[2008.10.31] -[門真民報]
10月20日、 19年度の決算特別委員会が開かれ、党議員団を代表して、井上まり子議員が出席、総括・水道事業について質問しました。
門真市の保育所アルバイト職員の雇用の実態は74人(表参照)、市は地方公務員法第22条を根拠にアルバイト職員を雇用しています。
しかし、地方公務員法第22条は、「臨時の職の場合においては、6ヶ月をこえない期間で臨時的任用を行うことが出来る。この場合において、任命権者は、その任用を、6カ月をこえない期間で更新することができるが、再度更新することはできない」と明記され、最長1年未満までで、、再度更新することはできないものとなっています。
井上議員は、門真市のアルバイト職員の勤続年数は、1年以上20年未満在職されている方が、60人もいる実態。地方公務員法上臨時的任用に当たらないことを指摘。長期任用をしてきたことについて雇用責任をどう考えているのか、保育所民営化方針が決定した状況において、アルバイト職員が職を追われる危惧があることから、最後の一人まで雇用について担保がなされるようにと強く求めました。
【答弁】
繰り返し任用を行った責務については、市として認識。保育所民営化推進担当において、法人採用時に雇用について働きかけをするなど、採用の機会や情報提供に努めている。
★公立保育園アルバイト職員の勤続年数
20年10月1日現在合計74人
1年未満14人、
1年以上3年未満-22人
3年以上5年未満-10人
5年以上10年未満-23人
10年以上20年未満-5人
市長は市長公用車の廃止を選挙公約し、就任直後「市長専用車から借上げタクシーを利用」、さらに19年度「借上げタクシーを廃止し、全職員共用の公用車を利用」とし、広報やホームページに「市長の公約&重要施策の実施状況」を掲載し、効果額約1千万円と発表しています。
井上議員は、 市民から「市長公用車廃止と聞いたが、黒塗りの車が市長を送り迎えしているし、無くしていないのではないか」という声があり、市民の目線からは市長公用車の廃止とはぜんぜん映ってないことについて市の考えを情報公開に基づき入手した運転日誌をもとに質問しました。
【答弁】
市長公用車の公用車は、平成17年7月14日廃止。その後は、公用車として職員等の利用。効率的な運用を図っている。市長自身が市長公用車の廃止を公約。広報等で成果を明記。
井上議員は旧市長公用車は実態としてあるが、公用車として職員等が利用しているとの答弁であることから、
平成19年度の運転日報によると、配車回数504回中、市長使用が392回で約8割の使用率。副市長等の特別職を含めると438回で約9割の使用率。
この使用状況では実質の市長公用車。市民の目線からは市長公用車の廃止とはぜんぜん映ってない。全職員共用の公用車とはいえない状況。
市長公用車を廃止した自治体の多くが旧市長公用車を売却。
年間走行距離が僅か5千キロ、ガソリン使用料は1300リットルでリッター当り4キロも走らない車で残す必要は全くなかったと指摘しました。
次に、昨年4月22日、旧市長公用車を使用して、市長が門真市会議員選挙の特定の当選者に挨拶まわりをしたことが質疑の中で明らかとなりました。
井上議員は、公用車を使用することは公務のための使用に限られており、市長が市会選挙において特定の当選者に限っての挨拶まわりに公用車を使用したことは、公務の範囲とは考えにくく市民の理解が全く得られないもで考えられ、公用車の使用が適切でなかったことを指摘。
また、第二京阪道路、環境監視施設についても質問しました。
井上議員は、「認定第2号門真市歳入歳出決算認定」について、公用車の使用が適切でなかったこと、4園同時の保育所の民営化、 保育所アルバイト職員の臨時的任用、国保の資格証明書・短期保険証の発行、人権推進政策費、教育では幼稚園アルバイト職員の配置、就学奨励金廃止、学校給食調理業務民間委託、教育コンピュータ機器整備について問題点を述べ、反対をしました。
【答弁】
大規模地震・風水害などによる水道施設の被害は市民生活に大きな影響、最小限に抑えることが必要。
泉町浄水場と上馬伏配水場を耐震管路で相互連絡しどちらかの系統で事故による断水になっても、もう一方からバックアップにより市内は断水しない施設となっており安全対策を講じている。
市内幹線配水管の4箇所に応急配水取り出し口を設置、大阪府営水道の送水管上の12箇所にあんしん給水栓が設置。非常用の応急給水が可能。大阪府内45事業所で相互連絡、災害時の相互応援体制が確保。
【答弁】
水道使用者が注意して使用していたにもかかわらず、漏水により水道料金が高くなった場合に使用者の負担の軽減を図る。ホームページなどに掲載。(状況により減免されないことがある)
職員体制について、漏水調査について、老朽配水管の布設替えについて、小規模貯水槽水道についても質問しました。
23日、日本共産党はルミエールホールで演説会を開催しました。
宮本たけし元参議院議員は、「総選挙で日本共産党と一緒に力を合わせてくらしと平和を守る政治に変えましょう」「お年寄りや若者をいじめる政治ストップを!」と力強く訴えました。
大阪6区やの博之国政対策委員長は、組合潰しの不当解雇にあい、裁判闘争した体験を紹介しながら、「働くみなさんを物扱いするやり方を絶対に許さない、弱いものいじめしない政治をなんとしても実現したい」と訴えました。
日本共産党市会議員団は、年収300万円以下の給与所得者の状況、生活保護世帯、就学援助制度利用者などの実態について調査しました。
門真市の「給与所得者の収入段階別調」によると、年収300万円以下の人が07年度は39・2%も占めています。小泉内閣が発足した01年は33%。年収300万円以下は全体の約4割と増えています。
給与所得者1人当たりの平均年収は、02年度433万円から07年度は410万円に減少しています。
生活保護の受給世帯は、97年度末1682世帯(19・14‰)だったのが、02年度末2380世帯(28・61‰)、08年9月末現在3439世帯(40・48‰)へと急増しています。
就学援助制度を利用する世帯も、府下各市の就学援助制度の収入基準よりも低いにもかかわらず、97年度1668人、02年度2384人、07年度2882人と増加しています(07年度認定額が吹田市399万5693円、門真市283万6609円)。
年収300万円以下の人の割合 就学援助制度の年度推移(人)
いま、心底実感するのは、急速な貧困化です。高齢者・若者を問わず、圧倒的多数の方が、低賃金で身分保障のないまま働かされていたり、年金は、年数が不足していたりで、無年金の方も最近目立つようになりました。
病院に行くのを控えている方は、今ではもう常識です。
二ヶ所三ヶ所と仕事を掛け持ちし、多重債務や離婚で家庭崩壊するなどの結果が、子どもたちにもしわ寄せがきています。授業料が払えなくて、退学せなあかんなんて・・・なんてひどい国やと思います。
府営住宅の家賃減免基準や高校授業料減免基準を引き下げても、すごく改悪しても、件数はうなぎのぼりに増える。
社会保障は貧弱で、収入は増えず、負担ばかり増えるのですから恐ろしいほど低所得化・貧困化が進んでいます。
人間を人間として見ない今の資本主義はもう実際、崩壊しています。もうこんな体制では、貧困化は止められません。このまま毎年2200億円の社会保障費削減を強行するなら、深刻な被害がもっと広く深く進行し、心も体も病み、命を落とす犠牲者が、まだまだ出ると思います。