[2005.2.13] -[門真民報]
政府は、現在開会中の国会に介護保険法改定案を上程しようとしています。しかし、この改定案は、要支援・要介護1を介護給付からはずす、施設利用者に新たに食費・居住費を徴収するなどとんでもない内容となっています。今でも、高齢者は、介護保険料の支払に苦しみ、利用料を払えずサービスを我慢している状況です。こんなひどい改悪に反対の声をあげましょう。
国は、要支援と要介護1の人は、従来の介護給付では状態の改善がみられないとし、また、増加傾向にある介護サービス給付費の抑制のため要支援・要介護1を介護給付から大部分はずし、新予防給付への移行を提案しています。新予防給付の特徴は
1.要支援、要介護1の中から新予防給付が対応する「要支援1、要介護2」を設ける
2.介護給付を受けられる準要介護、要介護1の枠を狭め介護給付抑制を図る
3.認定審査会で判定する
4.新予防給付に認定された場合、今までのサービスは受けられなくなり、新予防給付のサービス内容になる
5.サービス計画はケアマネージャではなく地域包括支援センター(仮称)で保健師がたてることになります。要支援・要介護1の方は、全認定者数の約5割を占め、新制度によって介護給付から除外される方が7~8割にも達するのではないかと懸念されています。まさに、多くの高齢者からホームヘルパーなどの介護サービスを取り上げようとしています。
在宅介護に比べ、施設利用者の負担が軽いということで、利用料の1割と食費の一部(1日・780円)だったものを居住費と食費の全額を負担させようとしています。住民税非課税世帯でも、見直し後は、相部屋で約1.5倍となります。しかも、前倒しで今年の10月から実施しようとしています。これでは、わずかな年金暮らしの高齢者は、特別養護老人ホームなどに入所できなくなってしまいます。在宅介護では、利用限度額を超えた部分は全額自己負担となります。重度の方が、在宅で生活するには、限度額内では充分なサービスを受けられず、負担が重くなります。施設利用者の負担を重くするのではなく、在宅での負担こそ軽くすべきです。
厚生労働省は「制度の持続可能性」を高めることが最大の課題として給付の抑制と支え手の拡大を打ち出し、保険料徴収を20歳からに引き下げようとしました。しかし、多くの国民の運動のもと、今回は見送られることとなりました。そのため、介護給付費が年々増加に伴い、現在全国平均3300円の保険料が、8年後、6000円になると厚生労働省は試算しています。また、現在は、特別徴収の対象としていない、遺族年金・障害年金からも天引きするとしています。高齢者は、現在でも保険料の支払いに苦しんでおり、これ以上の値上げは、高齢者の生活を一層圧迫するものです。このような高齢者にばかり負担を押し付けるのではなく、国の負担こそ直ちに25%から30%に引き上げるべきです。
現在、自立と判定された方に対して行われている、「老人保健事業」「介護予防・地域助け合い事業」などを一本化し「地域支援事業」として見直しするとし、財源は50%を保険料・残りを公費でまかなうとしています。
見直しの具体的な運営基準はこれからです。あきらめず、改悪反対の声をあげましょう。
子育て中のお母さんの心配は、いつでも安心して受診できる医療体制と、医療費です。
門真市の乳幼児医療費助成制度は、これまで一定の改善がされていますが、3歳未満児までの対象となっており、府下33市のなかでも遅れている状況です。
小児医療体制についても市が行った意向調査において「行政に求める子育て支援施策」のなかで「安心して子供が医療を利用できる体制の整備」が43.0%(就学前児童の保護者)、41.8%(小学校児の保護者)と高くなっており、休日診療等の利用者も増加傾向を示しています。
しかし、現状は休、平日の夜間診療がないことや年末、年始の期間が短いこと、小児医療体制が少ないことなど不十分です。
1月26・27日、民生常任委員会は管外行政調査を実施し、亀井あつし、井上まり子議員が参加しました。
1日目は、春日井市の子育て子育ち総合支援館・かすがいげんきっ子センターについて行政調査をしました。
同支援館は
1.相談支援センター
2.一時保育
3.児童館
4.ファミリー・サポート・センターが併設された総合的な施設です。(延床面積1020・56㎡)職員20人(保育士16人・事務職4人内正規職員6人・臨時14人)また、平面設計のオープンスペースは、育児相談室、一時保育室、創作活動室、遊戯室 、はいはいコーナー、積み木の部屋、図書コーナー、交流・展示スペース、畳コーナー、その他が確保されています。
同館の館長は「市長の考え方は、これからは子育て部分の占める割合が大きく、子どもに対するお金は惜しまない」との説明がありました。同市は公立保育園28園、私立保育園8園で公立の占める割合が多くなっています。
2日目は三重北勢健康増進センター・ヘルスプラザを調査しました。同施設は県立病院跡地に四日市市が、市民の健康増進及び健康回復を支援するセンター(事業費約40億円その内訳は地方債約30億、県5億、市5億円)として99年に開設しました。
2つのプール(有料施設)等があります。
今後の課題としては、健康度チェック等や高齢・障害者利用(全体の一割)を図っているが利用者が落ち込んでおり、利用者増加にどう取り組むかとなっているそうです。厚労省指定で04年度から3年間の生活習慣病改善目的のヘルスアップ事業も実施しています。
総務水道常任委員会の行政調査が2日~3日行われ、熊本市、鹿児島市を訪れました。熊本市では行財政改革について、行財政改革推進計画等について説明を受けました。
平成8年、平成12年に続いて平成16年度から平成20年度までの5カ年計画で、「市民協働の積極的な推進」や「市民サービス改革推進」「外郭団体の改革の推進」など、7の改革項目と個別計画として64項目の具体的な実施プログラムを掲げています。
実施プログラムでは「家庭ごみの有料化」、民営化や統廃合を伴う「市立保育園の見直し」など市民負担増やサービス低下が危惧されるものがありますが、「予算編成過程の情報提供の充実」や「公共事業等の採択基準の明確化・公表」「土地開発公社の解散」など、透明性の高い行財政運営の改善なども盛り込まれています。
この計画の策定に当たっては、市民説明会を7箇所で開催し、パブリックコメントなど、市民の意見も反映したものとなっているということで、「市民への説明会はしない」との門真市の姿勢とは対照的です。
鹿児島市では情報化施策について、地域情報化計画について説明を受けました。
常に問題となるセキュリティについては、市の情報資産を内外の脅威から守ることを規定した「情報セキュリティポリシー」を策定し、セキュリティ監査なども実施しています。
また、情報関連産業の育成・支援、市内中小企業情報化の促進を目的に建設された「ソフトプラザかごしま」の視察も行いました。