[2016.10.28] -[門真民報]
旧ダイエー跡地めぐる税金ムダ遣い
子どもたちの保育・教育の現状危惧
決算特別委員会で豊北議員が粘り強く追及
決算特別委員会(二日目)が 24日開かれ、豊北ゆう子議員が出席しました。
【建設所管】
マンション建設への根拠のない助成金は大問題!
中町地区の旧ダイエー跡地の一部に建設がすすめられてるマンションに対し、設計費に対する助成金(木造賃貸住宅等建替事業助成金)3420万円が執行されていることから、「建替事業」の定義に合致したものであるのかを質しました。
答弁では、「土地所有者等が木造賃貸住宅等を建替える」事業だとし、土地所有者等は株式会社NIPPOら、木造賃貸住宅等は旧ダイエー建物であるとしました。これに対し、「NIPPOらが旧ダイエー建物を建て替えたということか」との質問に、「旧ダイエーの建物の除却跡地に共同住宅を建設することも要綱の定義に合致している」と答弁しましたが、運用基準も策定しておらず、要綱のどこに明記しているのかということについてもまともに答えませんでした。
また、国との協議の中で「建て替えを促進すべき建築物の除却を伴うことが要件とされているが、それを満たしているのか」との問い合わせに対する府の担当者が直接答えていない回答のメール文書を紹介し、「問題ないのか」と当時担当部署にいた中迫副市長に質問しましたが、内容を示すことなく、「問題ない」と答弁しました。
また、「除却後2年以内に建築物を建設する」と回答しているにもかかわらず、すでに除却後2年を経過していることについては、工事着手されているとの考えを示し、「国に十分な説明をしており、国の確認を得ていることから問題ない」と答弁しました。
この点について市長にも問題ないかと質しましましたが、副市長の答弁を追認しました。
今年度は、さらに4億円余りの助成金が支払われようとしており、大問題で、豊北議員は、「今後も徹底して質していく」と述べました。
開発会社への29億円問題は、市長として考え示さず!
また、住民訴訟となっている開発会社への 29億円の建物除却補償問題について、市長は自らの考えを示しませんでした。
この他、大和田地区周辺整備事業、狭あい道路拡幅事業、道路維持管理、弁天池公園の維持管理について。
水道剰余金処分については、料金引き下げについての考え、水道事業会計では配水管の耐震化などについて質しました。
中学3年生 テスト無いの 8月だけ
テスト漬けの実態が明らかに!
【文教所管】
基準に格差がある新制度は問題
27年度から子ども・子育て支援新制度がスタートしたことによって、保育所や認定こども園などの位置づけが、児童福祉法上どう変わったのか、施設に支払われる運営費の変更点や門真市の施設数・定員数や待機児童についても質しました。
27年度の待機児童は148人、28年度は集計中でしたが、毎年待機児が0だった4月1日時点で33人だったことから恐らく27年度以上に増えています。
また、新制度では、全員保育士の施設と保育士が2分の1でいい小規模保育事業所B型では、基準に格差があることを質疑で問題だと指摘し、待機児童の解消は児童福祉法24条1項の全員保育士の施設増設で解消を図り、保育の質の拡充を求めました。
チャレンジテスト問題・中止すべき
中学校のテスト状況については、特に3年生は年間5回の定期テストと3回ないし4回の実力テストに加え全国学力調査、大阪府チャレンジテストの合計11回。テストが無い月は8月のみでテストスト漬けになっていることが明らかとなりました。
これだけテスト回数が多いと、授業時数の確保や行事などの実施も含め子どもたちにとっても困難な状況と指摘しました。
市教委は、授業時数は学習指導要領に定められた週29時間を30時間設定し、学校の実態に即した教育課程を編成し工夫を凝らして授業時数を確保していると答えました。チャレンジテストの問題点についても質し、大阪府教委に対して中止するよう求めました。
0歳児の預り 特に対策が必要
育児の支援を受けたい人と援助をしたい人を仲介するファミリーサポートセンター運営事業は、対象となる子どもは3か月の赤ちゃんから小学校3年生まで。27年度は0歳児においては25件が利用し長い預りで6時間半ということでした。支援員は16時間ほどの研修を受ければ誰でもなることができます。八尾市で死亡事故があったように、0歳児においては特に対策が必要だと指摘しました。
その他、虐待相談が増えている家庭児童相談所について、学校の健康診断、情報教育、LGBTに対する教育についても質しました。
5歳児の保育料完全無償化へ
財源の確保が課題
第2回子ども・子育て会議就学前教育・保育部会
17日、第2回門真市子ども・子育て会議の就学前教育・保育部会が開かれ、ほりお晴真議員が傍聴しました。
今回の議題は、利用者負担についてで、平成 29年4月から、まずは5歳児の幼児教育・保育の利用者負担(保育料)の完全無償化を開始することについて議論が行われました。
事務局から、幼児教育・保育の意義・効果、門真市の現状、門真市の幼児教育・保育の考え方と取り組み、幼児教育・保育無償化の実施方法について説明がありました。
門真市において、人口減少と少子高齢化が進んでおり、子育て、教育に重点的な対策を行い、魅力のある教育・保育環境を創出することにより、子育て世帯の流出を防ぐとともに、流入を促す取り組みが必要になると結論付けています。
そのために、すべての子どもが質の高い幼児教育・保育を受けられる環境づくりのため、まずは5歳児を利用者負担(保育料)を完全無償化しようとするものです。
財源は約1.3億円、4歳児以下も検討
1号・2号認定、こども発達支援センターに通う児童は、世帯の所得に関係なく利用者負担額を無料としています。私立幼稚園に通う児童は、世帯の所得に関係なく 30万8千円を上限に、支払った保育料等に対して就園奨励費を補助するとしており、実質無償化にしています。
認可外保育施設の利用者は対象外で、保育料以外の給食費や保護者会費、特定負担額等も対象外としています。
財源は下記の表の通りで、今後は財源の確保を含めた詳細な検討を行い、4歳児以下の年齢での実施を目指すとしています。
委員からは「認可外保育施設利用者を対象外とするのは、将来的に4歳児以下にも広げていくとしており、対象は増えていくので最初から対象外と設定するのはどうか」などの意見が出ました。
今後は、保護者への周知含めて財源の確保、スケジュール等検討していくとしました。
保育料完全無償化のために、35人学級など他の子育て支援の事業が削られるのは許されません。
財源の確保をどのように行っていくのか注視していきます。
1号認定(幼稚園等) | 約1,400万円 |
2号認定(保育所等) | 約6,300万円 |
私立幼稚園 | 約5,300万円 |
こども発達支援センター | 約50万円 |
合計 | 約1億3,050万円 |
安倍改憲の新段階と運動の課題
参議院選挙の共同が切り拓いたもの
渡辺治氏(一橋大学名誉教授)むかえ大学習会
大阪憲法会議・共同センター主催の「戦争法廃止!発動ストップ! 秋の大学習会」が21日、大阪市内で開かれ、福田英彦議員が参加しました。
講師は一橋大学名誉教授の渡辺治氏で、「安倍改憲の新段階と運動の課題~参議院選挙の共同が切り拓いたもの~」をテーマに講演しました。
講演では、7月の参議院選挙で、①戦争法の信任と発動の体制づくり②明文改憲実行の政治的基盤づくり③アベノミクスの再建、発動のねらいを込め、比例では二千万票を得て最低限の目標を達成したが、11の一人区で野党共同が勝利し、「大勝」とならなかったこと。戦争法採決強行後に廃止の共同が、実行委員会という形で大衆運動の共闘が生まれ、地域も立ち上がり、戦後初の選挙共闘へ発展していったことなどについて述べました。
また、参議院選挙結果の詳細な分析、共同の分断や改憲多数派形成など選挙後の安倍政権の改憲戦略の動き、平和と憲法の闘いの柱とともに、安倍政治に代わる政治をつくる共同の必要性について強調し、その展望について述べました。