[2016.9.2] -[門真民報]
待機児童の解消と保育の質の向上が求められる
第1回門真市子ども子育て会議
8月 22日、2016年度第1回門真市子ども・子育て会議が開催され、豊北ゆう子議員が傍聴しました。
案件は、
1、保育部会の審議経過報告(7月1日開催)
2、門真市子ども子育て支援事業計画の進行管理について
3、教育委員会から諮問されていた本計画の推進についての答申案についてです。
待機児童 13年ぶり 33人( 4月1日)に
門真市は、昨年 10月1日時点で待機児童が148人(府内3番目、中核市を除く)、また例年4月1日において待機児童が発生していませんでしたが、今年度は 13年ぶりに33人の待機児が発生していることから、待機児童の解消をどのように図るのかが、重要な課題となっています。
待機児童解消のため新規施設の整備を
保育士配置基準の緩和は安全面で問題
保育部会の審議経過報告では、
①門真市の待機児童解消には、既存事業者に定員拡充や施設整備の補助を実施するとともに、新規事業者の参入も視野に入れた拡充を進めていく。
②国の法律の一部改正により「家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準の改正」では、朝夕等の児童が少数となる時間帯にこれまで保育士が2名以上必要だったが、保育士1名の他は資格が無くてもよいと国の基準に。
③家庭的保育において、幼稚園教諭・小学校教諭等を保育士とみなすことについては、市の基準は改正しない。 しかし、全員保育士資格者の配置を決めていた小規模A型施設でも、3分の1までは資格がなくてもよいとされたことについては、委員からは意見が無く、国どおりとの報告でした。基準の引き下げとなり子どもたちの安全面で問題です。
進行管理について、様々な意見が
次に、「子ども・子育て支援事業計画の進行管理について」は、年度ごとに、子ども・子育て会議で点検・評価し、施策の充実や見直しを協議し計画の各事業の推進を図るとして審議されました。
基本施策は、「幼児期の教育・保育の提供」や「放課後の居場所づくり」など全部で 15の施策について、事務局からの説明後、各委員から様々な質問が出されました。
実状を見に行き検証すべき
○放課後自習室のサタスタや学び舎キッズでの内容や中学生が利用する学び舎ユースは登録はあっても来ている生徒が少ない等の問題を指摘し、状態を見に行き検証すべき
○教育基本計画では、中学生の提言が出されている。何のために勉強するのか、職業、仕事もっと知りたいに応えて行ってほしい。
○一時預かりは私立幼稚園保育園も実施している。利用しやすい環境を
○病児・病後児保育は預けたいときに預けられないとよく聞く
→答、具体的なものはないが、拡充に向けて進めたい
答申書案
最後に審議された教育委員会への答申書案では、待機児童解消についての方策、家庭的保育事業の基準の改正、子ども子育て支援の充実を求める内容の3点にまとめられています。 委員からは、できるだけ、元の基準で進め、保育の質が低下しないようとの文言を盛り込んでほしいと要望があり、委員長と事務局とで調整することになりました。
門真市ものづくり企業ネットワークが総会
企業連携・人材確保・次世代支援
8月 23日、門真ものづくり企業ネットワークの総会が、門真市議会議場で開かれ、亀井あつし議員が傍聴しました。
総会は、世話人会の体制承認、第4期の活動報告、第5期の活動計画の審議などが行われました。
第4期活動の概要として、門真市中小企業サポートセンタ分室での北河内周辺のものづくり企業を中心に 35社・機関 64名が集まる、地域外企業との交流促進・情報発信などの報告がありました。
部会活動の報告も行われました。
人材確保・育成事業部会は、少子高齢化が進む中で中小企業の人材確保が深刻な課題と位置付け、議論を重ね、求人用PR冊子を作成。ハローワーク門真管内の高校や近隣の工業高校の進路指導教官を訪問して、意見交換を実施したことなどの報告がありました。
また、門真市内の若手経営者や次世代経営者候補を育成し、相互の交流を図り、新価値創出や将来の企業連携など次世代門真への「アタック」を支援する取り組みなどの報告も行われました。
自治機構としての自治体議会
議会基本条例などについて学ぶ
議員研修会に福田英彦議員が参加
地方議会総合研究所主催の議員研修会が8月 22日開かれ、福田英彦議員が参加しました。
「自治体機構としての自治体議会〈政策・制度〉の〈市民制御〉のために」をテーマに、龍谷大学教授の土山希美枝氏が自治体基本条例と議会基本条例の動向はじめ、自治体の機能や議会改革の問題などについて講義を行いました。
議会基本条例の制定だけで改革はすすまない
まず、自治(体)基本条例とは何かについて、2000年のニセコ町から現在まで300を超える市町村が制定している条例で、「まちの憲法」と言われていること。先駆例では、「自治体を制御する条例」から「自治にふみこむ条例」となっていることなど、ニセコ町まちづくり基本条例、多治見市市政基本条例、草津市自治基本条例などの例を挙げました。
議会基本条例については、2006年の栗山町から2015年末で724議会で制定されており、自治基本条例よりもスタートが遅かったにもかかわらず、改革条例として条例制定がすすんでいるが、「議会とは」「存在」を市民に示すことが大切で、条例を制定するだけで改革がすすむわけではないと指摘しました。
自治体の機能は、市民の信託に応えること
また、「社会構造から自治体をとらえる」として、自治体の機能は、市民から預かった資源で、市民が必要不可欠とする政策や制度を整備する(=市民が対応を必要不可欠とする課題を市民の望ましいように解決に取り組む)ことだと再定義、「市民の信託に応えること」だとしました。
また、自治体機能の担い手は多様化していると「3つの担い手」として、政府セクター(国・自治体など)、市民社会セクター(市民、市民活動団体など)、市場セクター(企業など)を挙げ、連携・協力、緊張・競争などの関係にあると指摘。
課題は無限で資源は有限であり、何が「対応を必要不可欠」の課題なのか優先課題を特定する「決断」の必要性、議会の行政への監視機能と政策立案機能について述べました。
安易な議員定数の削減は問題!
講義の後は、研修会参加者から付箋に意見や質問を書いてもらい、それに基づき講師がコメントを加える「ポストイット方式」で、議会基本条例はじめ、議会報告会、一般質問などについて深めました。
また、議員定数の削減の動きについては、「安易な定数削減は問題」であると厳しく指摘しました。
議会基本条例に盛り込まれるケースが多い「反問権」については、その有効性を認めつつも、常任委員会での委員長の役割が重要であることについても併せて指摘しました。
研修会の内容は、今後の門真市議会における議会改革の議論に活かしていきます。
生活保護行政の民主化を!
自治体によって対応が違う?
大生連が大阪府と交渉
8月22日、生活保護行政の民主的な実施を求め、全大阪生活と健康を守る会連合会が、大阪府と交渉しました。
府の代表として出席した社会援護課に対して、憲法と生活保護法に基づき保護基準の改善、住居確保や医療を受ける権利、行政窓口での民主的対応などについて求めました。
日本共産党大阪府議団の石川多枝議員、亀井あつし議員も出席しました。
交渉の席上、大生連は、生活保護利用者に対する資産調査の強要が人権侵害につながっている問題を指摘しました。府内のある自治体で8月、利用者宅を訪れたケースワーカーが突然財布の中身を数えろと迫った事例を指摘。「人権侵害ではないのか、資産調査のあり方として適切か?」とただしたのに対し、府の担当者は「資産調査の正式なルールからはずれている」と認めました。
大阪府の条例で7月から加入が義務付けられた自転車保険について減免規定がないなどの不備を指摘、保険料を生活扶助費として認めるように求めました。また、葬祭扶助申請時の資産調査のあり方や自治体ごとに支給の扱いが違う問題を指摘し直ちに改善されるよう求めました。