[2017.4.7] -[門真民報]
地域包括ケアシステム構築に向け、広域連合のあり方について検証を
くすのき広域連合議会 福田英彦、ほりお晴真議員
くすのき広域連合議会が3月 28日開かれ、福田英彦、ほりお晴真議員が出席しました。
案件は、条例案件4件(職員定数の条例改正、勤務時間、休日及び休暇等に関する条例及び育児休業等に関する条例改正、介護保険に関する条例改正、個人情報保護条例に関する条例改正)、平成 28年度補正予算(第3号)、平成 29年度予算で、来年度予算については共産党議員4人が反対しましたが、賛成多数で可決、他の案件は全会一致で可決されました。
権限移譲に伴う職員の増員に財政措置なし
福田英彦議員は、平成 30年4月から居宅介護支援事業者の指定等の権限移譲を受けるにあたり、職員の増員を図るための「くすのき広域連合職員定数条例の一部を改正する条例案」は、財政措置等について質しました。
答弁では、「財政措置については特にないが、国から都道府県に対し、円滑な権限委譲が行われるよう説明会の開催や人的支援などを行うよう通達がされている」としました。
予算審議においては、第7期介護保険事業計画策定について、地域包括ケアシステム構築の具体的な考え、総合確保指針に基づく市町村計画の考えと策定の主体はどこなのかについて質しました。
答弁では、「第7期においては、地域包括ケアシステムを強化する観点から、広域連合としての一元的な取り組みだけではなく、日常生活圏域ごと、市域ごとの視点で構築に向けた取り組みを検討する必要がある。市町村計画の策定については、介護保険事業のみで完結する計画ではないことから今後調整が必要。現在は調整も行っていないから、策定主体については明言することは困難。」との考えを示しました。
福田議員は、実態に合わないくすのき広域連合の問題が表れており、広域連合のあり方について検証が必要だと指摘しました。
認定調査委員を増やし早期に決定通知を
住民主体のB型をつくるべきではない
ほりお晴真議員は、来年度予算について介護認定調査、総合事業について質しました。
申請から決定までに時間がかかっている介護認定調査について、調査員の状況等質しました。
答弁では、調査員は3市で453人、介護事業者以外の調査員は門真市では5人、守口市と四條畷市は社協にも依頼しており、守口市は 14人、四條畷市で6人としました。
認定通知を早く出せるよう調査員の増員を求めました。
総合事業について、担い手となる人への研修の参加状況、今後の確保の考え等について質しました。
答弁では「守口市域26人、門真市域 21人、四條畷市域7人の54人。今後は、市域の協議体等を通じて住民主体のサービス類型Bの検討を行う等、確保に取り組む」としました。
採決にあたって、ほりお議員が第7期介護保険事業計画策定について、実態に合わないくすのき広域連合の問題点を指摘するとともに、総合事業についても、54人の研修参加状況では、従来のヘルパーがサービス提供を行い赤字になる、住民主体のB型はつくるべきではなくQOLの低下、介護の専門性の否定にもつながると問題点を指摘し反対しました。
「テロ対策」で国民をだまし 共謀罪の強行は許さない!
国民救援会門真支部が古川橋駅頭で宣伝
国民救援会門真支部は5日、「共謀罪」の強行は許さないと、古川橋駅頭で街頭宣伝に取り組み、福田英彦議員、豊北ゆう子議員もも参加しました。
「共謀罪」は、これまで三度国会で廃案になっており、今回は名称を変え、「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案が国会に提出されています。
「共謀罪」は実際の犯罪行為がなくても「相談」や「計画」をしただけで処罰するものであり、既遂処罰という刑法の大原則を転換するだけでなく、思想及び良心の自由を保障した憲法 19条に背く違憲立法で、日弁連も反対しています。
また、政府が「テロ対策」を口実にしながら、「目的」に「テロ」の文言が当初の案には無く、日本は既にテロ防止の 13本の国際条約に基づき国内法を整備していて、「テロ対策」は国民をだます口実にすぎません。
さらに、適用対象も限定が無く、処罰対象となる「準備行為」は拡大解釈が可能です。
宣伝行動では、こうした事実を示しながら、国会の論戦とあわせて、国民の世論と運動で国会を包囲し、「共謀罪の強行をストップさせましょう」と訴えました。
(仮称)門真消防署南部出張所建設にあたり認定こども園に配慮し、防音壁等を設置
守口市門真市消防組合議会定例会 豊北ゆう子議員
守口市門真市消防組合議会定例会が3月 29日開かれ、豊北ゆう子議員が出席しました。
付議された案件は、①平成 28年度補正予算②条例改正2件③新築工事請負契約の締結
④平成 29年度会計予算の5議案。
①は、予算額の歳入歳出予算から4599万6千円を減額し、39億5384万5千円にするものです。 主な要因は、ひえ島・千石統合庁舎の設計業務委託や自動車購入費等に対しての不用額の発生に対し、守口市門真市両市の負担金額の減額等を行うものです。
消防法違反の防火対象物を公表
②の条例改正の一つは、職員の勤務・休暇に関する条例の一部改正で育児休業や介護に係る時間等について定めるものです。
もう一つは、「火災予防条例の一部を改正する条例案」で、消防法令違反のある防火対象物について、利用者自らが利用の適否を判断でき、防火対象物関係者が防火関係業務を適正に配置促進することを目的として、命令の規定に違反するものの名前等をインターネットで公表することを規定するものです。(2018年4月1日施行)
豊北議員は、対象となる建築物や違反、公表に至るまでの流れなど質疑しました。また、本消防組合における対象建築物は9429件、立ち入り検査の状況については、対象建築物の規模に応じて1種から4種の区分に分け、1年から3年に1回となっており、これまで改善を指摘した件数は27年度で両市合わせて、610件とのことが明らかとなりました。「しばらく検査に来ていない」との地域の声も紹介し、規定通りに検査を行うよう求めました。
景観と騒音に配慮、南部出張所新築工事
③は、「(仮称)門真消防署南部出張所新築工事請負契約の締結」で、8業者による条件付き一般競争入札により(株)ハンシン建設が5億8490万1千円で落札したものです。
豊北議員は、庁舎建設にあたり、隣接予定の認定こども園に対してどのような対応をとったのか質しました。 担当者は、「低木の植栽と防音壁で囲い、景観と騒音に配慮した対応をした」と答弁し、これまでサイレンや訓練による音が保育所の子どもたちに与える影響が危惧されることから、豊北議員が配慮した対応を求めていたもので一定要望が実ったものです。今後も地域住民や認定こども園との課題が発生した場合は、速やかに関係者で話し合い対策を取るよう求めました。
また、同時期に、府営住宅建替え、認定こども園等の建設工事が同地域で始まることから、工事の安全面についても質疑しました。 ④の29年度会計予算は、前年度より 11・7%増で統合庁舎建設に係る費用が主なもので、いずれの議案も全会一致で可決されました。
総合事業は介護サービスの質の低下
介護保険制度改悪にストップを
3月 28日、けいはん医療生活協同組合あさひ事業所で小集会が行われ、ほりお晴真議員が、くすのき広域連合における総合事業や社会保障解体の動き等について話をしました。
そもそも総合事業とは要支援1・2の訪問介護と通所介護が保険給付から外され、市町村独自の事業へと移行するもので、くすのき広域連合では4月から事業が開始されることを説明しました。
利用者は質の低下、事業所は赤字になる
くすのき広域連合では、今までのサービス基準を緩和し、無資格者でも提供可能となる緩和型などが始まっています。
利用者にとっては安上がりな分、専門家以外からのサービスを受ける、事業所にとっては、やることは同じでも報酬が下がり赤字になると報告しました。
また、総合事業は「上限額」が設定されていること、くすのき広域連合ではスクリーニングシートを活用していくことが問題だと説明しました。
スクリーニングシートは、基本チェックリストのみでも介護認定を省略して総合事業の利用が可能となっているものを2重の意味で認定申請権の侵害になりかねないものと報告し、上限額について、給付抑制のため、スクリーニング・基本チェックリストが使われ、安上がりなサービスへと誘導していくことが危惧されると説明しました。
社会保障解体の動きについては府の福祉医療費助成制度の改悪、国では利用料3割負担が狙われていること等を報告しました。
最後に、世論と大きな運動で改悪にストップをかけていくことはできる、いまこそ医療生協も含め事業所の出番であると展望についても語りました。
スクリーニングはやっぱり問題
参加者からは「スクリーニングシートは問題があると思う。本人の希望による認定申請を阻害することがあってはならない」「くすのき広域連合や行政に対してもっと懇談など働きかけを行っていく必要がある」「くすのき広域連合解体は可能か」など総合事業開始にあたって、現場の混乱や問題点、生活保護行政に至るまで様々な意見が出されました。