[2017.12.22] -[門真民報]
12月議会閉会
2025年問題に対する特別委員会設置
6日から開かれていた第4回定例会(12議会)が 19日、すべての日程を終了し、閉会しました。
18日の本会議では、各常任委員会に審査が付託されていた議案について委員長報告の後、採決が行われました。
「門真市営住宅の指定管理者の指定について」とそれに伴う補正予算について福田英彦議員が問題点を指摘し、反対討論を行いましたが、賛成多数で可決されました。
市営住宅の指定管理者の指定については、業者選定の過程で課題が浮き彫りとなり、改善を求める決議が全会一致で可決されました。
その他の議案についても賛成多数及び全会一致で可決されました。
その後、2025年問題調査研究特別委員会設置の動議が提出されました。
委員会の構成は7名で、党議員団からは福田英彦議員が指名されました。
高齢者施策に関する事項や「介護保険法」に関する事項などについて多角的な視点から調査研究を行い、強固な体制を構築するために提出されたものです。
その後の市政に対する一般質問を行ったのは 15人。党議員団は4人全員が質問に立ちました。
こども医療費一部負担金の無償化
待機児解消・保育士確保など求める
11日、文教こども常任委員会が開かれ、豊北ゆう子議員、ほりお晴真議員が出席しました。
文教こども常任委員会で審議された案件は①専決処分の承認を求めることについて(平成 29年度門真市一般会計補正予算(第5号)について)②門真市保育所条例等の一部改正について③平成29年度
門真市一般会計補正予算(第6号)についての3件です。
豊北議員は、子ども医療費助成について一部自己負担額の無償化等について質しました。
答弁では「高校3年生(18歳)までの拡充や5歳児の教育・保育・療育の無償化等に財源を集中しており、現時点では考えていない」と答えました。
口腔崩壊なども例にあげ、無償化の実施を求めました。その他、六中体育館撤去工事の安全性、小規模保育園(0歳から2歳児)から3歳児以降の受け入れの状況等について質しました。
子ども食堂マップの作成など求める
所管質問では、子ども食堂、学校図書館司書の充実について質しました。
本市の子ども食堂への支援について質すと、
答弁では「『子どもの未来応援ネットワーク事業』の中で効果的な支援方法の構築等について協議していきたい」としました。
豊北議員は、他市の補助金制度も紹介しつつ、子ども食堂マップの作成など市としてできる施策を求めました。
全校に専任の図書館司書の配置を
学校図書館司書の充実については、全校配置の効果と各校1名ずつ配置することなどについて質しました。
答弁では「利用しやすい図書室へ改善され、様々な取り組みが進められ、子ども達の読書に対する興味・関心が高まっているとの声を聞いている。配置による効果等を含め今後のあり方について検証していく」としました。
ほりお議員は、浜町保育園耐震補強工事に係って浜町幼稚園跡地に仮園舎を設置することが決まった経緯や園舎建て替えによる定員拡充などの検討状況等について質しました。
答弁では「工事期間中の安全性を考慮すると仮園舎を設置する必要があることから、保護者の利便性や費用面等を考慮し、実施設計を進めてきた」としました。
定員拡充については
「園児の安心・安全な保育環境を早急に確保することを念頭に検討してきた」としました。
その他、待機児解消と保育士確保等について求めました。
年度途中の欠員は速やかな配置を
所管質問では、小中学校の正規採用者以外の講師の仕事内容や待遇、配置の状況等について質しました。
答弁では「講師の職務内容は正規の教員に準じたもの。講師は教育職給料表の1級、教諭は2級に格付けされる。年度当初の必要数は配置され、年度途中については様々な方法で、速やかな代替者配置に努めている」としました。
教員の多忙化解消のためにも、早期の代替者配置を求めました。
住民合意のまちづくり
入札の問題点など質す!
丁寧とはとても言えない、幸福町・垣内町のまちづくり
福田英彦議員は一般質問で「幸福町・垣内町地区のまちづくり」について、幸福町・垣内町地区は、①幸福本通り商店街で建物除却が進み、商店としての機能が無くなりつつあり商店は売り上げが激減、北側の老朽空家建物も放置され、危険な状態となり「まち壊し」となっている状況の認識②11月28日にようやく開かれた、事業組合総会でどのような説明がされたのか③まちづくり協議会の状況④今後のまちづくりの考えについて質しました。
答弁では、①権利者一人一人の合意形成を丁寧に図りながら、建築物の除却や用地の先行買収を進めているところであり、「まち壊し」とは認識していない②事業区域、事業計画書、規約の変更と役員選任が可決。市から将来のイメージ説明、組合事務局からはまちづくりコンセプトの説明④平成 36年度のまちびらきに向け仮換地、公共施設整備を進めたいとしました。
福田議員はこの間事業遅延も説明しない等「丁寧」とはとても言えないと指摘しました。
入札を巡る門真での痛苦の教訓を生かさない答弁に終始
入札における最低制限価格の事後公表の問題点については、①試行実施の状況と検証内容②職員への圧力、談合の温床となる危惧など事後公表の問題点の認識③詳細な内訳書の確認で最低制限価格の事前公表を継続することについて質しました。
答弁では、①最低制限価格同額でのくじ引きによる落札が一割以下となり適正な競争を損なう弊害を避ける効果が出ている②綱紀保持規定を策定し、現在まで不当な働きかけはない③国の通知に基づく内訳書の確認で十分であるとしました。
福田議員は、職員への不当な働きかけが無いことをどのように確認したのか、国の内訳書で積算内容が確認できるのか、事後公表で入札の不調や無効が応札者の半数を超えるなどについての認識について再質問しました。
答弁では、職員への圧力の報告はない、国の通知の内訳書で問題ない、入札不調や無効については問題とは考えないとし、門真での入札を巡る痛苦の教訓を生かさない答弁に終始しました。
大阪中央環状線以西の安全・安心のまちづくりの推進を
大阪中央環状線以西のまちづくりについては、①現状の基本認識②これまでのまちづくりの現状③今後の安全・安心のまちづくりの考えについて質しました。
答弁では、①高度成長期に密集した市街地形成され、防災性の向上に対する取り組みが重要②オープンスペースや一時避難地の確保による防災性向上を目指した災害に強いまちづくりの取り組みを進めているが、堂山町・栄町については、面的整備等は実施していない③地震時等に著しく危険な密集市街地の対策に集中的に取り組むとしました。
大阪中央環状線以西のまちづくりは、今後も注視していきます。
「 29億円問題」の経過を最もよく知る光亜興産社長を証人尋問へ!
住民訴訟控訴審 第2回弁論開かれる
門真市が光亜興産らに支払った 29億円の建物除却補償費がムダ遣いだとする住民訴訟控訴審の第2回弁論が大阪高等裁判所で開かれ、福田英彦議員が傍聴しました。
弁論では、原告が申請していた光亜興産株式会社とUR(都市再生機構)の当時の責任者に対する証人尋問に対し、光亜興産社長の川村光世氏を証人として採用するとの判断がされました。
川村氏は、平成 21年3月策定の「幸福町・中町まちづくり基本計画」の策定会議に、幸福町・中町まちづくり協議会の代表として委員を務めており、中町地区のまちづくりの方向性などを企業の代表として誰よりも早く知ることのできる立場でした。
計画策定以降に門真市と同じく策定会議委員として出席していたUR、そして門真市とどのような協議を行ってきたのかを明らかにすることは、この裁判の核心部分と言えます。
高等裁判所は被告の主張を鵜呑みにせず、公正な判断を!
地裁での弁論において、当時の都市建設部部長に対し、光亜興産やURとの協議経過についての尋問では、「分からない」「確認していない」との証言を繰り返し、裁判長も「被告の証言は信用できない」と言わざるを得ないものでしたが、判決は被告(市側)の主張を鵜呑みにし、原告の請求を棄却するという不当なものでした。
次回の弁論は、2月9日、午前 10時からに決まりました。
高裁では、地裁で実現しなかった光亜興産社長への尋問が採用され、裁判所の関心の高さが感じられます。
証人尋問を踏まえた公正な判断が求められます。