[2004.4.4] -[門真民報]
3月議会は、3月5日からはじまり、25日、新年度一般会計予算、住民投票条例制定求める請願等の採決をおこない、閉会しました。
一般会計予算など3議案に対する反対討論で、井上議員は、人権尊重のまちづくり条例について、質疑を通じて、条例制定の動機が部落解放同盟からの要請にあることが明らかになったこと。
新年度一般会計予算では、4月以降、500人以上の待機児が予測されるのに、抜本的な解消策がとられていないこと。
調理内容など少なくない問題が出ているのに新たに、1校の中学校給食を民営化しようとしていること。
学校の暑さ対策を真剣に検討しているとは、思われないことや日の丸・君が代の押し付けを一層推進していること。
こうした市民向けサービスの充実には背を向ける一方で、門真南駅前土地区画整理事業に、客観的合理的な理由もなく、2億2千万円もの補助金を支出することは、とうてい市民の理解が得られないこと。
国保特別会計については、滞納対策としての短期保険証・資格証明書の発行は、社会保障の一環としての国保制度の趣旨にそぐわないと指摘しました。
合併の是非を問う住民投票条例制定に関する請願について、福田議員は、合併問題に関する住民投票が、昨年1年間で116件も実施されていること。住民投票は自治体にとって重要な問題について、議会や首長だけでなく、住民の判断を尊重しようとするもので、代議制を補完し、より高めるものであること。
投票の実施時期は見極めるとしても、住民投票条例の制定は時期尚早ではないと賛成討論を結びました。
基礎年金の国庫負担割合の引き上げを求める意見書では、吉松議員が、国庫負担を2分の1に引き上げることは当然であるが、「住民に身近な社会保険行政は、地方自治体で実施すること」を求めているが、地方事務官の問題は、地方分権一括法で「国の事務」として定められたばかりであり、地方の行財政の実情からも、いま取り扱うのはふさわしくないと反対討論をおこないました。
文教常任委員会 中西みよ子議員
19日、文教常任委員会が開かれ、04年度一般会計予算(文教所管)の審議が行われました。
虐待が増加する中不登校専任の職員を
不登校対策としてスクールカウンセラーなどを配置しているが、これで不登校の実態をつかめているのか質した所、毎月不登校児童の状況報告を受けているとの答弁でした。岸和田市や大阪市で不登校の児童が虐待を受けた事件が起きている中、週1回のスクールカウンセラーでは不十分。専任職員の配置を求めましたが「考えていない」との答弁でした。
同和教育に関する各種負担金は削減を
新年度、全国人権・同和教育大会負担金60万円など各種負担金が199万7千円計上されているが、同和地域と一般との差もなくなり、同和特別対策も終了している中、削減を求めましたが「まだ、人権上での差別が残っており必要」との見解を示しました。高知県で同和教育を終結するなど、終結が大きな流れとなっておりこうした支出はやめるべきと迫りました。
南小学校と水島小学校の統合・十分な説明を
南小学校と水島小学校の統合経費が計上されているが、30人学級や門真団地の建替えに伴い、人口が急増した時に対応できるのか質した所、必要が生じたら検討していくとの答弁でした。また、南小学校の体育館を使用している団体の問題、在日外国人の子供達の加配の問題を指摘し、最後に、保護者に十分な説明責任を果たすよう求めました。
暑さ対策は緊急課題早急に対策を
温暖化が進む中、学校の暑さ対策は、緊急の課題です。ところが、代表質問では「研究していく」との答弁だったため、教育長に「研究している段階ではない。早急に対策を取るべき」と迫りましたが、教育長は「代表質問で答弁した通り」と誠意のない答弁を繰り返しました。
日の丸・君が代保守系の議員教員の処分を求める
卒業式等において、教育委員会が日の丸・君が代を学校に押し付けている問題について「このような強制は教育への介入であり教育基本法を踏みにじるもの」だとして強制しないよう求めましたが、「学習指導要領にもとづいて適切に指導している」として何ら改めない姿勢を示しました。また、この中で、保守系の議員が「東京都で、君が代斉唱で起立しなかった教員の処分が行われている。大阪でも行うよう府教育委員会に求めるべき」という重大な発言を行いました。
学校給食の民営化で質疑打ち切り
新年度でも、新たに中学校一校を民営化する予算となっています。情報公開で取り寄せた、学校栄養士による「業務報告書」に基づいて、味や質の問題、栄養士と業者との問題について質疑したところ、「前回も同様の質疑を行っている」として質疑打ち切りの動議が出され、委員長の指示で質疑できない状態となりました。新しい資料にもとづいて質疑しているにもかかわらず、強引に質疑を打ち切る事は、言論の府としての議会をも否定することです。
総務水道常任委員会 福田英彦議員
3月22日、総務水道常任委員会が開催され、総務所管の一般会計予算他6議案について審査が行われ、党議員団から福田英彦議員が出席しました。
市保有地の有効活用を
一般会計予算では土地開発公社の健全化について市が5年計画(平成17年度まで)で土地開発公社から約百億円で買い戻した後、事業決定され、先行取得すべき土地が現在ないことから、土地開発公社の解散も視野に入れ検討すべきと提起しましたが、「必要である」との見解が示されました。また、市が買い戻した土地について公有財産転用処分計画で「処分可」としている土地についても、すぐに処分できないことから、処分までの間、有効活用することについて提案しました。また、行政財産が目的外使用されているものについて使用料を徴収する「行政財産使用料条例」の制定についても改めて求め、制定に向けて作業が進められている旨の答弁が行われました。
バリアフリー法に基づく早期の「基本構想」策定を
交通バリアフリー法にもとづく「基本構想」の策定でまちのバリアフリー化をこの間求め、「早期策定に向け」と答弁してきたにもかかわらず、「庁内検討組織を立ち上げ」と答弁し、これまで事業者にもほとんど働きかけが行われてこなかったことについて明らかにし厳しく追及、早期の基本構想策定を強く求めました。
南部地域整備大綱の見直しを
新年度「南部地域整備大綱」にもとづく門真南駅前土地区画整理事業が終結することから、バブルの時期を引きずった開発計画中心の「大綱」を市民合意のものに抜本的に見直すよう強く求めましたが、否定的な見解を示しました。この他男女共同参画に関する条例の制定について、軽自動車税の減免制度の拡充、南部市民市民センターでの税関係証明発行の今後の拡充、予算編成の透明化、入札・契約制度の改善、部落開放・人権大学講座受講負担金を見直すことなどについて質し、予算案には反対しました。
「知らないと損」のしんぶん赤旗の記事に反響
実際に差額ベット料が返金された例が載っているしんぶん赤旗(03年11月23日付)の記事を紹介いたします。
Yさんの夫は、この2年で3度入院し、差額ベッド料を支払ってきました。しかしいずれの場合も、患者の選択で個室に入院したのではなく、病院の指示で個室に入院したものです。
Yさんは、病院に「治療の必要のため特別室に入院したのだから、請求できないケースに該当するので、返金してほしい」 と申し入れました。これに対し、病院側は 「1回目の入院の時は、同意書が無いので10万円は返金したい。しかし後の2回は同意書があるので、適正な契約なので、返金できない」 さらに、病院は「適正な契約で、県に異議申し立てを」 というばかりでした。Yさんは県に申し立てをしていくことにしました。せっかくの厚生労働省の通知があっても、現場では、安易に差額ベッド料を取っていることが分かり、弱い者にしわ寄せを押しつける保険外の負担をなくすよう、勇気を出していくことが大切と感じました。
皆さんの近くでもこのようなケースがありませんか。
「払わなくてもいい」厚生労働省の医療通知
厚生労働省の医療通知(2000年11月10日)で、差額ベッド料を患者に請求できない基準として、具体的に以下の例が挙げられています。
(病院の窓口でご相談ください)
(1)同意書による確認を行っていない場合(当該同意書が、室料の記載がない、患者さんの署名がない等内容が不十分である場合)
(2)患者本人の治療上の必要により特別室へ入院させる場合
(例)イ、救急患者,術後患者等であって、病状が重篤なため安静が必要とする者、又は常時監視を要し、適時適切な看護及び介助を必要とする者。
ロ、免疫力が低下し、感染症に罹患するおそれのある患者。
ハ、集中治療の実施、著しい身体的、精神的苦痛を緩和する必要のある終末期の患者。(これらの場合は、仮に同意書を出していたとしても払う必要はありません)
(3)病棟管理の必要等から患者の選択によらない移動の場合。(患者又は保険医療機関から事情聴取して適宜判断することとなっている)