[2016.9.16] -[門真民報]
市長選挙後初めての議会
宮本市長本会議で所信表明行う
第3回定例会(9月議会)始まる
7日、第3回定例会(9月議会)が開会され、宮本市長の所信表明が行われました。
どのような市政運営が行われるか注目の中での、所信表明でしたが、曖昧な言葉や具体性に欠けるもので、議会や市民へのメッセージとしては期待外れと言わざるを得ない内容でした。
市長報酬変更なしは「公約違反」?
所信表明の中で「『市長報酬は20%カット、退職金はゼロ』を公約に掲げましたが、報酬については、すでに25%の減額としているため変更は行わないことと」すると述べました。
しかし、市長が選挙中に公約した「市長報酬20%カット」とは25%カットされた現在の額からさらに、20%カットするという意味のはずです。市長報酬の変更を行わないというのは単純に「公約違反」だと言わなければなりません。
市役所改革は市長が直接市民の声を聞くことが重要
市役所改革を政策の大きな柱とし、「市民の声に耳を傾ける市役所をつくってまいります。役所が変われば、必ず門真は変わります」と述べています。
「市民の声に耳を傾ける」のであれば、「タウンミーティング」など市長が直接市民の声を聞くことも重要です。
待機児解消は認可保育園の増設で
待機児解消について「あらゆる手法を最大限活用し、待機児童ゼロを早期に実現いたします」と述べました。
具体的かつ抜本的な対策が求められ、認可保育園の増設が欠かせません。
また、「幼児教育や保育の無償化ならびに子ども医療費助成を高校生(18歳)までに拡大することにつきまして、早期に導入できるよう具体の検討を進めてまいります」と述べました。
現在、通院で小学校卒業まで、入院で中学校卒業まで所得制限なしで医療費助成をしており、所得制限なしでの拡充が求められます。
子どもの貧困対策については?
本市において「子どもの貧困」問題に対する施策の推進は大変重要な課題ですが、所信表明の中では「子どもの貧困」問題に対する考えやそれに基づく方向性は示されませんでした。
生活保護は行政こそが法令を順守すべき
生活保護について、「自立の助長を図るとともに、不正受給を徹底してなくし、法の趣旨にのっとった適正な受給となるよう取り組んでまいります」と述べ、「不正受給を徹底してなくす」ことに重点が置かれていますが、丁寧な面接相談とケースワーク、それを保障する人員の確保が欠かせません。
また、「法令の趣旨に則った」保護行政の推進は、何よりも行政こそが法令を順守することが求められます。相談に来られた方を申請もさせることなく返す「水際作戦」がまかり通っているとすれば言語道断です。
ゼロベースでの見直しは市民参加の下で
所信表明の中で「前市政のおよそ 10年間の事業について、改めて客観的な振り返り・検証を行い今後に引き継ぐべき事業と見直すべき事業を精査するとともに、ゼロベースでの事業の見直しを図り、その結果を踏まえた新たな出発として、より実効性のある事業へ再構築するべく、その方向性を見定めてまいります」と述べました。
しかし、本市では市民参加の下で様々な手法で事務事業評価を行ってきており、「ゼロベースの見直し」には市民参加の議論が望まれます。
産業振興・モノづくり企業への支援は語られず
産業振興やモノづくり企業への支援は、門真の魅力アップ、誇りと愛着の持てるまちづくりの大きな柱であり、様々な施策を推進してきましたが、施政方針では、一言も触れられませんでした。
「29億円問題」の認識と今後の対応は?
「府営住宅を移管すべく」は結論ありきか
まちづくりについては、「密集市街地の解消に向け、住宅市街地総合整備事業を推進」と述べるにとどまり、旧ダイエー跡地をめぐるいわゆる「29億円問題」に対する認識と今後どのような対応をしていくのかについては述べられませんでした。
また、旧ダイエー跡地をめぐって、現在建設をすすめているマンションに対し、門真市の木造賃貸住宅等建替事業助成金交付要綱で対象となっていないにもかかわらず、5億円もの助成金を支払おうとしている新たな問題が明らかとなっているが、根拠のない5億円もの支出は大問題であり、直ちに中止すべきです。
また、「大阪府営住宅を本市へ移管すべく協議することとし、その資源を活かした住みやすいまちづくりを目指してまいります」と述べていますが、これまでは「府営住宅の移管を受けることにつきましては、人員・財政面などを初めさまざまな課題がありますことから、極めて困難である」との認識が示されています。
移管の結論ありきであるとしたら、市民の声を全く聞くことなく進めるもので言語道断と言わざるを得ません。
こうした所信表明の内容について、15日の代表質問で福田英彦議員が市長の認識や今後の対応等について質しました。(詳細は次号)
住民訴訟の提訴から2年半
次回は当時の担当者への証人尋問
「 29億円問題」住民訴訟 第 15回口頭弁論
門真市が光亜興産らに支払った 29億円もの建物除却補償が問題だとして起こされている住民訴訟の第 15回目の口頭弁論が大阪地裁で開かれ、福田英彦、豊北ゆう子、ほりお晴真議員が傍聴しました。
原告からは、被告準備書面に対する反論の準備書面、被告からは、時系列整理と被告の主張の準備書面が提出(陳述)されました。
その後、証人尋問について協議が行われ、当時の総合政策部長、光亜興産に「天下り」就職した当時の都市建設部長、当時の担当職員に対する証人尋問を原告、被告それぞれ 100分行うことが決定されました。
この住民訴訟は、2013年 11月の住民監査請求に対し、2014年1月の監査結果が不服だとして2月に提訴されたものです。
また、日本共産党も構成団体の「住みよい門真をつくる会」の代表委員をはじめとして12人が行った住民監査請求の監査結果も不服として、2014年5月に住民訴訟に「共同参加」しています。
訴訟提起から2年半、いよいよ当時の担当者への証人尋問が行われます。今後も注視していきます。
安保法制=戦争法強行から1年
廃止を求め門真でも宣伝行動
安倍政権が戦争法の成立を強行してから 19日で1年がたちます。
戦争法の廃止、立憲主義の回復、改憲阻止などを掲げる行動計画は 19日を中心に 10日から 30日までの間に、全国各地で300か所以上にものぼります。
「あの悔しさを忘れない」「強行成立を忘れない」「私たちは『19日』をわすれない!」といった集会が目立つことも特徴で、国民の怒りが持続していることがわかります。
計画されている行動は、集会やデモ、パレード、スタンディング、リレートーク、学習会、講演会、宣伝、署名など多彩です。
大阪では、19日、大阪市西区のうつぼ公園(東園)で「改憲許すな!戦争法を廃止へ!おおさか総がかり集会」が計画されています。
集会は午後2時から行われ、集会後は難波に向け御堂筋をパレードする予定となっています。
門真市では、「戦争アカン門真1000人委員会」が呼びかけ、うつぼ公園の集会に午後1時半、舞台に向かって右側に集合します。その後、夕方5時半から古川橋駅で「憲法違反、立憲主義・民主主義を破壊する『戦争法』の廃止を求める宣伝行動」を行います。
戦争法の発動が、いよいよ現実になろうとしている中で多くのみなさんが集会、宣伝へと参加し、「戦争法」廃止の声を大きくあげましょう!
農業委員の選出方法の変更はダメ
「農地の番人」の役割、大幅に後退
8月25日、門真市農業委員会総会が開かれ亀井あつし議員が出席しました。
農業委員会などに関する法律の改正に伴う、農業委員の選出方法が公選制から市町村長が議会の同意を得て任命する制度の変更について事務局より説明がありました。
質疑の中で亀井あつし議員は、「農業委員は『農地の番人』と位置付けられ、地域の農業者による、自主的な仕組みにより農地が守られてきた。それを、公選制を廃止し市長の任命制にして『行政の下請機関』にすることは『自治の後退』認められない」などの考えを述べました。
これでは「農地パトロール」
困難との声が
農業委員の定数を、現行の選挙によって選出された委員12名+選任4名(議会・農協・共済の推薦)を、推薦又は応募8名(農業従事者と利害関係を有しない者)とする提案が事務局よりありました。
それに対して、各農業委員から、「この体制では、『農地パトロール』は困難。せめて農業従事者8名+利害関係を有しない者に」と、定数見直しの意見がありました。
また、「各地域の農地の実情を把握の出来ない方に許認可権を与えてもいいのか」と疑問視する考えも示されました。
事務局は、寄せられた意見に対して、議論を踏まえ(定数について)検討したいと答えました。
農業委員の選出方法の変更等については、12月市議会に条例として提案されます。