[2017.7.21] -[門真民報]
国の医療改悪を先取りする維新府政は許せない!
府議団が懇談会開催
12日、大阪市内で日本共産党大阪府会議員団は、府内の党市町村議員団と、国保と府医療費助成制度についての懇談会をおこないました。同懇談会に亀井あつし議員が出席しました。
宮原たけし府会議員は、来年4月からの国民健康保険の広域化(府下の市町村の統一保険料率・統一減免制度)問題について報告しました。
安倍自公政権、維新の会府政による住民負担額を軽減する自治体議会での取り組みについて、以下の報告をしました。
府に従わない市町村調整交付金減らす?
大阪府は、①医療費の支出を抑えた、②国保料の収納率をアップさせた、③市独自の保険料の減免を押さえた市町村には、府の特別調整交付金をたくさん配分するなど、国保加入者をいじめる国の医療改悪の先取りをしていると指摘しました。
広域化に向けて、府の考えに従わない市町村に対しては、府の特別調整交付金を減らすなど、脅しとも取れるペナルティーも検討していると説明しました。
市町村の減免制度、独自性守って
宮原議員は、「府は、府下の市町村独自の減免制度を統一しようとしているが、国会での日本共産党の質問に対して、『法的には市町村の判断で実施できると』と答弁している。ぜひ、各市町村の独自性を守って欲しい」と出席した議員に訴えました。
また、市町村は、国保料の引き下げにつながる法定外独自補助(下の表参照)を、府に20年前の水準に戻せと要求することを強調しました。
内各市町村への法定外補助金(決算ベース・千円)
補 助 金 名 | 2015年度 | 1995年度 |
事業助成補助金 | 299,664 | 625,000 |
国庫調整補助金 | 935,582 | 1,934,361 |
波及補助金 | 2,551,912 | |
計 | 1,235,446 | 5,111,273 |
国に国保料1人1万円引下げを
国に対して市町村が、①市町村の自主性を大阪府が認めるように指導と助言をする。②国保の補助金、当面は、国保料1人年1万円引き下げる(約3300億円)ための補助金の増額。③先進国の中でも遅れている予防医療、検診、健康づくりを国が先頭に立って強化と求めて欲しいと訴えました。
カジノ万博に3700億円投入
医療費助成はわずか数十億円を削る
石川たえ府会議員は、改悪されようとしている「福祉医療助成制度の再構築」について報告しました。
現在の助成(障害者と高齢者の一部、乳幼児、ひとり親家庭が対象)では、窓口負担1回500円、同じ病院や診療所なら月に3回目からは無料、薬代も無料となっている。
それを、①院外薬局で患者負担500円、②同じ病院や診療所で月3回目以降も500円ずつ負担、③複数の病院や診療所利用時の月上限額は現行2500円を3千円に引き上げようとしていると説明しました。
また、これまで月1千円の負担が、病院と院外薬局合わせて6回、3千円までの負担に、しかも3千円を超えた分は、いったん支払ってから償還払いの手続きをして初めて返金される事例を示しました。
市町村からの意見書を多数に
「大阪万博(カジノ万博)」は、会場運営費を除いても3700億円以上の税金を投じ、一方で、わずか数十億円でできる医療助成を削ることは許せない。
最後に、石川府議は、市町村からの「障害者・高齢者医療を含む福祉医療費助成の見直しについて慎重にして欲しいという意見書」が多数になるように頑張って欲しいと訴えました。
性的少数者への理解促進と支援の充実を求めて懇談
12日、党議員団はトランスジェンダー当事者の大野雅明氏と懇談を行いました。
大野氏は昨年3月にカミングアウト(自身がトランスジェンダーであることを公表)し、様々な困難に直面しながら、性的少数者の権利保障の問題で、全国の議員団と性的少数者への理解促進や支援の充実について懇談などに取り組んでいます。
性適合手術を受けた後も戸籍上には変更前の性別が記載され、就職の際に大きな障害となっていることなどを例にあげ、日常生活の中での苦労、困難を説明しながら、門真市の教育現場での対応や市民に対する対応、企業に対する行政の役割はどのようになっているかなど懇談を行いました。
また、ホルモン注射や性適合手術は保険が適用されず、特にホルモン注射は何回も必要なため、負担が大きいこと、医師不足も問題となっていることなども訴えられました。
懇談を通じて、行政の対応にもさまざまな課題があることが分かり、改めて権利保障の問題として取り上げる必要性を感じました。
誰もが自分らしく生きられる社会実現のため党議員団も力を尽くします。
議会基本条例の活かし方
条例の読み方・作り方など学ぶ
地方議会総合研究所のセミナーに福田英彦議員が参加
地方議会総合研究所主催の議員セミナーが13日東京都内で開かれ、福田英彦議員が参加しました。
テーマは、「議会基本条例の活かし方」と「条例の読み方・作り方、予算の修正」で、元衆議院法制局参事の吉田利宏氏が5時間半にわたり講演しました。
議会基本条例を制定した限りは実行する決意が必要!
「議会基本条例」は、地方議会の運営をどのように行うのかなどを定めたもので、2006年5月に施行された北海道栗山町の「栗山町議会基本条例」が最初と言われており、これまでに7百を超える自治体で制定されています。
吉田氏はまず、条例を定めなくても議会改革ができないのかを考えたうえで、制定した限りは実行する決意が必要だと述べました。
そして、「条例制定の意味合い」として、①対議会内では、議会改革として後戻りさせず後の議会を縛る②執行部に対しては、事務局や図書の充実など議会改革の側面支援を実現させる③市民に対しては、会議の公開や説明責任、請願等の取り扱いなど、住民との約束を明らかにするとの3点を挙げました。
そのうえで、①議会基本条例の基本的な要素②他の議会規則との関係③説明責任の正体とその実現④政策立案機能の活性化のための工夫⑤議決権の拡大など行政センスを手に入れるしかけの充実⑥事務局・図書室強化を本当に実現することについて詳述しました。
門真市議会においても議会基本条例の制定が課題として挙げられており、十分な議論が必要です。
条例の構造、法律用語地域課題の条例化、予算の修正方法深める
「条例の読み方・作り方、予算の修正」では、まず条例の構造①前文・目次②総則③実体規定④雑則⑤附則について実際の条例をもとに解説。
また、これだけは知りたい法律用語として、条文の構造を知る「又は・若しくは」「及び・並びに」、繰り返しを避ける「適用する・準用する」「みなす・推定する」について説明したうえで、例題で理解を深めました。
そして、「地域課題を条例化する」として、条例化までの行政の対応の段階を踏まえ、「自転車の安全利用に関する条例」「暴力団排除条例」「空き家等の適正管理に関する条例」など特徴やポイントなどについて解説しました。
さいごに「予算の修正」について、その限界と修正方法について、長の予算編成権との関係も含めて述べられました。
今後の議会活動にしっかり活かします。