[2003.7.6] -[門真民報]
6月13日からはじまった門真の第2回定例市議会は、25日閉会。日本共産党は、国民健康保険料の上限を引き上げる国保条例改正案など4議案に反対する討論をおこないましたが、賛成多数で可決されました。一般質問には、日本共産党の5人を含め12人。また、地方税財源の充実強化などを内容とする地方分権の拡充を求める意見書など3本の意見書が採択されました。
市税条例の一部改正が金持ち優遇ともいうべき地方税法の一部改正にともなうものだと指摘。手数料条例の一部改正は、住民基本台帳カードを発行するためのものですが、個人情報保護に関する法整備が不充分であること。国民健康保険条例の一部改正については、保険料の限度額を51万円から53万円、介護保険料を7万円から8万円に引き上げるもので、リストラや倒産で社保から国保に加入した方、手形が不渡りになった自営業者などに追い討ちをかけるものであること。また、2年連続の限度額の引き上げであることを指摘し、国が国庫負担削減の責任を放棄している以上、自治体として市民の命と健康を守る立場から、一般会計からの繰り入れを増やすべきだと述べ、反対の立場を明らかにしました。一般質問には、日本共産党から5人が立ち、選挙戦のなかでかかげた問題をそれぞれが、とりあげ質問をおこないました。
また、意見書では、(1)税源移譲を基本とする三位一体改革の早期実現を求める意見書、(2)北朝鮮による拉致問題の早期解決を求める意見書、(3)外国人学校への大学入学資格付与早期実現を求める意見書の3本が採択されました。
6月議会本会議最終日、公明党、鳥谷議員の一般質問で、日本共産党の候補者が選挙管理委員会から入手した名簿で、選挙運動用はがきを出したという発言がありました。しかし、これは鳥谷議員が事実確認をしたものではなく(通報)、伝聞にもとづくものでしかありません。
日本共産党は独自の名簿にもとづき、選挙はがきを出しており、まったく事実に反する発言です。これに対して、市理事者は、「選挙人名簿の閲覧は適法におこなわれている」「今後も適切な取り扱いにつとめていく」と答弁をおこないました。
日本共産党は、事実にもとづかない発言の取り消しを求める動議を提出し、強く、抗議の意思を表明しました。
なお、公職選挙法の規定では、「選挙人名簿の閲覧について、その趣旨に反しない限り、選挙人の動機は特に問わない。選挙運動を目的とする謄写についても差し支えない。(逐条解説公職選挙法、政経書院版、昭和41・四質疑集)」とされています。
本会議ではじめて一般質問に立った井上まり子議員は、第1に5月8日の集中的な大雨による浸水被害への対策をただしました。
特に2世帯の床上浸水まで発生した沖町地域への具体的な対策として、打越ポンプ場のポンプを排出能力の高いものに交換すること。被害件数の多かった門真2中付近の浸水対策として、校庭に貯留施設すること。また、北島市営住宅跡地に貯留池の設置を強く求めました。また、市内南東部下水道整備地域での浸水対策、寝屋川北部地下河川の整備促進及び災害予想図・洪水ハザードマップの作成を求めました。
これらの質問に対して、「ポンプの交換は施設状況を勘案し検討。学校施設の活用は、教育委員会の理解と協力を得ながら適切な方法を検討。北島市住跡への貯留池については、土地利用計画時に適切に設置されるよう協議する。」などの見解が示されました。
また、井上議員は、障害者施設の現場で働いていた経験から障害者支援費制度について質問。障害者の特性を考えた上で、内容や手続の周知徹底を求めました。またこの制度は、障害者自身がサービスを決定・選択・契約する制度のため、相談援助体制が重要であるとして、相談援助窓口の設置を求めました。答弁では、相談援助窓口について「障害者の立場にたち状況を見ながら検討していく」との見解が示されました。
●介護保険料の減免、利用料助成を
高齢者は、この4月から年金は減るのに、介護保険料は増え生活が大変厳しくないる。府下でも、27市町村が減免を実施している。また、利用料負担も大変。人口2200人の小さな村でも利用料助成を行っている。ぜひ門真でも実施を
(答弁)介護保険制度に中で行うもの。国に要望していく。
●街角デイハウスの実施を
街角デイハウスが府下で108ヶ所と大きく広がっている。高齢者がいつまでも、住みなれた場所で元気に暮らせるようぜひとも、門真市でも実施を。
(答弁)介護予防としての必要性は認める。地域の実情に応じた事業の選択を行う必要がある。
●保育所の増設を
今年、保育所に入れなかった児童は628人、今、少子化が深刻になっている中、女性が働きながら子育てしやすい環境が必要・ぜひとも、保育所の増設を
(答弁)今後の男女共同参画社会時代における保育所整備についてはその動向を勘案し検討していく。
●乳幼児医療通院助成
現在門真市では、2歳時まで実施しているが、少子化の中、一層の支援が必要となっている。府下では、3歳児以上が半分の自治体で実施しており、市においても、当面3歳児までの実施を
(答弁)財政状況を見ながら検討する。
●少人数学級の実現を
今年、1年生から2年生に進級する時、子どもの人数が減り、クラス減となった。子ども達は、また、新しい先生や仲間とやりなおさなければならない。せめて、こうしたクラスは、現状維持となるよう少人数学級の実施を。
(答弁)必要性は感じるが、学校の教員は府費負担で行うべき。今後、国、府に要望する。
まちのバリアフリー化の推進について、交通バリアフリー法にもとづく基本構想の策定で鉄道駅者へのエレベーター設置を行うことを(1)守口、交野、寝屋川市でエレベーターを設置していること(2)京阪滝井駅では市の負担が事業費の6分の1の約2200万円であったことなどを示し見解を求めました。
答弁では「法制度の趣旨を踏まえる」「早期の基本構想策定に向けた取り組みを検討」としましたが、この間鉄道事業者へは何ら働きかけをしていないことが、質問に答えなかったことから明らかになりました。
市営住宅の建替えについては、本町、月出、小路、北島の小規模団地の跡地利用について地域の要望を十分把握するための場を持つよう求め、市営住宅の公募の倍率が最高93倍にもなったことから、公営住宅を増やすことを求めました。
答弁では跡地活用について、地域の活性化につながる活用とするとし、公営住宅の建設については、状況を十分に勘案しながら検討すべき課題としました。
密集住宅市街地整備事業については、幸福北地区の事業において当初計画にもなかった6億円もの支出を伴う事業について白紙に戻すよう強く求めました。また、大倉西地区について、計画の住民への説明、意見聴取の重要性について質しました。
答弁では幸福北地区の事業については進める。居住者等への事業説明については計画策定後と従前どおりの答弁でした。
Q | 沿線住民が求める環境対策が積み残しになっているのに、工事着工でいいのか。 |
A | 先送りの宿題となっているは、今後の地元工事説明会で説明すると聞いている。 |
Q | 2600人の市民による公害調停をどううけとめるか。 |
A | 環境規準が遵守できるとの事業者の言い分と、この程度の環境対策では、不十分であるとの住民の言い分が並行したまま今日に至り、今回公害調停に発展したものと認識している。 |
Q | 地元自治会からの市への要望の内容。 |
A | 予定地の近辺には学校・保育施設があり、設置を認めないよう、府に働きかけを。 |
Q | 府の廃棄物事前審査要綱では、地元自治会・隣接住民の文書による合意がなければ、許可が下りないと聞いているがどうか。 |
A | ご指摘の通り。 |
Q | 空調設備と比較すると多額の予算をともなわない扇風機をただちに設置すべきだ。 |
A | 昨年実施した教室内の温度調査も一つの参考資料として、あらゆる角度から研究をすすめてまいりたい。 |
自治会が設置した防犯灯の電気料金の補助率を、せめて近隣市並みの1/2に引上げることを求め、検討したいという答弁がありました。防犯灯を設置するさいの補助金の改善を求めましたが、これまで同様の補助という消極的な答弁をおこないました。
自治会と自治会の境目になっている所の防犯灯電気代を校区自治連合会に負担させないで市が負担することについて質問しました。
質問の中、末広南区画整理地域などは、人通りが少ないにも関わらず街路灯電気料は市が負担。市民から要望され設置された防犯灯電気代料金は、校区自治連合会が負担するというのはのは納得できないと主張しました。他市の状況を踏まえ、防犯協議会と協議。さらに検討したいと答弁がありました。