[2019.3.22] -[議会活動]
議案第10号 門真市少人数学級編成の実施その他のきめ細かな指導ができる教育環境づくりの実施に係る任期付市費負担教員の任用、勤務条件等に関する条例の一部改正について
今回の条例改正は、任期付市費負担教員の給与が月額100円から最大で月額1,800円もの減額になるもので、年換算すると1,000円から21,600円もの減額です。
任期付教員の年度当初の必要数は全て配置できているとのことですが、講師不足の状況であることも明らかになりました。授業の準備、子どもへの理解や対応を保障するためにも、待遇改善を行うべきで、給料引下げの条例改正は認められません。
議案第11号 門真市水道条例及び門真市下水道条例の一部改正について
これまでは、消費税率の変更に伴う料金改定については議会の議論を経て行っていましたが、今回の条例改正は、国が増税を行えば自動的に水道料金及び下水道料金に転嫁しようというもので認めることはできません。
議案第14号 平成31年度門真市一般会計予算について
まず予算全体が10月の消費税増税を盛り込んだものであることについて問題点を指摘したうえで、総務所管では、大阪府域地方税徴収機構において、滞納者に対する学資保険や売掛金の差押え、給与等が振り込まれた預金債権については差押え禁止額であっても容赦なく差押えている実態が明らかとなりました。まちづくりでは古川橋駅北側の旧第一中学校の跡地活用を含めたまちづくり、旧北小学校跡地活用を含めた泉町・松葉町のまちづくりにおいて、いずれも住民説明会を行うことなく、その方向性を決定しようとしていることについては、認めることはできません。
また、代表質問でも指摘しましたが、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の活用で市役所業務の自動化を進めることについては、専門性はさらに後退し、どのような制度や仕組みで業務が進められているのかがわからず、「ブラックボックス」化し、情報漏洩や個人情報の管理など十分にチェックもできなくなるなど多くの問題点があり、導入結論ありきではなく、導入すべきかどうかから慎重に検討することを強く求めておきます。
民生所管では、債務負担行為の清掃施設運転維持管理事業(2)については、これまで指摘してきた、包括業務委託業者への点検管理体制も含め職員の知識・技術力低下になる問題点が明らかになりました。職員の知識・技術力確保の立場から、包括委託は認められません。直営に戻すことを求めます。
くすのき広域連合の在り方については、今議会初日の本会議で、「2025年問題における諸課題に対し全庁的な体制を構築することを求める決議」が全会一致で採択され、その中で、「広域連合を軸として地域包括ケアシステムと介護保険制度を実施していく制度運用上の課題が明らかになったのであり、この状態のまま2025年以降の人類史にない未曾有の高齢化社会を乗り切っていけるのか、不可能なのであれば早期に改善すべきであるとの考えに至っている」と指摘していることに対して、我が党の福田議員の代表質問の答弁で「本市が主体的に、くすのき広域連合の在り方について検証することは考えていない」と述べ、委員会でも議会決議に対しての市長の発言も、これまでの枠を出ない消極的なもので到底容認することは出来ません。
文教こども所管については、公立園最適化検討事業で公立園の担うべき役割について、「検討委員会のご意見もいただきながら、検討・整理していきたい」という極めて消極的かつ無責任ともいえる姿勢を示しました。
ただ預かれば良いという保育ではなく、子どもの育ちを支える質のともなった保育を保障するうえで、公立保育所の存在は重要です。特に門真市では、配慮を要する子どもたちが多く、公立園はそうした児童の受け入れを積極的に行い公立ならではの特徴を生かし、さらに充実を図り、蓄積された経験とノウハウを地域のすべての家庭の支援のために積極的に活用すべきです。財政と公立園の役割や保育の質、「カネといのち」をてんびんにかける姿勢も大問題であると言わなければなりません。更なる民営化を進め、こうした公的責任を後退させる危惧を感じざるを得ない姿勢の本事業は断じて認めるわけにはいきません。
きめ細やかな指導を実現する環境づくり事業については、任期付市費教員が配置されていない学校に、学校を支援するということでサポートスタッフが15人配置されますが、きめ細やかな指導をすることや教員の多忙化の解消は、深刻な教員不足が背景にあることが原因で、教員の数を増やす、35人学級を拡充することが求められます。性質の全く違う「学校サポートスタッフ」を35人学級の任期付教員と同列に扱い、本来の目的とは違う形で35人学級のあり方を変質させていくことは認められません。
公立保育所運営事業、公立認定こども園運営事業については、上野口保育園・浜町保育園・砂子みなみこども園の保育士の配置状況を確認したところ、3園全体で正規職員が67人必要である中、任期付職員4人、臨時的任用職員が12名であることが明らかとなりました。仕事内容にも臨時的任用職員はできない部分があり、給料など待遇面でも格差が生じているのが実態です。
保育の現場は保育者同士のチームワークが重要で、連携がとれていなければ犠牲になるのは子どもたちです。保育は本来なら常勤の正規保育士で保育すべきであるにもかかわらず、病休や育休中の保育士の代替えであれば今年度に至っては全体で4人でいいはずです。 4月当初からたくさんの欠員があるにもかかわらず、正規職員を配置しないのは保育の質に関わる大きな問題です。来年度はたくさんの欠員も出ることからも早急な対策を講じ、万全な体制でスタートできるようすべきことを指摘しておきます。今後においては、絶対的な欠員は常勤の正規保育士を配置することを強く要望するものです。
学校適正配置推進事業については、第4次適正配置事業で、以前に削除された「第4中学校校区、第5中学校区の再編」と「第5中学校校区内の小学校再編」について再検討されることと、小中一貫校を含めた学校施設のあり方を検討することについてとのことでした。「小中一貫校ありき」とは考えていないのかとの質問には答弁を避け、「答申に則して「小・中一貫校」等のあり方についてしっかり考えたい」と述べるのみで、このような、「小中一貫校ありき」の姿勢ですすめられる適正配置事業は認められません。
めざせ世界へはばたけ事業については、市内中学校の1、2年生を対象に英語プレゼンテーションコンテストを行い、応募者のうち優秀者9名を海外派遣研修の体験をするものです。今年度の応募者は昨年度より約200名減の568名という事でした。アンケート調査を質したところ、アンケートをとっているのは1次審査を通過した生徒以上であり、全員にはしていないとのことでした。その理由は、本事業の効果を検証するために行っているからだとのことでしたが、検証をするのであれば、参加しなかった生徒たちも全員に行うべきです。
そもそも自治体が優秀者である一部のよくできる児童生徒9名だけを10日間の海外体験をさせる、事業費約500万円の殆どが海外派遣研修費というこの事業は、子どもたち全体のものとなっていると言えません。一部のエリートの子どもを育成する偏った事業となっている事業と言わざるを得ません。この事業のうちの英語プレゼンテーションコンテストは評価しますが、海外派遣研修は一部寄付もあるようですが、市の税金の使い方として認められません。今一度、事業の内容を見直すべきです。
2019年度の一般会計予算では、就学援助制度の準備金の引上げ、子育て支援トワイライト事業の実施、児童扶養手当の支給が4か月ごとから隔月ごとに拡充するなど評価できる点はありますが、以上述べた点において認めることができません。
議案第15号、平成31年度門真市国民健康保険事業特別会計予算について
質疑の中で、H31年度の保険料率は、医療分の均等割が前年に比べ2402円、平等割が2131円、合計4533円増える。後期分の平等割と均等割差し引きすると1円だけ下がる、介護分は、均等割で2072円上がる、結果、所得のあるなしに関らず6605円の負担増となります。賦課限度額は、89万円から93万円と4万円も引き上がります。
40歳代夫婦と子供2人の計4人世帯の保険料は、基準総所得0円、100万円、200万円といずれの世帯も負担増となり、低所得世帯への負担増が明らかです。
大阪府が府下各市の実情も考慮せず、府下統一保険料とすることで今後さらに保険料が引き上げられます。このようなやり方は見直すべきです。また、市の独自減免を府に合すのではなく、逆に充実すべきです。
日本共産党は、昨年、国民健康保険(国保)を立て直すため「高すぎる国民健康保険料(税)を引き下げ、住民と医療保険制度を守ります」を発表しました。公的医療保険制度としての国民健康保険制度を立て直し、「協会けんぽ並み」に引き下げるため、均等割と平等割を無くし、全国知事会も求めている「1兆円の公費負担増」を強く求めるものです。市としても、せめて就学前の子どもを賦課対象から外すことを求めます。また、差押え、短期保険証・資格証明の発行はすべきではありません。
議案第18号 平成31年度門真市後期高齢者医療事業特別会計予算について
質疑の中で、平成31年1月末現在、差押え預貯金29件102万7873円、生命保険4件の差押があることが明らかになりました。差し押さえについては一定の配慮をするとありましたが、老後の不安を抱える市民がふえる中で、高齢者を追い詰めるような差し押さえや短期保険証の発行はすべきではありません。
議案第19号 平成31年度門真市水道事業会計予算について
10月の消費税増税分を料金に転嫁した予算であり認められません。
議案第20号 平成31年度門真市公共下水道事業会計予算について
水道事業会計予算と同様に10月の消費税増税分を料金に転嫁した予算であり認められません。
議案第23号 平成31年度門真市一般会計補正予算(第1号)について、
今回の、プレミアム付き商品券は、政府自身も「新たな消費の拡大につながらないことを認め、自民党内でも異論が強く出されましたが、公明党の熱心な働きかけで実施されることになりました。
今回のプレミアム付き商品券は「2015年に発券されたプレミアム商品券よりも購入できる世帯が限定され、経済的なインパクトは少ない」など、現金で買う分が商品券に置き換わるだけで、「消費減対策」の効果には疑問が続出しています。
質疑の中でも、指摘しましたが実施のための費用と手間が増え、制度が打ち切られた途端に、消費が冷え込み、不況に拍車がかかります。景気対策と言うなら消費税10%増税こそ中止すべきことを述べておきます。
議案第25号 平成31年度門真市一般会計補正予算(第2号)
この補正予算は、本来なら任期満了の11月に予定されていた大阪府知事選挙が、松井大阪府知事と吉村大阪市長が入れ替えダブル選挙に打って出るとして責任放棄の辞職願を提出したことから、4月7日投票の統一地方選挙と同日程の大阪府知事選挙が実施されることとなり、15日の本会議では平成30年度一般会計の増額補正が議決され、そして平成31年一般会計予算を減額補正しようというものです。
松井、吉村両氏は入れ替えダブル選へ踏み切る主な理由として、大阪都構想の住民投票をめぐる公明との政治交渉の決裂を挙げ、「公明党にだまされた。都構想がつぶされようとしている」と非難しました。
しかし大阪都構想は、2015年の住民投票で大阪市民のみなさんが「No」と判断し終わっていた問題です。
それを大阪維新の会は「勝つまでじゃんけん」と言わんばかりに、大阪都構想のための住民投票を何が何でも強行しようと、これまで不毛な議論に莫大な税金と時間を浪費してきたもので、今回ばかりは公明党からも見放され、行き詰まった末の入れ替えダブル選挙となったわけですが、前代未聞で大阪府民・大阪市民を愚弄し、選挙を弄ぶものにほかなりません。
大阪府知事選挙は昨日告示されていますので多くは述べませんが、今回のダブル選挙を「都構想」と「維新政治」を終わらせる絶好のチャンスとして力をつくす決意を表明し討論とします。