[2019.3.1] -[門真民報]
市長の施政方針説明に危惧
暮らし守る立場でただします
第1回定例会(3月議会)はじまる
門真市議会第1回定例会(3月議会)本会議が2月 25日開かれ、3月 22日までの議会が始まりました。
「2025年問題」に関する決議が全会一致で可決
本会議では、まず議員提出議案第1号「2025年問題における諸課題に対し全庁的な体制を構築することを求める決議」が議題となりました。
議案説明では、提出者を代表し、2025年問題調査研究特別委員会委員長の後藤太平議員が、決議案の提案に至った経過について述べました。
決議案は、市の2025年問題調査検討委員会がまとめた報告について敬意を表しつつ、具体的内容が示されず、2025年問題の中心が高齢者に関する施策が焦点となることを指摘、委員会調査等で「広域連合を軸として地域包括ケアシステムと介護保険制度を実施していく制度的運用上の課題が明らかとなった」とし、早期に改善すべきとの結論に至ったとして、万全の体制を全庁的に構築することを再度求めるものですす。
以上の説明の後、討論・採決の結果、全会一致で可決しました。
市理事者は、決議の内容を尊重した体制構築が求められます。
万博に期待する一方IRカジノに言及せず
続いて宮本市長が、新年度の政治姿勢や施策の基本方針等を示した「施政方針」の説明を行いました。
「はじめに」では、2025年の大阪・関西万博の開催が決定されことを挙げ、「門真にとって、市民の健康長寿や持続可能なまちの発展につながると大きな期待を寄せている」とし、政府が2兆円と試算する経済効果を紹介し、「その好影響を市民の皆様一人ひとりが実感していただけるよう創意工夫していくことが大事であると考えている」と述べました。
しかし、万博開催の一年前に夢洲に開業するとしている IRカジノについては全く言及がありませんでした。
依存症や大規模開発のムダ遣いの問題点が指摘されるなか、全く言及がないというのは問題だと言わざるを得ません。
「市民の暮らしの支え」「市民の目線」に立つつとは?
また本年を「変化の年」としたうえで、「市民に安心して暮らしていただけるよう取り組みを進める」「市政が皆様の暮らしの支えになるよう全力を挙げて市政運営に努める」とのべ、「市民の皆様とともに手を携えながら、市民の目線に立った市政運営に注力する」と締めくくりました。
このように耳障りのいい言葉が並べられていますが、具体的なものが見えてきません。
一方で高い国保料の更なる引上げと収納率向上の取組みをはじめとして「市民の暮らしを脅かす」と危惧されるものが見受けられ、市民を蚊帳の外に置いたまちづくりも気になります。
「市民の暮らしの支え」となる市政運営、「市民の目線」に立った市政運営とはどのようなものなのかが問われます。
「市役所の自動化」で血の通わない市政に?
また、AI/RPA等の先端テクノロジーの活用など、人工知能や市役所業務の自動化など「血の通わない」市政に変わるのではないかとも危惧されます。
こうした点も含め、市長の政治姿勢と各施策の内容について3月6日の代表質問でただしていかなければなりません。
代表質問(3/6)の質問予定項目
1 市長の政治姿勢について
(1)国民の願い踏みにじる安倍暴走政治について
(2)府民不在の維新「大阪都構想」について
(3)カジノとセットの大阪万博開催の問題点について
(4)「暮らしの支え」となる市政運営について
(5)市役所のAI/RPA化について
(6)「2025年問題」決議について
2 国の悪政の防波堤となり市民の暮らしを守る施策について
(1)府下統一後の高い国保料の引き下げについて
(2)府下2番目に高い介護保険料の減免制度創設と高齢者施策の充実について
(3)基準引き下げのもとで親身な生活保護行政について
(4)中小企業への支援の充実について
3 災害に強い安全・安心のまちづくりについて
(1)昨年の地震、台風を教訓にした災害対策について
(2)古川橋駅北側のまちづくりについて
(3)狭い道路・歩道の整備について
(4)府営住宅の市移管に伴う運営とまちづくりについて
4 子どもの未来はぐくむ教育・子育てについて
(1)こどもの貧困問題について
(2)「適正配置」や「老朽校舎建替え」を口実とした小中学校再編の問題点について
(3)少人数学級(35人以下学級)の拡充について
(4)待機児童解消と企業型保育の問題点、公立園の更なる民営化について
高い国保料をこれ以上引き上げるな
大阪府は統一保険料方針を見直せ!
門真市国民健康保険運営協議会開かれる
門真市国民健康保険運営協議会が2月 18日開かれ、2019年度の保険料率及び限度額について諮問された内容で答申することに決定しました。
国民健康保険は、2018年度から大阪府統一となり、先日市町村標準保険料率が示されましたが、均等割や平等割が大幅に引き上げられ、そのまま適用されると、所得が低い世帯ほど大幅引き上げとなります。
2019年度は、約2億7700万円の激変緩和措置により賦課割合を調整することで引き上げを一定抑えたものの、前年度と比べ大幅な引上げとなりました。
また、限度額も医療分が 54万円から 58万円に引き上げられ、支援金分 19万円、介護分 16万円と合わせて 93万円となります。
しかし、現在は激変緩和措置があり一定引き上げが緩和されていますが、2024年に向けてさらに引き上げは続き、市独自の減免措置も無くすことから、「払いたくても払えない」保険料がさらに酷くなります。
これは、大阪府が地域事情も考慮せず、2024年までに府下統一保険料とする方針を決めたためで、このような都道府県はほとんどありません。
「高い国保料を引き上げるな」と門真市に求めると同時に、府下統一保険料とする方針を見直すことを門真市が大阪府に対し求めることが重要となっています。
3月議会でも、国保の統一化と統一保険料問題を厳しくただしていきます。
2019年度 | 2018年度 | 差(2019-2018) | |||||||
所得割 | 均等割 | 平等割 | 所得割 | 均等割 | 平等割 | 所得割 | 均等割 | 平等割 | |
医療分 | 8.75 % | 27,620 | 21,780 | 8.51% | 25,880 | 19,280 | 0.24% | 1,740 | 2,500 |
支援金分 | 2.97% | 9,370 | 7,350 | 3.06% | 9,330 | 6,910 | ▲0.08% | 40 | 440 |
介護分 | 2.06% | 12,940 | 2.11% | 12,800 | 0.05% | 140 | |||
合計 | 13.78% | 43,930 | 29,130 | 13.67% | 48,010 | 26,190 | 0.11% | 1,920 | 2,940 |
大開発とカジノにまっしぐら予算
選挙で維新を減らし都構想断念を
党大阪府会議員団主催で報告会
2月 25日開会の大阪府議会2月定例会の開会を前に、日本共産党大阪府議会議員団主催の懇談会が2月 21日開かれ、福田英彦議員が参加しました。
まず最初に宮原たけし議員が報告し、その後石川たえ議員が補足しました。
宮原議員は、まず実施時期が取りざたされている大阪府知事選挙についての府議団の立場を述べるとともに、統一地方選挙で日本共産党の前進と維新を少数にすれば「都構想」はつぶれることを強調しました。
そのうえで、新年度予算について、前進面では、災害対策では、大規模半壊、解体せざるを得ない半壊の住宅に最大300万円の助成制度が高槻市の地震以外にも適用されることとなったこと。
府立学校のブロック塀の撤去、土砂災害、流木森林整備、自然歩道安全対策について予算化されたこと。
私立幼稚園の耐震化、府立学校のスポット空調の設置、子どもの貧困対策、児童虐待対応、医療的ケア通学支援などについて紹介しました。
「一方で、大型開発とカジノ誘致にはまっしぐら」だとして、なにわ筋線(2030年完成)、淀川左岸延伸部に巨額の事業費を投じること。カジノ誘致予算は4倍、国に先立って策定された IRの基本構想案では、投資規模9300億円、で4800億円とする IRの利益の8割はカジノであること。その一方でギャンブル依存症対策はわずか700万円増であることについても厳しく批判しました。
報告の後、各団体や地方議員から意見や報告がありました。