[2017.8.18] -[門真民報]
被爆者の願いで実現した核兵器禁止条約を被爆国の首相が否定
広島、長崎の平和祈念式典で安倍首相が異様な姿勢
広島市主催の平和記念式典が6日、平和記念公園で開かれ、被爆者や遺族、市民ら5万人が参列しました。
松井一実市長は「平和宣言」で、国連で採択された核兵器禁止条約にふれ、「廃絶に向け明確な決意が示されました」と評価。各国に核兵器廃絶に向けた取り組みを求めるとともに、日本政府に対して「核兵器禁止条約の締結促進」に取り組むよう求めました。
しかし、安倍晋三首相は条約には言及せず、「真に『核兵器のない世界』を実現するには、核兵器国と非核兵器国双方の参画が必要」などと述べ、被爆者の願いで実現した同条約を否定する態度を示しました。
広島に続き核兵器禁止条約に背向ける
9日、平和公園で開かれた長崎市主催の平和式典で田上富久市長は「平和宣言」で、国連で採択された核兵器禁止条約について「被爆者が長年積み重ねてきた努力がようやく形になった瞬間」と強調。日本政府が「核兵器禁止条約の交渉会議にさえ参加しない姿勢を、被爆地は到底理解できません」と批判。「唯一の戦争被爆国として、核兵器禁止条約への一日も早い参加を目指し、核の傘に依存する政策の見直しを進めてください。日本の参加を国際社会は待っています」と訴えました。
しかし、安倍首相は、広島に続いて核兵器禁止条約にはふれず、「核兵器のない世界を実現するには、核兵器国と非核保有国双方の参画が必要」とのべ、禁止条約に背を向ける異様な姿勢を示しました。
志位和夫委員長が安倍首相を厳しく批判
日本共産党の志位和夫委員長は6日、広島市で開かれた原水爆禁止世界大会で連帯あいさつし、「私たちの手で核兵器禁止条約にサインする政府をつくろう」と呼びかけました。
「122もの国が賛成して採択された条約を、あたかもなかったことのようにして扱うことは許されないし、そんなことが通用するわけがありません」と厳しく批判しました。
平和憲法制定に尽力
門真出身の総理大臣
5年後に生誕150年の幣原喜重郎
安倍首相が、2020年に期限を切って憲法9条を標的に「憲法改悪」を強行しようとしている中、門真出身の第 44代内閣総理大臣、幣原喜重郎が注目されています。
大阪・門真一番下村に生まれた幣原喜重郎は、50年近い外交経験と原子爆弾の出現で、次に世界大戦が起これば「文明が全滅する」、「戦争を全滅しなければ」ならない。そのためには「軍縮」。「軍縮を可能にする突破口は、自発的戦争放棄国の出現」である。「幸か不幸か、日本は今その役割を果たし得る位置にある。」「歴史の偶然を今こそ利用する秋(とき)である。」と、「戦争放棄」「武力の不保持」を憲法に入れることをマッカーサーに提案しました。
1872年生まれで、5年後には生誕150年を迎えます。
門真市議会においても、門真が生んだ偉人、幣原喜重郎をもっと市民に知ってもらう取り組みや魅力発信の推進など、党派を問わず議論されています。
今後の門真市、市民、議会の様々な取り組みが期待されます。
安倍暴走政治許さず
憲法九条を守ろう!
かどま九条の会、母親大会連絡会が宣伝
「かどま九条の会」、「戦争アカンかどま1000人委員会」は、長崎に原爆が投下されて72年を迎えた9日、古川橋駅頭で毎月9日に実施している定例宣伝を行いました。
今回は、「かどま母親大会連絡会」のみなさんも宣伝に参加し、当時の召集令状「赤紙」を復元したものを配り、「命を生み出す母親は、命を育て、命を守ることをのぞみます」との横断幕を掲げ、二度と戦争を起こさせないと、市民に強くアピールしました。
また、一昨年の戦争法の強行、6月の共謀罪の強行、2020年に期限を切って「憲法改悪」を公言するなど、安倍暴走政治を厳しく批判しました。
さらに、「戦争放棄を提案した幣原喜重郎生誕の地門真から『憲法九条』を守りましょう」と訴えました。
党議員団も4人全員が宣伝に参加し、アピールました。
効果的な予算・決算審議を考える
議員が守るべき政治倫理とは
議員セミナーに福田英彦、ほりお晴真議員が参加
㈱地方議会総合研究所主催の議員セミナーが8日開かれ、福田英彦、ほりお晴真議員が参加しました。
テーマは、「効果的な予算・決算審議を考える」、「議員が守るべき政治倫理とは」で、講師は明治大学政治経済学部兼任講師・元全国市議会議長会法制参事の廣瀬和彦氏でした。
予算は、住民意思を反映し、どう支出するかを明らかにしたもの
「効果的な予算・決算審議を考える」では、予算が行財政運営を計画的・効率的かつ民主的に推進していくため、住民の負担等によって確保された財源を住民の意思を反映させつつ、どのように支出していくかを明らかにしたものだとし、予算の種類など、基本的な事項について述べました。
予算審議の方法は
予算特別委員会等が望ましい
予算案を各常任委員会で分割付託し審査することについては、メリットはありつつも、議案一体の原則に反する(行政実例昭和 29年9月3日)ことから、予算特別委員会や予算常任委員会に付託し、分科会を設置し審査することが望ましいと述べました。
門真市議会では、予算審査は各常任委員会への分割負託で行われており、議会改革協議会で協議項目の一つとなっています。
予算の増額修正は長の権限を侵さずかつ積極的に
当初予算等の否決については、行政運営に支障をきたすこととなるので留意が必要であると、まず述べました。
予算に対する修正では、予算の減額は特に問題がないが、増額修正については、「長の予算提出の権限を侵すことはできない」との法の規定を示しつつ、住民の声を踏まえて積極的に行うべきであることも強調。その後決算審査についても流れや監査委員との関係、事務事業評価などについて詳述しました。
10月の決算特別委員会、来年の当初予算審査に活かします。
政治倫理とは道徳規範より法規範
早期改正求められる政治倫理条例
「議員が守るべき政治倫理とは」では、まず政治倫理とは道徳規範よりもむしろ法規範に近い問題であるとしたうえで、必要性や政治倫理基準、パワハラやセクハラ等に対する対応などについて述べました。
政治倫理の基準として現在は、地方政治の不正・腐敗の防止だけでなく、刑法違反等の議員としての適格性が欠けた言動に対する基準が勘案されているとしました。
また、最近ではパワハラやセクハラ等による事例も多くなっており、対応を政治倫理条例の中に盛り込んでいることが多いと紹介されました。
議員による調査請求・審査会は最悪
政治倫理条例の目的や必要性を説明し、倫理基準違反の調査請求要件や審査会委員について他市の条例を紹介しながら説明しました。
住民による調査請求権や学識経験者を審査会委員としている事例を説明しながら、門真市のような議員による調査請求や議員で構成された審査会は議会内でいかようにも運用することができ最悪だと述べました。
政治倫理条例の早期の改正が求められます。
最後に、議員辞職勧告決議等の対応とその問題点について説明しました。
決議は議会の意思であり、法的効果を生ずるものと生じないものの2種類があるとし、議員辞職勧告決議は法的効果を生じないと説明しました。
そのため、応じなかった場合は議会の権威が低下するなど問題点があると述べました。
その他、兼業禁止や資産公開制度などについて説明がありました。
エアコンなしでは生活できない
夏季加算の創設は切実
4日、全大阪生活と健康を守る会連合会は大阪府と生活保護の交渉を府庁で行い、ほりお晴真議員が参加しました。
まず、事前に提出していた要望書に対して回答してもらい、保護利用者の生活実態の発言を行いました。
各生活と健康を守る会で事前に生活保護の実態と「私の要求書」と題したアンケートを集めており、その集計結果や生活実態を訴える中で一番多い要望は夏季加算を設けてほしいとの要求でした。
連日猛暑を記録する中で、1日中エアコンをつけていると電気代が1万円を超えるため、近くのスーパーで1日を過ごすといった実態も報告されました。
門真守口生健会からは「息子が専門学校へ進学し、世帯分離したが、息子は障害があり、アルバイト等も出来ず、1人分の保護費で2人世帯の生活をしている。何とかしてほしい」との切実な要求も出されました。
大生連からは、申請前に扶養義務をあたかも「要件」のようにして追い返す、添付書類を揃えなければ申請受理しないところがあるといった事例を示し15点の重点項目として回答を求めました。
また、現在、浪速区、福島区、東住吉区、港区で生活保護申請者や利用者に対して、写真を撮り「確認カード」を作成して、当人に持たせ、医療券や保護費をもらいに行くときに提示を求めている問題についても質問事項として府に説明を求めました。
9月4日には2回目の交渉が予定されています。