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  • こんにちは。門真市会議員団です。

    2017年6月議会 亀井あつし議員の一般質問・答弁

    [2017.6.21] -[議会活動]

      亀井あつし 議員

     

    1.児童生徒を対象とした朝食の提供に対する支援について

    3月議会の代表質問の再質問で、子どもの貧困対策について。「朝御飯を食べられていない子どもを対象に、小・中学校のランチルームを活用し、対策を講じることなど」ことなどについて要望しました。

    門真市が子どもの生活や子育て支援の充実に向けた、効果的な取り組みを推進するため、大阪府と共同で、小学校5年生及び中学2年生とその保護者を対象に「門真市子どもの生活に関する実態調査」が実施され、先日、冊子にまとめられました。

    「課題と方向性のヒューマンキャピタルの欠如」という項目には、困窮度別に朝食の頻度を見ると、困窮度が深刻化するほど、「毎日又はほとんど毎日」朝食を食べる頻度が減っている。困窮度が高まるにつれ、おうちの大人の人と一緒に朝食を取る頻度が下がり、困窮度1郡では「全くない」「ほとんどない」合わせると約半数が朝食を一緒に取っていない、これは大阪府内全自治体と比べて10%以上高い。朝食を毎日取らないなど生活習慣が確立していない子どもの方が勉強や読書を「全くしない」傾向がある。そして、「政策的課題のまとめ」には、「本市は、明らかに大阪府内全自治体の中でも経済的に苦しい状況が明らかであった」、「施策的にはすべての子どもたちや全ての保護者への支援が必要といえる」「子どもの貧困の発見から制度やサービスにつながる仕組みをすべての子どもが通う学校も巻き込んで作る必要がある。学校をセーフティーネットとして機能させることが出来ないか、学校という場の活用と展開を、真剣に考えるべきであろう」と記述されていました。ちなみに「門真市食育推進基本計画」にも朝食を食べることの大切さが示され、2013年度の「門真の小中学生は、朝食欠食率が全国平均の3~4倍となっており、全国的に見ても朝食の欠食が多くなっています」と記述されています。昨年の調査では、朝食欠食率が全国平均の2倍になるなど努力はされていますが、依然として全国平均よりも高い状況です。

    府下の全自治体に比べて朝食を食べている児童・生徒が少ないということについてどのように評価しているのか。具体的な対策として何か手立てを考えているのか答弁を求めます。

    全国的にも、学校での朝食提供の取り組みが広がっています。高知新聞に高知市立第四小学校が2014年から調理実習室を使って「お話モーニング」に取り組み、市内の小学校でも朝食提供が広がっているという記事がありました。また、福岡県内のある公立中学校で2016年から家庭の事情で食べられないなどの生徒を対象に週2回希望する生徒へパンやバナナ、牛乳、朝食の提供を始めたそうです。

    北河内でも四條畷市が今年1月より市立四條畷南小学校に隣接する四條畷市立福祉コミュニテイーセンターを使って、朝食喫食率の低さに伴う、勉強への集中力が下がることを少しでも無くし、体力の向上にも役立つことを目的に、「なわて子ども食堂」を地域みなさんのボランテェア活動として開始しました。スタート時の10名から現在26名が登録しています。同校に通う児童の1割を超える児童が利用しています。この学校登校日の平日、毎日午前8時から8時25分まで。一週間を申込みの単位として、1週間何日利用しても1人100円になっています。事業、調理・配膳・片付けなどは、ボランティアで運営されています。開設後、「児童が教室の外で遊ぶようになったり、勉強に集中するなど目に見えた変化を実感している」と説明を受けました。同事業に四條畷市が補助金を交付しています。

    児童・生徒に対して「朝食」の取り組みを地域のみなさんが共同して学校のランチルームなどを活用し提供できないか、財政などの支援も含め答弁を求めます。

     

    【答弁】

     まず、他市に比べて朝食を食べている児童・生徒が少ないことについてであります。

    「子どもの生活に関する実態調査」の結果において、「朝食の頻度」を見ますと、「毎日又はほとんど毎日」食べているという割合は、本市の79.5%に対し、府内全自治体では88.0%となっており、「おうちの大人の人と一緒に朝食を食べているか。」という項目では、週1回程度以下が、本市の46.7%に対し、府内全自治体では35.9%との結果であり、朝食の摂取に関しましても厳しい状況にあるといえます。

    また、本市は、家庭が府内自治体の中でも経済的に厳しい状況にあることが表れておりますが、クロス集計により、貧困を測る指標である「困窮度」が深刻化するほど、「毎日またはほとんど毎日」朝食を食べる頻度が少なくなるということが示されており、加えて、食事の摂取状況が子どもの自己効力感にも影響を及ぼしているという結果も出ておりますことから、改めて、朝食摂取の必要性を認識したところであります。

    具体の対策でありますが、「門真市食育推進計画」におきましても、朝食の大切さが謳われており、幼少期からの習慣づけが大切であるということから、これまでも、幼稚園、保育園及び学校等において、朝食摂取の重要性を子どもだけではなく、保護者に対しても周知啓発を行ってきたところでありますが、こういった実態を踏まえ、今後も、継続した取り組みが必要であると考えております。

     次に、財政などの支援についてであります。

     子どもの貧困対策に関しましては、「ひとり親家庭等相談事業」、「kadoma塾」、「子どもの健全育成事業」など、現状も様々な事業展開を行っているところでありますが、今後実施いたします、「子どもの未来応援ネットワーク事業」を推進する中で、子どもや保護者に対して、必要と思われる支援が一層浮き彫りになることが予測されます。

     今後につきましては、こうした状況も勘案しつつ、優先的に推進すべき事業の選択や財政も含む、効果的な支援方法の構築等について、庁内関係部署及び支援機関等とも協議してまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解賜りますようお願い申し上げます。

    小・中学校内の調理施設やランチルームの活用についてであります。

    子どもの貧困対策として、小・中学校内の調理施設やランチルームを朝食提供の場として活用することについては、衛生面や施設のセキュリティー面から既存の施設での対応は課題が多いと考えております。

    今後につきましては、学校施設の利用も含めて、関係部局と調査研究をしてまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解賜りますようお願い申し上げます。

     

    2.公文書管理条例の制定について

    改めて、公文書条例制定についての市の考え方についてお尋ねします。

    先日、通常国会が閉会しましたが、国政の場で、改めて加計学園・森友学園疑惑や陸上自衛隊の日報隠ぺい問題など公文書管理の在り方が問われました。

    私は、先の3月代表質問において、公文書管理条例の制定について質問し、民生常任委員会でも農業委員会の議事録をめぐる問題で質問しました。

    質問をする中で、改めて公文書管理条例の必要性を感じ、今回、なぜ公文書管理条例の制定か、どうして必要かについて質問することにしました。

    代表質問の答弁は、「公文書管理規程に基づき、公文書の管理を行っている」とありました。私、インターネットで、全国各地の自治体の公文書管理規程と公文書管理条例を見比べました。

    どの公文書管理規程を見ても「公文書の管理に必要な事項を定める」としか記述されていません。それは、役所の内部組織や事務取り扱いをするために存在するものだからです。公文書管理条例。例えば、全国で始めに制定した熊本県宇土市の条例の第1条には、「市が保有する情報は市民の財産であるという基本的立場に立ち、情報公開制度の目的の達成のため、及び行政機関などの政策形成能力の向上の為に必要な行政機関などの文章の管理に関する基本的事項についても定めることにより、市が保有する文章の適正な管理をはかり、もって公正かつ民主的な市政の発展に寄与することを目的とする」とありました。

    「公文書管理制度の新しい可能性」と題して、人間文化研究機構国文学研究資料館准教授加藤聖文(きよふみ)氏は、「公文書とは過去の一部ではなく、これからのより良い政策を立案するための参考となるもの。また、自治体が自分たちの判断で勝手に廃棄したりするものではなく、一定のルールにのっとって評価選別されて残されたものは市民に公開されなければなりません」「自治体にとって公文書とは、市民に対して、実施した政策は、いい加減な調査や判断で行われたのではなく、きちんとした議論を積み重ねたうえで実施されたもので、その痕跡は公文書として残されます。といった説明責任を果たす証拠となる」、「市民にとっては、何らかの問題が起きた場合、何がどこで間違っていたのか、間違えた原因は何なのか、又はどこを修正しなければならないのか、今後はこの失敗をどう生かせばよいのか、過去にさかのぼって検証する材料となるもの」「公文書を通して行政の意思決定メカニズムを市民が知ることで、ムダと思っていた自治体業務の中でも必要なものがあることを理解するようになり、結果的に相互の信頼関係が醸成されて、自治体が業務を進めやすくなります」「公文書管理制度を整えることは、自治体にとって無用な責任をいつまでも背負う事態を回避できるメリットがある」とありました。 

    以上を踏まえ、役所の内部組織や事務取り扱いをするために存在する公文書管理規程が公文書管理条例と同じように役割を果たせると考えているのか、条例制定する考えはないのか答弁を求めます。

    もう一点、部や課によって異なる公文書の扱いを改めることについてです。文書管理規程で文書管理の基準を示すが、あとは各課まかせになっていることによって、例えば、先にも述べた民生常任委員会での農業委員会議事録の取り扱い。議事録作成後音声データが削除され検証できなかった問題です。議事録・音声データの管理はどのようになっているのか。

    公文書管理条例制定に対しての質問にこれまでの答弁は、「公文書は、適正かつ公正な行政運営を行う上で重要」「意思決定に至る経過が重要なものや、各課における重要な取り決め等については、可能な限り、公文書の作成を行うとともに、将来にわたる行政資料として、適切な取り扱いに努める必要がある」今後はどうするのかとの質問に、「職員研修の実施と適切な公文書の作成及び保管について、職員周知を図る」とありましが、具体的に質問以降、改善されたことはどのような事がるのか。

    永久保存の公文書のマイクロフィルム化はどの程度されているのか、() 証拠書類としての価値 () 歴史的文化的な価値、 () 行政資料としての価値とあるが、具体的にどのようなものがあるのか、公共施設の設計図面やまちづくりをはじめさまざまな施策の形成過程についての資料は、廃止された施策も含め保存されているのか

    門真市マイクロフィルム文書取扱規程の5条にマイクロフィルムに撮影する文書の()に「その他文書主管課長が特に必要と認める文書」とあるが、特に必要と認める文章とはどのような文章か、また具体的にどのような文章が保存されているのか。

    年限の超えた公文書は、当面、マイクロフィルムなどにして保存するスペースはあるのか、音声データの永久保存はされているのか

    部や課によって異なる、公文書の扱いを改めていくことについて

    文書管理規定の第23条から26条までの起案文書、27条の他の部課に関係のある合議にかかわる文書の書式は庁内で統一されているのか答弁を求めます。

     

    【答弁】

    公文書管理条例の制定について市の考え方についてであります。

    本市では、門真市文書管理規程に基づき文書管理を行っているところでありますが、文書管理は、職員の業務の効率的な遂行に必要であり、市民の皆様への説明責任を果たす上でも、重要なものであると認識しております。また、公文書は、市民共有の知的財産であるため、市民による文書管理をより一層実現するには、条例において規定することが望ましいと考えております。

    しかしながら、公文書管理条例の制定に当たっては、現在、公文書等の管理に関する法律の改正案が国会に提出されていることから、今後は、国の動向を注視しつつ、他市の状況等の情報収集に努めて参ります。

     次に、過去に答弁してから改善したことにつきましては、公文書管理に関する職員研修の実施を今年度中に予定しております。

    次に、公文書のマイクロフィルム化については、原則、永年保存の文書について、平成10年度から19年度まで実施しており、議案書、課税台帳、開発協議に関する文書等があり、文書管理主管課長が特に必要と認める文書とは、永年保存文書等以外の文書で、マイクロフィルム化をする必要があると判断した文書を想定しております。

     次に、公文書の書庫の保存スペースにつきましては、現在十分に確保できております。また、音声データの保存年限につきましては、紙の文書と同様に重要度を理解している担当課で、個別に判断していくものと考えておりますものの、今後の課題として、調査研究してまいります。

    次に、起案文書の書式及び合議につきましては、門真市文書管理規程に基づき統一されたものとして、適切に運用しておりますので、よろしくご理解賜りますようお願い申し上げます。