8月26日、宮本たけし元参議院議員、日本共産党北河内地域の門真、寝屋川、守口、四条畷、枚方、交野の各市会議員団とやの博之衆院大阪6区、山下京子同11区、しげた初江同12区の各国政対策委員長は、政府交渉をおこないました。
山下よしき参議院議員も、国土交通省と総務省の交渉に同席しました。
門真からは、4人の市会議員全員が参加し、それぞれ要望の実現を求めました。(1面・2面に詳細を掲載しています)
文部科学省、国土交通省、総務省、環境省、厚生労働省に対して、学校耐震化・地デジ・国民健康保険・第2京阪道路の環境対策など21の要望項目について、交渉をおこないました。
宮本たけし元参議院議員は総務省で、11年7月24日から全面移行となる「地上波デジタル放送」についての支援対策について要望しました。
山下よしき参議院議員は国土交通省で、第二京阪道路の環境監視設置場所を沿線住民の納得と合意のもとに決定することなどを求めました。
やの博之衆院大阪6区国政対策委員長も、文部科学省での学校耐震化への国の補助率アップに関する運用の改善をはじめ、各省庁で切実なみなさんの願い実現に向けて頑張りました。
第2京阪、「環境監視施設の設置は、関係市の合意が前提」―「『単路部だけでいい』は誤り」と国交省が公式に表明―吉松正憲議員が国土交通省省に要望
国土交通省に対しての要望は、第2京阪道路開通後の環境監視をどのように実施していくのかについて、8者協(国交省、西日本高速道路株式会社、大阪府、門真市、寝屋川市、四条畷市、交野市、枚方市)での「環境監視の基本方針(案)」が、沿線住民として受け入れることができない問題点を含んでいること。
とりわけ、「環境監視の設置場所は、『第2京阪道路からの影響が的確に把握できる個所』とし、『単路部(ジャンクションを含む)』とする」とし、大気汚染や騒音の影響が一番大きいと想定される箇所への環境監視施設の設置を拒否するものときびしく指摘し、以下5点にわたって要望をおこないました。
(1)(2)環境監視施設の設置数・設置場所は、沿線住民の納得と合意のもとに決定すること。
(3)設置場所について、国土交通省側の押し付けがあったのではないか。
(4)微小粒子状物質(PM2・5)についても環境測定すること。
(5)環境監視費用は、一定期間だけでなく事業者が負担すること。
はじめに、要望項目にそって国土交通省側から回答がおこなわれ、(1)(2)(5)について、8者協で議論しているが、沿線市の同意を得られておらず、沿線市のみなさんの合意を得られるよう取り組んでいきたい。(3)について、少なくとも押しつけるというようなことがあってはならないし、遺憾に思う。(4)について、環境省の検討状況を見据えた上で、適切に検討したい。
こうした回答に対して、吉松正憲議員は、「第2京阪道路以外からの影響を含む交差部では測定できないという事業者の強い主張があった」との交野市議会での答弁を示し、もっとも環境負荷が予測される地点を測定せずに影響を測れるのかきびしく指摘。
さらに、一貫して国が言っている、「環境基準を超えない」との説明の根拠となる環境アセスでは、単路部でも交差部でも大丈夫だと言いながら、環境監視については、単路部しかだめだというのでは道理に合わないときびしく反論しました。
また、全国で、単路部以外に環境監視施設を設置している例はないのか。PM2・5が環境基準になった場合、国の負担で国が責任をもって測定をするのか、回答を求めました。
再度の回答では、基本方針に単路部というフレーズはあるが、不同意の市があり、押し付けがあってはならないし、単路部だけしか測りませんというのは間違っている、沿線市との検討会(8者協)場で調整させていただく。近畿地方整備局にも強く申し伝える。
PM2・5、環境基準となれば国として適切に対応する
PM2・5について、仮に何らかの行政目標として決められたら適切に対応するなどの言明がありました。
障害者施策の取組みが広がるよう財源の確保を求める―井上まり子議員が厚生労働省で要望
厚生労働省において「障害者自立支援」における地域支援事業について左記の2項目について要望をしました。
①地域支援事業について国の責任を明確にし、統合補助金でなく義務的経費として財源措置を行なうこと。
②特に移動支援(ガイドヘルパー)については、障害者の生活実態として日常生活上継続的に必要不可欠な介護支援であるため、地域支援事業に含めるのではなく、介護給付事業に含め義務的経費として財源を確保すること。
要望の回答として
厚労省としては地域支援事業の仕組みを改めることは考えていないが、自治体が効果的な事業実施、取組みが更に広がるように事例を提示しながら適切な事業が展開できるように努める。
移動支援については、今年度から行動援護の対象者の要件について要件の緩和を図った。 地域生活で特に必要なプライバシーの確保が必要な公的手続き及び相談等で官公庁へ訪れる場合などの移動支援を拡大。
井上議員は門真での地域支援事業で国必須5事業等が十分にできない状況を財政上の数字を示し、統合補助金として地域支援事業に組み込まれている移動支援は元々必要度が高いので、介護給付事業に含め独立した義務的経費としての財政措置が必要と訴えました。
統合補助金は、自治体での自由度の高い補助金で400億円の予算確保。全国で必須事業未実施の自治体あり、必要な支援を考えていかなければならない状況。いろいろな事情を踏まえながら幅広に対応する。移動支援の要望は、社会保障審議会障害者武会で審議予定。と答えました。
国保制度―収納率によるペナルティは廃止せよ!低所得者層の多い自治体への特別措置を―福田英彦議員が地域の実情示し、厚労省に要望
厚生労働省との交渉で、国保制度について①国庫負担割合を保険給付費の2分の1から医療費の2分の1にすること。
②国保料の収納率による国庫補助金(普通調整交付金)を減額するペナルティ制度を廃止すること。
③低所得者層の多い自治体に対し、特別措置を講じること。の3項目の要望を行いました。 これに対し、①他の保険制度との均衡、国の厳しい財政状況、前期高齢者の交付金制度の運用でプラスになっている。②減額は調整交付金の配分に傾斜を付けるためで総額は減額されない。収納率が前年より一定改善されれば減額分の2分の1を翌年度特別調整交付金として措置。③保険基盤安定制度で保険者支援分と保険料軽減分という形で行っており、平成18年度の医療制度改革時に21年度まで継続することとしている、との回答がありました。
福田議員は、北河内地域は保険料が高い地域であり、門真・寝屋川・守口は府下で上位5位に入る状況となっており、切実であること。とりわけ門真は普通調整交付金のペナルティが平成15年度から20%で、この5年間で約12億円の減額が行われ、累積赤字の大きな要因となっていること。収納努力をしないから収納率が低いのではなく、高い保険料だから払えないという悪循環となっているという地域の実情を示し、再度要望しました。
これに対し、「低所得者が多い自治体に対し現在21年度までとしている措置を継続することは検討できる」「交付金カットが功を奏しているとは考えていない。皆さんの努力があって収納率は全体に上がっている。前期高齢者交付金の制度など努力したい」と回答しました。
地上デジタル放送対策― 支援対象の内容が不十分と指摘―亀井あつし議員が総務省で要望
総務省との交渉では、地上デジタル放送対策、防災拠点施設の耐震化に当たっての国庫補助拡大、地方税財源の強化について要望しました。
矢野博之大阪6区国政対策委員長は、地上デジタル放送対策について、「経済的弱者支援」として生活保護世帯に「デジタルチューナー」を無料配布するとしている問題で、生活保護世帯に限らず支援することや、アンテナなどの付属物、取り付けなどの技術的支援を求めました。
亀井議員も、「門真市には、一般的に生活が厳しいと言われる課税標準200万円以下の世帯が多い」「生活保護世帯だけを対象にした『経済的弱者支援』ではなく、テレビを視聴しているすべてのみなさんを対象とした施策にして欲しい」と要望しました。
要望に対して、「アンテナ」や「技術的支援」については前向き答弁でしたが、「経済的弱者対策の対象は、生活保護世帯」という考え繰り返すばかりでした。
引き続き、「テレビ難民」つくらない立場で、日本共産党は頑張るものです。