[2017.9.8] -[門真民報]
府・福祉医療助成の改悪の影響受け、医療費が負担増になる・・・
9月定例市議会に向け議会運委員会開催
議会運営委員会が1日開かれ、8日から開かれる第3回定例会(9月定例議会)に提出予定議案の取り扱い等について協議されました。
提出予定議案は、承認案件1件、条例案件4件、契約案件1件、補正予算案件2件、認定案件2件、人事案件2件、その他2件、契約案件1件の計 12案件となっています。
条例案件では大阪府の福祉医療助成制度の患者負担増に基づく「門真市身体障害者及び知的障害者の医療費の助成に関する条例の一部改正」「門真市子ども医療費の助成に関する条例の一部改正」、「門真市ひとり親家庭医療費の助成に関する一部改正」の上程。
来年度4月1日に開設される、砂子みなみこども園に伴う「門真市立幼保連携型認定こども園条例」の制定。
平成 29年度門真市一般会計補正予算では、大阪府の福祉医療助成制度変更に伴うシステム改修など2億 366万4千円。
決算認定では、16年度の歳入歳出決算、水道事業会計決算について、決算特別委員会を設置し審査します。
会期は 22日まで、党議員団は、委員会審査とともに、全員が一般質問に立ち、市政の問題点を質すとともに、みなさんの願い実現に力をつくします。
改修されるルミエールホール 党議員団が現地視察
4日、党議員団は、改修される門真市民文化会館(ルミエールホール)の視察を行いました。
竣工から 24年が経過し、①舞台設備や空調設備尚の更新期になっていること、②大・小ホールなどの<RUBY CHAR=”吊”,”つり”>天井の耐震化が不十分であることから、会館全体の不具合箇所を改修、③バリアフリーなど社会の変化に即した機能を備えるなどを目的に実施するものです。
党議員団は、耐震改修される大ホール、小ホールの天井裏、バリアフリー化されるトイレなど、担当課や指定管理者のトイボックス代表から説明を受けました。視察を踏まえ、市民の立場から、改修内容や予算執行などを見守るものです。
ルミエールホール19年度は1年間休館に
今後の改修スケジュールは、今年度は基本設計と実施設計を作成。18年度に工事業者の選定。改修工事(機器・部材制作)。19年度は1年間休館し、改修工事(仮設・改修工事)。20年度4月にリニューアルオープンを予定しています。
入学準備金は入学前に支給を!
門真市と大阪社保協・門真社保協が懇談
8月 29日、大阪社会保障推進協議会と門真社会保障推進協議会による、門真市との懇談が行われました。党議員団全員が参加しました。
門真市に対して事前に提出した要望書に基づき、子ども施策・貧困対策、大阪府福祉医療助成制度、健康診断、介護保険・高齢者施策、障害者施策、生活保護行政について意見交換をしました。
実態に合った就学援助金の支給を
就学援助制度については、「実態調査をおこない、実態に見合った金額にするとともに、入学準備金の前倒し支給を、その他の支給についても早く支給して欲しい」と要望しました。
要望に対して、「入学前の支給は保護者経済的負担の軽減につながることである(中略)他市状況も調査・研究しながら実施に向けて検討」、「支給は、6月の税の決定に基づき認定し、支給処理となるため、9月より早い支給は困難」と答えました。
要介護認定法律は1ヵ月実際は2カ月も・・・
要介護認定について門真市は、60日もかかっています(法27条は、基本 30日以内)。 参加者より、高齢者の独り暮らしの方が、怪我をして直ちに介護が必要にも関らず、2カ月も認定を待たされた事例を示し改善を求めました。
市の担当課は、認定に 60日間を要していることを認めました。しかし、改善の方向は示しませんでした。
尚、守口市と四條畷市は、30日以内で認定されています。
府福祉医療費助成 約 20%が対象外に
大阪府が福祉医療費助成制度を「見直す」ことによって、一部負担金の引き上げ(限度額現行2500円→3000円など)だけでなく、約 20%の方が、が助成の対象外となることが、担当課の説明で明らかになりました。
また、新制度で新たに対象となる人数がわずかであることも明らかになりました。
* 17年 7月 20日現在 対象者は 2866人。
新制度で新たに対象となる人が 121人。
新制度で対象外になる人が 550人。
サービス抑制の推進、介護からの「卒業」押付け危惧
くすのき第7期介護保険事業計画策定委員会
介護保険事業を運営する「くすのき広域連合」(門真市・守口市・四條畷市で構成)の第7期介護保険事業計画策定委員会が8月 31日開かれ、福田英彦議員が傍聴しました。
策定委員会では、①第7期介護保険事業計画策定に向けた高齢者実態調査報告書②第7期計画における国の考え(ポイント)③第7期計画における基本的な考え(基本理念等)④第7期計画における計画の体系案⑤人口等推計について事務局から説明があり、議論が行われました。
「第7期計画における国の考え」では、「介護保険制度の持続可能性を維持しながら、高齢者が可能な限り住み慣れた地域で自立生活を営むことを可能としていくためには、地域包括ケアシステムを地域の実情に応じて深化・推進していくことが重要」だとし、財政誘導で、サービスのさらなる抑制を推進しようとしています。
また、「介護保険制度の持続可能性の確保」を口実に、2割負担者のうち特に所得の高い層の負担割合の3割への引き上げや介護納付金への「総額報酬割」の導入で、国庫負担を削減し、加入者負担増を押し付けるものとなっています。
このような国の考えに基づき、計画に「介護予防・重度化防止に向けた目標」を設定することが義務付けられ、大東市の新総合事業に象徴されるように、介護からの締め出し、「卒業」を強要していくことが危惧されます。
また、「地域の実情に応じた」介護保険事業の運営が、くすのき広域連合で可能なのかどうか、今後厳しく問われることになります。
憲法25条の理念に則した社会保障制度の充実を
活保護議員研修会 ほりお晴真議員
8月 25・26日、生活保護問題対策全国会議、全国公的扶助研究会が主催で「貧困対策はどこに向かうのか長野で生活保護を考える」と題して生活保護問題議員研修会が開かれ、ほりお晴真議員が参加しました。
1日目は、生活保護の動向や実態、メディアや医療現場から見た貧困、生活保護世帯実態調査を踏まえた当事者の声などが報告されました。
2日目は、子どもの貧困や医療保障などのテーマで分科会が行われ、「いまこそ生きる権利の確立を」と題し、まとめ講演が行われました。
老後破算のきっかけ深刻な8050問題
市民と生活困窮者を分断しない取り組みを
「生活保護の動向と生存権の保障」をテーマに講演を行った花園大学の吉永純教授は、高齢者の貧困は女性の貧困であり、貯蓄100万円未満の高齢者世帯は 21・5%になるとデータを示しながら報告しました。
老後破算についても触れ、子どもの貧困化により、80代になったときに 50代の子どもが親を頼り帰ってくる8050問題が深刻だとしました。
最後に、地方議員の役割と期待として、市民一般への課題解決施策と並行して貧困問題を解決する視点を持ち、市民と生活困窮者を分断しない取り組みが必要と提起しました。
医療費の完全窓口無料化は切実
医療現場から見える子どもの貧困の報告の中では、事例を紹介し貧困が子どもに与える影響や対策などを報告しました。
子どもの医療費について、500円の窓口負担があるために受診が出来ないといった事例を紹介し、いかに完全無料化が大事かを強調しました。
喘息や発達障害のように通院が必要なものも中断させてしまうことになり、窓口負担が医療ネグレクトを起こしているとしました。
貧困が自己肯定感を低下させ、「健康的に生活しよう」という気持ち自体が持てなくなっているとしました。
貧困を抱えた親子は他の困難も抱えていることが多く、自己肯定感を育てる援助や医療費の完全窓口無料化は切実だと報告しました。
命の問題を財源で語らない
まとめ講演を行ったのは生活保護問題対策全国会議代表幹事の尾籐廣喜氏です。
尾藤氏は社会保障を取り巻く状況を報告し、「生存権」の権利性や重要性をさらに訴えること、生活保護基準の引下げの撤回、地方自治体は制度の理念に立ち返った運用をし、充実を図るよう国に働きかけることなどを訴えました。
また、「命の問題を財源で語らない」「所得再分配機能を十分に果たす」ことなども強調しました。