[2017.6.22] -[議会活動]
豊北ゆう子 議員
高齢者施策の向上について
門真市の現在の人口は124,196人で、2010年の130,300人から6,104人減少し、高齢化率は3年前の26.6%から28.6%とすすんでいます。大阪社保協の資料では、北河内全体の資料ですが、団塊世代がピークとなる2025年には30.8%になると推定されています。
こうした中、歳をとっても安心して住み続けられる施策が、求められるところですが、安倍政権の下、介護では高い保険料を払わされながら、サービスを地域やボランティアに移行しサービスの安上がりを図り、事業者等の処遇改悪を招く総合事業に置き換える施策がおしすすめられています。そのうえ後期高齢者医療では医療費負担の引き上げなど、医療介護の改悪が行われていることは許せません。
門真市に求められているのは、国に対してこのような医療介護制度の改悪をしないように求めることともに本市に住む高齢者がいつまでも健康で生き生きと文化・交流を深める施設や環境を整えることです。
そこで高齢者が利用する老人福祉センターについて伺います。
老人福祉法では「老人福祉センターは無料、又は低額な料金で、老人に関する各種の相談にも応ずるとともに、老人に対して、健康の増進、教養の向上及び、レクリエーションのための便宜を総合的に供与することを目的とした施設とする。」と定められています。
門真市はこの法律に基づき、門真市立老人福祉センター、高齢者ふれあいセンター、地域高齢者交流サロンを設置し、現在指定管理者がこれら施設を運営しています。
これら施設の概要とそれぞれの特長、利用状況についてお聞かせください。
次に施設の安全管理についてです。
先日、老人福祉センターを訪れました。たくさんの方が利用されていました。将棋の部屋は満杯、カラオケの部屋では100歳の方も参加し元気に歌っておられた姿には驚きました。また別の場所では、二人で楽しそうにオセロをされていたのは90歳と96歳の方です。ビリヤードの部屋では80代の方もおられました。
談話室では、コーヒーを飲みながら、おしゃべりなど部屋いっぱいの方たちが本当に楽しそうでした。
みなさん生き生きと活動されていました。改めて、施設の重要性を実感したところです。
こういった施設を安心して利用していただくためには、高齢者にとって安全に利用できる施設でなければなりません。残念ながら、老人福祉センターでは、移動式のテーブルのコマが外れたものや、他にも壊れた机や椅子がたくさん機械室に保管されたままになっていました。 実際に使っている物の中にも、テープをはってひびを押さえているテーブルや角がささくれ立った物も見受けられました。
センター長にお聞きしますと、利用内容によれば机や椅子が足りない分を他の部屋から移動させて使用しているとのことでした。高齢者の方が、重い机や椅子を移動されるのは大変ではないでしょうか。
ヘルストロンと言う健康器具はとても人気で日によっては、外に列ができるほどだそうです。その器具も4台中2台が老朽化で壊れかけているとのことでした。そこでお伺いしますが、本来委託当初から設置していた設備数を整備する必要性についてお答えいただくとともに、設備の安全管理については、指定管理者との間でどのような取り決めになっているのでしょうか。また、このような状況をどのように把握され対策を考えているのでしょうか、お答えください。
次に高齢者福祉の向上と施設・設備の充実についてです。
現在、市との協定書に基づいて、指定管理者が設備の維持管理を行っていますが、協定書の19条2項で、備品については指定管理者が自主的に設置することができると規定されています。
先日、利用者からの要望もあり、通信カラオケが導入されたと伺いました。
利用している市民からは、「とても使いやすくなった。」「ふれあいセンターでもつけてもらえないか」との声を聞きました。市にも要望されているようですが、その後の対応についてお聞かせください。
また、地域高齢者交流サロンでは、自転車の駐輪場の屋根が設置されていないため、雨の日は利用しにくいとの声を聞いています。市にいくら言っても聞いてもらえないとのことでした。担当課に尋ねると駐輪場の屋根をつけることは増築となり、準防火区域に指定された地域であるため、基準を満たす建物にする必要があり、高額な費用が発生するために難しいとの見解でした。高齢者の福祉施設の充実を図り、防災に強い建物にする必要があるなら、前向きに検討するべきだと考えますが合わせて答弁を求めます。
また、高齢者ふれあいセンターでは、老人福祉センターに比べ、利用者の割合が少ないと言われています。その理由は、以前は施設の前まで巡回していたバスが無くなったことで、遠くからはこれなくなった。駐車場スペースがもっとあれば、車で来れるのにという方もたくさん聞いているとのことでした。高齢者ふれあいセンターでは緑の広場がありますが、殆ど使用しておらず、その場所の一部を駐車場として使えるようにしてほしいとの要望もあります。これらのことから、施設整備の見直しも必要になっているのではないでしょうか、答弁を求めます。
そして、このような利用者の意見や要望に対しては、これまでどのような対応を取られてきたのか、市のお考えと事例があればお示しください。
私たちの日常生活で使用しているものは、日々改良され新しくなっていきます。
例えば、老人福祉センターで人気のあるカラオケ機器は、現在もDVDのカセットを設置して音を流すものですが、いちいちカセットを入れ替えないといけないのは大変そうです。今は便利な通信カラオケに移行している自治体も増えてきています。
自治体によって、様々ですがお隣の寝屋川市では4つの高齢者施設すべて通信カラオケを導入されているようです。
このような中において、高齢者が憩う施設においても施設・設備の改善、向上させていくことは必要ではないかと考えますが、市の認識を伺います。
最後に市の役割についてですが、本市も今後高齢化がすすんでいくことが予測される状況において、高齢者が健康で安心して暮らせる環境を今以上にすすめる必要があると考えます。
年金や介護の充実はもちろん、買い物弱者の解消、道路や駅舎のバリアフリー化など、高齢者が移動しやすい環境、高齢者の就労、社会参加の場を広げることなどたくさん課題はありますが、老人福祉センター等の施設の充実も含め市の役割をどのように考えておられるでしょうか。答弁を求め質問を終わります。
【答弁】
本市の高齢者のための施設につきましては、御堂町の老人福祉センター、岸和田3丁目の高齢者ふれあいセンター、沖町の地域高齢者交流サロンがあり、高齢者の健康の保持増進、教養の向上、レクリエーション等のための活動の場を提供しております。老人福祉センターと高齢者ふれあいセンターにつきましては、個人利用もでき、老人福祉センターには各種の相談に応じる機能もあわせ持つことで高齢者の福祉の向上を図っております。
各施設における主な活動内容は、カラオケ、体操などのサークル活動、ヘルストロンの利用などの個人利用、指定管理者による盆踊りなどのイベント開催等を行っており、28年度におけるのべ年間利用者数は、老人福祉センターが49,592人、ふれあいセンターが16,794人、交流サロンが4,905人となっております。
次に施設の安全管理についてであります。
各施設につきましては、老人福祉センターが昭和47年に幼稚園として建設、平成元年に転用、ふれあいセンターが平成13年、交流サロンが15年に建設しており、施設の老朽化や設備の交換などの対応が必要となっております。
これらへの対応につきましては、指定管理者からの報告に基づき、必要に応じ安全面の確保を優先し工事等行っており、その負担については、指定管理者の仕様書に定めるもののほか、市と指定管理者で協議を行い決定しております。
次に施設・設備の充実についてであります。
各施設における利用者の方からの要望につきましては、トイレの洋式化、机や椅子の買い替え、また、議員ご質問の駐車場の確保、通信カラオケ設備の導入、自転車用の屋根の設置等、さまざまな要望を受けております。
施設・設備を充実することが利用者の満足度の向上に繋がることは認識しておりますが、予算も限られることから、すべての要望にお応えすることは困難であり、27年度に行いました耐震化工事等、引き続き、施設の利用にあたり安全性や緊急性の高いものから優先的に対応してまいりたいと考えております。
次に高齢者施策に対する市の役割についてであります。
市の役割としましては、高齢者を取り巻く環境の変化に的確に対応しつつ、高齢者福祉の向上に努めることだと認識しており、今年度策定予定の第7期高齢者保健福祉計画の策定過程での議論を踏まえつつ、引き続き、高齢者が健康で生きがいをもち、安心して生涯を過ごすことができる、元気で長生きのまち・門真を目指し、市の役割を果たしてまいりたいと考えております。
【要望】
施設設備の充実についてですが、答弁では「施設設備を充実することが、利用者の満足度の向上につながることは認識しているが予算も限られることから、すべての要望に応えることは困難。引き続き、施設の利用にあたり安全性や緊急性の高いものから優先的に対応していきたい」とのことですから、是非とも壊れた机や椅子の修繕、及び整備、トイレの洋式化など早急に進めていただくよう要望します。
また、ちなみに今年度予算では、これら施設の修繕費はたったの20万円となっています。
この額では、充分な整備は無理だと考えます。施設の実態にあった予算の増額と高齢者の要望に応える施策の充実を求め発言を終わります。