を決めた市町村からは「やり方が強権的。市町村の序列化につながる」と反発の声があがっています。
門真市は、府教委の「全国学力・学習状況調査」結果の自主公開要請を受け、ホームページ・広報に結果を公表しました。
19年度の結果公表は、文章表記に留めていましたが、今回は、数値とグラフを含む領域・設問別の平均正答率が広報・ホームページで公表されいます。
市のホームページには、「多くの保護者や地域の皆さんに現状を強く認識いただき、広く論議を行うことで課題を明確にし、市の教育活動の根本的な改善につなげたいと考え、数値とグラフを含め、公表」と掲載されています。これは、橋下知事の持論に沿ったもので、強硬な主張に後押しさられた格好です。
設問別の平均正答率公表は、計算すれば科目別正答率に近い値を出すことは可能で、「序列化を招く」という批判を免れるための“逃げ道”ともいえ、市の説明責任が求められます。
10月16日、橋下知事は情報公開請求に応じて、非公表決定の吹田市など一部を非公表とした上、公表を決定した市町村の平均正答率を開示しました。
このことにより、今後、地域間の序列化や過度の競争が助長される恐れがあります。文科相も「好ましくない」と述べています。
知事は、府議会で「府の教育を根本的に立て直していきたい」と述べ、今後3年間の緊急対策を発表。教育振興のために総額30億円規模の基金を創設する考えを表明。携帯ゲーム機を活用した授業の調査研究。50校を指定しての学力重点対策等を提示しました。
府教委は「3年間で学力を向上させ、全国一を目指したい」発言。 このような緊急対策は、いっそう教育に差別・選別を持ち込むものです。
知事は「全国学力・学習状況調査」結果が低位だった原因について、大阪府の暮らしの指標の低さの反映が学力の格差を引き起こしていることを認識し序列化や競争に走ることなく、教育の条件整備に力を発揮することに力点を置くべきです。
わが党は「民間企業丸投げ、個人情報保護に問題。公表の仕方が都道府県・市町村のレベルをグラフ化するなど序列化や過度の競争につながる。いっせいでなく抽出調査で傾向がわかり、市独自の学力実態調査で十分。教育現場ではテスト対策重視の危惧がある」等々を指摘し、議会で取り上げ「全国学力テストには参加すべきでない」と主張してきました。
学習状況調査では「家にある本の数」「家の人は学校の行事によく来るか」「自分は、家の人から大切にされている」など児童生徒のプライバシーに触れるような92項目の調査となっています。 学習状況の数値の公表は、学校だけでなく家庭までも追い詰める可能性があります。
国は、年間60億円もの税金を投入。わが党は、それより少人数学級の拡大やどの子にも行き届いた教育環境の整備こそ大切と考えます。
10月29日夕方、門真団地と古川橋駅前で、日本共産党の街頭演説会が行われました。
宮本たけし元参議院議員・やの博之党大阪6区国政対策委員長が力強く訴えました。
やの氏は「私は市会議員になる前、企業の不当な差別を受け、労働者の暮らしと権利を守るため10年間行商をしながら労働争議をやりました。景気が悪くなるからと一番先に『非正規』の労働者の首切をやろうとしています。政治を変え労働者の暮らし守る政治に変えていきましょう」と訴え、宮本氏は「民主党は昨年、給油活動を『憲法違反』だと主張し、徹底審議を求めていましたが、麻生太郎首相に衆院解散を促す狙いから、『2日間の質疑で採決に応じる』などという恥ずべき態度をとり政権争いだけを考えている。日本共産党こそ『政治の中身を変える』党です」と訴えました。
暗くて見通しも悪かった、脇田小学校運動場の南西側道路に道路灯が新設され、地域のみなさんから、「これで安心して通行できる」と歓迎されています。
これは、地域の方から亀井あつし議員に、「夜間、暗くて、急に車やバイクが飛び出してくる、安心して通行できない」という声が寄せられ、担当部に改善を申し入れ設置されたものです。
この場所については、見通しが悪い点についての改善の声も出されていたので、亀井議員はカーブミラーの設置も担当部に要望しました。
1・2・3日、市民文化祭が開かれました。
文化会館の市民創作展では、絵画、書道、華道、ちぎり絵、写真、編み物、陶芸等々が展示され日ごろの活動の成果が披露されました。市立体育館では各ブースでの団体展示や国際交流児童絵画展などがありました。
各団体による模擬店では親子で楽しい一日を過ごしました。
市民芸能祭、音楽祭などがルミエールホールで開催され、多くの市民の皆さんが参加されました。
国民健康保険料を払えない世帯からの国保証取り上げを、551市町村(全自治体の3割)で実施していないことが、厚生労働省の資料からわかりました。
住民の運動や日本共産党の議会質問などが力になり、自治体の対応を改善させていることを示しています。
国は、保険料を1年以上滞納している世帯から国保証を取り上げ、かわりに「資格証明書」を発行することを市町村に義務付けしています。資格書では保険がきかず窓口では10割負担となり、受診抑制や治療中断など問題が深刻化しています。全国各地で「機械的に資格証を発行するな」という運動が広がりました。
門真市では、資格証明書の発行が05年度675件、06年度818件、07年度853件だったのが、08年10月現在は654件と200件も減少。市民の命と暮らしを守る独自の努力をして、発行数を抑えているものと考えられます。
厚労省が初めて公表した「資格証明書にの発行に関する調査」によると、沖縄、京都、長野の府県では、6割以上の市町村で資格証明書の発行がゼロでした。日本共産党は、国民皆保険制度の遵守を今後も求めていきます 。