[2018.6.22] -[議会活動]
1.子ども食堂への支援について
今、全国では家庭的状況によって朝食や休日の食事が食べれていない子、1人で食事をする孤食の子が増えています。また、近年子どもがいじめや連れ去り等の事件に巻き込まれ、死に至らしめられる事件も多発しています。
これらのことから、こういった子どもたちを救いたいと思う人々によって、何か「できることをしたい」と子ども食堂が誕生したのだと思います。
子ども食堂は、地域の子どもたちに無料や低額で食事を提供し、勉強や遊び場を提供するなど子どもたちの居場所としての機能も発揮されています。
子ども食堂は、2012年から最初は東京都内で始められ、全国に広がり、今では2286か所になっていると「こども食堂安心・安全向上委員会」(代表・湯浅誠法政大教授)が調査結果を発表しています。都道府県別では、多い順に東京335か所、大阪219か所、神奈川169か所、沖縄116か所となっています。各自治体では運営に対して、補助金を出しているところ、公共の場所を提供して応援をされている所もあるように聞いています。北河内では、寝屋川市、枚方市、交野市、大東市で実施されていると聞いています。
まず、はじめの質問ですが、大阪府では、子ども食堂運営者間のネットワーク構築や府民・企業からの支援を促進するため、「子ども食堂マップin大阪」を作成したり、子ども食堂につながる基金も創設されているようですがどのようなものなのかお聞かせください。
さて、門真の子ども食堂についてですが、門真市でも子ども食堂をはじめられている個人・団体があります。年々実施されるところが増えているように思いますが、市はどのように子ども食堂の現状について把握されているのかお聞かせください。
また、子ども食堂をされている方々が連絡を取り合えるよう昨年7月に「子ども食堂連絡会」が作られたと聞いています。先日も連絡会の方にお話を聞かせていただく機会があったのですが、その時に市とも話し合っているとお聞きしました。
質問ですが、市はどのように連絡会を把握し、どのように連絡会と関わっているのかお答えください。
また、実施団体の課題や悩み、要望などどのように把握されているかについてもお聞かせください。
門真市で現在実施している子ども食堂は、地域に偏りがあり、「なぜ僕らの校区ではないの」「僕らの校区でもあったらいいのに」という声を聞いています。このような声にこたえていくためにも、私は、子ども食堂がもっともっと増えていくことが、門真市の子どもたちの放課後や休日の居場所をつくることになり、未来を応援するためにも必要ではないかと思っています。そのためにも、自治体の支援が欠かせないと思います。
前述しましたが、北河内では子ども食堂を運営している所に、補助を出している自治体があります。今後、子ども食堂を継続していただくためにも、場所がないところには場所提供、ある団体にお聞きしましたら、1回の子ども食堂に1万円ほど費用がかかっているとのことでしたが、そういった経費に対する補助金や実施している内容を広報等で保護者や子どもたち市民に知らせることなど、市として、色々な支援が求められていると考えますが、市でできる支援についてどのように考えているのか答弁を求めます。
【答弁】
まず、大阪府の子ども食堂等に対する支援策についてであります。
「子ども食堂マップin大阪」につきましては、府内の子ども食堂の実施場所や実施内容等を広く公表することで、利用を促進させようとするものであり、随時更新を行っていくと聞き及んでおります。
また、「子ども輝く未来基金」につきましては、子ども食堂等での学習支援に使用する子どものための学習教材等に係る費用やキャンプ等の自然体験に係る費用等への支援を検討されており、具体的な活用方法については平成30年度中にまとめると聞き及んでおります。
市としては、引き続きこうした府の動きや企業等の子ども食堂等に対する支援の情報を収集しつつ、子ども食堂に携わる方々をはじめ市民の皆様へ必要な情報を提供してまいりたいと考えております。
次に、市が把握している門真市内の子ども食堂の現状についてであります。
30年6月1日現在、市内で実施されている子ども食堂は10箇所あり、開催頻度及び実施内容等について違いがあるものの、各食堂とも多くの子ども等が利用していると聞き及んでいます。
次に、「門真市こども食堂連絡会」に対する市の関わりについてであります。
同連絡会は、6箇所のこども食堂とひとり親家庭の支援を事業とするNPO法人で構成される団体でありますが、市は、同連絡会の要請により定期会議にオブザーブ参加し、情報交換を行っております。
また、「子どもの未来応援ネットワーク事業」における「子どもの未来応援団員」へ登録いただき、地域で支援を要する子ども等の発見及び見守りを行っていただくなど、連携もさせていただいているところであります。
次に、市が実施団体の課題や要望等をどのように把握しているのかについてでありますが、定期会議等で情報交換を行う中で、継続実施に適した会場が見つからないといった声や、情報発信の方法が課題であるなどの声をお聞きしています。
次に、市ができる支援についてであります。
本市では、これまで実施団体に対する情報の提供や、食材の提供を希望される企業とのマッチング、また、こども食堂連絡会が主催するイベントへの協力など支援に努めてきたところであります。
議員お示しの補助制度につきましては、財源確保の問題や事業の優先度の観点、また会場の提供等につきましては、一定の設備も必要となるといった課題があり、難しいと考えておりますが、子ども食堂がより多くの子どもや保護者に認識され、支援を必要としている子ども等が一人でも多く来場してくれるよう、実施団体からの依頼があれば、市広報及び市ホームページ等での周知に努めるなど、サポートしてまいりたいと考えておりますので、よろしくご理解賜りますようお願い申し上げます。
2.萱島駅西口のバリアフリー化について
門真市内に設置された京阪電車の駅は5つ。大阪市内や京都方面に出かけるには便利な状況となっています。2000年に交通バリアフリー法が施行されたことを契機に沿線の各駅に、エレベーターが設置されてから、ずいぶん年数が経ちました。エレベーターが設置された駅では、足の不自由な方や高齢者、ベビーカーを押して利用する方々等多くの市民からは、移動しやすくなったと大変喜ばれているところです。
しかし、門真の一番東に位置する萱島駅東口にもエレベーターは設置されているものの、萱島駅西口を利用される人はエレベーターが利用できない状況がいつまでも続いているのが実態です。西口を多く利用する門真市民にとっては早く解消してほしい問題です。
現在、日本共産党市会議員団が行っている市民アンケートの中で、「萱島駅門真側のバリアフリー化について」としてお聞きしたのですが、その中でエレベーターを設置してほしいが49.7%と一番多く、次いでエスカレーターの設置が26.5%でした。両方合わせると約8割の方が、エレベーターかエスカレーターをつけてほしいという結果でした。
私たち共産党議員団としても京阪電鉄株式会社にエレベーター設置を昨年6月にも申し入れに行きましたが、担当者は、萱島駅には東口にエレベーターが設置されている、まだ1つもついていない駅を優先していると説明しますが、萱島駅西口で乗り降りしている人が、東口のエレベーターを使うことは立地している地形から殆ど、不可能です。ましてや、車いすの方は急な坂を上るのは大変です。
市も交渉していると聞き及んでいますが、いつどのように要望されているのでしょうか具体的に、答弁を求めます。
是非とも、萱島駅の場合は東口と西口の二つの駅と捉えて考えるべきです。そのことを市として強く要望すべきと考えますが、市の見解をお聞かせください。
5月25日に公布された「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律の一部を改正する法律」(改正バリアフリー法)では、理念規定が設けられ、「共生社会の実現」「社会的障壁の除去」を明確化としつつも、心のバリアフリーとして、国民に高齢者や障がい者等に対する支援(鉄道利用者による声掛け)の責務を努力義務としています。一人一人が自発的に協力することは悪いことではありませんが、しかし、バリアフリー化に本来責任を負うのは、交通事業者や施設管理者、国や自治体です。声掛けなどを心のバリアフリーと呼び、国民の責務として法律に書き込むことは、事業者や国の責任を曖昧にするものだと日本共産党の山添参議院議員が国会でこの法案について指摘をしていることを紹介しておきます。
質問ですが、今回の改正によって萱島駅のバリアフリー化や本市にとってどのような影響があるのか答弁を求めます。
【答弁】
萱島駅西口のエレベーター設置についてでありますが、岡本議員にご答弁申し上げたとおり、京阪電気鉄道株式会社に対して、これまでも文書によるエレベーター設置の要望を行っております。
直近では本年2月にまちづくり部長外地域整備課職員2名で本社を訪ね、「本市から萱島駅のエレベーターを利用するには寝屋川を渡る必要があり、また道路も平たんではないため、利用者から不便であるとの声を聞き及んでいる」ことを伝え、文書にて提出しております。
次に、二つの駅と捉えて強く要望すべきと考えることについてでありますが、本市におきましても、駅舎が特殊な構造であることは認識していることから、引き続き事業者に対して粘り強く設置を要望してまいります。
次に、法改正が萱島駅のバリアフリー化や本市にどのような影響があるかにつきましては、本年5月25日に公布されて間もないことから調査研究してまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解賜りますようお願い申し上げます。
3.北巣本幼稚園跡地活用について
北巣本町に設置されていた市立北巣本幼稚園が2014年(平成26年)4月に廃止になり、4年が経ちました。園舎は解体され今は空き地になっています。よく、市民からこの場所は何になるの?と聞かれることがあります。
北巣本幼稚園跡地の活用については、地域からは、「子ども・高齢者が集える広場」としての要望が出されていましたが、今年度、第2京阪高架下北公園が拡幅されることで対応されると聞いております。
本跡地は市民の大切な財産であります。私も議会で待機児童解消のための施設が求められていることや市として市民要望もしっかり把握し跡地の活用について議論してほしいと要望してきましたが、現時点で幼稚園跡地をどのように活用していくのかなど計画があるのか、またどんな議論がされているのか答弁を求めます。
今回議員団が実施した市民アンケートでも、北巣本幼稚園跡地に関してのアンケートを行いましたが、跡地には子育て支援に関する施設が48%と最も多く、次いで公園が25%、公民館が17%、その他9%で障がい者施設、老人ホーム、農作地などでした。
今後検討していく上において、このような市民の要望もしっかりと議論されるべきと考えます。答弁を求めます。
門真市全体を見てみましても、東部地域に文化施設等が一つもありません。
私が議員になって7年が経過しますが、弁天池公園横の市立養護老人ホーム跡地の活用など今まで何回も議会で東部地域に文化施設等市民が憩える施設設置の要望をしてきました。
2011年9月議会では、東部地域に文化施設的な公共施設がないことに対する
考え方、東部地域における公共施設の必要性についての市の認識を伺った時の答弁では、「現段階の判断といたしましては、幸福町に図書館等生涯学習施設を予定しており、東部での文化的な公共施設は困難と考えております。」と答えています。
しかし、今も当時と同様、幸福町に図書館複合施設が予定されているところですが、施設ができたからそこを使ってくれと言われても、北東部の高齢者の方々がそこまで行くには、バスと電車を使うなど体力的にも経済的にも困難が伴います。「文化的なことをしたいけど、老人福祉センターも文化会館もルミエールも遠いからすぐには行けない。近くに利用できる施設があったら行けるのに」という高齢者のお声もよく耳にします。市は今後こうした市民要望にも応えていく責務があるのではないでしょうか。
また、先ほどの答弁の続きでは、「しかしながら、東部地域のみならず、市域
全体の公共施設の配置バランスは重要な要素と考えており、まちづくりを進めていく中で、市民ニーズや要望等を一層把握しながら、施設のライフサイクルコストや公共施設の必要性、効果等の検証を十分に行い、将来の課題として検討してまいりたいと考えています。」と答えられています。
現段階で、どのように市民ニーズや要望を把握しているのか、公共施設配置のバランスについてどのような検討がなされているのか、また、その中で、東部地域はどのような位置づけとなっているのでしょうか。答弁を求めます。
【答弁】
従来より、計画策定や事業推進に当たりましては、様々な市民ニーズや市民意見を踏まえ取り組んでいるところであり、北巣本幼稚園跡地の活用につきましても、各分野における施策展開の中で、市民の要望をしっかり踏まえつつ、検討してまいりたいと考えており、今後、庁内での活用意向を把握してまいりたいと考えております。
また、公共施設の配置バランスについては、市民ニーズや交通の利便性、建設・維持コストの視点をはじめとして、今後のまちづくりにおいて様々な検討が必要であると考えており、東部地域につきましては、公共施設が少なく、文化的な機能を持った施設がないことは認識しているものの、現時点においては、当該地域における具体的な計画や位置づけはございません。
門真東部の文化施設の必要性については、市民ニーズや要望等を把握しながら、地域特性を踏まえ、引き続き、公共施設の跡地の活用について、検討してまいりたいと考えております。
北巣本幼稚園の跡地の活用についての市の考えた方についてであります。
北巣本幼稚園の跡地につきましては、現在普通財産となっておりますことから、今後、庁内での行政財産としての活用意向を検討する予定であります。
なお、行政財産としての活用がない場合は、門真市公有財産転用処分検討委員会に諮り、当該土地の賃貸借や売却等について検討を行うものでありますので、よろしく御理解たまわりますよう、お願い申し上げます。