[2008.10.17] -[門真民報]
8日、19年度の決算特別委員会が開かれ、党議員団を代表し、井上まり子議員が出席、総務・財産調書及び民生所管について32項目にわたる質問を行いました。
個人市民税ついては、定率減税の廃止、老年者非課税の廃止の影響等について質問。(下記参照)
法人市民税については、政府が、国民に増税を進める一方で、大企業に減税を実施してきたことから、法人税収の影響について質問。答弁、過去最高の法人税額平成2年度の74億3991万1200円。平成19年度では21億8831万8050円。
主な原因は景気低迷と法人税の税率変更等の制度「改正」によるもの。企業が外国進出による外国税額控除により約5億9300万円の税収減。
【老年者非課税廃止の影響額】 18年度⇒700万円 19年度⇒1700万円 20年度⇒2700万円
【定率減税廃止による影響額】 19年度⇒2億4000万円
昨年の決算に引き続き、わが党は、軽自動車障害者減免について、今回も粘り強く減免の必要性を追求しました。
常時介護が必要な軽自動車の所有者について、18歳以上は本人所有でないと減免措置がないことから、家族の所有でも減免することを強く求めました。
昨年の決算審議で、わが党は市長の公務日誌の公開を提案。
現在ホームページに「市長のスケジュール」が掲載されています。
内容が用件と一週間分だけとなっており、市長が言う「市民協働」の観点からも市長の公務内容がわかるきちんとした公務日誌が必要と指摘。検討していくとの答弁がありました。
国の構造改革路線に沿って、門真市は「定員適正化計画」の名の下で、正規職員の減少、非正規職員の増加、業務委託に移行を進めるなどの実態があり、質問をしました。
答弁では、3年間で正規職員の人件費は約6億円減少し、4億円を超えるアルバイト賃金(19年度256人)。委託料は3年間で3億7千万の増加の実態が明らかとなりました。
井上議員は、「保育所ではアルバイト職員が多く、学校給食調理業務委託は中学校全校、小学校にまで進められている。庁内では人事、企画、財務、総務等の管理部門での人員の減少が目立ち、職員も少人数で業務量も多くなっている。市役所の仕事はコストだけでは公的責任が果せない」と指摘しました。
また、この問題については、他会派の議員からも問題点が指摘されるなど、危惧する意見が出されました。
国民健康保険の低い収納率の要因は、所得の2割以上を占め非常に高い保険料(表参照)にあることを指摘。 低い収納率に対し、減額措置を・ペナルティーをかけ、普通調整交付金の減額をする国に対してやめるよう要望すべきことを求めました。ペナルティーは、過去5年間で10億2千万円になることが明らかになりました。
資格証明書は納付相談で減少しているものの新規で増加し853件。短期保険証は増加傾向。国民皆保険制度を遵守し、保険証取り上げはやめるよう求めました。
子どものいる世帯にまで資格証明書が発行。発行しないことを強く求めました。
モデルケースによる国民健康保険料
所得 |
40歳夫婦、未成年の 子ども2人世帯 |
65歳以上高齢者 夫婦世帯 |
65歳以上高齢者で 年金単身世帯 |
100万円 |
193,100円 |
163,750円 |
148,750円 |
200万円 |
433,910円 |
308,750円 |
273,750円 |
300万円 |
578,410円 |
433,750円 |
398,750円 |
後期高齢者医療制度準備事業については、同制度導入経費と内容について、それに伴う市の負担について質問しました。
答弁によると、事業費7千169万3900円、その内、主なものとしてシステム導入委託料、広域連合への事務費負担金などの歳出があり、国からは補助金として715万5千円歳入があったが、6千453万円の負担が出たとの答弁でした。
井上議員は、保険料の年金天引きや差別医療が含まれている後期高齢者医療制度の問題点を指摘し、国保財政が厳しい折に、6千453万円もの負担を地方自治体に強いる国の悪政を厳しく批判をしました。
門真市は、7園ある公立保育園のうち4園同時に民営化しようとしています。19年度に、対象園ごとに2名の保護者代表委員を含む「運営法人選定委員会」が開かれています。 井上議員は、2名の保護者代表委員の参加理由について、民営化が拙速に進められる中、保護者も加わり、選定の経過の確認、よりよい方向性を見出すための参加であったことを指摘し、民営化先にありきの拙速な進め方に対し厳しく批判しました。
選定委員会は4園一度の民営化にもかかわらず、応募法人が6法人と少ないこと、選定基準があっても選ぶ対象がないことが問題であると指摘しました。今後、合同保育等で保護者・現場の意見を取り入れるようにと強く要望しました。
商業活性化推進についてただしました。市内の94・5%が30人未満の事業所で占められていることが質疑の中で明らかになり、井上議員は地元産業の育成が何より重要と指摘。「中小企業振興条例」の制定を求め「研究する」答弁がありました。
児童福祉法の「改正」で18年10月から療育である障害児通所施設くすのき・さつき園にまで、障害者自立支援法が導入され、利用料原則1割・食費実費負担となっています。
井上議員は利用料と給食費で20日通園して2万6千円以上の負担がでる保護者もあることを明らかにし、過酷な制度であることを指摘、食費の負担を軽くするよう要望しました。
給食費について
◎18年度 徴収なし
◎19年度 低所得1・2の世帯⇒1食70円 一般課税世帯1⇒1食230円 一般課税世帯2⇒1食300円(国基準650円、20年度は450円)
人権推進政策だけで旅費が56万1940円と突出していることから旅費の使途について厳しくただしたところ、部落解放同盟大阪府連合会、同全国集会等々の出席であることが判明。
旅費の使途が一民間団体に特化していること、部落解放同盟をめぐる不祥事・不正事件などがあり社会的にも問題であることを厳しく批判しました。
答弁では「差別を無くすため参加は有効」「人権施策の効果的な推進を図るため」の一点張りでした。井上議員は部落解放同盟の要請に従うことに問題があると迫りました。
寝屋川市が大阪府人権協会分担金を廃止したことに対して、市として分担金についてどうするのか「協議の場」を持つべきと繰り返し質しましたが、それについては答弁しませんでした。市として市民に意思を示すべきと強く求めました。
◎総務所管
・市有土地・物貸付収入について
・入札について
・退職手当債について
・幸福町・中町まちづくり基本構想について
◎民生所管
・コミュニティソーシャルワーカーについて
・小地域ネットワークについて
・生活援護資金貸付について
・児童扶養手当支給について
・次世代育成支援行動計画について
・つどいの広場について
・地域子育て支援センターについて
・放課後児童クラブについて
・母子自立支援について
・成年後見制度について
・障害者福祉金等見舞金廃止通知について
・不法投棄廃家電4品目リサイクル処理について
・粗大ごみ有料化について
12日午前、やの博之(衆院大阪6区国政対策委員長)事務所開きが行われ、「チャンスの選挙を必ずものにしよう」と300人が参加しました。
河野登美子(門真後援会会長)氏、渡司孝一(大阪市議会議員)が挨拶。
つづいて、やの博之氏が決意表明、アメリカ発の金融危機は国民の暮らし優先に対応すること、働く貧困問題の解決、後期高齢者医療制度の廃止、消費税増税ではなく、大企業・大資産家に応分の負担と五兆円の軍事費を改めることなど、日本共産党の政策について紹介し、日本共産党の前進で政治の中身を変えます」と支援を訴えました。