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  • こんにちは。門真市会議員団です。

    2017年3月議会 市長の施政方針に対する代表質問

    [2017.3.9] -[議会活動]

    亀井あつし  議員

     

     

    1.市長の政治姿勢について

     

    (1)憲法・平和について

      

     

    まず、憲法・平和についてです。安倍政権は、これまでの自民党政権にはなかった、突出した危険な内閣となっています。一昨年9月、安保法制戦争法を強行成立させました。選挙で多数を得た政府・与党であっても、その権力の行使は憲法の範囲内に限られるという立憲主義を破壊した政治は、権力行使に抑制が無くなり、強権・独裁政治となっています。

     

    いま日本の政治に求められているのは、憲法を変えることではありません。憲法どおりの政治を行うことです。生存権を脅かす社会保障の改悪を繰り返し、貧困と格差の拡大など憲法に背く歴代の自民党政権の下で続けられてきた政治に問題があるのです。平和をめぐっても、憲法9条を生かした外交によって、日本とアジア、世界の平和を築くことこそ求めらています。

     

    門真市市民憲章の前文には、「私たち門真市民は、恒久の平和を求め、自由と平等を愛し、伸び行く門真市を支える市民であることに自覚と誇りを持ちます」とあります。市長は、市民の代表として、市民憲章の前文をどのように理解されていますか、また日本国憲法、平和憲法を制定した幣原喜重郎総理大臣が生誕した門真の市長として、現在の日本国憲法を守る声を全国に、世界に発信すべきと考えますが見解を求めます。憲法違反の自衛隊を南スーダンから一日も早く引き揚げさせ、非軍事の民生・人道支援に切り替えることを国に求めることを強く求めます。また、日本共産党は、世界に誇る日本国憲法を国民の手でしっかり守り活かすことが大切と考えますが、市長は憲法改正の動きについてはどのような見解をおもちか答弁を求めます。

     

     

     

     まず、市民憲章の前文についてでありますが、前文にある「恒久の平和を求め」とは、世界の恒久的な平和を願うものであり、この願いは誰しも同様であると考えております。

     また、市民憲章自体が、市民の総意で定められたものであることから、当然に尊重すべきものであると認識しており、私も含め、市民の皆様には、恒久の平和を求め、自由と平等を愛し、伸びゆく門真市を支える市民であることに自覚と誇りを持っていただくことは非常に大切であると考えております。

     次に日本国憲法を守る声を発信することにつきましては、本市は非核平和都市を宣言し、世界中が戦争のない平和な社会を願っているところであり、この趣旨を踏まえながら、市民の安全と財産を守る立場を認識しつつ、市民の皆様の声をしっかりと聴きながら、対応してまいります。また、自衛隊の引き上げや非軍事の支援への切り替えにつきましては、外交・防衛は国の専管事項であることから、その動向を注視してまいります。

     憲法改正につきましては、世界情勢や社会環境が変わる中において、国民の声を踏まえた改正は、必要に応じて行うべきものであると考えております。

     

    (2)アベノミクスについて

     

    安倍政権が始まって4年になりますが、安倍政権の経済政策の行き詰まりと破たんは明らかであります。超富裕層は益々豊かになり、国民全体の所得は低下する中で中間層が疲弊し、貧困が拡大しています。内閣府が発表した2016年度10月~12月期の国内総生産速報は、依然として低い伸びとなっています。GDPの6割を占める個人消費が0.01%の減少となっており、「アベノミクス不況」による内需の不振が続いています。

     

    市長は、「アベノミクス」をどのように評価していますか。門真市民が、アベノミクスの恩恵を受けていると実感できることがあるのか、格差と貧困をただし、中間層を豊かにすることを、国に対して経済政策の根本に据え実行することを求める考えはありますか。答弁を求めます。

     

     

     アベノミクス経済政策については、平成24年度の開始以降、円安・株高が進み、日経平均株価は1万9千円台まで回復し、完全失業率も4%台から3%台に改善するなど、一定の効果が現れているものと評価しております。

    本市におきましては、市民実感としては、まだまだ十分な状況にはないと考えておりますものの、生活保護状況の推移を見ますと、その他世帯につきまして、24年度の916世帯をピークに27年度には775世帯に減少しており、また、ハローワーク門真による有効求人倍率は、24年度の0.62から27年度には0.98に毎年上昇しており、雇用情勢は着実に改善しているものと考えております。

    また、国は、国全体を捉えた中で、必要な経済政策を進めるべきものと考えております。そのような中で、本市にとって必要な経済対策につきましては、様々な機会を捉え、要望してまいりたいと考えております。

     

    (3)「大阪都構想」について

     

    市長は、施政方針の「はじめに」の中で、世界情勢についてヨーロッパやアメリカの政権問題にふれられました。わが党は、ヨーロッパやアメリカで起きている問題は、世界中の最大利潤を求めて動き回る多国籍企業や国際金融資本の横暴のもとで、格差と貧困が広がった矛盾が招いたものであると考えるものです。

     

    市長は「世の中が常に変化している中、従来の価値観では捉えきれないニーズがある」また、「既存の価値観では捉えきれない」とも述べられました。これは、まさに「大阪都構想」そのものの考え方です。従来の価値観、すなわちこれまでの価値観、これまでの地方自治法に基づいた自治では対応できなくなっている、統治機構を変えるまさに「大阪都構想」そのものの考え方です。

     

    「大阪都構想」は、大阪市をなくし、暮らしと経済を一層悪化させるものです。再び、市民に対立と分断を迫る「大阪都構想」は絶対に許せません。門真の自治を守る立場から「大阪都構想」の撤回を大阪府に求める考えはないか、答弁を求めます。

     

     

     「世の中が常に変化している中、従来の価値観ではとらえきれないニーズがある」との趣旨は、市民ニーズは世の中が変わっている中で常に変化していくものであるということを前提に、市役所もこれに応えられるよう変わる必要があるということであり、「大阪都構想」のことを指して申し上げたものではありません。

     大阪都構想につきましては、特別区設置協議会を設置する提案がなされている段階であります。現在、副首都大阪にふさわしい新たな大都市制度の実現に向けて、様々な議論・検討を進められているところであり、大阪都構想も、その中で議論されていくものと考えており、今後の議論の方向や枠組み、本市への影響について十分に注視していくとともに、必要に応じ、市長会等を通じた働きかけを行ってまいりたいと考えておりますことから、現時点で撤回を大阪府に求める考えはございません。

     

    (4)大阪万博・カジノについて

      

    市長は、「2025年には、大阪万博に向けた日本万国博の誘致が本格的に進められており、これが実現しますと、大阪経済の活性化に大きくつながるものと考えられ、期待している」と述べました。

     

    橋下維新府政が誕生して8年が経過しました。大阪経済は、2007年を100とした場合、2013年は、全国102.4に対して、95.6と4.4ポイントもマイナスです。働く人の所得も全国以上に悪化しています。安倍政権の暴走による暮らし破壊に追い打ちをかけ、府民の懐を冷え込ませ、「格差と貧困」を拡大してきた「維新」政治の責任は重大です。

     

    大阪府は、IR(総合型リゾート事業)といってカジノをゴマカシ、万博誘致、いわゆるカジノ万博、淀川左岸線延伸部など大型開発事業に莫大な事業費  を積み込もうとしています。住民負担の押し付けとサービス切り捨てで生み出した財源で、財政破たんをもたらしてきた大型開発が、大阪の経済の活性化、門真の活性化につながるはずがありません。何を根拠に経済の活性化を期待しているのか、大阪府が福祉・教育・中小企業を大切にする方向に財源を使えば、必ず門真市民の懐が暖まり、景気回復につながることは間違いありません。松井知事に政策の転換を求める考えはないか答弁を求めます。

     

                                                                                     

    次に、大阪万博・カジノについてです。市長は、施政方針で大阪万博については触れられましたが、カジノについては触れませんでした。大阪府と大阪市が一体となって夢洲へのカジノ誘致に躍起になっています。2025年に万国博覧会を誘致するのとセットの計画です。

     

    カジノ解禁推進法は国民多数の反対・慎重審議の声、例えば、2016年12月の共同通信の世論調査では「つくらない方が良いと思う」方が75%も占めているのに無視して強行採決しました。安倍内閣はカジノのについて「大きな経済的効果ある」と強調しています。ギャンブル・パチンコ依存症に起因する犯罪が警察庁の統計でも年間2000件を超えています。犯罪の誘発、勤労意欲の減退、多重債務、家庭崩壊、自殺など多岐にわたる負の影響をもたらします。私、26年間の議員活動の中で、ギャンブル依存症になった本人や家族の方から、多重債務や家庭崩壊の相談をたくさん受けてきました。そうゆう経験からも、総合リゾートを隠れ蓑にしたカジノ解禁は、絶対に許せません。

     

    市長は、カジノに経済効果があるとお考えですか、カジノが社会に与える弊害、マイナスについてどのようにお考えでしょうか。刑法で禁じる賭博場・カジノは百害あって一利もないカジノは止めよと、大阪府に申入れをすべきです。市長の答弁を求めます。

     

     

     万博誘致やIR、淀川左岸線延伸などの大型開発が大阪の経済活性化、門真の活性化につながると考えているのかについてでありますが、万博誘致やIRは、国内の建設・消費需要のみならず、海外からの観光需要を見込めるものと考えております。

     当然に、無駄な開発は良いとは考えておらず、将来の成長に向けた投資については、むしろ積極的に行う必要があると考えております。

     自治体財政健全化法の施行や長期の不況により財政緊縮が続いたことに加え、人口減少による予算規模の縮小への不安から、過度の緊縮状態に陥る危険性があり、大阪経済におけるマインドが停滞しつつある現状においては、今後持続的に発展していくために、成長につながる新たな戦略的投資を積極的に行うことが、地域経済の活性化につながるものと考えており、現時点で、政策の転換を求める考えはございません。 

     次に、カジノについてであります。

     現在取り組まれているIRは、カジノも含むものでありますが、様々な観光集客を可能とする複合施設であり、新たな観光資源として、都市魅力を創造するためのものであることから、大阪を含めた関西圏の魅力の創出と成長に向けた積極的な投資策であると考えております。

     また、議員ご質問のとおり、ギャンブル・パチンコ依存症の方が本市にもおられることは事実であり、カジノがギャンブル性をもつことを否定するものではなく、カジノの立地に対するセーフティネットはしっかり構築する必要があると考えております。

     カジノの経済効果についてでありますが、カジノのみを特段議論することは適当でなく、IR全体として得られる財源により、ギャンブル依存症の方々への対策といった社会福祉や、さらなる地域経済の活性化など様々な施策を実施することも可能になるものと考えておりますことから、大阪の将来像を考える上で、IR立地が大阪の成長や発展につながる積極的な投資であることを踏まえますと、中止の申入れではなく、私は世界の先進事例を検証しつつ、積極的に進めるべき施策であると考えております。

     

    (5)府に市民施策充実の立場で要求することについて

     

    市長は、施政方針の中で、子ども医療費助成を高校3年生までの拡充、病後児保育事業を新たに1カ所実施、学校図書館司書を全小中学校に配置など、市民の願いを受け止め、施策を実施されたことについては、立場の違いを超えて評価するものであります。

     

    市長は「地域に根差した子育て・教育施策の充実、貧困対策は喫緊の課題」と述べました。日本共産党は、この市長の施策を一層充実させていく為には、大阪府に大型開発に財源をまわすな。2018年度からの障害者、高齢者、難病・人工透析・結核患者などへの医療費助成制度の改悪・負担増を止めて、子育て、高齢者や障害者支援、防災対策など安心安全のまちづくり、中小商工業支援を増やせと維新の松井知事に要求する意思はありますか。答弁を求める。

     

     

     医療費助成制度の見直しにつきましては、大阪府において、対象者の拡充に合わせ、患者負担についても議論されているところであり、引き続き、その動向を注視するとともに、子どもの貧困対策や家庭支援などの子育て・教育施策、密集市街地の解消をはじめとしたまちづくり施策、中小商工業支援等の産業振興施策等、本市の施策を充実させていくためには、府との連携が不可欠であり、かつ、本市が進めるべき重要な施策であることから、これまで以上に連携しているところであります。

     

    (6)市長の言う「市民の声なき声」、「市民の肌感覚」について

     

    市長は、「声なき声に耳をかたむけ」と述べられます。市民が何を求めていると現時点で認識しているのか答弁を求めます。

     

    施政方針の【むすびに】で「私が最も重視していることは『市民の肌感覚』であり、「私自身も、また、職員も感じられるよう努める」と述べていますが、具体的にどのように務めるのか、職員が「務める」という場合に、それは日常の業務を通じて意識するように研修するのか、それとも、組織的に仕組みを構築するのか答弁を求めます。

     

     

     市民の求めに対する認識についてでありますが、平成29年度予算は、市民の皆様のニーズに応える予算としたところであります。

    今後におきましても市民ニーズが変化する中で、多くの市民の皆様が、日常生活の中で何に困っているのか、行政に何を求めているのかなど、様々な場面で、その声に耳を傾けつつ、必要となる施策をしっかりと見極めてまいります。

     次に、職員が市民の肌感覚を感じられるよう努める方策についてでありますが、事業を推進する中で、現場で積極的に市民の皆様と接することにより身に付くものと考えますが、門真の地域性や成り立ちをより学ぶ研修の実施、また、自分の住む地域での地域活動も評価に取り入れる人事評価制度など、組織的な仕組みにつきましても検討してまいりたいと考えております。

     

    (7)伝統文化について

     

    施政方針で、「文化・伝統、郷土への愛など、先人たちから受け継がれてきた誇れる魅力がある」と述べられました。  

     

    わが党は、先にも述べましたが、平和憲法を制定した、幣原喜重郎総理大臣をもっとアッピールしてはどうか。また、長年にわたって、門真レンコンや水郷の面影など門真の原風景を残すことや、「門真れんこん」をアピールするための新たな施策は考えていないのか、他にも「地域伝統」というのなら、古代からの門真市史のダイジェスト版、現在21話収集されている門真の民話の発掘と伝承の工夫を伝えていくなどに取り組んではどうでしょうか、答弁を求めます。

     

     

     「門真れんこん」をアピールするための新たな施策についてであります。

    本市の特産物である「門真れんこん」につきましては、JA北河内主催の「農業まつり」と市の「農産物品評会」を同時開催することにより、地場産のれんこんを市民にアピールしてきたところであります。

    また、現在では行政だけではなく民間の商業者による「門真れんこん」を利用した商品開発、販売を行う事例も見られるようになり、テレビ、新聞、ラジオでの報道なども行われております。

    今後におきましても本市の特産物として、府の「大阪産(もん)」との連携も図りながら、様々な機会を捉えアピールしてまいりたいと考えております。

    幣原喜重郎氏のPRについては、歴史資料館内でのビデオ紹介、広報、ホームページの掲載のほか、小学校社会科の副読本に業績を紹介し、3年生の市内めぐりにおいては幣原兄弟顕彰碑を含めるなど、これまでにも周知に努めてまいりました。

    今年度は、幣原兄弟顕彰碑50周年として、広報の特集を組み、改めて市民の皆様に周知させていただきました。

     次に門真市史のダイジェスト版については、現在作成予定はないものの、それに代わるものとし教育委員会で作成した、「わたしたちの町門真」を小学校で、「郷土学習かどま」を中学校で副読本として、それぞれ社会科の授業等で使用すると共に、市民の皆様にも各図書館等で閲覧できるようにしているところであります。

    また、民話についてでありますが、21の民話をホームページに掲載しており、摂南大学と協働で、門真の民話を紙芝居にして、保育所や放課後児童クラブ、小学校のイベント等において子どもたちに伝承するなど積極的に事業を行っております。

     

    【再質問】

    「日本国憲法を守る声を発信する」ことについては、「市民の皆様の声をしっかりと聴きながら対応」すると答弁しましたが、具体的にどのような方法で市民の声を聴くのですか。

    「憲法改正」について「国民の声を踏まえた改正は、必要に応じて行うべき」と答弁でしたが、現行憲法のどこに問題がり、どこをどう変えなければならないのか、具体的に答弁を求めます。

    アベノミクスについて、「雇用情勢は着実に改善」とありましが、不安定雇用が今も増大しており、最近の生活相談の特徴として、普通に暮らしてこられた家庭が、ご主人の病気や事故で、突然、生活が立ち行かなくなったというケースが増えています。安倍政権の下、社会保障の切り捨てが進み、これまで以上にセーフティーネットが崩されていることを指摘しておきます。

     「『従来の価値観』とは、『大阪都構想』のことを指して申し上げたものではない」との答弁でしたが、日本維新の会の基本方針には、「1.統治機構改革 憲法を改正し、首相公選制、一院制、憲法裁判所を実現する、地方課題については地方自治体が国家の意思決定に関与できる新しい仕組みを創設する」とあります。「新しい仕組み」とは、「既存の価値観では捉えきれないニーズ」、すなわちワン大阪「大阪都構想」そのものです。

    答弁の中で、淀川左岸線、万博、カジノIR、チャレンジテストについて、維新政治家の重要な本質、大阪府と一体に手放しで進める立場であることがよくわかりました。

    昨年のIR推進法成立の直後の大手メディアの世論調査では、IRやカジノ解禁に反対が圧倒的多数を占めている。「中止の申し入れではなく、積極的に進めるべき」と、とんでもない答弁でした。市長がもっとも重視している「市民の肌感覚」とは全く相いれないと考えます。

    市長は、「IR立地が大阪の成長や発展につながる積極的な投資」といいました。「カジノはIR全体の面積の3%」と矮小化する議論もありますが、売り上げから見れば、カジノが大部分を占めます。逆にカジノをIRの中核施設にすることで、IRを家族連れでたのしむ方々もカジノに引き込むことになりかねません。

    市長は、「IR全体として得られる財源により、ギャンブル依存症の方々への対策といった社会福祉」といいました。「カジノの収益」で「依存症対策」など本末転倒です。カジノ中止こそ、これ以上ギャンブル依存症を拡げない唯一の方策です。ギャンブルは何の生産物も生み出さず、人の不幸を踏み台に儲けるだけのものです。アメリカや韓国では、反社会的犯罪も増え、地域経済が荒廃し、経済効果にとってもマイナスになっています。カジノは「成長」どころか、経済も暮しも壊す道です。

    市長は、市民からIRやカジノを望んでいるとの声を聴いているなら、具体的にどのような声を聴いているのか答弁を求めます。

    「声なき声」について、「日常生活の中で何に困っているのか」「必要となる施策をしっかり見極めていきたい」とありました。市長の言われるところの「声なき声」とは何かは、委員会質疑の中で改めてお聞きしたいと考えます。

     

     市民の皆様の声をしっかりと聴きながら対応することにつきましては、市長は、日頃より地域の様々な機会に出向き、話を聞いております。今後におきましても、その中で様々な声を聞きながら、対応してまいります。

     憲法改正の具体の中身につきましては、国において議論されるべきとの考えであり、国の議論を注視してまいりたいと考えております。

     また、市長は、市民からIRやカジノを望んでいるとの声を聴いているのかにつきましては、市民の皆様より、IRやカジノを含め、「大阪の景気を良くして欲しい、東京一極集中にならないように」など、大阪経済の活性化を望む声を、聞いております。

     

     

    2.行政運営について

     

    (1)マイナンバーについて

      

    マイナンバー制度は、様々な場面で情報漏えい、プライバシー権の侵害が危惧されますが、新年度新たな問題として、個人市民税の特別徴収に伴い各市区町村が事業者等にマイナンバーを記載した特別徴収税額通知書を送付するという問題があります。

     

    そもそも、事業者等の従業員は勤務先に個人番号の提示は強制されておらず、本人の承諾を得ないままの個人番号通知は、自治体であってもプライバシー権の侵害にあたり、憲法13条に違反するとの指摘もあります。

     

    自治体も相当なリスク管理と経費の負担増があり、東京都内の市区町村の税務課長会は総務省に、当面は税額通知書に個人番号を記載しないことを認めるよう要望し、中野区は通知書に番号を記載しないことを明らかにしており、本市も、同様の対応を行うべきと考えます。

     

     7月からは、中間サーバーを介した地方自治体の情報連携が始まります。さらに情報漏えいが危惧しますが、対応も併せて答弁を求めます。

     

     また、問題だらけのマイナンバー制度の独自の利用拡大はすべきでないと考えますが、答弁を求めます。

     

     

     特別徴収税額通知書への個人番号の記載につきましては、特別徴収義務者である事業者と課税庁が一体となって正確な個人番号を共有し、特別徴収事務を円滑に進めることを目的に、地方税法施行規則第三号様式により、個人番号欄が定められております。

     ご指摘の東京都中野区の事例のほか、現在、個人番号欄を全部又は一部アスタリスク表示にして送付する検討を行っている自治体もあると聞き及んでおり、これらの動向も注視しつつ、対応を検討してまいりたいと考えております。

     次に、マイナンバーの情報連携につきましては、本年7月からの開始に向け、現在、本市におきましても国のスケジュールに基づき、総合運用テストを順調に実施しております。地方公共団体を結ぶ中間サーバーを利用した情報連携につきましては、本市では、情報を取り扱う職員のアクセス権限の設定など適切な技術的セキュリティ対策を行っているところであります。

     引き続き、運用開始後におきまして、特定個人情報の適正な取り扱いに関し、可能な限りのリスクの排除に向けまして、情報連携を担当する職員に対し、情報連携端末の操作及び運用上の注意点の研修を十分に実施することにより、情報連携における情報漏洩の対応を図ってまいります。

     次に、マイナンバーの利用拡大につきましては、独自の行政手続に利用することによる市民の皆様の手続負担の軽減が図れることや、マイナンバーカードの多目的利用による様々な市民サービスの提供が可能となることなど市民の皆様の利便性の向上が期待できますが、マイナンバーを利用することによる影響などその重要性を十分に踏まえつつ、慎重に検討を進めてまいりたいと考えております。

     

    (2)公文書管理について

     

    宮本市長は、事務事業検証審議会の設置について、意思決定過程や手続きに法的・手続き的なリスクを含むものはないかなど、主のコンプライアンスなどの観点」と考えを示されています。

     

    我が党は、これまで情報公開条例の制定での審議や2015年9月議会の総務建設常任委員会で、役所内の担当課によって公文書の取り扱いが異なる問題について質問をしました。

     

    公文書は行政と市民をつなぐ大切な文書です。これからのより良い政策を立案するための参考にすべきと考えるがどうか、自治体が勝手に廃棄するものでない。検証、教訓の材料と考えるがどうか、市民に対し、実施した政策は、議論を重ねたもの、痕跡は残すべきもので説明責任が問われると考えるがどうか。以上3点について答弁を求めます。以上を踏まえたうえで、保存期間が満了した公文書であっても歴史的公文書選別基準がキチンと定められた公文書条例を制定することを求めます。条例を制定する意思はありますか。

     

     本市では、門真市文書管理規程に基づき、公文書の管理を行なっているところであります。

    公文書は職員が施策を立案し、決定する過程において重要な資料でもあり、また、公文書は業務遂行にあたっての市民への説明責任を果たす際に不可欠な資料であることから、公文書の廃棄にあたっては、門真市文書管理規程に基づき、文書の重要性等を検討の上、廃棄手続を行っているところであります。

    ご質問の「歴史的公文書選別基準」を含む公文書条例を制定することにつきましては、門真市文書管理規程において、公文書管理に関する基本的事項の他、歴史的文化的価値のある公文書の管理についても規定しております。今後とも、より一層、適切な公文書管理の運用に努めて参りたいと考えております。

     

    【再質問】

     文書規程でなく、条例化をなんで求めているか。それは、公文書規程は、事務の取り扱いに関しての必要な事項を定めたものであるからです。そうではなく、公文書を市民共有の知的財産として位置づけをすることが目的だから、条例化を求めているのです。

    施行されて6年になる「公文書などの管理に関する法律」の34条に、「地方公共団体は、この法律の趣旨にのっとり、その保有する公文書の適正な管理に関して必要な施策を策定し、及びこれを実施するよう努めなければならない」と努力義務が規定されています。

    例えば、4年前に施行された札幌市の公文書条例の1条の目的には、「この条例は、公文書が市民の知る権利を具体化するために必要な市民共有の財産であることに鑑み、公文書管理の基本的事項を定め、公文書の適正な管理並びに市政上重要な公文書管理の基本的事項を定め、公文書の適正な管理及び市政上重要な公文書の保存及び、利用を図ることにより、市民との情報共有を進めるとともに、現在および将来にわたり市の責任を全うし、もって効率的で、公正かつ透明性の高い行政運営を確保すること及び市民が主体となったまちづくりの推進に寄与することを目的とする」とあります。

    本市においても、公文書管理条例の制定に向け検討すべきと考えます。答弁を求めます。

     

    公文書管理についてでありますが、公文書等の管理に関する法律の趣旨に基づき、より一層の適切な公文書管理について、引き続き調査研究を行って参ります。

     

    3.市民の暮らしについて

     

    (1)国民健康保険事業について

     

    大阪府は、2月16日国保担当課長会議、17日の府市長会において「新たな国保制度における『市町村標準保険料率』の仮算定結果について」説明を行いました。

     

    その説明で示された資料の中で、試算の意義・目的として2018年度からの新制度施行に向けた保険料負担のあり方や、激変緩和の条件・規模の検討を行うため、平成2017年度における市町村標準保険料率の試算を行うとして、医療費水準は反映しない、未確定の公費等については考慮せず仮算定結果が示されました。

     

    全国各地で「国保料の統一化」や「統一保険料」について、市町村の強い反対の声が上がり4府県を除く都道府県では、国保一元化の動きは止まっています。

     

    大阪府下でも、「保険料が確実に今より高くなる」、「健康づくりの努力が保険料額に全く反映されない」などの理由から、一元化に反対する自治体が広がっています。

     

    市長は、国保一元化について反対の表明をすべきと考えますが答弁を求めます。

     

     

     保険料率を統一することにつきましては、「被保険者の負担の公平化」や「大阪府で一つの国保」になることを踏まえ、医療費水準は反映せず、府内統一保険料率とする方向で、これまで「大阪府・市町村国民健康保険広域化調整会議」等にて検討が進められており、あわせて医療費水準の反映に代わるような被保険者や市町村に対する健康づくり・疾病予防等へのインセンティブ方策も今後検討されることとなっており、本市といたしましては反対する考えはございません。

     しかしながら、本年2月16日に大阪府から公表された「市町村標準保険料率」の仮試算結果では、一定の条件の下で算定しているものの、本市の28年度保険料率と比べ、高い標準保険料率が示されたことから、本市被保険者への影響を考慮する中で、今回の仮試算結果を分析し、算定の条件設定や

     激変緩和措置等について、大阪府に対し、調整会議等を通じて要望してまいりたいと考えております。

     

    (2)介護保険制度

    4月から介護予防日常生活支援総合事業がスタートします。党議員団は、くすのき広域連合も含め危惧する点や問題点について、指摘すると同時に充実に向けての提案をしてきました。

     

     実施にあたって、現行サービスは維持されるのか、実施しようとしているスクリーニングはすべきでないと考えるがどうか、各支所への専門家の配置は、多様なサービスは具体的にどうしていくのか、総合事業費の上限問題と市町村の裁量との関係で門真市は市独自施策をどうしていくのか答弁を求めます。

     

     介護予防日常生活支援総合事業は、より門真市独自で取り組むべき課題の事業化が求められるものです。改めて「くすのき広域連合」のありかたについて検証をする時期に来ていると考えものです。市の見解を求めます。

     

     

     まず、平成294月からくすのき広域連合で実施される介護予防日常生活支援総合事業についてであります。事業の実施にあたりましては、現行と同じ基準及び単価のサービスとして、訪問介護相当サービス及び通所介護相当サービスが実施され、サービスの低下を招くことはないものと考えております。その他としましては、訪問型では、身体介護を必要としない方に対する生活援助のみの訪問型サービスAが、また、通所型では、軽度な体操やレクリエーション等を行う通所型サービスA及び身体運動に関わる骨・筋肉・関節・神経などの機能向上等のプログラムを提供する通所型サービスCが実施されます。

     次に、スクリーニングにつきましては、市民のみなさまが相談に来た際、介護の必要度を聞き漏らすことなく確認するために、「新しい総合事業窓口スクリーニングシート」を活用いたします。

     同シートは、要介護認定申請をしていただくか、基本チェックリストを活用するかの判断をするためのものであり、基準に1つ以上該当すれば、認定申請の案内をすることといたしております。

     なお、明らかに要介護認定申請が必要と認める場合は、スクリーニングシートを活用しないことも想定されております。

     次に、各支所への専門家の配置についてであります。事業を利用する対象者に該当するかどうかの基本チェックリストは、市民の利便性を考えて、地域包括支援センターに限らず、くすのき広域連合本部及び支所での活用を予定しております。

     各支所においては、専門職に限らず他の職員も適切に対応できるよう研修などを実施し、安心してサービスを利用していただけるよう取り組んでまいります。

     次に、多様なサービスは具体的にどうしていくのかにつきましては、くすのき広域連合においては、28年1月から、門真市社会福祉協議会に生活支援コーディネーターを委託し、2月には「門真市域生活支援サービス協議体」を設置したところであります。

     この協議体におきましては、これまで4回にわたり、生活支援サービスの創出、資源の再編や開発、担い手の養成、事業の周知等、さまざまな課題の検討や情報交換を行っており、今後とも多様なサービスの実施に向けて幅広く検討し、取り組みを進めていくものと考えております。

     次に、総合事業費に上限があることへの対応についてであります。

     新しい総合事業につきましては、今後、構成市それぞれにおきまして地域の実情に応じた多様なサービスが検討されることとなりますが、原則、事業費の範囲内で円滑な実施に努めることとなります。

     なお、事業費に上限があることに伴う市としての対応につきましては、今後の状況を十分に見極めながら、くすのき広域連合及び構成市と情報共有、連携、調整を図ることにより、必要に応じた適切な対応に努めてまいります。

     くすのき広域連合のあり方についてでありますが、介護保険事業のくすのき広域連合での運営において、一定の課題があることについては認識しておりますものの、くすのき広域連合本部と支所がより連携を密にしながら、新しい総合事業の開始などに対応してまいりたいと考えております。

     

    (3)生活保護行政について

     神奈川県小田原市の生活保護担当職員が「保護なめんな」などのプリントをしたジャンパーを着て受給世帯の訪問をしていた「保護ジャンパー」問題であります。

     党議員団は、憲法の基本的人権や個人の尊厳、生存権を侵すものであり、許せない行為と考えます。同問題について市の認識について答弁を求めます。

     

     小田原市における問題についてであります。

     この問題への本市の認識についてでありますが、生活保護制度を実施する上で、保護受給者への配慮に欠けた不適切な行為であると考えております。

     

    (4)産業振興について

     

    市長は、施政方針で「産業振興施策を基礎として、企業ニーズなどを踏まえながら、より効果的な企業支援を進め、職住近接のまちづくりを目指す」と述べました。この「産業の振興と身近で働ける場の創設」の立場から、産業振興について以下の質問をします。

     

    市は産業を取り巻く状況を把握するための実態調査などを踏まえ産業振興ビジョンを策定し、「モノづくりネットワーク」「中小企業サポートセンター」設置など、企業ニーズ把握しながら、さまざまな取り組みをしてきましたが、これまでの事業についての到達をどのように評価しているのか、今後の課題をどのように捉えているのか答弁を求めます。

     

    2017年度予算要望への産業振興についての回答は、消極的な内容でした。

     

    具体的には、「中小企業振興基本条例」の制定です。「小規模基本法」を基本に、経済同友会からも要望されている「中小企業振興基本条例」は、現在府下でどこが制定しているのか、どれだけ調査研究すれば制定するのか、改めて、制定する考えはないのか答弁を求めます。

     

    「小規模工事契約希望登録制度」は、地元の登録業者も十分に受注できないのはどうしてか、建設工事の入札参加資格のない事業者を対象とすることは当面は困難とは、将来可能という事か?

     

    大阪府の小規模企業サポート資金制度の実施を求めたところ、「利用状況が低く制度を廃止した」と回答がありましたが、なぜ利用状況が低かったと考えているのか答弁を求めます。事業者が気軽に安心して利用できる小規模企業サポート資金制度を復活・充実すべきと考える、答弁を求めます。

     

    新たな提案ですが、町工場の固定費の負担軽減のため、リース料の支払い猶予を拡げるとともに機械設備や貸工場の家賃に対する直接補助をしてはどうでしょうか。群馬県高崎市では、機械設備などの償却資産を対象にリース料の助成をする「中小企業など機械設備導入支援助成金」制度を期間限定ではありますが実施しています。門真市でも中小企業の下支えの立場から、リース料の一部助成の実施を求めます。

     

     

     

     

     これまでの事業の評価につきましては、第5次総合計画施策評価委員会の評価結果におきましても、「門真市ものづくり企業ネットワークや中小企業サポートセンターの取り組みの進捗度合いが順調。」「着実に変化が起こっていることが伺える。」との高い評価となっているように、事業の成果が出てきつつあり、今後ネットワークのすそ野を広げていくこと、各種事業の定着を図ることが課題であると考えております。

     次に「中小企業振興基本条例」の府内の状況につきましては、28年9月1日現在において、八尾市をはじめ14市で制定されており、これまで他市の制定状況を注視し、調査研究して参りましたが、本市では、27年度より「まち・ひと・しごと創生総合戦略」に産業振興を位置づけ、各種の事業を展開しているところであり、現在のところ条例を制定することは予定しておりません。

     次に、過去に市の融資制度の利用が低かったことにつきましては、現在、検証できる状況ではございませんが、当時のニーズに合わなかったのではないかと推測しております。

     また、小規模企業サポート資金制度についてでありますが、現状では府の融資制度や日本政策金融公庫の融資等があり、市や中小企業サポートセンター及び守口門真商工会議所において、事業者が気軽に安心して制度利用できるよう申請支援しており、本市といたしましては、融資に対する利子補給といった一義的な支援よりも、経営力向上や設備投資を図るための、補助上限額が1,000万円である「国のものづくり補助金」、販路開拓のための、補助上限額が50万円である「小規模事業者持続化補助金」などへの支援が有効であると考えており、新たに「小規模企業サポート資金制度」として、市の融資制度を復活・充実することは予定しておりません。

     次に、中小企業に対する機械設備の償却資産のリース料の一部助成につきましては、現在、本市独自の「ものづくり企業立地促進制度」として、機械設備を購入した場合、その企業に対して奨励金を交付しているところであり、新たにリース料の一部助成については、現在のところ実施の予定はございません。

     次に、小規模工事契約希望登録制度についてであります。本市では、小規模な修繕工事等におきましても、適正な品質等の確保が求められるため、信頼のおける技術力、実績等を有する「門真市建設工事入札参加資格者名簿」に登録されている地元業者に優先的に発注するよう努めているところであります。

     しかしながら、工事内容や工事種別の発注件数にバラつきがあることなどから、業種によっては受注機会が少ない現状であります。

     このようなことから、建設工事の入札参加資格のない事業者を対象とする「小規模工事契約希望登録制度」の導入については、現在の状況においては難しいと考えております。

     

    【再質問】

     216日に大阪府から公表された「市町村標準保険料率」の仮試算について、大阪社保協主催で31日開かれた説明会で大阪府の担当者が説明したが、統一に反対している自治体があること、保険料賦課決定権限は市町村長にあり大阪府が市町村がやることに制限はできないということを明言し、仮試算も所得指数が不正確であることが明らかとなりました。このような矛盾だらけの保険料統一は、市民にとって百害あって一利なしです。独自の保険料設定と減免制度を実施すべきと考えるがどうですか。

     介護保険制度についてですが、くすのき広域連合のあり方について「一定の課題がある」との認識が示されたが、どのような課題がると認識しているのか、その点も含めてくすのき広域連合のあり方について検証すべきと考えますが答弁を求めます。

     

     本市独自の保険料率設定と保険料減免制度を実施すべきことについてであります。

     保険料率及び減免基準につきましては、先程も御答弁申し上げましたとおり、調整会議にて示されております「大阪府で一つの国保」などの考え方に基づき、府内での統一化を進めているものであり、市独自の制度とする考えはございません。

     しかしながら、本市の置かれている現状やこれまでの努力が考慮されたものとなるよう、調整会議等の場において、大阪府に対し要望してまいります。

     くすのき広域連合における一定の課題についてでありますが、地域包括ケアシステムの構築を推進するにあたっては、地域の実情に応じた運用が求められていること、また、事業によっては、保険者としての整合性を担保するため、広域連合並びに構成市の合意形成が必要であり、それに一定の時間を要することなどがございます。

     次に、「広域連合のあり方について、検証すべき」とのご指摘につきましては、今後、社会情勢の変化や制度の見直し等に対応するため、介護保険を適正に運営する見地に立った多角的な検証を進めてまいり、本市の地域特性や社会資源を踏まえ、地域包括ケアシステムの構築に向け、早期かつ万全な体制を目指してまいりたいと考えております。

     

     

    4.まちづくりについて

     

    (1)淀川左岸線延伸部の事業化について

     

    大阪府は、「関西圏の国際競争力強化を支える非常に重要な道路」と位置付け、阪神高速淀川左岸線2期事業とその延伸部について、あくまで工事を着手する考えです。阪神高速道路の1キロ当たりの利用台数は1998年と比べて20%近く減っています。3500億円もかけて10年後に完成する淀川左岸線延伸部は不要・不急の事業です。国と一緒に「二重行政解消」とムダをなくせと言ってきた維新の松井知事府と吉村大阪市長が協力して大型開発を進めており、その1つが、この事業です。

     

    阪神高速淀川左岸線延伸部事業は、門真市民にとっても大きな問題であります。同道路の説明資料図をみると、鶴見区花博通りから三ツ島の第二京阪道路ジャンクションまで、地下78mから合流地点の25mまで100m以上を一気に登りきる設計となっています。門真市内に吹く風の8割は大阪湾から吹く西風です。第8回大阪NO2簡易測定運動実行委員会が昨年519日、20日実施した大阪府下9238カ所、門真市内でも79カ所に設置されたカプセル・NO2メッシュ測定の結果報告書には、「高速道路や幹線道路のジャンクションや交差点などの周辺に設置されたカプセルでは40、50ppdを超える測定濃度が見られます。」また、「汚染スポットを見逃さない汚染監視体制の充実強化が必要」とありました。市長は、淀川左岸線延伸部着工についてのどのように考えているのか、また、大気汚染や騒音についてどのように評価しているのか。日本共産党は、莫大な税金のムダ遣いであり、大気汚染や騒音など環境をいっそう悪化させる阪神高速淀川左岸線延伸部事業は、中止することを求めるべきです。答弁を求めます。

     

     

     淀川左岸線延伸部は、大阪都市再生環状道路の一部をになう道路で、大阪都心部の慢性的な渋滞の緩和や物流の効率化による経済の活性化、災害時の避難・救援活動を支える広域的な輸送ルートの確保につながるものであります。また、本市においてもさらなる交通利便性の向上が期待されることから、淀川左岸線延伸部の整備は必要不可欠であると認識しており、中止を求めることは考えておりません。

     なお、大気汚染や騒音等の公害に関しましては、25年の環境影響評価方法書、27年の環境影響評価準備書に対して環境の保全の見地からの意見書を大阪府に提出いたしております。

     今後におきましても、国、事業者に対しまして、供用開始後の環境監視を実施することと環境基準を超過した場合には、すみやかに適切な対応を実施することをあらゆる場面において働きかけてまいりたいと考えております。

     

    (2)空家等対策ついて

     

    昨年12月議会一般質問で、危険な老朽家屋及び空き家対策についてわが党は、これまでの対策の現状について、「建築物等の適正管理に関する条例」施行後の条例に基づく対策の進捗について、「空き家対策特別措置法」にもとづく計画策定についての質問をしました。答弁で、まず、要望があった場合は、まず現地調査、使用者等に指導空き家は情報収集、指導文書の送付。長屋住宅で一つでも居住されている場合は「空家等」に該当せず、法に基づく調査が行えず、取扱いの見直しを国に申し入れている。2つ目は、相談を受けた建築物については、外壁の一部が落下したこともあり、条例に基づき、フェンス等により仮設の塀を設置する応急措置を行った。最後に、現在実施の空き家調査は、机上により精査し、現地調査を実施。空き家であるか否かだけでなく、危険度においても把握を行っており、優先度を判断し、適切な指導を行い、良好な住環境の促進に取り組む。特措法に基づく計画については策定に向け準備を進めていると答弁がありました。

     

    市長は、「30年度での空家等対策計画策定」について述べられていますが、計画策定にあたっての基本的考え、今後のスケジュールについて答弁を求めます。

     

     

     

     

     適切な管理が行われていない空家等が防災、衛生、景観等の地域住民の生活環境に影響を及ぼす可能性があります。生活環境の保全を図るとともに、まちの魅力を高める潜在的な資産として、空家等の活用を促進するため、空家等対策計画において、空家等に関する基本的な方針などを定めるものでございます。

     今後のスケジュールについてですが、現在実施している空家等実態調査の結果を基に、29年度に計画策定に着手し、市民意見等も踏まえ、30年度の計画策定に向けて取り組んでまいります。

     

    (3)安心・安全のまちづくりについて

     

    施政方針で「地域の利便性向上や通学路の安全確保」について述べられていますが、市内の道路は、歩道が確保されず電柱が歩行の邪魔になっている危険な個所がたくさんあります。

     

    全国各地でも同様な課題がある中で、昨年の臨時国会で、無電柱化促進法と自転車活用推進法が全会一致で可決・成立しました。

     

    無電柱化促進法は、道路の防災性の向上、安全性、快適性の確保、良好な景観の観点から法制化されました。自転車活用推進法は、自転車専用道路や通行帯の整備など、検討実施するとし、地方自治体も推進計画が義務付けられました。

     

    2つの法律を、地域の実情に即して、住民合意を得ながら進るなら、まちのバリアフリー化や歩道整備に活用できると考えます。市は、2つの法律を活用し安全・安心なまちづくりをどう具体化するのか答弁を求めます。                                                                                                                                                                                                                                            

     

    1月5日、門真市駅にて30代女性がホームから転落し幸い軽傷で済んだが、市営地下鉄門真南駅を除く駅舎にホームドア設置を一日も早く設置すべきです。市は同問題についてこれまでどのような取り組みをしてきたか、今後どのようにしていくか答弁を求める。

     

     

     まず、無電柱化推進法及び自転車活用推進法についてであります。

     昨年12月に公布された無電柱化の推進に関する法律では、国土交通大臣は「無電柱化推進計画」を定めることとなっており、国土交通省は現在のガイドラインに代わる次期計画の検討をしていると聞き及んでおります。

     また、自転車活用推進法においても、政府は「自転車活用推進計画」を定めることとなっております。

     市町村は、これら国が策定する計画を基本として、地域の状況に応じた計画や施策を策定するよう努めるものとされておりますので、本市においても今後、それぞれの推進計画の策定状況など、国の動向を注視してまいりたいと考えております。

    次に、ホームドア設置についてであります。

    昨今、各鉄道会社において転落事故等が多発しており、本市といたしましてもそれらの事故防止に効果が高いホームドアの必要性は認識しております。

    これまでに京阪電気鉄道㈱及び大阪高速鉄道㈱に継続して要望を行っており、今後もホームドア設置に向け、引続き要望を行ってまいります。

     

    (4)住宅市街地総合整備事業について

     

    宅市街地総合整備事業は、本市の密集市街地の解消に有効な手法の一つだと考えます。

     

    しかし、「29億円問題」に象徴されるように、光亜興産任せのまちづくりによる税金の無駄遣い、十分な説明もないまま住民追い出しなど、今こそ見直すべきだと考えます。

     

    住宅市街地総合整備事業の実施主体は門真市であり、主体性を持って事業を推進することが求められると考えますが、答弁を求めます。

     

    また、光亜興産任せの姿勢は幸福町・垣内町地区のまちづくりにも現れています。2015年度の国費内示率の落ち込み等による事業スケジュールの2年半の遅延について、地権者等への説明を行うとしながら、地権者等で構成される事業組合に対し全く説明が行われていません。

     

    まちづくりの考えも事業スケジュールも全く示さず、地権者等に立ち退きを迫る手法は公共事業では絶対にありえません。

     

    現状についてどのように考えているのか、事業組合に対する説明会開催についても併せて答弁を求めます。

     

     本市は、各地区の「共同整備事業組合」と役割分担のもと、住宅市街地総合整備事業の実施主体として、地権者等への事業趣旨の説明や移転交渉などを重ねながら事業を主体的に推進しているところであります。

     次に、地権者等への説明会につきましては、本市といたしましても、事業スケジュール等の説明は必要と認識していることから、従前より「共同整備事業組合」に対し、説明会の開催を要請しており、本年3月中の開催に向け、現在、調整しているところであります。

     説明会に際しましては、市も共同整備事業組合とともに、事業スケジュール等について、十分な説明を行う予定でございます。

     

    (5)北島東地区のまちづくりについて

     

    同まちづくりは、昨年3月市街化区域編入の都市計画決定を経て、7月北島東土地区画整理組合が設立され、8月に大和ハウス工業株式会社と業務代行委託契約を締結、2018年度末のまち開きを目指し事業着手されます。

     

     新年度予算において組合に対し9億円余りの補助金が計上されていますが、具体的には業務代行者の大和ハウス工業が公共施設等の整備を行うこととなります。

     

     業務代行者が組合の意向に沿った整備を行うことが求められ、整備時における周辺への影響についても考慮しなければなりません。

     

     門真市として、工事期間中、周辺住民からの砂埃や騒音に対しての苦情が出たときは、市民はどこに改善を求めればよいのか、市はどのように対処するのか、また、事業全体について業務代行者任せにすることなく、積極的に関与すべきです。

     

     

     北島東地区のまちづくりにつきましては、近隣への配慮として、安全確保や騒音抑制の観点から、周囲に仮囲いを設置するとともに、砂埃を抑制するように適宜散水を行っております。

     苦情等があった場合は、施行主体が「北島東土地区画整理組合」でありますことから、砂埃や騒音の苦情等に対しての改善は、組合及び業務代行者に求めることとなります。

     しかしながら、本市は組合に対し、技術支援を行っている立場であることから、市に問い合わせがあった整備中の苦情等につきましても、組合及び業務代行者と三者連携で対応しております。

     また、事業を推進するに際しても、業務代行者まかせにすることなく、組合の総会等への積極的な出席や事務局である業務代行者への助言を行うと共に、補助金を交付しているという立場から、適正に予算が執行されるよう指導・監督も行っております。

     

    (6)府営住宅の市移管について

     

    2012年の決算委員会で府営住宅の移管についての我が党の質問に対し、「人員・財政面などをはじめ様々な課題がある事から、極めて困難と認識している」と答弁しました。

     

    府営住宅の市への移管がされたのは大阪市のみ、府と覚書を交わしているのは、大東市と池田市。門真市は、府とどのような覚書を交わそうとしているのか。わが党は、覚書を交わすなら、その前提となる、起債、必要な人員体制、家賃のシュミュレーション、後年度負担など移管が可能かについてのあらゆる情報、説明を受け、判断する材料の提供の覚書ならまだしも、移管先にありきの覚書なら、容認することは出来ません。

     

    施政方針で、移管について「十分に見極めながら、検討」との考えを示したが、この間、移管問題について府となにか協議をしてきたのか、府との覚書についていつ頃交わそうとしているのか具体の答弁を求めます。

     

     府営住宅の移管に関する協議、調整につきましては、協議の前提として、市内の府営住宅の収支状況や建物の現状に加え、維持管理等に係る体制整備などを慎重に見極める必要があることから、これまでの間におきましては、「府営住宅を活用したまちづくり連絡会議」や大阪府から示される資料等により、収支の見通しや、移管に係る諸条件について、可能な確認を進めてきたところであります。

     今後につきましては、より一層の検討を進める体制を整備するため、平成29年4月1日の機構改革において、まちづくり部に都市政策課を設置し、府との覚書の締結時期や内容につきまして、様々な観点から慎重に検討してまいりたいと考えております。

     

    【再質問】

     住宅市街地総合整備事業について、「29億円問題」に象徴される光亜興産任せのまちづくりを見直すべきとの指摘に、答弁では全く触れられていません。「29億円問題」住民訴訟の第16回弁論では、当時の担当職員への尋問が行われたが、ダイエーから光亜興産が土地を取得する経過で、当然あったはずの光亜興産との協議経過等に「知らない」や「確認していない」など、証言拒否とも取れる内容に、裁判長が「証言は信用できない」と述べる異常な事態です。

     この間、「29億円」住民訴訟の質問対し、宮本市長は「係争中」との口実で答弁を拒み、「議会での答弁が裁判に影響を与える」との口実で法務担当もこれを容認しています。

     また、「議会での答弁が裁判に影響を与えることが、なぜいけないのか」との質問に対し、黙して語りません。

     今回も「29億円」問題は口をつぐんだ答弁です。

     あらめて「議会での答弁が裁判に影響を与える」ことがなぜいけないのか、今回はダンマリではなく明確な答弁を求めます。

     

     「29億円問題」について、議会での答弁が裁判に影響を与えることがなぜいけないのかにつきましては、現在、大阪地方裁判所において係属中の住民訴訟として、司法に判断を委ねられているところであり、司法の判断を尊重したいため、裁判に影響を与える可能性があると考えられる答弁は差し控えさせていただいておりますので、よろしくご理解賜りますよう、お願い申し上げます。

     

     

    5.教育・子育てについて

     

    (1)子どもの貧困対策について

     

    市長は、昨年10月に開かれた第1回教育会議で「今、重要課題の一つが子どもの『貧困』の問題であると考えております。『貧困』という言葉から、誤解が生じることが多いのかなと思っているんですが、子どもの経済的な援助というように考えられがちですが、どちらかといえば子どもたちの置かれている生活環境や親の子育てに対する問題であると私自身考えている」と述べられました。

     

    大阪府と13市町村が調査した結果を大阪社保協がまとめた資料によると、小5、中2を対象とした「子どもの生活実態調査」子ども調査によると、「親などとの信頼関係や自分の将来についても市町村格差が鮮明になっており、周りの大人たちとの信頼関係についても、母親と父親では、母親がポイントが高いと結果です。他の調査項目でもですが、ここでも門真市のパーセントの低さが顕著です。自分のこと、自分の考え、将来の夢でも門真市の低さが顕著になっています。」とありました。市長が述べられたように、経済面だけでなく、生活環境や子育てに関する面でも府下各市と比べ格差が生まれています。夕食を毎回食べられない子どもの平均は、府内13市平均が1.6%に対し、門真市は4.5%、給食のない土日及び長期休暇の時、昼食の食べられない子どもが3人に1人が欠食という深刻なデーターとなっている」との記述もありました。

     

    施政方針で、「実態調査に係る詳細分析の結果を踏まえ、子どもや保護者などに効果的な施策について、その推進体制も含め検討」と述べられました。実態調査を踏まえ、「虐待やネグレクトについて、実際のケースについて話を聞くなど、質的な調査が必要と考えますがどうでしょうか、推進体制とは担当部署を設置するという事でしょうか、答弁を求めます。

     

     まず、「虐待やネグレクトについて、実際のケースについて話を聞くなど、質的な調査が必要と考えるがどうか」についてでありますが、本市では昨年実施した、「門真市子どもの生活に関する実態調査」と同時に、保育所、幼稚園、学校、家庭児童相談センター等、子どもや支援の必要な家庭に関わられている機関に対する、いわゆる「支援機関調査」も併せて実施したところであります。

     この調査は、各機関で実施されている支援の実態や把握しているニーズを聞き取るものであり、議員お示しの虐待やネグレクトも含め、支援を必要とする子どもやその家庭に対する課題等を明らかにし、今後の施策展開に活かす目的で行ったものであります。

     次に、「推進体制とは担当部署を設置するということか」についてでありますが、次年度、今申し上げました調査結果等を踏まえて、今後の施策を検討する中で、必要に応じて推進体制も併せて検討してまいりたいと考えております。

     

    (2)大阪府のチャレンジテストについて

     

    チャレンジテストについてお尋ねします。維新政治のもと全国的にも異例な大阪府内の中学1、2年生全員を対象とする府独自の学力テスト・チャレンジテストが112日に実施されました。

     

    子どもたちをテスト漬けにするだけでなく、テストの結果を高校入試の内申点に反映させるというものです。「一回のチャレンジテストで内申点が決まってしまう」「入試が全く不公平になる」と、生徒、保護者、教育現場から強い批判の声が上がるのは当たり前です。

     

    文部科学省による全国学力テスト「実施要領」でも、「調査結果を直接または間接に入学者選抜に関して用いることは出来ない」と明記しています。府教育委員会が201511月、全国学力テスト結果を高校入試内申点に反映させる方針を撤回したのも、こうした趣旨を踏まえてのことでした。府独自の学力テスト結果を高校入試の内申点に反映させることに断固反対するものです。

     

    市長は、このようなチャレンジテストについてどのように考えていますか。子どもの成長を妨げ教育をゆがめるチャレンジテストは中止せよと府に申し入れることを求めるものです。

     

     

     中学生チャレンジテストの目的は、生徒の学力を把握・分析することにより、教育施策及び学校教育の成果と課題を検証し、その改善を図ること、加えて大阪府が公立高等学校入学者選抜における評定の公平性の担保に資する資料を作成し、市教育委員会及び学校に提供することとされています。

     本調査は公立高等学校入学者選抜の調査書評定が、相対評価から絶対評価に変更されたことに伴い、府内統一ルールとして導入されたものであり、府の要項に沿って実施していくべきものと認識しております。

     

    (3)待機児童対策について

     

    新年度を前に、全国各地で保育所に入れないという問題が起こっています。子どもの発達や安全性を保障する、“量と質”ともに確保する保育所整備・保育士待遇改善が求められている。

     

    このようなもと、新年度受け入れ人数の把握についてお尋ねします。市長は、施政方針で「小規模保育事業者の新規募集」と述べられていますが、全国各地で小規模保育は3歳児までで、就学までの入所先をどうするのか大きな問題になっています。「子ども子育て支援事業計画」の「幼児期の教育・保育の提供体制に係る確保内容及びその実施時期」のH29年度の量の見込みでは、北部の不足数は、3号マイナス24人。南部は、2号マイナス68人、3号マイナス12人。全体は、3号マイナス36人となっているが、計画に対して、教育標準時間認定の満3歳以上の小学校就学前子どもであって、学校教育のみを受ける子どもである1号認定、保育認定の満3歳以上の小学校就学前子どもであって、保育を必要とする子どもである2号認定、保育認定の満3歳未満の保育を必要とする子どもである3号認定それぞれの受け入れ状況について、「子ども子育て支援事業計画」計画期間の27、28年度と2年経過するが、現状の到達をどのように評価しているのか。

     

    他市からの子育て中世帯の流入を見込むなら環境を整備すべきではないか、それにふさわしい環境整備、体制が必要ではないか、やはり、市として南保育園の存続や認可保育園を増園すべきと考えるがどうか答弁を求めます。

     

    以上で、終わります。ご清聴ありがとうございました。

     

     

     まず、計画に対する1号、2号、3号それぞれの受け入れ状況についてであります。2810月1日時点の待機児童は、満3歳以上で、幼稚園等での教育を希望する1号認定のこどもにつきましては発生しておりませんが、保育では、満3歳以上の2号認定のこどもにつきまして24人、満3歳未満の3号認定のこどもにつきまして159人の待機が発生している状況であります。

     次に、「子ども・子育て支援事業計画」の現状の到達をどのように評価しているのかについてでありますが、2号認定のこどもにつきましては、おおむね計画通りに定員確保が進んでいる状況ではありますが、3号認定のこどもでは、計画の見込みを上回る数の待機児童が発生している状況であり、当初計画以上の取り組みが必要であると考えております。そのため計画を1年前倒しし、29年度から、小規模保育事業の新規募集を行い、0歳から2歳の定員拡充を行うとともに、既存施設の整備や、既存事業者による新規施設の開設により拡充を進めることで、3歳児以降も引き続き保育を利用することのできる環境づくりを進めたいと考えております。

     次に、「南保育園の存続や認可保育園を増園すべきと考えるがどうか」についてでありますが、各種施策の効果が発揮されることによる、人口の流入傾向や保育の利用希望数などの状況を踏まえ、さらなる環境整備等の必要性について検討してまいりたいと考えており、現時点において、市立南保育園の存続や認可保育所の増設については考えておりません。