[2017.8.11] -[門真民報]
子ども・国保制度・障がい者 65歳問題など
自治体キャラバン事前学習会
大阪社会保障推進協議会の自治体キャラバンが、21日くすのき広域連合と 29日門真市と予定されている中、4日、大阪社保協作成の資料集をもとに事前学習会が開かれ、豊北ゆう子議員、ほりお晴真議員が参加しました。
資料集は子育て関係、国保、健診、介護、障がい者65歳問題、生活保護などのデータがまとめられています。
今年度の基本要望書は大きく次の6点。
①子ども施策・貧困対策について
②大阪府福祉医療費助成制度について
③健診について
④介護保険、高齢者施策について
⑤障害者施策について
⑥生活保護に関して
大阪社保協事務局長の寺内順子氏が資料をもとに説明を行い、国保の統一化に伴う、保険者努力支援制度について詳しく報告しました。
保険者努力支援制度とは、健診の受診率や保険料の収納率などによって、点数が加算されていき、最終の点数によって交付額が決められることとなります。
来年度の統一化と合わせて、さらなる保険料の引き上げも危惧されます。
障がい者65歳問題で裁判事例
65歳以上の障がい者の介護保険優先問題では、65歳以上で介護保険を利用すると自己負担が生じます。
岡山市では、介護保険へと移行せず障がい福祉サービスを利用していたら、打ち切られ裁判となっている事例が紹介されました。
それを受けて介護保険へと移行しない方への対応という設問を新たに設けたとの説明がされました。
介護保険では総合事業や地域ケア会議の計画などのデータがまとめられています。
地域ケア会議は、くすのき広域連合で来年4月に設置する計画があると回答されています。
大東市では地域ケア会議の中で、医師やケアマネの意見より市のリハ職の意見が優先され、実態を無視したケアプランへと作成のやり直しがされています。
寺内氏は「北摂地域ではほぼ設置の計画はないが、北河内では地域ケア会議が設置されケアプランのチェックが行われている。注視していく必要がある」としました。
図書館から見た地方自治
地域科学研究会セミナーに亀井あつし議員が参加
1日、東京都内で「地方自治と図書館ー知の地域づくりを地域再生の切り札に」をテーマにしたセミナーが開かれ、亀井あつし議員が参加しました。
慶応義塾大学名誉教授の糸賀雅児氏は、「地方自治から見た図書館ー社会教育施設か公の施設か?」をテーマに、情報公開制度などの視点からの地方自治法、社会教育法、図書館法の関係を整理し図書館の重要性などを解説しました。
元鳥取知事の片山善博氏は、「図書館から見た地方自治ー図書館は民主主義の砦」をテーマに、知事時代の経験をもとに、図書館から地方自治や議会の在り方を見直した経験から、図書館の存在意義とはたすべき機能などについて語りました。
市長や図書館長から
伊万里市長の塚部芳和氏は、「地方自治から見た伊万里市民図書館ー市民参加による生涯学習の拠点づくり」について。
瀬戸内市民図書館館長の嶋田学氏より「瀬戸内市民図書館から見た地方自治ー公共政策に図書館はどう関わろうとしたか?」について説明がありました。
「知的立国の基盤としての図書館」
「地方自治と図書館」についての質疑と討論が行われました。
片山氏は、今後の日本のあるべき姿について「軍事大国や金満国家や土建国家でなく、知識や知恵さらには知的財産に基づいて国民を豊かにし、同時に世界に貢献できる」そんな国づくりが大切と強調しました。
その為には、「教育への投資は決して惜しむべきでない」、「教育と並んで重要なのが、知的拠点の図書館」と述べました。
指定管理者制度の問題点など指摘
しかし、「昨今の図書館をめぐる環境を見ると、むしろそれとは反対に、その機能の縮小や外部化による大幅な予算の削減が行われている」と図書館の司書の非正規化や指定管理者制度の導入についての問題点を指摘しました。
また、「自治体の首長や議員はもっと図書館に目を向けるべき」と述べました。
知のセーフティーネットを守りたい
研修参加者からの、「図書館が指定管理者制度になじまない理由は」との質問に対して、塚部伊万里市長は、「図書館以外の施設は指定管理者制度を導入している。図書館の民間業者への丸投げだけはしたくない。市民の知る権利が侵されることが心配」「知のセーフティーネットを守りたい」と答えました。
被保護者の拘留情報の収集
警察から児童・生徒の情報収集・提供
個人情報保護審議会を福田英彦議員が傍聴
門真市個人情報保護審議会が7月 31日開かれ、福田英彦議員が傍聴しました。
審議会に諮問された案件は、①生活保護受給者に係る留置施設等収容情報の個人情報を収集することについて、②児童・生徒の健全育成に関する学校・警察相互連絡制度により、児童・生徒の個人情報を収集し、及び提供することについてです。 いずれも諮問内容については了承されましたが、様々な議論が行われ、その議論を踏まえた答申書が作成されることとなりました。
「保護の適正化」を口実に、被保護者のプライバシー侵害?
「生活保護受給者に係る留置施設等収容情報の個人情報を収集することについて」は、被保護者が逮捕後拘留された場合に、福祉事務所に通知することにより、二重支給を防ぐことで、「生活保護制度の適正化を図る」というものです。現在大阪市、堺市、東大阪市で実施されていますが、他の都道府県では実施されていません。
委員からは、データ管理等についての質疑が中心でした。
しかし、保護費の二重支給を抑制するために、逮捕・拘留されながら起訴もされない等の事案の場合、被保護者のこのような情報を福祉事務所と共有することが、プライバシー保護や人権擁護の観点から本当に必要なのかどうか疑問が残ります。
今後答申書がまとめられますが、慎重な対応が求められます。
児童・生徒を守るために、慎重で適切な制度の運用を
「児童・生徒の健全育成に関する学校・警察相互連絡制度により、児童・生徒の個人情報を収集し、及び提供することについてについて」は、児童・生徒の非行及び犯罪被害の防止を図るため、協定を締結し、大阪府警及び府内の警察署から児童・生徒の個人情報を収集し、警察署等に児童・生徒の個人情報を提供しようというもので、府下では 27の自治体が協定を締結しています。
審議では提供する情報を絞りすぎると、実効性が下がることが懸念されるとの意見が出される一方で、「必要と認める事案」は表現が曖昧で、歯止めをかけることが必要との意見も出されました。
また、警察署等に情報を提供したことについて、当該の児童・生徒や保護者に通知しないとの教育委員会の考え方が示されましたが、適切なのかどうか疑問が残ります。
子どもが、いじめや犯罪に巻き込まれる事案への的確な対応が求められますが、慎重で適切な制度の運用が求められます。
第3回ふれ愛こども食堂
子どもを守る会主催の「第3回ふれ愛こども食堂」が6日、「バブル・ルナ」(泉町)さんで開かれ、子ども13人と大人3人、ボランテイアが 16人が参加しました。
当日のメニューは、ミートスパゲッティー、チキンナゲット、パン、ミニトマト、フルーツゼリーで、調理やミニトマトはお店の方の協力によるものでした。
食事の後は、別の部屋で折り紙、塗り絵、紙芝居、絵本の読み聞かせなどボランテイアの方たちのパフォーマンスで子どもたちも大喜び。子どもを守る市民の会では、今年の4月から2月に1回の開催で「ふれ愛子ども食堂」を取りくんでいます。 次回は、「ギャラリーカフェARAKI」で開催(10月21日)予定です。
議会関係文書の電子化を推進
3日、「門真市議会 ICT推進事業に係るタブレット操作研修会」が全議員を対象に開催されました。
門真市議会では、今年度より議会関係文書(予算書や議案書など)の電子化によって、コストの削減と議会運営の効率化を目的に情報通信技術(ICT)を活用することになりました(9月議会で試行、12月議会より本格導入)。
TCT導入は、議会改革協議会が講師を招いての研修や、議会活動と政務活動に使用している他市への視察、協議を重ね導入したものです。
導入に必要な経費(ソフト・タブレットレンタル料)は2年間で約480万円。市の予算が膨らまないように、各議員に支給される政務活動費は、今年度より月額1万円減額しています。