[2004.3.21] -[門真民報]
東市長の施政方針説明及び新年度予算に対する各党・会派による代表質問が、15日、16日開かれ、日本共産党から吉松正憲議員が質問。合併問題で市長自身のビジョンや住民投票条例を実施する考えがあるのかをはじめ、中小企業、子育て、教育、まちづくりなど34項目について、市長・理事者の姿勢をただしました。
市長の政治姿勢について
代表質問で同議員は、市長の政治姿勢で、イラクへの自衛隊派兵に反対の意思を表明すべきこと。 市長が描く合併のビジョンは何なのか、昨年116市町村でおこなわれた住民投票を門真で実施するのか、しないのか。をただしました。
中小商工業対策について
中小企業振興策について、中小商工業振興条例の制定で市の姿勢をあきらかにすること、全国有数の工場集積を持つ本市でこそ、工業実態調査を実施することを求めました。また、個人商店数が1982年の約半分に減少し、市内の少なくない商店街がシャッター通りと化している状況を打開するための一助として、効果的な空き店舗対策求めました。さらに、中小企業支援のホームページの創設、地場産業のレンコン・くわい保全策について答弁を求めました。
子育て支援の充実について
子育て支援の充実についてでは、次世代育成支援行動計画策定にあたって、公聴会・説明会を開き市民の実際の声が生かされるようにすること。少子化と密接にかかわる保育所待機児童解消のため、政府の安上りの保育政策に組みすることなく、公立保育所の増改築、増設もおこなって、根本的な対策に取り組むこと。また、乳幼児医療助成で府が11月から3歳未満まで対象を広げることを踏まえ、本市での拡充をはかること。児童虐待問題で、市の相談員2名からの増員、寝屋川子供センターの虐待対応課職員を6名から増員するよう府に求めるべきと質問をおこないました。
医療・福祉の充実について
医療・福祉の充実についてでは、国民健康保険法改悪によるとはいえ、滞納を理由に医療機関にかかりにくくする、短期証や資格証(医療機関窓口でいったん全額支払い、約3ヵ月後に7割払い戻し)はやめるよう求めました。また、減免制度の拡充を求めました。介護保険では、府下31自治体が実施している保険料減免制度及び全国で908自治体(03年4月現在)に広がっている利用料助成制度をそれぞれ実施するようくすのき広域連合に求め、市独自にも実施するよう求めました。支援費制度が導入されて2年、特に、デイサービス、グループホームの基盤整備はどうするのかをただしました。
教育の充実について
教育の充実についてでは、登下校時にこどもがナイフで切りつけられる、首をしめられるなどの凶悪な事件がおこっており、小学校への警備員の配置、自ら身を守るCAPプログラムを毎年講習すべきと対応をただしました。水島小・南小の学校統合について質問。大阪府が35人学級をやろうとしていること、門真団地周辺で新たな宅地化による児童増があっても対応できるのか見解を求めました。また、学校での学習環境を確保する点で、少人数学級編成の必要性について言及。問題行動をおこしているこどもたちが、小学校の時から基礎学力が十分身についていなかったことも指摘されており、門真での一日も早い少人数学級が求められていると市の見解をただしました。学校給食については、新年度も中学校1校で民間委託が予定されているが、民営化された現場で「調理員の入れ替わりで調理技術が一定しない」、「府栄養士と委託先の調理員との連携がうまくいかない」などの問題が出ていることを指摘。こうした問題点への見解を求めました。学校施設の改善についてでは、教室の温度が35度を超す日もある過酷な環境でこどもたちが勉強しているとし、教室の暑さ対策は待ったなしだと扇風機の設置を要求しました。さらに、学校図書館に司書を配置するとともに、当面、お母さん方をはじめボランティア募集など努力を求めました。
まちづくりについて
まちづくりでは、門真市最大の環境問題である第2京阪道路で、築堤から平面に構造変更してどんな効果を生むのか、具体的な事例があるのか、文書回答をなぜ求めないのか質問。さらに、環境アセスに阪神高速淀川左岸線との接続は織り込まれているのかただし、現時点で工事説明会に入るべきでないと見解を求めました。浸水対策と下水道整備では、安価で効果的な水路が本来持つ機能を活かすこととともに、特に第2京阪周辺で多発している浸水被害への対策について、ただしました。鉄道駅舎のバリアフリー化では、基本構想をいつ策定するのか答弁を求めました。また、南部地域整備にかかわる門真南駅前土地区画整理事業で、2億2千万円ものお金が、補助金として支出しようとしているが、理由は何か、府下で同様の事例があるのか答弁を求めました。
行財政運営について
行財政運営では、市民が合併を選択してもしなくても、避けて通れないのが、真に効率的な行財政運営で、住民サービスを維持・充実すべきだと指摘。土地開発公社の財政健全化では、「公有地転用処分計画」にもとづく実施計画の策定状況をただすとともに、健全化計画期間終了後をめどに、公社の解散も視野に入れ検討することについての見解を求めました。入札制度の改善でいっそうの談合防止策を求めました。また、真に民主的で効率的な行財政運営をおこなおうとすれば、何よりも市民に開かれたガラス張りの市政運営にすること、特別事業対策部の都市整備部への統合を図ることなどを求めました。
東市長などの答弁
〔イラクへの自衛隊派兵について〕外交防衛は国の専管事項だが十分な説明責任ある。〔中小商工業振興基本条例〕引き続き検討課題。
〔介護保険減免、利用料助成〕介護保険制度の中でやるべきもの。市長会等通じて国に強く働きかける〕
〔少人数学級について〕国・府に35人学級の拡大を強く要請し、定数改善による加配を活用した少人数指導など、きめ細かな指導の充実に向け学校を指導したい。
〔教室への扇風機の設置〕何が最善の方策であるか、あらゆる方面から、引き続き研究をすすめたい。
〔門真南駅前土地区画整理事業への補助金〕地価のいちじるしい下落を受け、保留地処分金を確保することが困難、公共施設管理者負担金制度の考えにもとづくもの。
〔市民に開かれた予算編成〕市長以下職員が市民と日々接し、議員各位のご意見を拝聴する中で、市民の声が予算に反映される。
1 市長の政治姿勢について
(1)市長がイラクへの自衛隊派兵に反対の意思を表明することについて
(2)あるべき地方自治体の姿について
2 門真市・守口市の合併問題について
(1)(市長が思い描く)合併の理念、ビジョンについて
(2)市長は住民投票を実施すべきと考えるのか否かについて
3 中小商工業対策について
(1)中小商工業振興基本条例の制定について
(2)(市内工業者の)実態調査の実施について
(3)商店街活性化について
(4)中小企業支援の市ホームページ活用について
(5)レンコン・くわいの保全について
4 子育て支援の充実について
(1)実効ある「次世代育成支援行動計画」について
(2)保育所待機児童の解消について
(3)乳幼児医療費公費助成制度の拡充について
(4)児童虐待防止策について
5 医療・福祉の充実について
(1)国民健康保険と予防医療の充実について
(2)介護保険制度について
(3)障害者福祉について
6 教育の充実について
(1)児童・生徒の安全確保について
(2)学校統合について
(3)少人数学校について
(4)教育の一環としての学校給食を守ることについて
(5)不登校児童・生徒対策について
(6)学校施設の改善について
(7)学童保育の充実について
(8)「日の丸」、「君が代」の押し付けについて(「すべきではない」)
7 まちづくりについて
(1)第2京阪道路問題について
(2)大阪府インナーエリア再生指針と寝屋川大東線の拡幅について
(3)密集住宅市街地整備促進事業について
(4)浸水対策及び公共下水道事業について
(5)駅舎や道路のバリアフリー化について
(6)門真南高校跡地の活用と市街化調整区域の保全について
(7)南部地域整備について(門真南駅前土地区画整理事業への補助金)
8 行財政運営について
(1)土地開発公社の財政健全化について
(2)入札制度の改善について
(3)真に民主的で効率的な行財政運営について