• HOME
  • 門真民報
  • 議会活動
  • 政策・提言
  • 新着情報
  • お知らせ
  • こんにちは。門真市会議員団です。

    2019年6月議会 福田英彦議員の一般質問・答弁

    [2019.6.21] -[議会活動]

    1くすのき広域連合のあり方についての真剣な検討について

     1)「くすのき広域連合における介護保険事業実施に係る評価・効果検証」結果の内容と受け止め等について

     くすのき広域連合のあり方については、府下三番目に高い介護保険料でスケールメリットを生かしたとはとても言えない状況。介護保険制度が施設から居宅へ、そして地域へと重点が置かれ、介護予防・日常生活支援総合事業(新総合事業)がスタートし、2025年めざし地域包括ケアシステムの構築がすすめられている中、地域の実情に応じた介護保険事業の運営をこのままくすのき広域連合が担っていくのかどうかが大きな課題となっています。

    そして議会として、2015年第4回定例会では、「2025年問題に対して門真市として万全の体制を構築することを求める決議」が全会一致で議決され、2017年第4回定例会では「2025年問題調査研究特別委員会」が設置され、議論を重ねる中でさらに本年第1回定例会の開会日の冒頭で、特別委員会提出議案として「2025年問題における諸課題に対し全庁的な体制を構築することを求める決議」が全会一致で議決されています。

    この一連の経過は、再三にわたる議会からの問題提起に対し、ようやく昨年2月に庁内に設置された「門真市2025年問題対策検討委員会」においても、くすのき広域連合のあり方について全く議論せず、微動だにしない姿勢に対するものです。

    そして、本年3月議会の共産党議員団を代表し私が行った代表質問での「市が主体性をもったくすのき広域連合のあり方の検証」についての提起に対しても、「くすのき広域連合において「介護保険事業に係る評価・効果検証業務」を第三者に委託し実施されておりますが、今後、客観的に洗い出された課題や効果、事業の評価等の検証結果については、くすのき広域連合、構成市とともに共有」、「現時点で、本市が主体的に、くすのき広域連合のあり方について検証することは考えておりませんが、スケールメリットを活かした事務の最適化、市民にとっての有益性の向上を図り、引き続き、くすのき広域連合において適切な介護保険の推進に努める」との答弁に終始しました。

    こうした中、くすのき広域連合に対しコンサルティング会社から「くすのき広域連合における介護保険事業実施に係る評価・効果検証」業務の報告書が提出されています。

    その柱は、①くすのき広域連合3市における介護保険の現状、②介護保険料が高くなる要因、③くすのき広域連合3市における介護保険事業の運営と課題、④考察となっていますが、様々なデータについてはこれまでに把握されてきたものであり、委託を受けたコンサル業者が業務を委託したくすのき広域連合の各支所に対し広域連合のメリット・デメリットについてヒアリングを行うという奇妙なもので、考察に至っては、3市の相違点や体制上の課題等を挙げているにもかかわらず、政策の企画調整ラインの設置や各支所の体制づくりを行えば何とかなるという安直な内容で、たった27ページのペラペラなもので、おおよそ475万円もかけて作ったものとは思えません。

    門真市として、この検証結果をどのように評価し受け止めているのか、検証によって新たに明らかとなったと内容についても合わせて答弁を求めます。

     (2)検証結果を踏まえた今後の取り組みについて

     さて、このような検証結果しか出なかった大きな要因は、くすのき広域連合が自らの組織の問題について評価・検証しようとしたからにほかなりません。

     これまでも繰り返し指摘し求めてきたように、門真市が高齢者施策や地域包括ケアシステムの構築をはじめ、2025年あるいは2040年を展望し、介護保険事業の運営をくすのき広域連合で行っていくのかどうか、門真市が主体性をもってくすのき広域連合のあり方を真剣に検証・検討していくことが求められていると考えます。

     恐らく役に立たない検証結果を踏まえ、①今後門真市として主体性をもってくすのきのあり方について検証・検討していくのか②するとすればどのような方法で行うのか③しないのであればそれはなぜかについて具体的な答弁を求めます。

     

     【答弁】

     くすのき広域連合のあり方についての真剣な検討についてであります。

    「くすのき広域連合における介護保険事業実施に係る評価・効果検証」結果の内容と受け止め等についてであります。

     これは、くすのき広域連合において、平成30年度保険者機能強化推進交付金を活用し、保険者として地域課題の解決や、地域の特性を活かした事業等をより効果的に取り組むため、コンサルティング会社に委託し、広域連合の事業実施に係る評価、効果検証が行われたものであります。

    今般、委託事業者より検証結果が、くすのき広域連合に報告され、現状の把握をはじめ、問題や課題の輪郭を浮き上がらせ、今後の事業を効果的、効率的に実施するための検討につなげるものと認識いたしております。

     次に、検証結果を踏まえた今後の取り組みについてであります。

    検証結果を踏まえ、今後、門真市として主体性をもって、くすのき広域連合のあり方についての検証・検討をしていくのか、また、その方法、理由についてであります。

     これまで、議会等においては、介護保険事業をくすのき広域連合で運営することに対し、数々の問題提起がなされましたことは十分に認識しております。

    今回の検証結果を踏まえ、まずは、くすのき広域連合において、今後の事業についての検討を進めると聞き及んでおり、構成市の意見等を求められた場合には、対応してまいります。

    また、くすのき広域連合の介護保険事業について、本市は支所を通じ、これまでも公費負担の公平性を求めた負担割合の見直し、地域特性を踏まえた地域支援事業の実施方法等について、主体性をもって検討を行ってまいりました。

    現在において、くすのき広域連合は、構成3市で適正な介護保険事業の運営を継続することを前提に行っているものであり、くすのき広域連合のあり方について改めての検証を実施する予定はございませんが、引続き、検討を要する課題等について、適切に対応してまいる所存であります。

     今後におきましても、中長期的な視点を持ちながら、社会情勢や法改正等を踏まえた適正な介護保険事業の推進に向け、たゆまぬ検討を重ねてまいりたいと考えております。

     

    【再質問】

    「くすのき広域連合における介護保険事業実施に係る評価・効果検証」業務の検証結果についての評価・受け止めについてはまともな答弁がなく、「安直な内容」との指摘を裏付けるものとなりました。

     今後門真市が主体性をもってくすのき広域連合のあり方について検証・検討していくのかについては、「改めての検証を実施する予定はございません」との答弁は認めることはできませんが、「今後におきましても、中長期的な視点を持ちながら、社会情勢や法改正等を踏まえた適正な介護保険事業の推進に向け、たゆまぬ検討を重ねる」との答弁があり、真剣な検討が求められています。今後しっかりと注視していきたいと思います。

    ただ、これまでくすのき広域連合のメリットとして、「スケールメリット」が繰り返し強調されてきましたが、その内容については示されたことはありません。

    どのようなスケールメリットがあるのか、具体的に答弁を求めます。

     

    【答弁】

      くすのき広域連合のスケールメリットについてであります。

     介護保険制度は、財政面での持続性や効率性が、運営上の課題であり、くすのき広域連合として介護保険事業を担うことで、保険財政基盤のより一層の安定化を図るとともに、一元的に事務を遂行することにより事務の効率化が可能となります。

    さらには、地域密着型サービスや介護保険施設等の整備において、一定数の利用者数が見込まれることでサービス事業者の確保に有利となり、サービスの安定供給につながること、また、サービス利用者にとっては選択肢が拡大することなどがメリットと考えられます。

     今後におきましても、地域の実情に応じた介護保険事業の推進を念頭におき、必要に応じ、さまざまな観点から検討してまいりますので、よろしく御理解賜りますようお願い申し上げます。

     

     

    2.公立園最適化検討委員会について

     (1)検討委員会の目的、検討状況について

     この委員会は、「少子化の進行及び女性の社会進出や就労形態の変化により、多様化する教育・保育へのニーズに対応するため、公立幼稚園・保育園の今後のあり方を検討するため」設置したとし、今月5日に開かれた第1回検討委員会では、「公立保育所・幼稚園について、保育ニーズの変化に合わせた効率的な運用が可能となるよう今後の方向性を定めるにあたり、①今後の本市における公立園の担うべき役割について②教育・保育の適正な提供体制等について委員会の意見を求める」との諮問書が手交されました。

     私も傍聴しましたが、検討会では、「公立園の最適化について検討するにあたり」で、検討会の目的が示され、門真市の人口動態等の状況、就学前の教育・保育を取り巻く現状等について事務局から報告があり、その後委員からは、定員割れとなっている保育施設、公立幼稚園の現状、障がい児の受け入れの状況、子育て支援の考え方などについて質問が出され、不足している資料についての要望も出されました。

     率直に言って、不十分な資料と委員の質問に対し事務局が十分に答えられない状況があり不安が残りました。また、公立幼稚園の園長は委員となっていますが、公立の保育園や認定こども園の園長等は委員になっておらず、十分な議論が行われるかについても疑問を持ちました。さらに、あえてここでは具体的に触れませんが、運営上の問題点も強く感じました。

     第1回検討会を傍聴して、いったい何を目的に検討委員会を設置、開催しているのか疑問を持ちました。

     以上の疑問や課題、問題点に対する考えについて答弁を求めるとともに、改めて検討会の目的と検討状況について答弁を求めます。

     

     27月に示す予定の「市の考え」について

     こうした第1回検討委員会を経て7月上旬開催で調整するとした第2回検討委員会で「市の考え方」を示すとしました。

     「市の考え方」には、議論の土台となる公立園の果たすべき役割も当然示されると考えます。

    公立園が果たすべき役割としては、①蓄積された人材や市の組織力を有する公的機関としての特性を活かして、質を確保した保育を実施する役割②児童福祉課題を抱える子ども・子育て家庭の支援機関としての役割③保育の質を高める機関としての役割などが重要な柱だと考えます。

    現在公立園と私立園の状況は、幼稚園で公立園1園、私立5園。保育所で公立園2園、私立6園。認定こども園で公立園1園、私立園10園、小規模保育で私立園12園のみと公立園はごく僅かとなっており、公立園が果たすべき役割を考えると、今回の最適化によって公立園の統廃合や民営化は考えられません。

    以上の点に対する認識と、本市が考える公立園の果たすべき役割、7月に示すとされる「市の考え方」について答弁を求めます。

     

    【答弁】

     まず、議員お示しの疑問や課題、問題点に対する考えについてであります。

     去る6月5日の第1回検討委員会では、各委員から、多種多様なご意見・ご質問をいただき、また、門真市の現状について更に理解を深めるための資料の要求等がありました。

     その中で、事務局として質問等の一部に対し、即答出来ない部分もあり、次回の会議以降、委員の皆様がより議論を深めていただけるよう資料を揃えるとともに、丁寧に説明もさせていただきたいと考えております。

     また、公立園の委員については、全体の委員構成を考慮し、保育園及び幼稚園の双方において管理職を経験した者を任命したものであります。

     運営上の問題点につきましては、事前調整が不十分な部分があったことにより、会議中の進行において反省すべき点がありましたので、今後については、円滑な運営のため、十分な調整を行った上で進めてまいりたいと考えております。

     次に、検討委員会の目的についてであります。

     教育・保育に対するニーズは多様化し、子どもを取り巻く環境が大きく変化している中で、本市における公立園の担う役割の変化を見極めるとともに、幼稚園利用者の減少、公立園の施設の老朽化等の課題に対応し、引き続き、質の高い教育・保育を提供するための適正な体制等について検討を行うことを目的とし、本検討委員会を設置したものであります。

     次に、検討状況でございますが、先程ご答弁申し上げましたとおり、去る6月5日に第1回の検討委員会を開催し、委員長、副委員長の選出や、市長からの諮問等を行った後、門真市の現況報告として、本市の人口動態等の現状や、就学前の教育・保育を取り巻く現状等について説明し、各委員から、ご意見ご質問をいただきました。

     現在は、第2回の検討委員会に向けて「市の考え」の取りまとめ等を行っているところであります。

     次に、本市が考える公立園の果たすべき役割についてでありますが、現段階においては、平成30年3月に策定した門真市就学前教育・保育共通カリキュラムに基づく教育・保育実践の先導的な役割、地域子育て支援を実施する拠点の1つとしての役割、また、適切な対応や配慮を必要とする障がい児保育などを充実させるための先導的役割があると考えており、議員お示しの3つの役割と大きく異なるものではないと認識しております。

     最後に、7月にお示ししようとする「市の考え」についてであります。

     市内における教育・保育提供施設に対する先導的役割は、今後も維持する必要があること、地域子育て支援については、民間園にも広がるとともに、保健福祉センターに地域子育て支援センターを開設したことにより、南北における拠点を整備できたこと、また、厳しい財政状況の中にあっても、子ども子育て施策をはじめ、本市施策の様々な課題に対応していく必要があることなどを総合的に考えますと、民間への移行や統廃合を行ったうえで、教育・保育提供区域として設定している、国道163号を境とした南北地域に一ヵ所ずつとなるよう再編し、引き続き良質な保育サービスを維持していくという案をベースに庁内議論を進め、取りまとめていきたいと考えておりますので、よろしくご理解賜りますようお願い申し上げます。

     

    【再質問】

    「市の考え方」についての答弁は、現在幼稚園1園、保育園2園、認定こども園1の公立園を「民間への移行や統廃合を行ったうえで、国道163号を境とした南北地域に一カ所ずつとなるように再編」するとのことでした。

     このことは、現在の大和田幼稚園、浜町保育園、上野口保育園を民間へ移行や統合を行い恐らく公立の認定こども園1園に再編し、国道163号の北部地域に配置、南部地域の砂子みなみこども園の2園とするという考えだと思いますが、これで間違いないのかどうか答弁を求めます。

     そしてもしこのような再編が行われるとすれば、公立園の比重はさらに低くなります。

    先ほど答弁のあった公立園の果たすべき役割を全体の一割にも満たない僅か2園で果たしていくことは困難だと考えます。

    公立園の果たすべき役割を全体の一割にも満たない僅か2園でどのように果たしていけると考えているのか、答弁を求めます。

     

    【答弁】

     まず、南北地域に公立園を1カ所ずつとする案についてでありますが、具体の形態につきましては、議員お示しのように、北部も認定こども園として再編することも一つの案であると考えております。

     次に、公立園の果たすべき役割を2園で果たしていけるのかについてであります。

     「教育・保育提供区域」は、提供体制の確保方策を定める際の地理的な単位であり、面積や児童人口に対する教育・保育施設の数などを考慮して設定しているものであります。

     近隣市の寝屋川市や守口市でも、同区域に公立園を1カ所という基本方針を示していると聞き及んでおりますが、コンパクトで移動も容易な本市におきましても、この区域を一つの単位として、公立園を1カ所ずつ配置することで、先程ご答弁申し上げました市内における教育・保育提供施設に対する先導的役割は果たしていけるものと考えております。

     いずれにいたしましても、市として示す案について、今後検討委員会での議論をはじめ、様々なご意見を踏まえた上で、年度末には市の方針を決定してまいりたいと考えておりますので、よろしくご理解賜りますようお願い申し上げます。

     

    3.門真市第6次総合計画の策定について

     (1)総合計画審議会の状況について

     第6次総合計画は、2020年度から計画期間を10年間として議決事項となるまちづくりの基本的な方向性を明らかにする「基本構想」、各分野の施策の方針等を具体的に明らかにした「基本計画」について、総合計画審議会の議論が昨年より進められています。

     今月11日に開かれた第5回審議会の第1部会を傍聴しましたが、基本計画素案の6つの行政分野について、市民目線での字句修正や新たな提案、現場等の現状を踏まえた意見など熱心な議論が行われ、コンサル任せでない計画策定が行われていると実感しました。

     これまでの総合計画策定の経過、審議会の状況について答弁を求めます。

     

    2)今後のスケジュール等について

     審議会を傍聴し感じたことは、各行政分野の各施策等について委員から意見や質問が出された際に、直接の担当部局の職員がおらず、事務局が一定回答するものの、「担当部局に確認・協議する」という回答も少なくなく議論が非効率で、回答が得られないと必要な質問や意見を控える委員がいるのではと危惧します。

     議論を効率的に進めるうえでも、議論をその場で深めるためにも調整が難しいとは思いますが、直接の担当部局の職員が可能な限り説明員として出席するよう運営を改善することが重要だと考えますが、答弁を求めます。

     基本構想を12月議会で議決し、今年度中の計画策定を目指しているようですが、議会への策定過程の説明や意見聴取、今後のスケジュールについて答弁を求めます。

     

    【答弁】

     これまでの総合計画策定の経過、審議会の状況に ついてであります。

     市民からまちの将来像や目指すべきまちの姿等 の意見を伺うため、平成 30 年7月に実施したワー ルドカフェを皮切りに、平成 30 年9月から平成 31 年3月にかけて市民会議を4回実施いたしました。

      学識経験者等で構成する審議会につきましては、平 成 30 年 10 月から令和元年6月にかけて、5回の審 議会を開催してきており、現時点において、基本構 想につきましては案、基本計画につきましては、素 案を審議頂いているところで、各委員それぞれの専 門的な立場から様々なご意見を頂いております。

     次に今後のスケジュール等についてであります。
     審議会の運営についてでありますが、議論を効率 的に進めるため、事前に資料を送付する際に、可能 な限り質問を聞き取り、担当部局と調整した上で会 議に臨むなど充実した議論をしていただけるよう努めておりますが、直接担当部局の職員が審議会へ 出席することにつきましては、審議内容が多岐にわ たること、また会場や日程調整の都合で困難である と考えております。 今後のスケジュールにつきましては、8月に開催 予定の第6回審議会で基本構想(案)、基本計画(案) を審議頂いた後、9月半ばからパブリックコメント を予定いたしており、11 月開催予定の第7回審議 会ではパブリックコメントでの意見等を踏まえた 審議の後、基本構想(案)、基本計画(案)につい て答申を頂く予定でございます。

     なお、基本構想に つきましては、議決事項であり、令和元年第3回定 例会へ議案提出する予定でございます。 最後に、議会への策定過程の説明や意見聴取につ きましては、審議会毎に資料及び議事録を配布し、 ご確認いただいているところでございますが、今後 もパブリックコメントの実施時など適宜ご説明さ せて頂きたく考えております。