[2017.4.14] -[門真民報]
かどま地域防災サポート隊設立
門真市で発生する災害とその対策
河田恵昭関西大学教授を迎え記念講演会
8日、かどま地域防災サポート隊設立記念講演会が、門真市民プラザで開かれ、党議員団より亀井あつし議員が参加しました。
南海トラフ沿い地震門真はどうなるの
河田恵昭関西大学社会安全研究センター長・教授は、南海トラフ沿いの地震が発生した場合、「門真市はどうなるのか」について、以下の説明をしました。
①市内全域で停電、断水が発生する。少なくとも 1週間以上継続する。初期消火に失敗すると 市街地延焼火災となる。
②京阪電車、大阪市営 地下鉄、大阪モノレールも長期にわたって運行不可能。
③市内全域が震度 6弱以上の強い揺れに一分間以上(M9なら 3分)見舞われ、昔、湿地帯や沼、水田だったところを埋め立てた市街地では、いたるところで液状化のために浸水し、 住宅は傾き、古い住宅は全壊・半壊する。
④市内の大部分の道路も液状化で通行不可になり、いたるところで交通渋滞が発生する。
⑤淀川の堤防や寝屋川の護岸が部分的に不同沈下し、水門なども閉まらないものが発生する。
南海トラフより上町・生駒直下型が被害大きくなる
上町断層帯地震、生駒断層帯地震が発生した場合、直下型地震のため、南海トラフ沿い地震より被害が大きくなると述べました。
熊本地震の教訓から受援対策などの検討
熊本地震を踏まえた応急対策・生活支援について、①新たに広域大規模災害を想定した、防災業務の多様化・増加に対応した地方公共団体の防災力強化。物資や人的支援等に関する受援計画。②災害対応におけるICTの活用。③大規模地震におけるNPOとの連携やボランティアの活用。④長期的な観点からのまちづくりビジョンのための事前のケーススタディー・専門家支援などについて説明がありました。
寝屋川・淀川の浸水リスク 鬼怒川氾濫規模が発生した場合
大阪府は治水対策に力を入れてはいるが、寝屋川流域の貯留水量は遊水池、流域調節池、地下河川の合計404万トン。2015年に発生した茨城県の鬼怒川氾濫と同じ雨が降れば 1・02億トン。寝屋川流域は総雨量の 1/28の貯留能力。
鳥飼大橋付近で淀川が決壊した場合、最大氾濫時、門真市内は全域が水没し避難所のすべてが浸水、マンションの2階も浸水する箇所がある。
被害をゼロに出来る見込みが明らかにない場合、被害の最小化を目指し、一人でも犠牲者を少なくするように努力する。事前対策と事後対策を組み合わせて、総被害を減らすことなど「減災」の重要性について述べました。
ポルトガル没落は地震が原因! 門真に自衛隊から支援来ない?
河田氏は、講演の中で興味深い話を紹介しながら、防災対策の大切さを訴えました。
例えば、断層と水脈はピッタリと合っている、「水は昔を覚えている」、酒どころと断層との関係。ポルトガルがリスボン地震によって国力が低下し、歴史の表舞台から消えた。
門真で熊本地震と同レベルの災害が発生した場合、門真に自衛隊員は一人も来ないと述べました。(熊本には2万6千人派遣。南海トラフ巨大地震の場合、自衛隊員1億6800万人必要。現在、陸上自衛隊員約 11万人)
「戦争放棄」を提案した幣原喜重郎生誕の地から
「憲法九条守れ」と訴え
上の写真 一番町にある、「幣原坦 幣原喜重郎両先生顕彰碑」。左側の肖像は幣原坦博士。右側の肖像が幣原喜重郎元首相。
9日、かどま九条の会と戦争アカン門真1000人委員会は、京阪古川橋駅で、憲法守れの宣伝を行いました。
かどま九条の会事務局長の酒井則行氏は、幣原首相が、マッカーサーに「戦争放棄」の決意を語り、国民には「戦争放棄は、正義に基づく大道です」と呼びかけたことなどを紹介しながら、憲法の大切さについて訴えました。
森友問題の比でない税金のムダ遣い
過大な補償に裁判所は公正な判断を!
中町地区の旧ダイエー(トポス)跡地をめぐり、門真市が光亜興産らに支払った 29億円の建物除却補償がムダ遣いだとして起こされている住民訴訟の第 18回目の弁論が 11日開かれ、福田英彦議員が傍聴しました。
9億円を手元に残し、1万3千㎡の土地をタダで取得!
弁論では、被告側からの準備書面が提出(陳述)され、審理が終結し結審、判決は7月6日に決まりました。 2014年2月の提訴から約3年。
門真市と二人三脚でまちづくりを進めてきた光亜興産らが、ダイエーとの間で、旧ダイエー(トポス)の土地と建物を2010年3月 26日に、土地 11億5500万円、建物3億4500万円、消費税1725万円の総額 15億1725万円で売買契約を締結し、1万3千㎡の広大な土地と建物取得する一方で、その旧ダイエーの建物を除却するだけで 29億円もの補償を門真市から受け取ったという問題です。
撤去費は5億円程度なので、光亜興産らは、9億円手元に残し、1万3千㎡の土地をタダで取得したことになり、税金・補助金のムダ遣いは、いま大問題となっている「森友学園」問題の比ではありません。
裁判長は被告の証言「信用できない」と明言!
証人尋問が行われた弁論では、ダイエーが閉店を決定した2009年9月から、光亜興産に売却した2010年3月までの門真市、ダイエー、光亜興産やURとの協議の経過が全く分からず、裁判長が「被告の証言は信用できない」と断言する場面もありました。
判決後に問われる宮本市長の対応
昨年7月の市長選挙で維新の松井知事は「こんな門真を変えましょう」と「29億円問題」を徹底批判し、市政の転換を訴えました。 しかし、宮本市長は、議会でこの問題について自らの考え全くを述べず、ダンマリを決め込み市民の期待を踏みにじる態度に終始してきましたが、判決後は宮本市長の対応が問われることになります。
裁判所の公正な判断が待たれます。
核兵器廃絶をテーマに青年ピースカフェ開催
5日、門真市文化会館で核兵器廃絶などをテーマに、原水爆禁止大阪府協議会事務局長の小松正明氏を講師に招いて、青年ピースカフェが開かれ、豊北ゆう子議員、ほりお晴真議員が参加しました。
歴史上初めて、核兵器禁止条約を正面にすえた「国連会議」が3月27日からニューヨークで開かれており、31日に終了した直後のピースカフェの開催となりました。
小松氏は、この間のNPT(核不拡散条約)再検討会議での各国の対応や国連総会での様子を話し、今回の国連会議の様子を報告しました。
唯一の被爆国でありながら交渉参加を拒否した日本政府には失望と批判が集まり、条約に反対する核保有国や同盟国の国連大使は、会議開幕にあわせ本会議場の外で、会議に反対する会見を開きましたが、これは初めての事態であり、トランプ大統領が命じたものだったと説明しました。
志位委員長は核軍縮・不拡散議員連盟(PNND)の一員として出席し、核兵器禁止条約の実現を訴えたことも紹介されました。
日本の平和運動が世界を動かす
小松氏は、唯一の被爆国である日本が交渉参加を拒否したが、日本の平和運動、特に国民平和大行進が世界を動かしていると話しました。
1958年から、たった1人で始まった国民平和大行進が、今や世界でもマネされるまでになり、海外からも参加者がいること、その後行われる原水爆禁止世界大会でも各国代表などが参加、発言しており文字通り「世界大会」となっていることなどを話しました。
最後に被爆者自身が訴えている「ヒバクシャ国際署名」は政党・宗教・団体をこえて集まっている、多くの署名を積み上げたいと訴えました。
その後、参加者の感想交流を行い「初めて聞く話ばかりだった」「海外では署名に対してどのような反応をするのか」「トランプ政権に代わってからの影響は」など質問や感想を出し合いました。